暴虐王女に婚約破棄追放されましたが、臭くて苦手だったので喜んでスローライフさせてもらいます。でもしつこく狙うなら殺しちゃうよ。
第7話:巨人狩り
魔獣や魔族を狩るのは結構難しい。
何といっても魔獣や魔族の生命力は人族とは桁違いなのだ。
普通に傷つけるだけでは再生能力が強くてなかなか殺せない。
中には完全に頭を破壊しても死なないような魔獣や魔族がいる。
まあ、そんな連中は大抵二つ以上の頭があるか、頭など形だけで知能など全くない魔獣や魔族なのだけれどね。
ただ今回目の前にいる普通種の巨人は、心臓や頭が一つしかないのが普通なので、心臓か頭を完全に破壊したり首を切断すれば殺すことができる。
だが素材として利用したいと思えば、首を斬り落として殺すのが一番だ。
だが巨人族の強靭な外皮と硬度と靭性を兼ね備えた骨を、再生する前に一撃で完全に断つなんて、普通の人間には絶対に不可能だと言われている。
「では俺は、ここから離れないようにして巨人を斃して見せよう。
それで俺の強さが確認できたら、どんな時も俺の好きにさせてもらうからな。
君達に命を賭けてもらわなければいけないような時には、はっきりとそう言う」
「……分かりました」
冒険者達は、俺の話している事は分かるが信用はできないと思っているようだ。
まあ、それも当然だろう。
冒険者達も、傍系王族である公爵家の人間が強い魔力を持っているのは知っているのだが、全く努力もせず実戦経験もないのが普通の高位貴族だからな。
俺の言っている事など世間知らずの単なる妄想と思っているのだろう。
既にノブレス・オブリージュの言葉など形骸化して久しいのだ。
「この世界を護る風神よ、我に力を与えたまえ」
多くの魔術師はもっと長く複雑な呪文を唱えるのだが、基本無詠唱でも魔術呪術が使える俺には、この程度の呪文を唱えるだけで無詠唱よりも強い魔術が使える。
本来実戦では敵にどのような魔術呪術を使うのか悟られないようにする方が、強い魔術を使うよりも有効なのだが、知能の低い敵が相手なら唱える事もあるのだ。
それに今回は味方の冒険者に俺の力を見せつける事の方が大切だからな。
「そんな、風魔術の一撃で七メートル級巨人の首を切り飛ばすなんて」
「いや、そんな事よりも風精霊ではなく風神に祈っていたぞ」
「いくら公爵家だからと言っても、風神はないだろう風神は」
冒険者達が感嘆の言葉を口にしている。
俺はその間も切り飛ばした巨人の首と血を魔法袋に回収している。
巨人族の血も魔道具製作に利用されるし、何よりも治療薬の素材にされている。
一滴も無駄にできない高級素材なのだ。
魔法袋は前世で読み書きしていたラノベでよく使われていたアイテムだ。
持ち主の魔力量によって収納能力が違ってくるのが一般的な魔法袋だ。
汎用品は製作者の能力によって収納能力が違う場合があったり、神や精霊の加護によって収納能力が違う場合がある。
今回俺が使っているのは俺の魔力に合わせて収納能力が違うタイプだ。
「これで理解してくれたかな、命を賭けてもらう時には、はっきりそう言う。
だから普段は俺の好きにさせてくれ、いいな」
何といっても魔獣や魔族の生命力は人族とは桁違いなのだ。
普通に傷つけるだけでは再生能力が強くてなかなか殺せない。
中には完全に頭を破壊しても死なないような魔獣や魔族がいる。
まあ、そんな連中は大抵二つ以上の頭があるか、頭など形だけで知能など全くない魔獣や魔族なのだけれどね。
ただ今回目の前にいる普通種の巨人は、心臓や頭が一つしかないのが普通なので、心臓か頭を完全に破壊したり首を切断すれば殺すことができる。
だが素材として利用したいと思えば、首を斬り落として殺すのが一番だ。
だが巨人族の強靭な外皮と硬度と靭性を兼ね備えた骨を、再生する前に一撃で完全に断つなんて、普通の人間には絶対に不可能だと言われている。
「では俺は、ここから離れないようにして巨人を斃して見せよう。
それで俺の強さが確認できたら、どんな時も俺の好きにさせてもらうからな。
君達に命を賭けてもらわなければいけないような時には、はっきりとそう言う」
「……分かりました」
冒険者達は、俺の話している事は分かるが信用はできないと思っているようだ。
まあ、それも当然だろう。
冒険者達も、傍系王族である公爵家の人間が強い魔力を持っているのは知っているのだが、全く努力もせず実戦経験もないのが普通の高位貴族だからな。
俺の言っている事など世間知らずの単なる妄想と思っているのだろう。
既にノブレス・オブリージュの言葉など形骸化して久しいのだ。
「この世界を護る風神よ、我に力を与えたまえ」
多くの魔術師はもっと長く複雑な呪文を唱えるのだが、基本無詠唱でも魔術呪術が使える俺には、この程度の呪文を唱えるだけで無詠唱よりも強い魔術が使える。
本来実戦では敵にどのような魔術呪術を使うのか悟られないようにする方が、強い魔術を使うよりも有効なのだが、知能の低い敵が相手なら唱える事もあるのだ。
それに今回は味方の冒険者に俺の力を見せつける事の方が大切だからな。
「そんな、風魔術の一撃で七メートル級巨人の首を切り飛ばすなんて」
「いや、そんな事よりも風精霊ではなく風神に祈っていたぞ」
「いくら公爵家だからと言っても、風神はないだろう風神は」
冒険者達が感嘆の言葉を口にしている。
俺はその間も切り飛ばした巨人の首と血を魔法袋に回収している。
巨人族の血も魔道具製作に利用されるし、何よりも治療薬の素材にされている。
一滴も無駄にできない高級素材なのだ。
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