【変態ゴレてん】変態少年が異世界に転生してゴーレムになったから魔改造を施したけれど変態は治りませんでした。追伸、ゴーレムでも変態でも女の子にモテたいです。
第26話【領主の息子】
俺とクレアはグラナダの村を出て傀儡の森に向かって歩いていた。
洞窟ハウスに帰る途中である。
俺はいつものように草原をクレアのお尻をガン見しながら進んでいた。
クレアはボロ屋を離れる前に、三日後に再び様子を見に来ると告げていた、
どうやらしばらくは、あの少年の面倒を見てやるつもりらしい。
流石は美しいまでのショタコン愛だな。
少年が絡んでくると面倒見が百倍良くなるようだ。
俺は前を歩くクレアに訊いた。
『なあ、クレア。あの少年の足は治るのか?』
「ジェガンの足なら治るだろう」
えっ、いつの間にか名前まで訊いていたのかよ……。
流石はショタコンだな。
チェックが確実だぜ。
『じゃあ、歩けるようになるのだな?』
「それは分からん」
『あらら、そうなの ……?』
クレアが後ろを歩く俺を一瞥してから言う。
「私は魔法使いだが医者ではない。だから人体の回復に関しては、正確なことは言えないのだ。専門外と言う意味だ。今は歩けるようになるのを祈るだけだな」
『そうなのか』
「まあ、確かに言えるのは、切断だけは免れたってことぐらいだな」
『切断って、おっかねえ~な~。そう言う怖い話しは嫌いだぜ……』
「切断の際には貴様にも手伝ってもらう予定だったのだぞ」
『え~、ウソ~……』
それは痛そうなので嫌である。
「そのための左腕のブレードだ」
『いやん、怖いっ!!』
俺とクレアがこんな感じで話していると、背後から馬の蹄音が響いてきた。
俺とクレアが振り向くと、先程の貴族どもがこちらに向かって馬で走ってきている。
『こっちに来るぞ、あいつら』
「だな」
馬の数は四頭。
領主のバカ息子と騎士が三人だ。
この道の先は傀儡の森しか行き先はない。
ならば、俺たちに用事があって走って来ているのだろう。
なんだか面倒臭い予感しかしない。
『どうする、クレア?』
「話だけは聞いてやれ」
『話だけで、すまなかったらどうするよ?』
「死なない程度にボコって構わんぞ」
『了解だぜ~』
四騎が俺たちの前に到着した。
領主のバカ息子っぽい男と一騎が馬に股がったまま俺たちの前に止まる。
残りの二騎が俺たちの周りを馬でグルグルと回っていた。
威嚇のつもりだろう。
バカ息子は乗馬用の高価な身なりで、残りの三人は上半身だけプレートメイルを装着した騎士風だった。
そして、三騎士は腰に剣を下げている。
バカ息子が馬上から言う。
「貴様が傀儡の魔女か?」
なんともふてぶてしい。
クレアは冷たく答えた。
「他者に名を訪ねるならば、自分から名乗るのが礼儀ではないのか?」
「それは貴族内での話だ。上級貴族と下民との間ではかならずではないのだぞ」
クレアが冷徹に睨みながら言った、
「それは魔女が相手でもか?」
バカ息子が馬上で見下しながら述べた。
「新米の魔女風情が大きく出たな」
言うとバカ息子が配下たちに視線で合図を送る。
すると騎士たちが一斉に腰の鞘から剣を抜いた。
刃物が鞘から滑り出る音が連続して聞こえる。
それを見て俺が身構えるとクレアが手を横に出して俺を静止した。
バカ息子が嫌らしく言う。
「勇ましい下僕をつれているな。体格も大きい、胸板も厚い。さぞかし強いのだろう。だが、素手で三人の騎士に敵うのかな?」
どうやらこの野郎は俺がゴーレムだとは気付いていないようだな。
そりゃあそうだ。
俺は人間の服を着込んでフード付きのろーぶで顔も隠しているからな。
きっと俺の正体を知ったら驚くんだろうな~。
バカ息子は更に表情を如何わしく歪めると舌なめずりをしてから言う。
「無礼にも程があると、この場で剥いてしまうぞ、女」
「ふっ、貴族なのに気品がないな」
「殺されたいか?」
するとクレアが俺に小声で言った。
「逃げるぞ、アナベル」
『えっ?』
なに、逃げちゃうの?
こんな糞野郎を相手にさ?
このぐらいの戦力なら勝てるはずなのにさ。
俺が一人でボコボコにしてやるのにさ~。
刹那──。
「おっぎゃぁあああ!!!」
「ギィァァアアア!!!」
咆哮と悲鳴。
俺が右を見ると、騎士の一人が巨人に首根っこを掴まれて持ち上げられていた。
巨人の身長は3メートルほどありそうだ。
男一人を片手で軽々と持ち上げている。
狂暴そうな形相、太い腕、太い足、分厚い胸に、タプタプの腹。
衣類は腰に巻いた虎柄のパンツのみ。
額には二本の角が生えていた。
『なんだ、こいつは!?』
「知るか、逃げるぞ!!」
俺は走り出したクレアを追いかけると森に向かってただ走った。
背後を見れば騎士たちが巨人と戦っている。
そして、首根っこを掴まれた騎士が地面に頭から叩きつけられる瞬間だった。
酷い……。
グシャリと生々しい音がここまで届いた。
兎に角逃げよう。
そして森の藪に飛び込んだ。
森の中の藪から伺うとクレアが言う。
「あれはオーガだな」
『オーガ……?』
「この辺には生息していないモンスターだ。人間風情が一人二人で勝てる相手ではないぞ」
案の定だ。
巨漢で暴れまわるオーガ相手に馬上の騎士たち三人が、一分と持たずに倒されてしまう。
幸いにも、あのバカ息子は逃げのびたようだった。
草原の向こうを馬で走って行くのが見えた。
しかし、騎士たちを倒したオーガが、逃げるバカ息子を追い出した。
ノシノシと走り出す。
「おい、あのオーガ、バカ息子を追い出したぞ』
「不味いな。あのバカ息子は間違いなく村を通って町に逃げ込むぞ」
『って、ことは~。このままだと村や町でオーガが大暴れって結果かな……』
「だな……」
『下手をしたら村も町も壊滅じゃねえのか?』
「町には兵士や冒険者が居るだろうから安心だが、村は別だろう」
グラナダ村、壊滅の危機だ。
『それは、不味くねえ……?』
「不味いな」
クレアが藪から立ち上がる。
「我々もオーガを追うぞ」
『やっぱりそうなるよね~』
もしかして、オーガと戦わないとならないのかな。
これはかなりの強敵じゃあねぇかよ……。
洞窟ハウスに帰る途中である。
俺はいつものように草原をクレアのお尻をガン見しながら進んでいた。
クレアはボロ屋を離れる前に、三日後に再び様子を見に来ると告げていた、
どうやらしばらくは、あの少年の面倒を見てやるつもりらしい。
流石は美しいまでのショタコン愛だな。
少年が絡んでくると面倒見が百倍良くなるようだ。
俺は前を歩くクレアに訊いた。
『なあ、クレア。あの少年の足は治るのか?』
「ジェガンの足なら治るだろう」
えっ、いつの間にか名前まで訊いていたのかよ……。
流石はショタコンだな。
チェックが確実だぜ。
『じゃあ、歩けるようになるのだな?』
「それは分からん」
『あらら、そうなの ……?』
クレアが後ろを歩く俺を一瞥してから言う。
「私は魔法使いだが医者ではない。だから人体の回復に関しては、正確なことは言えないのだ。専門外と言う意味だ。今は歩けるようになるのを祈るだけだな」
『そうなのか』
「まあ、確かに言えるのは、切断だけは免れたってことぐらいだな」
『切断って、おっかねえ~な~。そう言う怖い話しは嫌いだぜ……』
「切断の際には貴様にも手伝ってもらう予定だったのだぞ」
『え~、ウソ~……』
それは痛そうなので嫌である。
「そのための左腕のブレードだ」
『いやん、怖いっ!!』
俺とクレアがこんな感じで話していると、背後から馬の蹄音が響いてきた。
俺とクレアが振り向くと、先程の貴族どもがこちらに向かって馬で走ってきている。
『こっちに来るぞ、あいつら』
「だな」
馬の数は四頭。
領主のバカ息子と騎士が三人だ。
この道の先は傀儡の森しか行き先はない。
ならば、俺たちに用事があって走って来ているのだろう。
なんだか面倒臭い予感しかしない。
『どうする、クレア?』
「話だけは聞いてやれ」
『話だけで、すまなかったらどうするよ?』
「死なない程度にボコって構わんぞ」
『了解だぜ~』
四騎が俺たちの前に到着した。
領主のバカ息子っぽい男と一騎が馬に股がったまま俺たちの前に止まる。
残りの二騎が俺たちの周りを馬でグルグルと回っていた。
威嚇のつもりだろう。
バカ息子は乗馬用の高価な身なりで、残りの三人は上半身だけプレートメイルを装着した騎士風だった。
そして、三騎士は腰に剣を下げている。
バカ息子が馬上から言う。
「貴様が傀儡の魔女か?」
なんともふてぶてしい。
クレアは冷たく答えた。
「他者に名を訪ねるならば、自分から名乗るのが礼儀ではないのか?」
「それは貴族内での話だ。上級貴族と下民との間ではかならずではないのだぞ」
クレアが冷徹に睨みながら言った、
「それは魔女が相手でもか?」
バカ息子が馬上で見下しながら述べた。
「新米の魔女風情が大きく出たな」
言うとバカ息子が配下たちに視線で合図を送る。
すると騎士たちが一斉に腰の鞘から剣を抜いた。
刃物が鞘から滑り出る音が連続して聞こえる。
それを見て俺が身構えるとクレアが手を横に出して俺を静止した。
バカ息子が嫌らしく言う。
「勇ましい下僕をつれているな。体格も大きい、胸板も厚い。さぞかし強いのだろう。だが、素手で三人の騎士に敵うのかな?」
どうやらこの野郎は俺がゴーレムだとは気付いていないようだな。
そりゃあそうだ。
俺は人間の服を着込んでフード付きのろーぶで顔も隠しているからな。
きっと俺の正体を知ったら驚くんだろうな~。
バカ息子は更に表情を如何わしく歪めると舌なめずりをしてから言う。
「無礼にも程があると、この場で剥いてしまうぞ、女」
「ふっ、貴族なのに気品がないな」
「殺されたいか?」
するとクレアが俺に小声で言った。
「逃げるぞ、アナベル」
『えっ?』
なに、逃げちゃうの?
こんな糞野郎を相手にさ?
このぐらいの戦力なら勝てるはずなのにさ。
俺が一人でボコボコにしてやるのにさ~。
刹那──。
「おっぎゃぁあああ!!!」
「ギィァァアアア!!!」
咆哮と悲鳴。
俺が右を見ると、騎士の一人が巨人に首根っこを掴まれて持ち上げられていた。
巨人の身長は3メートルほどありそうだ。
男一人を片手で軽々と持ち上げている。
狂暴そうな形相、太い腕、太い足、分厚い胸に、タプタプの腹。
衣類は腰に巻いた虎柄のパンツのみ。
額には二本の角が生えていた。
『なんだ、こいつは!?』
「知るか、逃げるぞ!!」
俺は走り出したクレアを追いかけると森に向かってただ走った。
背後を見れば騎士たちが巨人と戦っている。
そして、首根っこを掴まれた騎士が地面に頭から叩きつけられる瞬間だった。
酷い……。
グシャリと生々しい音がここまで届いた。
兎に角逃げよう。
そして森の藪に飛び込んだ。
森の中の藪から伺うとクレアが言う。
「あれはオーガだな」
『オーガ……?』
「この辺には生息していないモンスターだ。人間風情が一人二人で勝てる相手ではないぞ」
案の定だ。
巨漢で暴れまわるオーガ相手に馬上の騎士たち三人が、一分と持たずに倒されてしまう。
幸いにも、あのバカ息子は逃げのびたようだった。
草原の向こうを馬で走って行くのが見えた。
しかし、騎士たちを倒したオーガが、逃げるバカ息子を追い出した。
ノシノシと走り出す。
「おい、あのオーガ、バカ息子を追い出したぞ』
「不味いな。あのバカ息子は間違いなく村を通って町に逃げ込むぞ」
『って、ことは~。このままだと村や町でオーガが大暴れって結果かな……』
「だな……」
『下手をしたら村も町も壊滅じゃねえのか?』
「町には兵士や冒険者が居るだろうから安心だが、村は別だろう」
グラナダ村、壊滅の危機だ。
『それは、不味くねえ……?』
「不味いな」
クレアが藪から立ち上がる。
「我々もオーガを追うぞ」
『やっぱりそうなるよね~』
もしかして、オーガと戦わないとならないのかな。
これはかなりの強敵じゃあねぇかよ……。
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