ここは会社なので求愛禁止です! 素直になれないアラサー女子は年下部下にトロトロに溺愛されてます。
まったりデートでお泊まりです⑸
ぼんやりと意識が戻る。いつの間にか寝てしまっていたのかゆっくりと瞼を開くと、カーテンの隙間からの月明かりが私たちを照らし、松田の表情がよく見えた。とても穏やかな顔で私の頭を撫でながら見つめていた。
好き……その気持ちが更に大きく膨らんだ。
「起きました? もう八時になっちゃいました」
「……お腹すいた」
「ですね! 夜ご飯作ってますからゆっくり来てください」
お言葉に甘えてゆっくり服を着てリビングに顔を出すと、もう既にいい匂いが鼻に通り抜けお腹がグゥ~っと鳴ってしまった。
「いい匂い! 何作ってるの~?」
「これはサイコロステーキ焼いてます、あとは野菜たっぷり味噌汁を煮込み中なのと、ご飯は急速炊飯中」
「最高ですっ!」
ステーキが楽しみすぎてルンルンでダイニングテーブルを拭き、箸を置き、グラスを用意した。
「出来ましたよ~」と大根おろしがたっぷりのったサイコロステーキがテーブルに運ばれてきた。艶々の白米に野菜がたっぷり入ったお味噌汁。
早く食べたくてまたお腹がグゥ~と鳴る。
「ははは、真紀のお腹の音可愛すぎ」
「聞こえた!? 仕方ないじゃない! 美味しそうなんだもん」
「さ、食べましょう」
向かい合いテーブルに座り頂きますと手を合わせ、まずはお味噌汁、ホッと胃が温まり野菜の優しい味が口いっぱいに広がる。
「本当美味しい!」
「良かったです、お代わりありますから」
わーい! なんて喜んでいたらピンポン、ピンポンと連続でインターホンが鳴る。嫌な予感。
「……誠」
インターホンの画面に大きく誠が写り「開けて~」と言っているのが聞こえる。
――嫌な予感が当たった。
「開けてあげなよ」
「すいません……」
松田が玄関に向かいドアを開けるとドタドタと勢い良く誠が入ってくる。
「あー!! 二人でご飯なんて食べちゃって! ずるい! 私も食べたいっ!」
「おい、ったく何勝手に入ってんだよ」
「いつも勝手に入ってるでしょ~、ねぇ私にもご飯ちょーだいっ」
「駄目だ、今日は彼女が来てるから帰ってくれ」
誠は私の頭のてっぺんから爪先までジロリと見ると「初めまして誠です、大雅がお世話になってるみたいで」と明らかにワントーン低い声でぶっきらぼうに自己紹介をした。
私も慌てて「水野真紀です」と名前だけ名乗ったがスルーされ、松田にべったりと寄り添い「私も一緒にご飯食べたい~」と猫のように甘えている。
すいません、と私にアイコンタクトで訴えてくる松田に「一緒に食べましょう」と誠を受け入れた。
ローテーブルに誠の分のご飯を運び三人でもう一度食べ直す。なんだか気まずいと感じているのは私だけだろうか……
「誠、今日はそれ食べたら帰れよ?」
「えー! 私今日泊まる気満々で来たんですけど?」
「今日は駄目、真紀が泊まるから」
なんとなく、なんかすいませんと言う気持ちになる。
「三人で寝れば良いじゃん! ね? 真紀さんもいいですよね?」
急に会話を振られ、いつの間にか私の事を真紀さんと呼んでいる誠に呆気を取られる。
「あー……そしたら私帰るよ?」
「は!? それは駄目ですよ! 誠が帰れ!」
「……酷いじゃん、今日は一緒にいて欲しかったのに……」
……!? いやもう彼女ですか? とツッコミたくなるような言い草に驚きと動揺を隠せない。
男と分かっていながらも見た目は完全に可愛らしい女性なのでなんだか浮気現場を目撃しているような感じだ。
「……じゃあ今日は三人で」
ガッと目を見開き冗談じゃない! と言いたげな驚いた顔で松田は私を見る。
それに気づいていないのか「やった~! 真紀さんありがとう~」と大喜びで誠はご飯を食べ始めた。
好き……その気持ちが更に大きく膨らんだ。
「起きました? もう八時になっちゃいました」
「……お腹すいた」
「ですね! 夜ご飯作ってますからゆっくり来てください」
お言葉に甘えてゆっくり服を着てリビングに顔を出すと、もう既にいい匂いが鼻に通り抜けお腹がグゥ~っと鳴ってしまった。
「いい匂い! 何作ってるの~?」
「これはサイコロステーキ焼いてます、あとは野菜たっぷり味噌汁を煮込み中なのと、ご飯は急速炊飯中」
「最高ですっ!」
ステーキが楽しみすぎてルンルンでダイニングテーブルを拭き、箸を置き、グラスを用意した。
「出来ましたよ~」と大根おろしがたっぷりのったサイコロステーキがテーブルに運ばれてきた。艶々の白米に野菜がたっぷり入ったお味噌汁。
早く食べたくてまたお腹がグゥ~と鳴る。
「ははは、真紀のお腹の音可愛すぎ」
「聞こえた!? 仕方ないじゃない! 美味しそうなんだもん」
「さ、食べましょう」
向かい合いテーブルに座り頂きますと手を合わせ、まずはお味噌汁、ホッと胃が温まり野菜の優しい味が口いっぱいに広がる。
「本当美味しい!」
「良かったです、お代わりありますから」
わーい! なんて喜んでいたらピンポン、ピンポンと連続でインターホンが鳴る。嫌な予感。
「……誠」
インターホンの画面に大きく誠が写り「開けて~」と言っているのが聞こえる。
――嫌な予感が当たった。
「開けてあげなよ」
「すいません……」
松田が玄関に向かいドアを開けるとドタドタと勢い良く誠が入ってくる。
「あー!! 二人でご飯なんて食べちゃって! ずるい! 私も食べたいっ!」
「おい、ったく何勝手に入ってんだよ」
「いつも勝手に入ってるでしょ~、ねぇ私にもご飯ちょーだいっ」
「駄目だ、今日は彼女が来てるから帰ってくれ」
誠は私の頭のてっぺんから爪先までジロリと見ると「初めまして誠です、大雅がお世話になってるみたいで」と明らかにワントーン低い声でぶっきらぼうに自己紹介をした。
私も慌てて「水野真紀です」と名前だけ名乗ったがスルーされ、松田にべったりと寄り添い「私も一緒にご飯食べたい~」と猫のように甘えている。
すいません、と私にアイコンタクトで訴えてくる松田に「一緒に食べましょう」と誠を受け入れた。
ローテーブルに誠の分のご飯を運び三人でもう一度食べ直す。なんだか気まずいと感じているのは私だけだろうか……
「誠、今日はそれ食べたら帰れよ?」
「えー! 私今日泊まる気満々で来たんですけど?」
「今日は駄目、真紀が泊まるから」
なんとなく、なんかすいませんと言う気持ちになる。
「三人で寝れば良いじゃん! ね? 真紀さんもいいですよね?」
急に会話を振られ、いつの間にか私の事を真紀さんと呼んでいる誠に呆気を取られる。
「あー……そしたら私帰るよ?」
「は!? それは駄目ですよ! 誠が帰れ!」
「……酷いじゃん、今日は一緒にいて欲しかったのに……」
……!? いやもう彼女ですか? とツッコミたくなるような言い草に驚きと動揺を隠せない。
男と分かっていながらも見た目は完全に可愛らしい女性なのでなんだか浮気現場を目撃しているような感じだ。
「……じゃあ今日は三人で」
ガッと目を見開き冗談じゃない! と言いたげな驚いた顔で松田は私を見る。
それに気づいていないのか「やった~! 真紀さんありがとう~」と大喜びで誠はご飯を食べ始めた。
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