最強で最速の無限レベルアップ ~スキル【経験値1000倍】と【レベルフリー】でレベル上限の枷が外れた俺は無双する~
第153話 太田と田中と高野
メドューサによって石に変えられてしまっていた俺だったが、スキル【状態異常自然回復】の効果により復活すると目の前で今まさに一角獣に襲われそうになっていた少女を助けるべく一角獣の前足を掴んだ。
「「「真琴さんっ!?」」」
少年少女たちが驚きのあまり口にする。
『グオオオォォォー!!』
一角獣は声を荒げ前足に力を込めるが俺と正面から力比べなど到底出来るはずもなく、
「このぉっ」
前足を掴んだまま俺は一角獣を後方の壁に投げ飛ばした。
ドガァァーン!
壁にぶつかり地面に落ちると一角獣はぴくりともしなくなった。
そして息絶えたのだろう一角獣が消滅していく。
《佐倉真琴のレベルが14上がりました》
「きみ、大丈夫?」
口をあんぐりと開けていたギャルっぽい恰好の少女に話しかけると、
「あ……は、はい。ありがとうございますっ」
少女は俺の顔をまじまじと見ながら答えた。
「高野、大丈夫かっ」
「怪我してないかっ」
近くから少年たちの声。
だが姿は見えない。
「うん、大丈夫。真琴さんのおかげでね」
「そっか」
「なら、よかった~」
「二人も無事よね」
少女は何もない宙に向かって声を飛ばしていた。
「えーっと……きみたちってもしかして、スキルの【透明化】が使えるの?」
気になっていたことを訊いてみる。
すると、
「そうですよ。わたしたち全員【透明化】と【忍び足】のスキルがつかえるんです」
その少女は俺に向き直って言った。
☆ ☆ ☆
「……なるほどね。それで太田がSNSで【透明化】と【忍び足】が使える人を呼びかけたわけだ」
「そうです。この二つのスキルがあれば魔物と戦わなくても高ランクのダンジョンでアイテムが回収できると思って……」
「でもそれなら一人でもよかったんじゃないの? わざわざチームを作らなくてもさ」
「いやあ、初めはそう思ってたんですけどね。ソロだと万が一何かあった時助けてくれる人がいないじゃないですか」
「まあ、そうだけど」
俺もソロだからその考えはわからなくもない。
「実際おれは太田たちとチームを組むまではソロでダンジョン探索してたんすよ」
と話すのは田中だ。
細身で長身で細面な太田とは違い小柄でふっくらとした田中が俺の目を見ながら言う。
さっきまで透明になっていた太田と田中だったが時間経過とともに今は俺の前に姿を見せていた。
「でも一回トラップにひっかかって麻痺ったことがあったんすよ、そん時は一時間くらいしてたまたま通りかかったほかのプレイヤーに助けてもらってなんとかなったんすけどね。あれからソロで潜るのがちょっと怖くなっちゃって……そしたらSNSで【透明化】と【忍び足】を覚えてる人募集みたいなのがあったんでちょうどいいかなって」
「ふーん、そうなのか」
どうでもいいけど田中の敬語はどこか気持ち悪いな。
「わたしは両親にプレイヤーになるのを反対されたんで半ば家出みたいな感じで友達のうちを泊まり歩いていたんですけどその時にSNSを見て、あ、これわたしじゃんって思って。すぐに連絡とったんです」
と十五歳という年齢の割にやや背が高く大人びた高野が言う。
ちなみに太田と田中は高野と同学年だが年は一つ上の十六歳ということらしい。
そして三人ともレベルは70台だそうだ。
「おれたちは家出はよくないから一旦家に帰れって言ったんすよ。なのに高野は全然おれたちの言うことは聞かないし、それどころか今ではいつの間にかチームのリーダー気取ってるんすよ」
「真琴さんからも言ってやってください。家出は駄目だぞって」
田中と太田が真剣な顔で俺を見た。
う~ん……耳が痛い。
「「「真琴さんっ!?」」」
少年少女たちが驚きのあまり口にする。
『グオオオォォォー!!』
一角獣は声を荒げ前足に力を込めるが俺と正面から力比べなど到底出来るはずもなく、
「このぉっ」
前足を掴んだまま俺は一角獣を後方の壁に投げ飛ばした。
ドガァァーン!
壁にぶつかり地面に落ちると一角獣はぴくりともしなくなった。
そして息絶えたのだろう一角獣が消滅していく。
《佐倉真琴のレベルが14上がりました》
「きみ、大丈夫?」
口をあんぐりと開けていたギャルっぽい恰好の少女に話しかけると、
「あ……は、はい。ありがとうございますっ」
少女は俺の顔をまじまじと見ながら答えた。
「高野、大丈夫かっ」
「怪我してないかっ」
近くから少年たちの声。
だが姿は見えない。
「うん、大丈夫。真琴さんのおかげでね」
「そっか」
「なら、よかった~」
「二人も無事よね」
少女は何もない宙に向かって声を飛ばしていた。
「えーっと……きみたちってもしかして、スキルの【透明化】が使えるの?」
気になっていたことを訊いてみる。
すると、
「そうですよ。わたしたち全員【透明化】と【忍び足】のスキルがつかえるんです」
その少女は俺に向き直って言った。
☆ ☆ ☆
「……なるほどね。それで太田がSNSで【透明化】と【忍び足】が使える人を呼びかけたわけだ」
「そうです。この二つのスキルがあれば魔物と戦わなくても高ランクのダンジョンでアイテムが回収できると思って……」
「でもそれなら一人でもよかったんじゃないの? わざわざチームを作らなくてもさ」
「いやあ、初めはそう思ってたんですけどね。ソロだと万が一何かあった時助けてくれる人がいないじゃないですか」
「まあ、そうだけど」
俺もソロだからその考えはわからなくもない。
「実際おれは太田たちとチームを組むまではソロでダンジョン探索してたんすよ」
と話すのは田中だ。
細身で長身で細面な太田とは違い小柄でふっくらとした田中が俺の目を見ながら言う。
さっきまで透明になっていた太田と田中だったが時間経過とともに今は俺の前に姿を見せていた。
「でも一回トラップにひっかかって麻痺ったことがあったんすよ、そん時は一時間くらいしてたまたま通りかかったほかのプレイヤーに助けてもらってなんとかなったんすけどね。あれからソロで潜るのがちょっと怖くなっちゃって……そしたらSNSで【透明化】と【忍び足】を覚えてる人募集みたいなのがあったんでちょうどいいかなって」
「ふーん、そうなのか」
どうでもいいけど田中の敬語はどこか気持ち悪いな。
「わたしは両親にプレイヤーになるのを反対されたんで半ば家出みたいな感じで友達のうちを泊まり歩いていたんですけどその時にSNSを見て、あ、これわたしじゃんって思って。すぐに連絡とったんです」
と十五歳という年齢の割にやや背が高く大人びた高野が言う。
ちなみに太田と田中は高野と同学年だが年は一つ上の十六歳ということらしい。
そして三人ともレベルは70台だそうだ。
「おれたちは家出はよくないから一旦家に帰れって言ったんすよ。なのに高野は全然おれたちの言うことは聞かないし、それどころか今ではいつの間にかチームのリーダー気取ってるんすよ」
「真琴さんからも言ってやってください。家出は駄目だぞって」
田中と太田が真剣な顔で俺を見た。
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