付き合ってから結婚するまで

三日月の空

入学式

まさか、こんな近くに運命の人がいるとは気が付かなかった…



今日は高校の入学式だ。
電車を降り、新しい制服を着て学校への道を歩く。

「ゆーうと!」

もにゅっとした柔らかい感覚といい匂いがする。これは陽菜だな?

「えへへ〜!おはよ!」
「お前っ!抱きつくなよ恥づかしいな?!」

陽菜とは昔からの腐れ縁で、いつも後ろから抱きついてくる。

「いいじゃん!幼なじみなんだし!というか、おはよ!」
「ただの腐れ縁だろ!」

周囲の目が気になる。ここはとりあえず早歩きで学校を目指そう。

「お・は・よ!!!」
「うるせぇな…お、おはよ…」

陽菜は挨拶を返されて嬉しそうだった。



学校に着くと、昇降口にクラス発表の紙が貼ってあった。

「優人!私達同じクラスよ!」
「おっ、翔と祐一もいる!」

優人のクラスはB組で、同じクラスには陽菜や、同中の翔と祐一等がいる。

「よぉ優人!久しぶりだな!」
「翔?!お前髪切ったな!」

翔も横でクラス表を見ていた。

「で、お前ら今日もラブラブか?」
「ち、違うに決まってんだろ!」



教室に着くと、急に女子に話しかけられた。

「もしかして、優人君?」
「えっと…君は…」
「私、愛美まなみ!DMで話してたでしょ!」

そう言えば、SNSのDMで同じような名前の人と話してたな…

「やっぱりイケメンね!」
「そ、そうか?」

なんだかグイグイ来られて苦手なタイプかもしれないな…

「あれ、そこの子は?」
「ああ、陽菜だよ。幼なじみだ。」
「えへへ〜!よろしく〜!」

愛美は一瞬怖い顔になり陽菜を睨みつけた。

「そ、そうなんだ〜!これからよろしくね!」
「うん!こちらこそよろしくね!」

陽菜は全く相手の睨みに気づいていないようだ。

to be continued…

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