最強で最速の無限レベルアップ ~スキル【経験値1000倍】と【レベルフリー】でレベル上限の枷が外れた俺は無双する~
第191話 VSスライム②
「なんか、瑠璃がすみません」
俺の隣を歩く琥珀ちゃんが遠慮がちに口を開いた。
「もしかして迷惑だったんじゃないですか?」
「いや、そんなことないよ。さっきだって二人が来てくれて助かったし」
「そうですか。それならよかったです」
今俺はスライムだけしか出ないというランクZのダンジョンである通称易しい庭のダンジョンの地下一階を天童姉妹とともに歩いていた。
というのも妹の瑠璃ちゃんが俺がレベル1で頼りないのを見かねてスライム狩りを手伝ってくれると申し出てくれたからだ。
「ちょっとー! お姉ちゃんもお兄ちゃんも何ゆっくり歩いてんのー! スライム探す気あるのー!」
俺たちの前を行く瑠璃ちゃんがスカートをひるがえし振り返って叫ぶ。
「ちょっと待ってよ、瑠璃ー! すみません佐倉さん、なんかあの子いつもよりテンション上がってて……うちって男兄弟がいないのでお兄ちゃんが出来た気でいるのかも……」
「いや、別にいいさ。それより俺たちももう少し早く歩こうか」
「はい、わかりました」
俺と琥珀ちゃんは前を歩く瑠璃ちゃんのあとを追った。
☆ ☆ ☆
それにしてもスライムは出てほしくない時は群れをなして出てくるくせに出てほしい時はなかなかみつからないものだ。
ダンジョン内を十五分ほど歩き回った俺たちだったがスライムの影すら見当たらないでいた。
「はぁ~あ。なんか面倒くさくなってきちゃった」
あくびまじりに瑠璃ちゃんが不満をもらす。
「なんでスライム出てこないの? こんだけ探してるのにさー」
「瑠璃ちゃん。なんならあとはもう俺一人でやるから帰ってもいいよ」
言ってみるが、
「それは駄目だよ。だってお兄ちゃんを一人にしたら危ないもん。一度に沢山のスライムが襲ってきたらどうするのっ? お兄ちゃん一人じゃやられちゃうよ」
瑠璃ちゃんにぴしゃりとはねつけられてしまった。
「まあ、それはそうかもしれないけどさ……」
「でしょ。お兄ちゃんレベル1なんだからおとなしくあたしたちについてくればいいのっ」
「はいはい。そりゃどうも」
さすが小学生。忖度がまるでない。
かたや中学生の琥珀ちゃんは、
「すみません、瑠璃が生意気なことを言って……」
と俺を気遣ってくれる。
「気にしてないよ。実際瑠璃ちゃんの言う通りだからね」
「すみません」
とその時だった。
前を行く瑠璃ちゃんが声を上げた。
「いたっ! スライムだっ!」
前方を見るとたしかにスライムが二匹仲良くじゃれ合っているのが俺にも確認できた。
だが瑠璃ちゃんの声が大きかったせいかスライムたちも俺たちの存在に気付いたようでスライムたちは、
『フィキーッ』
『フィキーッ』
ぴょんと一回真上に跳び上がると直後逃げ出した。
「あっ、逃げちゃうっ」
言って瑠璃ちゃんはスライムたちのあとを追う。
俺と琥珀ちゃんも瑠璃ちゃんに続いて駆け出した。
☆ ☆ ☆
曲がりくねった一本道を走っていくと袋小路になっていた。
そこには瑠璃ちゃんと瑠璃ちゃんに追い詰められたスライムが二匹。
「もう逃げ場はないからねっ」
『フィキー』
『フィキー』
体を寄せ合って震えているスライムたちに「むふふっ」と笑いながらじりじりと詰め寄っていく瑠璃ちゃん。
そして、
「えいっ!」
瑠璃ちゃんが一匹のスライムめがけてこぶしを振り下ろした。
殴られたスライムはぶにゅっと潰れてスーパーボールのように跳ねて天井にぶち当たる。
『フィキ~……』
ぼとっと地面に落ちたスライムは消滅していった。
「じゃあ残りの一匹はお兄ちゃんが倒してみてっ」
「おう、わかった」
瑠璃ちゃんにより一対一の状況を作り出してもらった俺はスライムの前に歩み出る。
『フィキー!』
スライムも俺を見据え戦う気のようだ。
「よし。いくぞスライムっ」
俺は自分を鼓舞するように声を発した。
俺の隣を歩く琥珀ちゃんが遠慮がちに口を開いた。
「もしかして迷惑だったんじゃないですか?」
「いや、そんなことないよ。さっきだって二人が来てくれて助かったし」
「そうですか。それならよかったです」
今俺はスライムだけしか出ないというランクZのダンジョンである通称易しい庭のダンジョンの地下一階を天童姉妹とともに歩いていた。
というのも妹の瑠璃ちゃんが俺がレベル1で頼りないのを見かねてスライム狩りを手伝ってくれると申し出てくれたからだ。
「ちょっとー! お姉ちゃんもお兄ちゃんも何ゆっくり歩いてんのー! スライム探す気あるのー!」
俺たちの前を行く瑠璃ちゃんがスカートをひるがえし振り返って叫ぶ。
「ちょっと待ってよ、瑠璃ー! すみません佐倉さん、なんかあの子いつもよりテンション上がってて……うちって男兄弟がいないのでお兄ちゃんが出来た気でいるのかも……」
「いや、別にいいさ。それより俺たちももう少し早く歩こうか」
「はい、わかりました」
俺と琥珀ちゃんは前を歩く瑠璃ちゃんのあとを追った。
☆ ☆ ☆
それにしてもスライムは出てほしくない時は群れをなして出てくるくせに出てほしい時はなかなかみつからないものだ。
ダンジョン内を十五分ほど歩き回った俺たちだったがスライムの影すら見当たらないでいた。
「はぁ~あ。なんか面倒くさくなってきちゃった」
あくびまじりに瑠璃ちゃんが不満をもらす。
「なんでスライム出てこないの? こんだけ探してるのにさー」
「瑠璃ちゃん。なんならあとはもう俺一人でやるから帰ってもいいよ」
言ってみるが、
「それは駄目だよ。だってお兄ちゃんを一人にしたら危ないもん。一度に沢山のスライムが襲ってきたらどうするのっ? お兄ちゃん一人じゃやられちゃうよ」
瑠璃ちゃんにぴしゃりとはねつけられてしまった。
「まあ、それはそうかもしれないけどさ……」
「でしょ。お兄ちゃんレベル1なんだからおとなしくあたしたちについてくればいいのっ」
「はいはい。そりゃどうも」
さすが小学生。忖度がまるでない。
かたや中学生の琥珀ちゃんは、
「すみません、瑠璃が生意気なことを言って……」
と俺を気遣ってくれる。
「気にしてないよ。実際瑠璃ちゃんの言う通りだからね」
「すみません」
とその時だった。
前を行く瑠璃ちゃんが声を上げた。
「いたっ! スライムだっ!」
前方を見るとたしかにスライムが二匹仲良くじゃれ合っているのが俺にも確認できた。
だが瑠璃ちゃんの声が大きかったせいかスライムたちも俺たちの存在に気付いたようでスライムたちは、
『フィキーッ』
『フィキーッ』
ぴょんと一回真上に跳び上がると直後逃げ出した。
「あっ、逃げちゃうっ」
言って瑠璃ちゃんはスライムたちのあとを追う。
俺と琥珀ちゃんも瑠璃ちゃんに続いて駆け出した。
☆ ☆ ☆
曲がりくねった一本道を走っていくと袋小路になっていた。
そこには瑠璃ちゃんと瑠璃ちゃんに追い詰められたスライムが二匹。
「もう逃げ場はないからねっ」
『フィキー』
『フィキー』
体を寄せ合って震えているスライムたちに「むふふっ」と笑いながらじりじりと詰め寄っていく瑠璃ちゃん。
そして、
「えいっ!」
瑠璃ちゃんが一匹のスライムめがけてこぶしを振り下ろした。
殴られたスライムはぶにゅっと潰れてスーパーボールのように跳ねて天井にぶち当たる。
『フィキ~……』
ぼとっと地面に落ちたスライムは消滅していった。
「じゃあ残りの一匹はお兄ちゃんが倒してみてっ」
「おう、わかった」
瑠璃ちゃんにより一対一の状況を作り出してもらった俺はスライムの前に歩み出る。
『フィキー!』
スライムも俺を見据え戦う気のようだ。
「よし。いくぞスライムっ」
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