俺【死神】になりました ~喧嘩もしたことない俺の、選べる職業が【死神】だった!?~

伝説の孫の手

第34話 反省点と海鳥の盾

  第二地区の最奥の広場での戦闘を終え、休憩ムードが流れる中、取り敢えず宝箱から出たアイテムを確認する。そういえば最奥の広場って言い方めんどくさいな、次からボス部屋とでも呼ぼうか。

 まあそんな事はどうでもいいとして、そのボス部屋の宝箱に現れたアイテムを見る、今回は出てきた敵も強かったことから、そこそこいいアイテムが出るのではないかと期待できる。

 そして出たアイテムを確認すると、そこにあったのは一つの盾だった。

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海鳥の盾:耐久力30、魔法耐久力25。表面に海鳥の絵が装飾されている盾、MP2を使用したての前方の地面から、横1m×縦2mの透明な障壁を発生することができる。マジックアイテム。
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 と出た。言われた見てみると、確かにカモメなのか鳥の種類まではわからないが、海の上を鳥が飛んでいるような装飾が施されている、かわいらしい盾だった。

 しかし初めて出てきたマジックアイテム、また魔法耐久力という項目。マジックアイテムの意味はなんとなく分かるが、魔法耐久力とは何だろう。ステータスボードに質問してみると、魔法に対する耐久力のことで、これがあると魔法の威力は軽減されるそうだ。

 ということは全く耐久力が高くない奴でも、魔法耐久力が高かった場合、魔法の攻撃に対しては強くなるということみたいだ。

 しかしステータスの表記の中に魔法耐久力というものが存在しないので、それについても質問した。すると、基本人には魔法耐久力というものは備わっていないようで、魔物特有の値らしい。

 人が魔法耐久力を付けるにはそういうスキルを手に入れるか、防具を装備するしかないようだ。また今まで魔物を鑑定しても魔法耐久力という値が出てこなかったのは、シンプルに俺自身が存在を知らない魔法耐久力という項目を、反映できていなかっただけらしい。

 スキルに関しては道でもスキルという概念を知っているから反映できるそうだ。

 正直、納得するには複雑すぎたが、そういうものだと思うしかないだろう。ということは今後このように俺の知らなかったことで反映されないものが、鑑定結果に出てくることもあるということか…。そもそもじゃあなんで今回の鑑定では出てきたのか、アイテムは別なのか。

 まずい、いつもの癖で考えすぎてしまった。正直まだ完全には納得していないが、こういうものだと理解するしかないだろう。とりあえずみんなに、今回の鑑定結果と魔法耐久力という項目について共有する。

「…という感じなんだ。やっぱり魔法の威力とかを考えると今までの常識とは別の力だよね、今後魔物と戦うときには魔法が効く相手か、聞かない相手かみたいなのも見てかないといけないみたい。でも今後はおれの【魔物鑑定】でも魔法耐久力を調べられるはずだから、その都度いうよ。」

 そういうと、二子さんもうなずいて、

「そうですね、そうなると今後相手によっては私の攻撃が通じない相手なんかも出てくるんでしょうね、その時はバフなどでサポートいたします。」

 といってくれた。確かにその可能性はあるな、でも逆に耐久力が高くてこっちの物理攻撃が効かない相手も魔法耐久力が低かったら攻撃が通りやすいみたいなこともあるんだろう。そのまた逆もしかりなんだが…。

 とはいえ、それは今後の話、今はこの海鳥の盾についてはなそう。

「あとはこの海鳥の盾だね、初めて出てきたマジックアイテムなんだけど、やっぱりこれは小田さんが使ってよ。今回の探索でその盾も結構傷んでいるし、もし屋敷に帰って直してもらっても、こっちの方が強力だからさ。」

「ええっ!、そんな高いもの頂けませんよ!?」

 小田さんは、マジックアイテムというものに驚いた様子で断ってくる。

「いや、受け取ってよ。小田さんは大事な戦力だし、小田さんがいるお陰で二子さんなんかも安心して魔法を打てるんだから。」

「そうよ英子えいこちゃん、あなたのお陰でとても助かっているわ。」

「ええ、そうですか…。わかりました、いただきます。これで今まで以上に小美華おびかちゃんのことしっかり守ります!」

「よろしくお願いね」

 二子さんの助け舟もあって、何とか小田さんは海鳥の盾を受け取ってくれた。これによって防御面はかなり安心できるようになった。

 そうしてここで一旦休憩がてら昼食をとることにする。皆簡易アイテムボックスから慎太郎さんが作ってくれたお弁当を取り出し、食べる。

 今日もとてもおいしいお弁当を頂きながら、今回の戦闘でステータスに皆変化があったのでそれを共有した。

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 名前:黒神(くろがみ) 色人(しきと)
 種族:人族
 職業:死神
 ジョブレベル:4
 必要経験値:449/700
 【ステータス】
 M  P:10+10×0.9×4+(10×0.1×5)=34/51
 攻撃力:8+8×1.2×4+(8×0.4×5)  =62
 耐久力:8+8×0.5×4+(8×0×5)   =24
 速 度:13+13×1.2×4+(13×0.4×5)=101
 知 力:10+10×0.8×4+(10×0.1×5)=47
 【所持スキル】
 暗殺術 レベル 3 【属性付与(毒)1MP】【切れ味強化 1MP】【無詠唱 1MP/m】
 鑑定  レベル 2 【物品鑑定 1MP】【魔物鑑定 1MP】
 【所持SP】
903,960P
 【装備品】
 死神の短剣 レベル 5
 【その他】
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 名前:ケビン・マイケル・フォースター
 種族:人族
 職業:戦鬼
 ジョブレベル:4
 必要経験値:492/700
 【ステータス】
 M  P:7+7×0.5×4        =18/21
 攻撃力:12+12×1.1×4+(12×3)  =101
 耐久力:12+12×1.1×4       =70
 速 度:9+9×0.8×4        =38
 知 力:8+8×0.2×4        =14
 【所持スキル】
 怪力 レベル 3 【爆裂拳 5MP】【投擲 1MP】【攻撃力増強 1MP/s】
 【所持SP】
 1640P
【装備品】
 なし
 【その他】
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 名前:加藤 元輝かとう げんき
 種族:人族
 職業:格闘家
 ジョブレベル:11
 必要経験値:231/400
 【ステータス】
 M  P:5+5×0.1×11=11/11
 攻撃力:8+8×0.3×11=34
 耐久力:8+8×0.3×11=34
 速 度:7+7×0.4×11=38
 知 力:5+5×0.1×11=11
 【所持スキル】
 身体強化 レベル 2【攻撃力増強 1MP/s】【耐久力増強 1MP/m】
 護身術 レベル 2 【受け流し 1MP】【敵意感知 1MP/h】
 【所持SP】
 540P
 【装備品】
 なし
 【その他】
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 名前:小田 英子おだ えいこ
 種族:人族
 職業:防人さきもり
 ジョブレベル:11
 必要経験値:254/400
 【ステータス】
 M  P:6+6×0.1×11=13/13
 攻撃力:6+6×0.3×11=26
 耐久力:9+9×0.4×11=49
 速 度:6+6×0.3×11=26
 知 力:6+6×0.1×11=13
 【所持スキル】
 盾術 レベル 2 【硬化 1MP】【シールドバッシュ 2MP】
 身体強化 レベル 2 【攻撃力増強 1MP/s】【耐久力増強 1MP/m】
 【所持SP】
  300P
 【装備品】
 海鳥の盾
 【その他】
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 名前:二子 小美華にこ おびか
 種族:人族
 職業:火系魔術師
 ジョブレベル:12
 必要経験値:64/500
 【ステータス】
 M  P:9+9×0.6×12=28/74
 攻撃力:5+5×0×12 =5
 耐久力:8+8×0.1×12=18
 速 度:5+5×0.1×12=11
 知 力:7+7×0.6×12=57
 【所持スキル】
 低級魔術 レベル 3 【瞑想】【攻撃魔術 2MP】【マジックバフ 1MP/m】【防御魔術 5MP】
 中級火魔術 レベル 2 【ファイアランス 10MP】【ヒートアップ 4MP/m】
 【所持SP】
  750P
 【装備品】
 なし
 【その他】
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 俺は死神の短剣がレベル5になり、また暗殺術のレベルが3になり新しいアビリティ【無詠唱】が使えるようになった、これは1MP使用することによって一分間アビリティを発動するときに詠唱をする必要がなくなる。

 なので相手の死角から近づいて、切れ味強化した剣で切り裂いたり、毒攻撃をしたりといったと使い方ができるようになるということだろう。

 そしてケビンは怪力のレベルが3に上がり【攻撃力増強】のアビリティが使えるようになり、また攻撃力の値が上がった。

 加藤さんは護身術のレベルが上がり【敵意感知】のアビリティを使用できるようになった、これhあ1MPで一時間、敵意に対して敏感になるというアビリティだ。

 次に小田さんは、海鳥の盾に装備が変わり、前の無骨な盾は予備として簡易アイテムボックスにしまっている。そして身体強化のスキルがレベル2に上がり、【耐久力増強】のアビリティが使用可能になった。

 最後に二子さんなのだが、レベルが一つ上がり、またMPの基礎ステータスも8から9に増えた。そしてスキルも低級魔術がレベル3に上がり、【防御魔術】のアビリティが使えるようになった。

 このアビリティはファイア、ウォーター、ウインド、サンドの中から選んだ魔法を障壁を出現させる魔術で、物質的な耐久力と魔法的な耐久力を併せ持つ。そして中級火魔術もレベル2に上がっており、【ヒートアップ】のアビリティが使用可能になった。

 このアビリティはマジックバフの強化版で、4MPで攻撃力の値を一分間30上昇させるというものだ。

 こんな感じで皆パワーアップしている。お弁当も食べ終わったのでそろそろ移動するとしよう。

 次は第三地区、敵はどんな感じで出てくるのかまだ未知数だ。

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