付き合ってから結婚するまで

三日月の空

どうしようもない気持ち

「優人〜!」
「お前!抱きつくなって!」

昔からこの抱きつく癖は治らない。

「いーじゃん!けち〜!」
「そんな事されると付き合ってると誤解されるだろうが!」

陽菜は抱きついたまま頬をぷにぷにつつく。

「ガチでやめろ。」
「え?!ごめん…」

つい強く言ってしまい、陽菜はびっくりして静かに離れてしまった。

「嫌だと思わなくて…」
「いやっ、違うんだ!つい強く言っただけで…」

奏や翔が来たので陽菜は急いで逃げてしまった。

「ちょっと優人君?!陽菜ちゃんに何したの?!」
「別に何も…」
「何も無かったら陽菜ちゃんが泣くわけないでしょ!」

泣いていた?!陽菜が?
ありえない。
しかし、今回に限ってはありえるかもしれない。

「謝ってきなさい!」
「そうだぞ!可哀想だ!」
「わ、分かったよ…」

仕方なく陽菜を探すことにした。



その頃、陽菜は屋上にいた。

「私…どうしたんだろ…」

何故か優人の言葉が頭から離れない。
このどうしようもない気持ちは何なのだろう。
胸が締めつけられるような気持ちは。

その時、屋上の扉が開いた。

「陽菜!」
「優人?!」
「陽菜ごめん!俺、気持ちを考えずに言ってた。」

陽菜はどうしようもない気持ちを抑えて笑って答えた。

「ううん!大丈夫よ!」
「でも俺…」
「だから大丈夫だって〜!こっちこそ変な事してごめんね。」

優人は安心して笑顔になったが、陽菜は中々良い気持ちにはなれない。
この後、優人の事を避けるようになった。

to be continued…

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