付き合ってから結婚するまで

三日月の空

勉強会

もうすぐ高校に入学して初の定期テストがある。

「ゆーうーとー!」

背中にむにゅっとした感覚と共に陽菜の声が聞こえた。

「陽菜、恥ずかしいんだけど。」
「お似合いカップルさんよ、イチャつくのは他でしてくれない?」
「結婚はいつですか〜?」
「お前らうるせー!」

優人と陽菜の交際をクラスは認めてはいるが、いじりは止まない。

「ねぇ、勉強教えて!」 
「え、やだよ。俺だって勉強しなきゃなの。」

陽菜はそれなりに頭が悪く、いつも優人に頼ってくるのだ。

「次の日曜日、優人の家で勉強会しよ。」

自分の部屋に陽菜が?!彼女になってからは陽菜を部屋に入れた事が無いが…仕方ない、これはチャンスなんだ。

「仕方ないな。その代わり、あんま色々部屋探るなよ。」
「やった〜!お菓子持っていくね!」

なんか、違う。
彼女を家に入れるというよりは、幼馴染を遊ぶ為に入れる感覚になっている。

「なぁ優人〜?彼女入れるなら親居ない時にしとけよ〜?」
「はぁ?!陽菜の事そんな目で見てねーから!」
「あ、翔君も来るー?それならスイッチでも持っていくかな。」

コイツ、遊ぶ気だな。
ほんの少しだけ陽菜とやらしい雰囲気なのを想像してしまった自分が情けない。
結局勉強会は2人だけになった。

to be continued…

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