テイマーと錬金術の職業で冒険したい!
マナのお仕事事情……
 カイリがサシャと出掛けることになり、私ことマナは邸宅で何時も通りに仕事をこなしていた。
 「マナさぁん! 洗濯物を取り込むの手伝ってぇ!」
 「はぁ〜い! ちょっと待っててねぇ〜!」
 後輩メイドのところへ行き、カイリの洗濯物を優先に取り込む。……え? やましいことをしてないかって? そんなことは断じてしてないから安心して。いやマジで女神に誓うから信じてって!
 「マナさぁん! 届いた荷物を運ぶの手伝ってぇ!」
 「りょ〜かいだよぉ〜〜〜!」
 今度は同期の下へ行き、馬車に乗せられた積荷を下ろす手伝いをする。
 「いやぁ〜、マナが居てくれると助かるわぁ〜」
 「どっかで何か奢ってね」
 「それはいいけどぉ……マナに任せると高いもの奢らされそうだから、私がオススメする店ね」
 「うっ ︎ 分かったよぉ……」
 ちょっと前に連れて行ったお店を覚えていたかぁ〜。
 そんなことを思いながらミレイ様の下へ行くのだが……。
 「バルグ様達、またやってるのぉ〜……」
 「アイリちゃぁ〜ん」
 「カイトぉ〜」
 そう言ってミレイ様のお腹をさする2人の姿に、何時も以上に呆れてしまう。
 お腹の子が生まれて来たら、私達がちゃんと面倒をみなきゃいけないかも。何故かって? 旦那様達に任せたら、甘やかすに決まってるからでしょ!
 「ハァ〜……バルグ様、ミレイ様、お腹の子が可愛いのは分かるよ。節度を保って接してあげてね」
 「大丈夫よ、マナ」
 「そうだ。この子ならいい子に育つと信じてるよ。だって、カイリの名前から取っているのだからね!」
 カイリの名前から取ったんじゃなくて。カイリが言った名前をそのまま使ったって言った方が合ってるし。
 「アイリはとってもいい子よねぇ〜?」
 「そうだよ。カイトはとってもいい子になるよ」
 そう言ってお腹を撫でるバルグ様達の姿に、またため息は吐いてしまう。
 ああ……こうなっちゃったバルグ様は仕事しなくなっちゃうんだよねぇ〜。サシャがこの場に居てくれれば、何とかしてくれたのに……早く帰って来て、サシャぁ〜!
 「カイリちゃんみたいな錬金術師になるのかしらぁ?」
 「もしかしたら、この商会の後を継ぐかもしれないよ」
 「そうね。あっ ︎ テイマーだったら、カイリちゃんみたいに可愛い従魔を連れて欲しいなぁ〜」
 「そうだねぇ。可愛い子に可愛い従魔がいる家になれば、我が家はとても賑やかになりそうだぁ〜」
 私達の苦労が増えそうだから、その未来は現実化しないで欲しい ︎
 「あっ ︎ そうだ! 私休憩時間だから、ちょっと休んでるね」
 「あら、そうなの。マナちゃん、休憩行ってらっしゃい」
 「マナには色々と世話になってるからねぇ。ゆっくするといい」
 「バルグ様、ミレイ様、お心遣い感謝致します」
 マナはバルグ達に対して嘘を吐き、部屋を出て自室へと戻るとベッドの上にダイブしてゴロゴロ転がる。
 「ハァ〜……昨日は楽しかったなぁ〜」
 カイリを眠りの魔……コホンッ ︎ 眠った後、身体の色んなところを触って遊んだりしていたし、起きていたルル達も寝ているカイリに甘えていたしねぇ〜。
 でも未だに不思議に思っているのは、カイリが一体何者なのか分からないんだよね。
 「人伝にカイリのことを聞いても分からないし。経歴を調べてみようとしても出て来ない……カイリって本当に何者なの?」
 でもこれだけは言える。彼女は信用しても問題ない。何故かって? 仕事柄色んな人を見て来たし、何よりも私には直感というスキルがある。
 その直感というスキルは主に戦闘で役に立つスキルなのだけれども、私生活でも良い人と悪い人を即座に見破れるので、役に立っている。主に夜の警備とか邸に来たお客様の接客とかに。
 「他のメイド達もカイリと仲良くしようとしてるみたいだけど、そうはさせないよ」
 だってカイリ可愛いし、何よりもからかうと面白い反応を見せそうだからねぇ〜。
 「早くカイリ達が帰って来ないかなぁ〜……」
 そんなことを言っていると、屋敷の外から馬車が走って来る音が聴こえて来たので、ドアの外に顔を向ける。
 「おっ ︎ もうカイリ達が帰って来たみたい」
 夕方ら辺に帰って来ると思っていたけど、意外早く帰って来たねぇ〜。
 マナはそんなことを思いながら、カイリ達を出迎えに向かうのであった。
 「ただいま戻りました」
 「おっかえりぃ〜っ ︎  思っていたよりも早く帰って来たね!」
 私の上司でメイド長であるサシャにそう言うと、静かに目を閉じた。
 「マナ……また仕事をサボっていたのですか?」
 「ッ ︎ 安心してよサシャ! 私全くサボってないから!」
 危ない……危うく顔に出るところだった。
 「……そう。それなら安心しました」
 よかったぁ〜。サボってたのバレてない。
 「ところで、カイリは何処?」
 後どうでもいいサニーもいない。
 「カイリ様でしたら、泊まっている宿に降ろして来ましたよ」
 「何だってぇ ︎」
 カイリを宿に置いて来た……。
 「それじゃあ、ダンジョンの報告とか換金アイテムの受け渡しとかは……」
 「今日はもう疲れたと言うことで、明日冒険者ギルドで待ち合わせして一緒に報告しましょう。ということになってますよ。
 マナ、何か問題でもあるのでしょうか?」
 「い、いえ……問題ございません」
 カイリが帰って来たら、一緒に遊べると思っていたのに……残念だよ。
 「お帰りサシャ。カイリはどうしたんだい?」
 「カイリ様はご自身が泊まっている宿に帰られました」
 「そうかぁ〜……ダンジョンの方はどうだった?」
 「はい、カイリ様のレベルは2ほど上がりました。やはり1階のモンスターでは経験値が少ないですね」
 「サシャ、気に病むことはない」
 「そうよ。経験値稼ぎをする為に無理して深いところへ潜り、帰って来なかった冒険者がたくさんいるわ」
 「ですが……ッ ︎」
 ミレイ様はサシャの口元に人差し指を置いた。これはミレイ様がよく使う「私の話を聞いて」という合図である。
 「サシャちゃんもカイリちゃんも、会えなくなってしまったら私達はとても悲しむわ」
 「ミレイ様……」
 ミレイ様のお言葉に目を潤ませて嬉しそうな顔を見せる。
 「アナタもそう思うわよねぇ〜。カイトくん」
 「ミレイ様……」
 お腹をさすりながら言うミレイ様の姿に、何とも言えない表情になってしまったサシャ。
 うん、分かるよ。親バカだなぁ〜。って言いたいその気持ちをね。
 「バルグ様にお話したいことがあるのですが、よろしいでしょうか?」
 「ん? 長い話になるのなら部屋に移動しようか」
 「……そうですね。少々お時間必要なので、ラウンジの方に移動致しましょう」
 「私も話を聞きたいから、旦那様に付いて行こうっと」
 ミレイ様はそう言うと、バルグ様腕に抱き付いた。
 「わ、私も……ダメかな?」
 「……構いませんよ」
 一瞬睨まれた気がするけど、許可が出てくれてよかったぁ〜。
 ラウンジに着くとバルグ様とミレイ様は椅子に座った。
 「サシャ、アナタも椅子に座りなさい」
 「私はメイドです。主人様達と共に座るのは……」
 「今日はダンジョンに行って疲れているのだろう? 尚更疲れを癒す為に座りなさい」
 「……お心遣い感謝致します」
 サシャは少し戸惑いながらも椅子に座った。
 「マナちゃん。お茶の用意をしてちょうだい」
 「え? あっ ︎ かしこまりました!」
 そうだ! いつもならサシャがやってたから忘れてた。
 「後でサシャに怒られそう」
 そう言つつマナは厨房へと行き、紅茶に用意をすると急いでバルグ様達の下へと向かう。
 「えっ ︎ カイリちゃんに従魔が増えたの?」
 「はい、妖精族の女性です」
 なぬっ ︎ 今聞き捨てならない話を聞いたぞ!
 「マナ、手が止まってますよ」
 「ハッ ︎ すみません!」
 そう言いながら紅茶をカップに淹れるのと同時に、その妖精と会うのを楽しみにするマナであった。
 「マナさぁん! 洗濯物を取り込むの手伝ってぇ!」
 「はぁ〜い! ちょっと待っててねぇ〜!」
 後輩メイドのところへ行き、カイリの洗濯物を優先に取り込む。……え? やましいことをしてないかって? そんなことは断じてしてないから安心して。いやマジで女神に誓うから信じてって!
 「マナさぁん! 届いた荷物を運ぶの手伝ってぇ!」
 「りょ〜かいだよぉ〜〜〜!」
 今度は同期の下へ行き、馬車に乗せられた積荷を下ろす手伝いをする。
 「いやぁ〜、マナが居てくれると助かるわぁ〜」
 「どっかで何か奢ってね」
 「それはいいけどぉ……マナに任せると高いもの奢らされそうだから、私がオススメする店ね」
 「うっ ︎ 分かったよぉ……」
 ちょっと前に連れて行ったお店を覚えていたかぁ〜。
 そんなことを思いながらミレイ様の下へ行くのだが……。
 「バルグ様達、またやってるのぉ〜……」
 「アイリちゃぁ〜ん」
 「カイトぉ〜」
 そう言ってミレイ様のお腹をさする2人の姿に、何時も以上に呆れてしまう。
 お腹の子が生まれて来たら、私達がちゃんと面倒をみなきゃいけないかも。何故かって? 旦那様達に任せたら、甘やかすに決まってるからでしょ!
 「ハァ〜……バルグ様、ミレイ様、お腹の子が可愛いのは分かるよ。節度を保って接してあげてね」
 「大丈夫よ、マナ」
 「そうだ。この子ならいい子に育つと信じてるよ。だって、カイリの名前から取っているのだからね!」
 カイリの名前から取ったんじゃなくて。カイリが言った名前をそのまま使ったって言った方が合ってるし。
 「アイリはとってもいい子よねぇ〜?」
 「そうだよ。カイトはとってもいい子になるよ」
 そう言ってお腹を撫でるバルグ様達の姿に、またため息は吐いてしまう。
 ああ……こうなっちゃったバルグ様は仕事しなくなっちゃうんだよねぇ〜。サシャがこの場に居てくれれば、何とかしてくれたのに……早く帰って来て、サシャぁ〜!
 「カイリちゃんみたいな錬金術師になるのかしらぁ?」
 「もしかしたら、この商会の後を継ぐかもしれないよ」
 「そうね。あっ ︎ テイマーだったら、カイリちゃんみたいに可愛い従魔を連れて欲しいなぁ〜」
 「そうだねぇ。可愛い子に可愛い従魔がいる家になれば、我が家はとても賑やかになりそうだぁ〜」
 私達の苦労が増えそうだから、その未来は現実化しないで欲しい ︎
 「あっ ︎ そうだ! 私休憩時間だから、ちょっと休んでるね」
 「あら、そうなの。マナちゃん、休憩行ってらっしゃい」
 「マナには色々と世話になってるからねぇ。ゆっくするといい」
 「バルグ様、ミレイ様、お心遣い感謝致します」
 マナはバルグ達に対して嘘を吐き、部屋を出て自室へと戻るとベッドの上にダイブしてゴロゴロ転がる。
 「ハァ〜……昨日は楽しかったなぁ〜」
 カイリを眠りの魔……コホンッ ︎ 眠った後、身体の色んなところを触って遊んだりしていたし、起きていたルル達も寝ているカイリに甘えていたしねぇ〜。
 でも未だに不思議に思っているのは、カイリが一体何者なのか分からないんだよね。
 「人伝にカイリのことを聞いても分からないし。経歴を調べてみようとしても出て来ない……カイリって本当に何者なの?」
 でもこれだけは言える。彼女は信用しても問題ない。何故かって? 仕事柄色んな人を見て来たし、何よりも私には直感というスキルがある。
 その直感というスキルは主に戦闘で役に立つスキルなのだけれども、私生活でも良い人と悪い人を即座に見破れるので、役に立っている。主に夜の警備とか邸に来たお客様の接客とかに。
 「他のメイド達もカイリと仲良くしようとしてるみたいだけど、そうはさせないよ」
 だってカイリ可愛いし、何よりもからかうと面白い反応を見せそうだからねぇ〜。
 「早くカイリ達が帰って来ないかなぁ〜……」
 そんなことを言っていると、屋敷の外から馬車が走って来る音が聴こえて来たので、ドアの外に顔を向ける。
 「おっ ︎ もうカイリ達が帰って来たみたい」
 夕方ら辺に帰って来ると思っていたけど、意外早く帰って来たねぇ〜。
 マナはそんなことを思いながら、カイリ達を出迎えに向かうのであった。
 「ただいま戻りました」
 「おっかえりぃ〜っ ︎  思っていたよりも早く帰って来たね!」
 私の上司でメイド長であるサシャにそう言うと、静かに目を閉じた。
 「マナ……また仕事をサボっていたのですか?」
 「ッ ︎ 安心してよサシャ! 私全くサボってないから!」
 危ない……危うく顔に出るところだった。
 「……そう。それなら安心しました」
 よかったぁ〜。サボってたのバレてない。
 「ところで、カイリは何処?」
 後どうでもいいサニーもいない。
 「カイリ様でしたら、泊まっている宿に降ろして来ましたよ」
 「何だってぇ ︎」
 カイリを宿に置いて来た……。
 「それじゃあ、ダンジョンの報告とか換金アイテムの受け渡しとかは……」
 「今日はもう疲れたと言うことで、明日冒険者ギルドで待ち合わせして一緒に報告しましょう。ということになってますよ。
 マナ、何か問題でもあるのでしょうか?」
 「い、いえ……問題ございません」
 カイリが帰って来たら、一緒に遊べると思っていたのに……残念だよ。
 「お帰りサシャ。カイリはどうしたんだい?」
 「カイリ様はご自身が泊まっている宿に帰られました」
 「そうかぁ〜……ダンジョンの方はどうだった?」
 「はい、カイリ様のレベルは2ほど上がりました。やはり1階のモンスターでは経験値が少ないですね」
 「サシャ、気に病むことはない」
 「そうよ。経験値稼ぎをする為に無理して深いところへ潜り、帰って来なかった冒険者がたくさんいるわ」
 「ですが……ッ ︎」
 ミレイ様はサシャの口元に人差し指を置いた。これはミレイ様がよく使う「私の話を聞いて」という合図である。
 「サシャちゃんもカイリちゃんも、会えなくなってしまったら私達はとても悲しむわ」
 「ミレイ様……」
 ミレイ様のお言葉に目を潤ませて嬉しそうな顔を見せる。
 「アナタもそう思うわよねぇ〜。カイトくん」
 「ミレイ様……」
 お腹をさすりながら言うミレイ様の姿に、何とも言えない表情になってしまったサシャ。
 うん、分かるよ。親バカだなぁ〜。って言いたいその気持ちをね。
 「バルグ様にお話したいことがあるのですが、よろしいでしょうか?」
 「ん? 長い話になるのなら部屋に移動しようか」
 「……そうですね。少々お時間必要なので、ラウンジの方に移動致しましょう」
 「私も話を聞きたいから、旦那様に付いて行こうっと」
 ミレイ様はそう言うと、バルグ様腕に抱き付いた。
 「わ、私も……ダメかな?」
 「……構いませんよ」
 一瞬睨まれた気がするけど、許可が出てくれてよかったぁ〜。
 ラウンジに着くとバルグ様とミレイ様は椅子に座った。
 「サシャ、アナタも椅子に座りなさい」
 「私はメイドです。主人様達と共に座るのは……」
 「今日はダンジョンに行って疲れているのだろう? 尚更疲れを癒す為に座りなさい」
 「……お心遣い感謝致します」
 サシャは少し戸惑いながらも椅子に座った。
 「マナちゃん。お茶の用意をしてちょうだい」
 「え? あっ ︎ かしこまりました!」
 そうだ! いつもならサシャがやってたから忘れてた。
 「後でサシャに怒られそう」
 そう言つつマナは厨房へと行き、紅茶に用意をすると急いでバルグ様達の下へと向かう。
 「えっ ︎ カイリちゃんに従魔が増えたの?」
 「はい、妖精族の女性です」
 なぬっ ︎ 今聞き捨てならない話を聞いたぞ!
 「マナ、手が止まってますよ」
 「ハッ ︎ すみません!」
 そう言いながら紅茶をカップに淹れるのと同時に、その妖精と会うのを楽しみにするマナであった。
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