最強で最速の無限レベルアップ ~スキル【経験値1000倍】と【レベルフリー】でレベル上限の枷が外れた俺は無双する~
第241話 ミヤゾノ
生活必需品を買い揃えた翌日の朝、俺はスマホのアラームで目覚めた。
そのついでにふと何気なくネットニュースに目をやるとそこには見知った名前が載っていた。
俺は気になってその記事を拡大した。
その記事の全容は以下の通りだった。
[本日未明、SSTによって現行犯逮捕された今田和彦容疑者。
今田容疑者には特殊なアイテムを装備して長崎県内の家電量販店などにたびたび強盗に押し入っていた容疑がかけられている。
今田容疑者の関係者の話では今田容疑者はレベル67のプロプレイヤーで借金が数千万円あるという。
逮捕された今田容疑者は現在長崎警察署にいる模様。
なお特殊なアイテムの入手経路についてはミヤゾノなる人物からネットで購入したということだそうだ。]
「ミヤゾノ……まさかな」
『マスターどうしたの? 深刻そうな顔して』
キューンが下から覗き込んでくる。
「あ、いや。なんでもない」
俺は頭に一瞬よぎった不安を振り払うように首を振るとダンジョンに行く支度を整え始めた。
そして一階に下り玄関ドアに手をかけたまさにその時――
ピンポーン!
玄関のチャイムが鳴った。
俺がドアを開けるとそこにいたのは神代、海道、長澤、水川の四人と二人の警察官だった。
☆ ☆ ☆
「え、神代っ!? それに、そちらは警察官さんですよね?」
『なになに? どうしたの?』
俺とキューンの問いに神代が言いにくそうにしながら口を開く。
「……佐倉さん、お久しぶりです」
「なんだよ神代。これ、どういうことなんだ?」
何も悪いことはしていないのだが警察官を目の前にするだけで俺は胸の鼓動が早くなるのを感じていた。
「そうですね。とりあえず中に上がらせてもらってもいいですか? 詳しい話は本職のこちらのお二人からありますので……」
神代は警察官二人に手を向ける。
俺は警察官二人に会釈をすると「あ、じゃあ……どうぞ」と中に誘い入れた。
「失礼するよ」
「お邪魔します」
二人の警察官が家に上がり込む。
そしてそれに続いて「僕たちもいいですか?」と訊いてくる神代たちも家に上げてやった。
『なになに?』
キューンは突然押しかけてきた初めて見る人間たちに興味津々といった様子できょろきょろしている。
「キューン、悪いけどちょっとだけ静かにしててくれ」
かく言う俺も現状を把握できていないのだがキューンが話に混ざるとややこしくなりそうなので一言注意しておいた。
家に両親がいなかったのは不幸中の幸いか……。
全員をリビングに案内すると二人の警察官が自己紹介を始めた。
「初めまして佐倉真琴くん。おれは金子修二。SSTに所属しているんだ。神代くんたちとは同僚ってことになるね」
「初めまして。わたしは松下かおり、金子先輩と同じくSSTの隊員です」
「あ……初めまして」
松下かおりと名乗った女性警察官に俺は内心驚く。
というのもがっしりとした見た目からしててっきり男性だと思っていたからだ。
「いきなり訪問して驚いているよね」
金子さんが俺を見て言う。
「あ、いえ……大丈夫です」
本当は大丈夫でもないのだが。
「順を追って説明するとね、今朝早くある男をおれたちで捕まえたんだよ。その男は今田和彦っていうスキル持ちでね、なかなか手ごわかったんだけどさすがにおれたちは六人いたからね捕まえることが出来たんだ」
「はあ……」
「でもスキル以上に厄介だったのがその男が身につけていた眼鏡だったんだ」
そう言って金子さんは黒縁の眼鏡をテーブルの上、俺の目の前にコトっと置いた。
「その眼鏡はフォーチュングラスっていって十秒先の未来が見える眼鏡だったんだよ」
「っ!?」
「その顔はやっぱり当たりだね」
金子さんはにこっと微笑む。
「その男が言うにはそのフォーチュングラスはネットで宮園って人物から百万円で買ったんだそうだ。それで警察はその男のパソコンのIPアドレスっていうものを調べてね、宮園健作って男に行き着いた」
「宮園……」
俺の頭の中ではその男の顔が浮かんでいた。
「その男から話を聞いたところフォーチュングラスは佐倉真琴くんに作ってもらったって言うじゃないか。その話をちょうど一緒に聞いていた神代くんたちが佐倉くんの知り合いだとわかってね、こうやっておれたちはやってきたわけなんだ」
「……そうだったんですか」
ヤバい。
心臓の音が周りに聞こえているんじゃないかってくらいドキドキしている。
「宮園が言うには佐倉くんに生成魔法でアイテムを五十三個作ってもらったって話だったんだけど、どうかな? それで合っているかな?」
金子さんは俺を見据えて訊いてくる。
たしか……俺は宮園さんから千六十万円を受け取ったはずだから五十三個で合っているはずだが……金子さんたちは本当は何しに来たんだ?
そんなの電話で確認すれば済むことじゃないのか?
「佐倉くん? 聞いているかい?」
「あ、は、はい」
「五十三個で合っているかな?」
「はい。多分」
「そっかわかった。ありがとう」
それだけ言うと金子さんは帰ろうとする。
「え、それだけですか……?」
「うん、そうだよ。じゃあおれたちはこれで」
「ご協力ありがとうございました」
金子さんと松下さんは俺にお辞儀をすると本当に何事もなく帰っていった。
だが俺がほっと胸をなでおろしていると帰らずに残っていた神代たち四人が一斉に俺に目を向ける。
「な、なんだよ?」
「非常に言いにくいことなのですが……」
神代が代表して発言した。
「佐倉さんが宮園健作に作ってあげた武器によってつい今しがた死者が出ました」
そのついでにふと何気なくネットニュースに目をやるとそこには見知った名前が載っていた。
俺は気になってその記事を拡大した。
その記事の全容は以下の通りだった。
[本日未明、SSTによって現行犯逮捕された今田和彦容疑者。
今田容疑者には特殊なアイテムを装備して長崎県内の家電量販店などにたびたび強盗に押し入っていた容疑がかけられている。
今田容疑者の関係者の話では今田容疑者はレベル67のプロプレイヤーで借金が数千万円あるという。
逮捕された今田容疑者は現在長崎警察署にいる模様。
なお特殊なアイテムの入手経路についてはミヤゾノなる人物からネットで購入したということだそうだ。]
「ミヤゾノ……まさかな」
『マスターどうしたの? 深刻そうな顔して』
キューンが下から覗き込んでくる。
「あ、いや。なんでもない」
俺は頭に一瞬よぎった不安を振り払うように首を振るとダンジョンに行く支度を整え始めた。
そして一階に下り玄関ドアに手をかけたまさにその時――
ピンポーン!
玄関のチャイムが鳴った。
俺がドアを開けるとそこにいたのは神代、海道、長澤、水川の四人と二人の警察官だった。
☆ ☆ ☆
「え、神代っ!? それに、そちらは警察官さんですよね?」
『なになに? どうしたの?』
俺とキューンの問いに神代が言いにくそうにしながら口を開く。
「……佐倉さん、お久しぶりです」
「なんだよ神代。これ、どういうことなんだ?」
何も悪いことはしていないのだが警察官を目の前にするだけで俺は胸の鼓動が早くなるのを感じていた。
「そうですね。とりあえず中に上がらせてもらってもいいですか? 詳しい話は本職のこちらのお二人からありますので……」
神代は警察官二人に手を向ける。
俺は警察官二人に会釈をすると「あ、じゃあ……どうぞ」と中に誘い入れた。
「失礼するよ」
「お邪魔します」
二人の警察官が家に上がり込む。
そしてそれに続いて「僕たちもいいですか?」と訊いてくる神代たちも家に上げてやった。
『なになに?』
キューンは突然押しかけてきた初めて見る人間たちに興味津々といった様子できょろきょろしている。
「キューン、悪いけどちょっとだけ静かにしててくれ」
かく言う俺も現状を把握できていないのだがキューンが話に混ざるとややこしくなりそうなので一言注意しておいた。
家に両親がいなかったのは不幸中の幸いか……。
全員をリビングに案内すると二人の警察官が自己紹介を始めた。
「初めまして佐倉真琴くん。おれは金子修二。SSTに所属しているんだ。神代くんたちとは同僚ってことになるね」
「初めまして。わたしは松下かおり、金子先輩と同じくSSTの隊員です」
「あ……初めまして」
松下かおりと名乗った女性警察官に俺は内心驚く。
というのもがっしりとした見た目からしててっきり男性だと思っていたからだ。
「いきなり訪問して驚いているよね」
金子さんが俺を見て言う。
「あ、いえ……大丈夫です」
本当は大丈夫でもないのだが。
「順を追って説明するとね、今朝早くある男をおれたちで捕まえたんだよ。その男は今田和彦っていうスキル持ちでね、なかなか手ごわかったんだけどさすがにおれたちは六人いたからね捕まえることが出来たんだ」
「はあ……」
「でもスキル以上に厄介だったのがその男が身につけていた眼鏡だったんだ」
そう言って金子さんは黒縁の眼鏡をテーブルの上、俺の目の前にコトっと置いた。
「その眼鏡はフォーチュングラスっていって十秒先の未来が見える眼鏡だったんだよ」
「っ!?」
「その顔はやっぱり当たりだね」
金子さんはにこっと微笑む。
「その男が言うにはそのフォーチュングラスはネットで宮園って人物から百万円で買ったんだそうだ。それで警察はその男のパソコンのIPアドレスっていうものを調べてね、宮園健作って男に行き着いた」
「宮園……」
俺の頭の中ではその男の顔が浮かんでいた。
「その男から話を聞いたところフォーチュングラスは佐倉真琴くんに作ってもらったって言うじゃないか。その話をちょうど一緒に聞いていた神代くんたちが佐倉くんの知り合いだとわかってね、こうやっておれたちはやってきたわけなんだ」
「……そうだったんですか」
ヤバい。
心臓の音が周りに聞こえているんじゃないかってくらいドキドキしている。
「宮園が言うには佐倉くんに生成魔法でアイテムを五十三個作ってもらったって話だったんだけど、どうかな? それで合っているかな?」
金子さんは俺を見据えて訊いてくる。
たしか……俺は宮園さんから千六十万円を受け取ったはずだから五十三個で合っているはずだが……金子さんたちは本当は何しに来たんだ?
そんなの電話で確認すれば済むことじゃないのか?
「佐倉くん? 聞いているかい?」
「あ、は、はい」
「五十三個で合っているかな?」
「はい。多分」
「そっかわかった。ありがとう」
それだけ言うと金子さんは帰ろうとする。
「え、それだけですか……?」
「うん、そうだよ。じゃあおれたちはこれで」
「ご協力ありがとうございました」
金子さんと松下さんは俺にお辞儀をすると本当に何事もなく帰っていった。
だが俺がほっと胸をなでおろしていると帰らずに残っていた神代たち四人が一斉に俺に目を向ける。
「な、なんだよ?」
「非常に言いにくいことなのですが……」
神代が代表して発言した。
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