付き合ってから結婚するまで

三日月の空

噂の可愛い先輩

今日は放課後に翔達とこの学校で1番可愛いとされる先輩を見に行く事になった。

「確か美波先輩だっけ?」
「そうそう!入学する前から結構話題になってて、スカウトが狙ってるらしいぞ。」

美波先輩は2年生で、清楚系なテニス部のエースだとの事だ。
入学する際には、多少SNSでの繋がりで耳にはしていた。

「あ、でもお前には陽菜ちゃんいるわな。」
「う、うるせぇ!」
「私がどうしたって〜?」

運悪く陽菜に見つかってしまった。

「陽菜ちゃんも見に来る?ライバル。」
「え〜?ライバル〜?見たーい!」

仕方なく翔と陽菜と一緒にテニスコートへ見学に来た。
丁度優人の部は休みだった為、チームメイトがちょくちょく居た。

「今日も見学多いねー。」
「テニス部って今多すぎて入部テストあるらしいぞ。」
「何か嫌な感じ〜調子乗ってない?」

美波先輩が登場すると場の雰囲気が変わった。
一気に平和になったと言うか、和むと言うような雰囲気になった。

「あれが人間かよ…しかも上手いし。」
「ねぇ、優人ってああいう人がタイプなの?」
「ばか!俺が好きなのは…」

喋っている途中の優人の顔面に、ボールがめり込んだ。

「すいません!大丈夫ですか?!」
「あ、あはは…テニス部でもミスるんですね。」

場の雰囲気が一瞬にして凍った。
何と、その相手は美波先輩だったのだ。
皆暗黙の了解で美波先輩には話しかけないと分かっていたが、優人はうっかり話しかけてしまった。

「う、うん。ちょっと疲れててね。」

天使だ。にっこり笑った顔がとても可愛い。
何か後ろから視線を感じる。

「じゃあ戻るね!ごめんね!」

先輩が練習に戻ると、陽菜の顔が膨れていた。

「何かすまん。」
「いいもん!美波先輩可愛いもんね!」

陽菜は怒って帰ってしまった。

to be continued…

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