俺【死神】になりました ~喧嘩もしたことない俺の、選べる職業が【死神】だった!?~
第47話 不穏な気配
田中さんがこちらにアイコンタクトをしてきて、それに頷く。
これを合図に俺たちはゾンビたちに攻撃を仕掛けた。
田中さん、俺、青山さんの順番で突っ込んでいき、出会う度に確殺していく。ゾンビたちは最初虚ろな目をしていたが、こちらが近づくと反応し機敏に動き出す。
しかし知能が低いからか、攻撃は直線的だ。体が車などの障害物にぶつかることをものともせずに一直線に向かってきて、そのままかみついてこようとする。その走り方や口を大きく開けてくるところなど、かなり不気味なゾンビたちだが、戦力としては俺たちの敵になるほどでもない。冷静に攻撃してきたところを避け、カウンターで頭部を破壊していく。
映画などの知識では、心臓などへの攻撃は効果がなく、頭部を破壊するというのがゾンビ物の常識だが、ここでもそれは変わりないようで、頭部を破壊されたゾンビたちはそのまま動かなくなった。
見た目が苦手なゾンビたちだったが、戦いの相性的にはむしろ戦いやすく、こちらの圧勝だった。
「うわぁ、なんだか気持ち悪いな……」
倒すことは簡単だったが、触ってしまったところがどうしても気になり、ハンカチで拭いながら泣き言を言ったところ、青山さんが少し笑いながら、
「そうですね、俺も最初はそうでした。まあすぐになれますよ」
といい、田中さんもうなずいていた。やっぱりみんなもこれは気持ち悪いのだろう。
ゾンビを倒したところ、討伐のポイントが発生したが、今回この死体に価値はあるのだろうか?
試しに買取をやってみると、少ないpだがpに変換できたので、塵も積もれば山となるではないが、しっかりと換金していこう。
そうやって、すべてのゾンビを倒したところで、俺たちは次の魔物を探しに向かう。
「色人さん、なんだかんだ言って普通に戦えますね。ゾンビ苦手という割にしっかりととどめを刺せていたので驚きました。」
そう青山さんが言ってきたので、
「最初はかなり怖かったんですが、いざ実際に実物を目にすると、自分の手で倒せるということもあって怖くなかったですね。驚かされることもありませんでしたし。」
と答えた。ホラーと実際の魔物は別物ということだ。
そうこうしているうちに今度はスケルトンの群れが出てきた。ちょっとした広場にたたずんでおり、その数15体、何も持っていないガイコツが10体と、剣を持っている奴が3体、杖を持っているのが2体の構成だ
これもまた、田中さんがかなり早い段階で発見してくれたので、まだ向こうは気づいていない。なのでまたしても鑑定をして、戦力を分析する。
「【魔物鑑定】」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
名前:なし
種族:スケルトン
レベル:7
【ステータス】
M P:11
攻撃力:20
耐久力:20
魔法耐久力:10
速 度:10
知 力:2
【所持スキル】
硬化
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ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
名前:なし
種族:スケルトソードマン
レベル:12
【ステータス】
M P:25
攻撃力:60
耐久力:55
魔法耐久力:30
速 度:35
知 力:9
【所持スキル】
剣術
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ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
名前:なし
種族:スケルトシャーマン
レベル:12
【ステータス】
M P:55
攻撃力:30
耐久力:30
魔法耐久力:55
速 度:20
知 力:20
【所持スキル】
低級闇魔術
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今度は結構な強敵だな、スケルトンはちょっと堅めのただの骨かもしれないが、スケルトソードマンはかなりの攻撃力を誇っているし、スケルトシャーマンに至っては、初めて目にする低級闇魔術というものを持っている。
そのことを二人に共有した。
「さっきのゾンビと違って、そこそこ強い相手だと思う。二人はもう戦った経験あるんだよね?」
そう聞くと田中さんが、
「はい、スケルトンは基本的に骨の腕での近接格闘のようなものが主体です。そこまで技術はないので、硬い骨にさえ気を付ければ大丈夫です。ソードマンはかなり強力な部類です。骨そのものの強度も上がっていますが、あの見た目からは想像できないほどの力で剣を振るってきます。最後にシャーマンなのですが、闇魔術という名前は初めて聞きましたが、奴の使う魔術はわかります。まず仲間のスケルトンたちの強化、そしてあたりを暗くする黒い煙を出す魔術、そして黒い闇を飛ばしてきて当たるとこちらの動きが鈍くなるデバフの魔術、そして最後に仲間のスケルトンを召喚する魔術の4種類です。正直シャーマンが一番強敵です。」
と教えてくれた。なるほどそんな感じなのか。スケルトンは戦い方は骨の硬さを利用しつつ、素早い攻撃を与えることが主な攻撃方法なのだろう。そもそも骨というものは体の構造の中で持っても固い部分だ、それのみで構成されているということはかなり固いとみて間違いないだろう。
また筋肉がないことで動きが遅いかなどと思ったが、そこは謎の力の働きにより、そこそこ素早いみたいだ。先ほどのゾンビたちとは比べ物にならないくらい、戦いずらい相手だろう。
そして問題なのはシャーマンだ、直接的な攻撃手段にこそ乏しいが、それ以外のことに関してはかなり強い。特に仲間を召喚することができるというのが厄介だな、何体まで召喚できるかわからないが、なるべく早く倒すに越したことはないだろう。
そんな中で最も気になる疑問があった、
「一番気になっていることなんだけど、スケルトンはどうやったら倒せるの?俺はいつも心臓や脳を破壊することでとどめを刺していたんだけど……」
そう質問すると田中さんが説明してくれた。
「スケルトンの倒し方は大きく分けて二つです。一つは魔法などによる攻撃で倒す方法です、魔法によって攻撃を食らい、そのダメージが一定以上になると奴らは動かなくなります。もう一つの方法は奴らの胸に見える赤い石を破壊する方法です。ちょうど体の真ん中に位置している赤い石を破壊すると、これも奴らは動かなくなります。現状わかっている方法はこの二つです。」
「なるほど、そうしたら俺は胸の石を破壊するのが唯一の方法ってことになるな。」
田中さんの言う通りなら、しっかりと奴らにも急所が存在するということだ。だとしたら俺も戦うことができる。
そうして軽く作戦会議をした後、俺たちは広場のスケルトンたちの殲滅を行うことにした。
今回の作戦は、俺が速度を生かして奥にいるシャーマンを最速で倒しに向かう。その間に田中さんたちはソードマンたちを足止め、または倒しながら俺が通る道を開けてもらうということで同意してもらった。
スケルトンたちはこちらに気づいていないので、ギリギリまで近づき。攻撃をしかける。狙うは奥にいるシャーマンだ。
この時俺たちはこの後起こるイレギュラーに全く気付いていなかった。一体のシャーマンが持っている赤い石が不気味に光っていることを……
これを合図に俺たちはゾンビたちに攻撃を仕掛けた。
田中さん、俺、青山さんの順番で突っ込んでいき、出会う度に確殺していく。ゾンビたちは最初虚ろな目をしていたが、こちらが近づくと反応し機敏に動き出す。
しかし知能が低いからか、攻撃は直線的だ。体が車などの障害物にぶつかることをものともせずに一直線に向かってきて、そのままかみついてこようとする。その走り方や口を大きく開けてくるところなど、かなり不気味なゾンビたちだが、戦力としては俺たちの敵になるほどでもない。冷静に攻撃してきたところを避け、カウンターで頭部を破壊していく。
映画などの知識では、心臓などへの攻撃は効果がなく、頭部を破壊するというのがゾンビ物の常識だが、ここでもそれは変わりないようで、頭部を破壊されたゾンビたちはそのまま動かなくなった。
見た目が苦手なゾンビたちだったが、戦いの相性的にはむしろ戦いやすく、こちらの圧勝だった。
「うわぁ、なんだか気持ち悪いな……」
倒すことは簡単だったが、触ってしまったところがどうしても気になり、ハンカチで拭いながら泣き言を言ったところ、青山さんが少し笑いながら、
「そうですね、俺も最初はそうでした。まあすぐになれますよ」
といい、田中さんもうなずいていた。やっぱりみんなもこれは気持ち悪いのだろう。
ゾンビを倒したところ、討伐のポイントが発生したが、今回この死体に価値はあるのだろうか?
試しに買取をやってみると、少ないpだがpに変換できたので、塵も積もれば山となるではないが、しっかりと換金していこう。
そうやって、すべてのゾンビを倒したところで、俺たちは次の魔物を探しに向かう。
「色人さん、なんだかんだ言って普通に戦えますね。ゾンビ苦手という割にしっかりととどめを刺せていたので驚きました。」
そう青山さんが言ってきたので、
「最初はかなり怖かったんですが、いざ実際に実物を目にすると、自分の手で倒せるということもあって怖くなかったですね。驚かされることもありませんでしたし。」
と答えた。ホラーと実際の魔物は別物ということだ。
そうこうしているうちに今度はスケルトンの群れが出てきた。ちょっとした広場にたたずんでおり、その数15体、何も持っていないガイコツが10体と、剣を持っている奴が3体、杖を持っているのが2体の構成だ
これもまた、田中さんがかなり早い段階で発見してくれたので、まだ向こうは気づいていない。なのでまたしても鑑定をして、戦力を分析する。
「【魔物鑑定】」
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名前:なし
種族:スケルトン
レベル:7
【ステータス】
M P:11
攻撃力:20
耐久力:20
魔法耐久力:10
速 度:10
知 力:2
【所持スキル】
硬化
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名前:なし
種族:スケルトソードマン
レベル:12
【ステータス】
M P:25
攻撃力:60
耐久力:55
魔法耐久力:30
速 度:35
知 力:9
【所持スキル】
剣術
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名前:なし
種族:スケルトシャーマン
レベル:12
【ステータス】
M P:55
攻撃力:30
耐久力:30
魔法耐久力:55
速 度:20
知 力:20
【所持スキル】
低級闇魔術
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今度は結構な強敵だな、スケルトンはちょっと堅めのただの骨かもしれないが、スケルトソードマンはかなりの攻撃力を誇っているし、スケルトシャーマンに至っては、初めて目にする低級闇魔術というものを持っている。
そのことを二人に共有した。
「さっきのゾンビと違って、そこそこ強い相手だと思う。二人はもう戦った経験あるんだよね?」
そう聞くと田中さんが、
「はい、スケルトンは基本的に骨の腕での近接格闘のようなものが主体です。そこまで技術はないので、硬い骨にさえ気を付ければ大丈夫です。ソードマンはかなり強力な部類です。骨そのものの強度も上がっていますが、あの見た目からは想像できないほどの力で剣を振るってきます。最後にシャーマンなのですが、闇魔術という名前は初めて聞きましたが、奴の使う魔術はわかります。まず仲間のスケルトンたちの強化、そしてあたりを暗くする黒い煙を出す魔術、そして黒い闇を飛ばしてきて当たるとこちらの動きが鈍くなるデバフの魔術、そして最後に仲間のスケルトンを召喚する魔術の4種類です。正直シャーマンが一番強敵です。」
と教えてくれた。なるほどそんな感じなのか。スケルトンは戦い方は骨の硬さを利用しつつ、素早い攻撃を与えることが主な攻撃方法なのだろう。そもそも骨というものは体の構造の中で持っても固い部分だ、それのみで構成されているということはかなり固いとみて間違いないだろう。
また筋肉がないことで動きが遅いかなどと思ったが、そこは謎の力の働きにより、そこそこ素早いみたいだ。先ほどのゾンビたちとは比べ物にならないくらい、戦いずらい相手だろう。
そして問題なのはシャーマンだ、直接的な攻撃手段にこそ乏しいが、それ以外のことに関してはかなり強い。特に仲間を召喚することができるというのが厄介だな、何体まで召喚できるかわからないが、なるべく早く倒すに越したことはないだろう。
そんな中で最も気になる疑問があった、
「一番気になっていることなんだけど、スケルトンはどうやったら倒せるの?俺はいつも心臓や脳を破壊することでとどめを刺していたんだけど……」
そう質問すると田中さんが説明してくれた。
「スケルトンの倒し方は大きく分けて二つです。一つは魔法などによる攻撃で倒す方法です、魔法によって攻撃を食らい、そのダメージが一定以上になると奴らは動かなくなります。もう一つの方法は奴らの胸に見える赤い石を破壊する方法です。ちょうど体の真ん中に位置している赤い石を破壊すると、これも奴らは動かなくなります。現状わかっている方法はこの二つです。」
「なるほど、そうしたら俺は胸の石を破壊するのが唯一の方法ってことになるな。」
田中さんの言う通りなら、しっかりと奴らにも急所が存在するということだ。だとしたら俺も戦うことができる。
そうして軽く作戦会議をした後、俺たちは広場のスケルトンたちの殲滅を行うことにした。
今回の作戦は、俺が速度を生かして奥にいるシャーマンを最速で倒しに向かう。その間に田中さんたちはソードマンたちを足止め、または倒しながら俺が通る道を開けてもらうということで同意してもらった。
スケルトンたちはこちらに気づいていないので、ギリギリまで近づき。攻撃をしかける。狙うは奥にいるシャーマンだ。
この時俺たちはこの後起こるイレギュラーに全く気付いていなかった。一体のシャーマンが持っている赤い石が不気味に光っていることを……
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