ここは会社なので求愛禁止です! 素直になれないアラサー女子は年下部下にトロトロに溺愛されてます。
ハッキリさせたほうがいいんです⑷
呼び出しボタンで店員さんを呼び、まずはお互いにビールをジョッキで二杯ずつ頼んだ。
(おつまみも無しか……気を張らないと)
店員さんの運んできてくれたキンキンに冷えたジョッキを持ち乾杯もせずにお互いゴクゴクとビールを飲み干す。
私よりも五秒くらい早く誠が先に飲み終えた。
「っつ……誠さん凄い、早いわね」
「だてに出版業界で働いてないわよ、飲み会の量エゲツないからね」
「誠さんって出版社勤務だっんだ! いつもお洒落だし、なんの仕事してるのかなぁって気になってたのよ」
誠が二杯目に口をつけたので私もグッと三分の一程飲んだ。
「真紀さん、何かおつまみ頼もう、胃袋が空で飲んだら身体に悪いから」
「あ……、うん! 私も何か食べたいって思ってた!」
やっぱり優しいな、と改めて思った。二人でメニューを開き、これ美味しそう! こっちも美味しそうよね! と少しお酒が入っているからか出だしよりも気軽に話せている気がする。なんだか気分は女子会をしているみたいだ。
お刺身の盛り合わせ、ササミと胡瓜の梅和え、サーモンとアボカドのカルパッチョ、唐揚げとポテトを注文し、またお互い無言でゴクリとビールを飲む。
「あのさ、誠さんは松田君のどこが好きなの?」
無神経な奴だと思われると思いながらもお互いの共通の話がしたくて話題に出してみたら、松田は少し機嫌良く応えてくれた。
「私~? そりゃもう最初から、出会った日から私にとって大雅は唯一無二の存在だった。大雅の言葉に私は救われたから、顔ももちろんタイプだし、あのスタイルも最高よね、それに誰にも媚を売らない所が凄く好き、なのにあんたに出会ってからはあんたに媚び売りまくり、本当見てらんないわ」
「そ、それは……なんとも言えない」
タイミングよく注文してきた料理が次々と運ばれてきたので割り箸を誠に渡し一旦会話が中断され、運ばれてきた料理を口にする。まずはお互いお刺身、海鮮居酒屋なだけあってマグロが口の中でとろけて最高に美味しい。
「んん! 美味しい~、ね! 誠さんっ」
「まぁまぁじゃん、それよりビールには唐揚げでしょ」
「だよね!」と美味しい料理のおかげかピリッとした空気はいつの間にか消え去っていたように感じた。
二杯目のビールもあっという間に空になり三杯目はお互い違うものを、誠はレモンサワー私はキウイサワーを頼んだ。
「あとは……あー、やっぱり教えない! 大雅のいい所は私だけが知ってればいいし」
「えー気になるじゃないのっ! 教えてよ!」
「絶対教えない、じゃあ次は真紀さんの番」
「わ、私!? え~……、あ! 料理が凄く美味い! 松田君の作る料理ってなんでも美味しいのよね」
「分かる分かる! 大雅って昔っから料理が上手いの! 施設で暮らしてる時もササっと炒飯とか作ってくれて、小さい子達も凄い喜んでたんだよね」
「松田君から小さい子って連想できないけど、面倒見は良いんだろうな~」
三杯目も届き、食べて飲んで話して、お互い五杯目まで飲んだ時には私はかなり酔いが回っていた。私特有の寒気も少しする。でも気を張ってればまだまだ大丈夫なはずだ。誠は強いと言ってただけあって顔色一つ変えていない。このままでは負けてしまいそうだ。
それだけは避けたい。今日は目的があって誠を呼び出したんだから。
(おつまみも無しか……気を張らないと)
店員さんの運んできてくれたキンキンに冷えたジョッキを持ち乾杯もせずにお互いゴクゴクとビールを飲み干す。
私よりも五秒くらい早く誠が先に飲み終えた。
「っつ……誠さん凄い、早いわね」
「だてに出版業界で働いてないわよ、飲み会の量エゲツないからね」
「誠さんって出版社勤務だっんだ! いつもお洒落だし、なんの仕事してるのかなぁって気になってたのよ」
誠が二杯目に口をつけたので私もグッと三分の一程飲んだ。
「真紀さん、何かおつまみ頼もう、胃袋が空で飲んだら身体に悪いから」
「あ……、うん! 私も何か食べたいって思ってた!」
やっぱり優しいな、と改めて思った。二人でメニューを開き、これ美味しそう! こっちも美味しそうよね! と少しお酒が入っているからか出だしよりも気軽に話せている気がする。なんだか気分は女子会をしているみたいだ。
お刺身の盛り合わせ、ササミと胡瓜の梅和え、サーモンとアボカドのカルパッチョ、唐揚げとポテトを注文し、またお互い無言でゴクリとビールを飲む。
「あのさ、誠さんは松田君のどこが好きなの?」
無神経な奴だと思われると思いながらもお互いの共通の話がしたくて話題に出してみたら、松田は少し機嫌良く応えてくれた。
「私~? そりゃもう最初から、出会った日から私にとって大雅は唯一無二の存在だった。大雅の言葉に私は救われたから、顔ももちろんタイプだし、あのスタイルも最高よね、それに誰にも媚を売らない所が凄く好き、なのにあんたに出会ってからはあんたに媚び売りまくり、本当見てらんないわ」
「そ、それは……なんとも言えない」
タイミングよく注文してきた料理が次々と運ばれてきたので割り箸を誠に渡し一旦会話が中断され、運ばれてきた料理を口にする。まずはお互いお刺身、海鮮居酒屋なだけあってマグロが口の中でとろけて最高に美味しい。
「んん! 美味しい~、ね! 誠さんっ」
「まぁまぁじゃん、それよりビールには唐揚げでしょ」
「だよね!」と美味しい料理のおかげかピリッとした空気はいつの間にか消え去っていたように感じた。
二杯目のビールもあっという間に空になり三杯目はお互い違うものを、誠はレモンサワー私はキウイサワーを頼んだ。
「あとは……あー、やっぱり教えない! 大雅のいい所は私だけが知ってればいいし」
「えー気になるじゃないのっ! 教えてよ!」
「絶対教えない、じゃあ次は真紀さんの番」
「わ、私!? え~……、あ! 料理が凄く美味い! 松田君の作る料理ってなんでも美味しいのよね」
「分かる分かる! 大雅って昔っから料理が上手いの! 施設で暮らしてる時もササっと炒飯とか作ってくれて、小さい子達も凄い喜んでたんだよね」
「松田君から小さい子って連想できないけど、面倒見は良いんだろうな~」
三杯目も届き、食べて飲んで話して、お互い五杯目まで飲んだ時には私はかなり酔いが回っていた。私特有の寒気も少しする。でも気を張ってればまだまだ大丈夫なはずだ。誠は強いと言ってただけあって顔色一つ変えていない。このままでは負けてしまいそうだ。
それだけは避けたい。今日は目的があって誠を呼び出したんだから。
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