付き合ってから結婚するまで

三日月の空

謝りにいく

食堂での出来事の日の部活終わりに、いつものように陽菜の部活がやっている音楽室へ向かった。

「あの、陽菜居ますか?」
「あっ!優人君だよ!ちょっとこっち来なさい!」

優人は陽菜の友達というか、先輩のような女子達に囲まれた。

「ねぇ、陽菜に何したの?」
「いや、何も…あ。」
「とりあえず陽菜ちゃんどうするのあれ!今日ずっと泣いてたんだけど!」

陽菜は泣いたまま部活に来ていて、部長が心配になって帰らせたらしい。
そして陽菜と仲良くて交際を疑われていた優人に回ってきたという事だ。

「どうせ優人君が陽菜ちゃんに酷い事したんでしょ!」
「とりあえず謝ってきなさい!」



吹部の部員達に後ろから監視されながら、陽菜の家に行くことになってしまった。

「あの…陽菜いますか?」

扉が開くと同時に、拳が飛んできた。

「おねーちゃん?!何してるの!」
「コイツ、のこのこと来やがった!」

陽菜は怒って優人を連れて部屋に籠った。

「で?何で来たの。」
「陽菜ごめん!」

優人は勢い余って頭を下げた時にテーブルにぶつけて悶絶した。

「ちょっと大丈夫?!」
「ごめん…絆創膏くれ…」

陽菜は呆れて手当てしてくれた。

「絆創膏ありがと…陽菜、怒ってる?」
「別に怒ってないし。」

今のアクシデントのお陰で少し2人の雰囲気が和らいだ。

「なんか、優人と美波先輩が付き合ってるって聞いたんだけど。」
「違う!あれは誤解で…」
「なんかキスされてたじゃん。」

陽菜はまた怒って目を合わせなくなった。

「乗り換えれば?」
「は?」
「美波先輩に乗り換えちゃえばいいじゃん!私なんかよりずっといいでしょ!」

泣き出してしまった。
すると、姉が隣の部屋から来て優人を家の外に投げ飛ばした。

「あんた、情けないね。」

吹部の人達にも呆れられ、帰ってしまった。
どうすればいいんだ、せっかく陽菜と付き合えたのに。

to be continued…

コメント

コメントを書く

「恋愛」の人気作品

書籍化作品