付き合ってから結婚するまで

三日月の空

告白したっけ?

陽菜から好きだと伝えられた日の夜、優人はとても嬉しくなってずっと笑顔だった。

「ねぇお兄ちゃん、キモいよ。ニヤニヤしてて。」
「は、はぁ?!ニヤニヤなんかしてねぇし!」

優人には1歳下の妹、優梨がいる。

「もしかして陽菜ちゃんと何かあった?」
「ま、まぁな。」
「おかーさーん!ニュースよー!」

優梨は大喜びで母を呼びに行った。
これだから言いたくなかったんだけど…

「優人、陽菜ちゃんと付き合ったってホントなの?!」
「それに近いかな…」
「お兄ちゃんやるねぇ〜!」
「まだヤってない!」
「え?何勘違いしてるの?!て言うか、まだ?!」

会話から分かると思うが優梨は面倒くさい性格だ。可愛い妹であるが、こういう時に煽ってくる。

「お母さんもあるわよ〜こういう時期!」
「私も彼氏欲しいな〜!」
「あのなぁ…」

突然、スマホが鳴った。
陽菜からのメールらしい。



1時間前の陽菜の家

「おねーちゃん!私、優人に伝えたよ!」
「お、付き合ったか?!」
「あれ、告白したっけ。」

実はあの時、想いは伝えたが肝心の付き合うかという事は触れなかったのだ。

「もしかして、中途半端に好き
って伝えたんじゃないだろうな?」
「好きって伝えたらもう付き合ってるようなもんでしょ!」

陽芽は呆れた顔をして、陽菜のスマホを取った。
何故かパスワードを解かれ、メールの画面にした。

「ほら、話しかけろ。」
「え、ええ?!」

とりあえず、既読が着くかだけ試そう。
【ねぇ優人、ちょっといい?】
【どうしたの?】
すぐ返信は帰ってきた。

「ちょっと貸してくれ。」
「おねーちゃん?!勝手にいじったら…」

【私達って付き合ってるの?】
【それ、俺も疑問に思ってた。】

「ちょっとぉぉぉぉおおお!やめてよぉ!」
「なんだよ、これから盛り上がるのに。」

陽芽は続ける。
【付き合ってください。】
【あ、まだ付き合ってなかったんだ笑
いいよ。こちらこそよろしく。】

「ほらな。」
「おねーちゃん…」
「何?聞こえんぞ。お礼ならアイス1本でいいぞ。」

陽菜は文句言おうと思っていたが、優人と付き合う事が出来るので頑張って抑えた。

「あ…ありがと…」
「キャー!陽菜に彼氏?!」
「おかーさん?!」

陽菜の方は家族全員に知られる事になってしまったが、優人には付き合っている事は家族以外に知られないようにしようと話した。

to be continued…

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