【変態ゴレてん】変態少年が異世界に転生してゴーレムになったから魔改造を施したけれど変態は治りませんでした。追伸、ゴーレムでも変態でも女の子にモテたいです。
第4藁【転移の説明】
裏口前の地面に倒れていた俺は立ち上がるとお尻の汚れをウッドボールで払った。
丸い手と硬いお尻が当たってカンカンっと音を鳴らす。
ああ、俺、木人なんだ……。
それを自覚するしかないのか……。
俺が立ち上がると眼前の眼鏡メイドさんが冷たい眼差しを向けながら話し掛けてくる。
「さあ、こちらへ……」
踵を返した眼鏡メイドさんはレイピアを鞘に納めると館の裏口に入って行った。
マリアンヌって人に言われた通り、俺を部屋に案内する気だ。
『夜更けに女性の部屋に招かれたぞ。ドキドキする!』
ワクワクしながら俺も彼女に続いて館に入った。
眼鏡メイドさんは無言のまま台所を抜けて廊下に出る。
スタイル抜群な眼鏡メイドさんは年の頃からして二十歳ぐらいだろうか。
もっと若いかも知れない。
ちょっと冷たいイメージが強く、それでも真面目で凛々しく見える。
そして、クールな美人だが可愛さも見て取れた。
腰まである長い銀髪の脇から尖った妖精耳が飛び出していた。
人間じゃあないのかな?
ならば、妖精さんなの?
眼鏡の妖精?
ああ、もしかして、エルフって奴なのかな。
まあ、今は彼女の後ろに続いて、マリアンヌって人に会うのみだ。
彼女は階段を上がり三階に進んだ。
とにかく、自分の状況が分からなすぎる。
まずは説明してもらわなければなるまい。
何故に俺はここにいるのか?
何故に俺は木人なのか?
それに俺は誰なのか?
その説明役を眼鏡メイドさんよりマリアンヌって人に期待する。
だってこの眼鏡メイドさんは沈着冷静だけど猪突猛進っぽくって説明とか下手そうなんだもの。
いろいろ俺とは話が噛み合わない予感がする。
でも、形の良いナイスなヒップだな~。
うふふふ~、見とれちゃう♡
「どうぞ──」
眼鏡メイドさんは扉の前に立つと俺に部屋の中へ入れと促した。
俺は閉まった扉の前で立ち尽くす。
『すみません、扉を開けてもらえませんか。手が丸くてドアノブが回せないもので……』
俺は丸い手の平を眼鏡メイドさんに見せながら懇願した。
「不器用なかたですね」
『すみません、不器用な男で……』
俺は渋くケンさんを真似た。
「さあ、どうぞ、とっとと入ってください──」
俺の物真似を無視した眼鏡メイドさんは悪態を付きながらも扉を開けてくれた。
クソ、昭和のネタは通じないか……。
この女、オッパイが大きいけれど、一言多いタイプなのだろう。
でも、美人さんだから許す。
更に眼鏡っ娘だから許す。
何せ俺の好みのドストライクな娘さんだから許す。
乳と尻が大きいのに腰が絞まってる娘に悪人は居ないって爺ちゃんが死ぬ直前に言ってたもんな。
それが爺ちゃんの遺言だ。
そんな事を考えながら俺は部屋の中に進んだ。
室内は広かった。
壁一面が大きな窓で外には広いテラスが見える。
そして、暖炉の側に童話の中でお姫様が寝ていそうな天井とカーテンに包まれた豪華なベッドが置かれていた。
それに室内のあちらこちらに大小様々な人形が並んでいる。
フランス人形からマネキン、大型のデザインドールと様々だ。
俺と同じ木人も置かれていた。
一言で部屋のコーディネートのテーマを述べるならば、人形部屋だ。
ちょっと薄気味悪い。
そして、豪華なベッドには誰かが寝ていた。
その誰かが述べる。
「さあ、転生者さん、こちらに……」
弱々しい老婆の声色だった。
ちっ、ババァかよ……。
女性の寝室に招かれたからドキドキしていたのに損したぜ。
だが、老婆は優しい口調である。
俺が室内を進んでベッドに近付くと、眼鏡メイドさんも俺の後ろに続いた。
まるで俺を警戒して見張っているような気配である。
俺がベッドの横に立ちカーテンの中を覗き込むと、一人の老婆が布団の中で横になっていた。
『あんたがマリアンヌさん……?』
白髪で皺だらけの老婆だったが、人が良さそうに微笑んでいる。
その優しい笑みから善人だと悟れた。
そして老婆は俺を見上げると言った。
「ええ、そう、私がこの館の主でマリアンヌよ」
マリアンヌは横になった状態でニッコリと微笑んだ。
「それにしても、本当にウッドゴーレムに入っているのね」
『ウッドゴーレムって、なんだよ?』
「あなたの魂が入っている器よ」
『器……』
「転生者は何人も見てきたけれど、ゴーレムに魂を宿す人は初めて見たわ」
『マリアンヌさんって言ったっけ。すまないが順序を正して説明してもらえると助かるんだが』
「そうね、その辺は私に代わって、その子に訊いてもらえないかしら。私の体力じゃあ長話も億劫だから……」
体力?
そうか、このマリアンヌさんって病気なのね。
さっきから、ベッドから出るどころか上半身すら起こさない。
声色も弱々しい。
顔色もあまり良くない。
体を起こす体力すら無いのだろう。
「クレア、お願い……」
「はい、マリアンヌ様」
俺が振り返るとクレアと呼ばれた眼鏡メイドさんと目が合った。
明かりがある部屋でメイドさんの顔を見て初めて気付く。
彼女の肌は褐色だ。
もしかして、ファンタジー世界で名高いダークエルフさんなのかな?
眼鏡の巨乳で美人のダークエルフ……。
ある意味でマニアックだけど百点満点だ。
これはこれで有りだな。
彼女が俺に訊いてくる。
冷めた声色だが、悪意は感じられなかった。
「説明の前に、まずは私から質問をさせてください」
『なんだい、おっぱいさん?』
彼女が物凄い眼光で俺を睨む。
『ごめんなさい、冗談です。続きをどうぞ、クレアさん……』
「ごほん──」
彼女が眼鏡のズレを片手で直してから訊いてきた。
「あなたは、自分の名前を覚えていますか?」
俺は丸い手を丸太のような顎に当てながら考え込んだ。
『んん~、覚えていない……。なんとなく死んだのは理解できているが、何故にここに居るかすら理解できていない。俺はなんなんだ。俺はいったいどうなってるんだ。そもそも誰なんだ?』
「なるほど、では、まずは転生者に付いて説明しましょう」
『よろしくおねがいします、ビッグヒップさん』
クレアがレイピアを鞘から引き抜こうとする。
『冗談です、クレアさん。ごめんなさい、ごめんなさい!!』
なるほど、理解したぞ。
彼女は乳や尻を誉められると照れ隠しで怒り出す初な性格なんだな。
ツンデレって奴だ。
「んっ、んん、ごほん……」
クレアは心を沈めると語り出す。
「まずこの世界は、貴方が以前生きていた世界から見たら異世界です。前の世界で死んで、この異世界に転生したのです。そのような人物を異世界転生者と呼びます」
やっぱりか~。
『なるほどねぇ。俺は厨二業界で有名な異世界転生をしてきたのだな』
「言ってる意味が分かりませんが、そうです」
『それが何故に木人なんかに転生したのだ。このようなケースは良くあるのか?』
「転生その物が希です。そして、人間が人外に転生するのも更に希ですね」
『じゃあ、希の中の希なのねぇ……』
「普通は異世界に転生してきた人間は人間に生まれ変わります。エルフならエルフ、モンスターならモンスターに転生するのが普通です」
『人間以外にも転生してくるんだ?』
「はい、世界は複数存在しますから」
『まあ、ともあれだ。要するに、俺はイレギュラーだと?』
「そうなりますね」
『じゃあ、元居た世界に戻せとまでは言わないから、せめて人間に戻してくれないか?』
だって木人なんてあんまりだ。
これではエロい事どころか私生活すらままならないぞ。
丸い手と硬いお尻が当たってカンカンっと音を鳴らす。
ああ、俺、木人なんだ……。
それを自覚するしかないのか……。
俺が立ち上がると眼前の眼鏡メイドさんが冷たい眼差しを向けながら話し掛けてくる。
「さあ、こちらへ……」
踵を返した眼鏡メイドさんはレイピアを鞘に納めると館の裏口に入って行った。
マリアンヌって人に言われた通り、俺を部屋に案内する気だ。
『夜更けに女性の部屋に招かれたぞ。ドキドキする!』
ワクワクしながら俺も彼女に続いて館に入った。
眼鏡メイドさんは無言のまま台所を抜けて廊下に出る。
スタイル抜群な眼鏡メイドさんは年の頃からして二十歳ぐらいだろうか。
もっと若いかも知れない。
ちょっと冷たいイメージが強く、それでも真面目で凛々しく見える。
そして、クールな美人だが可愛さも見て取れた。
腰まである長い銀髪の脇から尖った妖精耳が飛び出していた。
人間じゃあないのかな?
ならば、妖精さんなの?
眼鏡の妖精?
ああ、もしかして、エルフって奴なのかな。
まあ、今は彼女の後ろに続いて、マリアンヌって人に会うのみだ。
彼女は階段を上がり三階に進んだ。
とにかく、自分の状況が分からなすぎる。
まずは説明してもらわなければなるまい。
何故に俺はここにいるのか?
何故に俺は木人なのか?
それに俺は誰なのか?
その説明役を眼鏡メイドさんよりマリアンヌって人に期待する。
だってこの眼鏡メイドさんは沈着冷静だけど猪突猛進っぽくって説明とか下手そうなんだもの。
いろいろ俺とは話が噛み合わない予感がする。
でも、形の良いナイスなヒップだな~。
うふふふ~、見とれちゃう♡
「どうぞ──」
眼鏡メイドさんは扉の前に立つと俺に部屋の中へ入れと促した。
俺は閉まった扉の前で立ち尽くす。
『すみません、扉を開けてもらえませんか。手が丸くてドアノブが回せないもので……』
俺は丸い手の平を眼鏡メイドさんに見せながら懇願した。
「不器用なかたですね」
『すみません、不器用な男で……』
俺は渋くケンさんを真似た。
「さあ、どうぞ、とっとと入ってください──」
俺の物真似を無視した眼鏡メイドさんは悪態を付きながらも扉を開けてくれた。
クソ、昭和のネタは通じないか……。
この女、オッパイが大きいけれど、一言多いタイプなのだろう。
でも、美人さんだから許す。
更に眼鏡っ娘だから許す。
何せ俺の好みのドストライクな娘さんだから許す。
乳と尻が大きいのに腰が絞まってる娘に悪人は居ないって爺ちゃんが死ぬ直前に言ってたもんな。
それが爺ちゃんの遺言だ。
そんな事を考えながら俺は部屋の中に進んだ。
室内は広かった。
壁一面が大きな窓で外には広いテラスが見える。
そして、暖炉の側に童話の中でお姫様が寝ていそうな天井とカーテンに包まれた豪華なベッドが置かれていた。
それに室内のあちらこちらに大小様々な人形が並んでいる。
フランス人形からマネキン、大型のデザインドールと様々だ。
俺と同じ木人も置かれていた。
一言で部屋のコーディネートのテーマを述べるならば、人形部屋だ。
ちょっと薄気味悪い。
そして、豪華なベッドには誰かが寝ていた。
その誰かが述べる。
「さあ、転生者さん、こちらに……」
弱々しい老婆の声色だった。
ちっ、ババァかよ……。
女性の寝室に招かれたからドキドキしていたのに損したぜ。
だが、老婆は優しい口調である。
俺が室内を進んでベッドに近付くと、眼鏡メイドさんも俺の後ろに続いた。
まるで俺を警戒して見張っているような気配である。
俺がベッドの横に立ちカーテンの中を覗き込むと、一人の老婆が布団の中で横になっていた。
『あんたがマリアンヌさん……?』
白髪で皺だらけの老婆だったが、人が良さそうに微笑んでいる。
その優しい笑みから善人だと悟れた。
そして老婆は俺を見上げると言った。
「ええ、そう、私がこの館の主でマリアンヌよ」
マリアンヌは横になった状態でニッコリと微笑んだ。
「それにしても、本当にウッドゴーレムに入っているのね」
『ウッドゴーレムって、なんだよ?』
「あなたの魂が入っている器よ」
『器……』
「転生者は何人も見てきたけれど、ゴーレムに魂を宿す人は初めて見たわ」
『マリアンヌさんって言ったっけ。すまないが順序を正して説明してもらえると助かるんだが』
「そうね、その辺は私に代わって、その子に訊いてもらえないかしら。私の体力じゃあ長話も億劫だから……」
体力?
そうか、このマリアンヌさんって病気なのね。
さっきから、ベッドから出るどころか上半身すら起こさない。
声色も弱々しい。
顔色もあまり良くない。
体を起こす体力すら無いのだろう。
「クレア、お願い……」
「はい、マリアンヌ様」
俺が振り返るとクレアと呼ばれた眼鏡メイドさんと目が合った。
明かりがある部屋でメイドさんの顔を見て初めて気付く。
彼女の肌は褐色だ。
もしかして、ファンタジー世界で名高いダークエルフさんなのかな?
眼鏡の巨乳で美人のダークエルフ……。
ある意味でマニアックだけど百点満点だ。
これはこれで有りだな。
彼女が俺に訊いてくる。
冷めた声色だが、悪意は感じられなかった。
「説明の前に、まずは私から質問をさせてください」
『なんだい、おっぱいさん?』
彼女が物凄い眼光で俺を睨む。
『ごめんなさい、冗談です。続きをどうぞ、クレアさん……』
「ごほん──」
彼女が眼鏡のズレを片手で直してから訊いてきた。
「あなたは、自分の名前を覚えていますか?」
俺は丸い手を丸太のような顎に当てながら考え込んだ。
『んん~、覚えていない……。なんとなく死んだのは理解できているが、何故にここに居るかすら理解できていない。俺はなんなんだ。俺はいったいどうなってるんだ。そもそも誰なんだ?』
「なるほど、では、まずは転生者に付いて説明しましょう」
『よろしくおねがいします、ビッグヒップさん』
クレアがレイピアを鞘から引き抜こうとする。
『冗談です、クレアさん。ごめんなさい、ごめんなさい!!』
なるほど、理解したぞ。
彼女は乳や尻を誉められると照れ隠しで怒り出す初な性格なんだな。
ツンデレって奴だ。
「んっ、んん、ごほん……」
クレアは心を沈めると語り出す。
「まずこの世界は、貴方が以前生きていた世界から見たら異世界です。前の世界で死んで、この異世界に転生したのです。そのような人物を異世界転生者と呼びます」
やっぱりか~。
『なるほどねぇ。俺は厨二業界で有名な異世界転生をしてきたのだな』
「言ってる意味が分かりませんが、そうです」
『それが何故に木人なんかに転生したのだ。このようなケースは良くあるのか?』
「転生その物が希です。そして、人間が人外に転生するのも更に希ですね」
『じゃあ、希の中の希なのねぇ……』
「普通は異世界に転生してきた人間は人間に生まれ変わります。エルフならエルフ、モンスターならモンスターに転生するのが普通です」
『人間以外にも転生してくるんだ?』
「はい、世界は複数存在しますから」
『まあ、ともあれだ。要するに、俺はイレギュラーだと?』
「そうなりますね」
『じゃあ、元居た世界に戻せとまでは言わないから、せめて人間に戻してくれないか?』
だって木人なんてあんまりだ。
これではエロい事どころか私生活すらままならないぞ。
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