チートなお家と精霊とスローライフ!
セラ、それを言っちゃったらお終いだよぉ〜。
 現在セラと一緒にお風呂に浸かっているのだが、なぜか・・・・・本当になぜか後ろから抱きしめられてる。って言うよりも拘束されてるって言った方が合ってるかもしれない。
 セラの胸が当たって気持ちいい。でも、なんか・・・・・・その、ねぇ・・・・・・ホント、刺激的なんだよねぇー。うん。
 「ハァー・・・・・・良いお湯ですねぇ」
 「・・・・・・そうだね」
 「リィン様、もう少ししたらお風呂から出ましょうか」
 「・・・・・・うん」
 「どうかなされましたかリィン様? 先程から元気がないような気がしますが」
 そりゃそうだよ! だって全身を隈無く洗われて、そのままお風呂にお姫様抱っこで直行! それに加えて最後に抱きしめられたままセラと一緒に湯船に入るんだもん! 子供扱いされて大人としてのプライドがズタズタだよ!! と言いたいけど止めておこう。
 「うん、大丈夫。それよりもセラ」
 「なんでしょうか?」
 「離れよう」
 リィンが精神的に参っちゃうからさ。
 「ダメです。リィン様を離すわけにはいきません」
 「なんで?」
 リィンを抱きしめたいからかな?
 「リィン様が溺れてしまったら危ないので、私が抱いてお守りしているのですが・・・・・・マズかったですか?」
 「いやいやいやいや、ここはプールよりもかなり浅いから大丈夫でしょ?」
 「プールと言うのは存じませんが、先程石鹸に足を取られて転ばれたでしょう?」
 「それはそうだけどぉ・・・・・・それとこれとは別問題だよ」
 「いいえ、私にとっては同じ死活問題です! なので絶対に離しませんよっ!!」
 セラはそう言うと腕に力を入れて来た。多分、リィンが何言っても絶対離す気がないと思うから諦めた方が良さそうだ。
 「うぅ〜・・・・・・わかったよ。セラの言う通りにする」
 「ご理解して頂き、ありがとうございます。ところでリィン様」
 「ん、なに?」
 「もしかして壁にあるこのボタンが、お風呂を沸かすための魔道具ですか?」
 「ああ、うん。そうだよ」
 違うよ電化製品って言って、なんて説明すると長くなりそうだし、そうしておいた方が良さそうだからセラ的には理解しやすいからね。
 「ほう、なるほど。これが・・・・・・これはどうやって使えばいいのでしょうか?」
 「これはね。この電源ってところを押すと、こんな風に数字が出てくるんだよ。それで温める時間を上と下のボタンで操作して浴槽の水を温める時間を調節するんだよ」
 「ふむふむ、この数字は秒単位まで設定出来ないのですね」
 「まぁ、そこまで設定する必要はないからね。でね、時間を設定したら点火ってところを長押しすると赤く点滅して、その赤い光がずっと付きっぱなしになったら水を沸かしていますってサインだよ」
 「ふむふむ、なるほど」
 「あとは消したいときは停止と書かれたボタンを押せば沸かすのを止めてくれるよ。あ! 水を張らない状態で使おうとしたらダメだよ。壊れる原因になるからね」
 「ほう、わかりました。覚えておきますね。しかし・・・・・・」
 「しかし?」
 「先程私が魔法で水を出して炎で温めた方が早いのではないでしょうか?」
 セラ、それを言っちゃったらお終いだよぉ〜。
 「そろそろお風呂から上がりましょうか」
 「うん、そうだね。そうしよう」
 「では、失礼します」
 セラはそう言うとお姫様抱っこして脱衣所の方へ歩き出した。
 「セ、セラ! だから自分で歩けるか」
 「いいえダメです! 私が責任を持ってリィン様をお送りさせて頂きます!!」
 「うっ!? ・・・・・・うん」
 セラの気迫に負けてしまった・・・・・・まさか着替えたあとの移動もこんな風に連れて行かれるのかなぁ? いや、さすがにそんなことはしないよね? 絶対しないよね? 信じてるよセラ!!
 なんて思っていたら脱衣所に着いてしまい、セラに床に降ろされてしまう。
「リィン様、バスタオルをお持ちしてくるので、ここで立ってお待ちしてください」
 「うん、わかった」
 セラ自身が置いた棚からバスタオルを取ってくると、リィンの頭に被せて優しく擦ってくる。
 「リィン様、どこか痒いところとかはありますか?」
 「ん、大丈夫だよ」
 あぁ〜、なんだろぉ〜・・・・・・バスタオルで身体を拭かれているだけなのに気持ちいいなぁ〜。バスタオルがフカフカだからかな? それともセラが身体を拭くの上手いからかなぁ?
 「・・・・・うん、これぐらいでいいでしょう。髪の方はタオルを巻いて水分を取ってから」
 「あ! それならドライヤーを使おうか」
 「ドライヤー、ですか?」
 「うん、えーっとぉ。多分ここら辺にあるかなぁ?」
 裸のまま洗面器付近の棚を開いてドライヤーを探すと。
 「あった! これ」
 折りたたみ式のドライヤーが鏡の裏に仕舞われていたので、取り出してセラに見せる。
 「これが、ドライヤーですか?」
 「そう、この先端をこの穴に刺してからスイッチを押すと動くんだよ」
 スイッチをONにした途端、ブォォォ〜〜〜〜〜〜ッ!? と言う音を立てて温風を出すドライヤーを見たセラは、身体ビクッと跳ね上げさせて驚いている。
 「こ、これは! なんてけたたましい音!! ・・・・・・しかし、リィン様の言う通り暖かい温風が先端から出てますね」
 先端に手をかざしながら不思議そうな顔をして見ているセラの姿を見て、なんか面白い反応するなぁ〜。っと思ってしまう。
 「スイッチには段階があって下から、切り、冷風、温風の順番になってるから使い分けてね」
 「わかりました」
 「とりあえず、リィンが知っているドライヤーの使い方を説明すると髪に一枚のタオルを被してから、温風を軽くかけると髪が傷まずに済むみたいだから良いみたいだよ」
 「ほうほう」
 「でね、粗いくしでざっくり髪をといてから、上部と中間部分と下部に分けて乾かしていくんだけど、順番があるんだよ」
 「順番ですか?」
 「うん、温風で上部から乾かしてから中間部分を乾かしてからまた上部と中間部分を冷風を当てたあと、最後に先端部分を乾かしていくみたい。あ! 先端の方は八割ぐらい乾いていれば良いらしいよ」
 「へぇーそうなんですか。そのような手順があるのですね」
 「う、うん」
 美容にうるさいお母さんがしつこく話してたことだから、信憑性はあると思うよ・・・・・・多分。
 「でも、そこまでやるのはめんどくさい。って感じる人はそんなことしないと思うけどね」
 「うーむ、時間掛かりそうなので魔法でやりましょうか」
 「魔法?」
 「はい、とりあえずそこに座ってください」
 魔法で髪を乾かすって、どうやるんだろう? あ、セラがタオルを身体に巻いてくれてる。ありがたい。
 鏡の前のイスに座ると、セラは右手でくしを持ちながらリィンの背中立ち左手で髪を持ち上げたあとに声をかけてくる。
 「リィン様、じっとしていてくださいね」
 「うん」
 ってあれ? このままくしでとかし始めたけど大丈夫なのかな?
 「【ソフト ブリーズ】」
 「ヒャッ!?」
 「どうかなさいましたか?」
 「いや、大丈夫。いきなりだったから、びっくりしちゃっただけ」
 「すみません。ひと言声をかけるべきでしたね」
 いきなり背中に風が吹いたからビックリしたよ。でも詠唱してないってことは、これも生活魔法の一つなんだろうね。
 セラが髪をといている姿を鏡越しに見つめているのに気づいたのか、チラッと見たあとになぜか手を止めてまっすぐ立った。
 あれ? 髪をとくのもう終わったのかな?
 「・・・・・・リィン様」
 「なぁに?」
 「僭越ながら、質問をしてもよろしいですか」
 「いいよ。なにが聞きたいの?」
 「どうして笑顔でいらっしゃるのですか? なにか嬉しいことでもあったのですか?」
 え、笑顔? ああ、知らない間にニコニコしていたみたい。
 「それはね・・・・・・」
 「はい」
 「初めて錬金術でポーションが出来たこととかぁ・・・・・・セラのハンバーグが美味しかったこととかさ。あと、初めて魔法を見たこととか! 楽しいし、面白かった!」
 「そうですか」
 セラの表情には出てないけど、ハンバーグを褒められて嬉しそうな雰囲気を出してる。
 「それにね」
 「それに、ですか?」
 「頼りになるセラと会えたこと!」
 「ッ!?」
 ん? 手に顔を当ててそっぽを向いちゃったぞ。どうしたんだろう?
 「だ・・・・・・大丈夫ですリィン様。お気になさらず」
 「そ、そう?」
 大丈夫に見えないけど・・・・・・気にしない方が良いのかな?
 「髪を乾かすのは終わったので、髪を結いますか?」
 「ああー・・・・・・」
 そこら辺は男だった俺には、結った方が良いのか悪いのか分からないからなぁー。
 「セラに任せるよ」
 「ならこのままにしておきましょう。では次に着替えを用意します」
 「うん、お願い」
 ・・・・・・ん? なんだろう。イヤな予感がするなぁ。
 「さぁリィン様、バスタオルを脱いで大人しくしてください」
 大人しくって・・・・・・イヤイヤイヤイヤッ!!
 「待って! 着替えぐらい自分で出来るからさ! だからその服渡してよっ!!」
 リィンのプライドのためにも、ここは引くわけにはいかない! 絶対にっ!!
 「・・・・・・仕方ないですね」
 お! わかってくれた。
 「僭越ながら失礼します」
 わかってくれなかったよっ!?
 「ちょっと待って! 自分で着替え、ってさっき上着持ってたのにパンツに持ち替えてるのっ!?」
 「フフッ」
 セラ、答える気もないのかっ!? あ、しかも壁まで追いやられて来きちゃった。逃げ場がない!?
 「や、止めっ・・・・・・自分でパンツぐらい穿け、ってこの体勢はちょっ! ヤ、ヤメテエエエエエエェェェェェェーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!?」
 こうしてリィンのプライドが、セラによってズタボロにされました。
 セラの胸が当たって気持ちいい。でも、なんか・・・・・・その、ねぇ・・・・・・ホント、刺激的なんだよねぇー。うん。
 「ハァー・・・・・・良いお湯ですねぇ」
 「・・・・・・そうだね」
 「リィン様、もう少ししたらお風呂から出ましょうか」
 「・・・・・・うん」
 「どうかなされましたかリィン様? 先程から元気がないような気がしますが」
 そりゃそうだよ! だって全身を隈無く洗われて、そのままお風呂にお姫様抱っこで直行! それに加えて最後に抱きしめられたままセラと一緒に湯船に入るんだもん! 子供扱いされて大人としてのプライドがズタズタだよ!! と言いたいけど止めておこう。
 「うん、大丈夫。それよりもセラ」
 「なんでしょうか?」
 「離れよう」
 リィンが精神的に参っちゃうからさ。
 「ダメです。リィン様を離すわけにはいきません」
 「なんで?」
 リィンを抱きしめたいからかな?
 「リィン様が溺れてしまったら危ないので、私が抱いてお守りしているのですが・・・・・・マズかったですか?」
 「いやいやいやいや、ここはプールよりもかなり浅いから大丈夫でしょ?」
 「プールと言うのは存じませんが、先程石鹸に足を取られて転ばれたでしょう?」
 「それはそうだけどぉ・・・・・・それとこれとは別問題だよ」
 「いいえ、私にとっては同じ死活問題です! なので絶対に離しませんよっ!!」
 セラはそう言うと腕に力を入れて来た。多分、リィンが何言っても絶対離す気がないと思うから諦めた方が良さそうだ。
 「うぅ〜・・・・・・わかったよ。セラの言う通りにする」
 「ご理解して頂き、ありがとうございます。ところでリィン様」
 「ん、なに?」
 「もしかして壁にあるこのボタンが、お風呂を沸かすための魔道具ですか?」
 「ああ、うん。そうだよ」
 違うよ電化製品って言って、なんて説明すると長くなりそうだし、そうしておいた方が良さそうだからセラ的には理解しやすいからね。
 「ほう、なるほど。これが・・・・・・これはどうやって使えばいいのでしょうか?」
 「これはね。この電源ってところを押すと、こんな風に数字が出てくるんだよ。それで温める時間を上と下のボタンで操作して浴槽の水を温める時間を調節するんだよ」
 「ふむふむ、この数字は秒単位まで設定出来ないのですね」
 「まぁ、そこまで設定する必要はないからね。でね、時間を設定したら点火ってところを長押しすると赤く点滅して、その赤い光がずっと付きっぱなしになったら水を沸かしていますってサインだよ」
 「ふむふむ、なるほど」
 「あとは消したいときは停止と書かれたボタンを押せば沸かすのを止めてくれるよ。あ! 水を張らない状態で使おうとしたらダメだよ。壊れる原因になるからね」
 「ほう、わかりました。覚えておきますね。しかし・・・・・・」
 「しかし?」
 「先程私が魔法で水を出して炎で温めた方が早いのではないでしょうか?」
 セラ、それを言っちゃったらお終いだよぉ〜。
 「そろそろお風呂から上がりましょうか」
 「うん、そうだね。そうしよう」
 「では、失礼します」
 セラはそう言うとお姫様抱っこして脱衣所の方へ歩き出した。
 「セ、セラ! だから自分で歩けるか」
 「いいえダメです! 私が責任を持ってリィン様をお送りさせて頂きます!!」
 「うっ!? ・・・・・・うん」
 セラの気迫に負けてしまった・・・・・・まさか着替えたあとの移動もこんな風に連れて行かれるのかなぁ? いや、さすがにそんなことはしないよね? 絶対しないよね? 信じてるよセラ!!
 なんて思っていたら脱衣所に着いてしまい、セラに床に降ろされてしまう。
「リィン様、バスタオルをお持ちしてくるので、ここで立ってお待ちしてください」
 「うん、わかった」
 セラ自身が置いた棚からバスタオルを取ってくると、リィンの頭に被せて優しく擦ってくる。
 「リィン様、どこか痒いところとかはありますか?」
 「ん、大丈夫だよ」
 あぁ〜、なんだろぉ〜・・・・・・バスタオルで身体を拭かれているだけなのに気持ちいいなぁ〜。バスタオルがフカフカだからかな? それともセラが身体を拭くの上手いからかなぁ?
 「・・・・・うん、これぐらいでいいでしょう。髪の方はタオルを巻いて水分を取ってから」
 「あ! それならドライヤーを使おうか」
 「ドライヤー、ですか?」
 「うん、えーっとぉ。多分ここら辺にあるかなぁ?」
 裸のまま洗面器付近の棚を開いてドライヤーを探すと。
 「あった! これ」
 折りたたみ式のドライヤーが鏡の裏に仕舞われていたので、取り出してセラに見せる。
 「これが、ドライヤーですか?」
 「そう、この先端をこの穴に刺してからスイッチを押すと動くんだよ」
 スイッチをONにした途端、ブォォォ〜〜〜〜〜〜ッ!? と言う音を立てて温風を出すドライヤーを見たセラは、身体ビクッと跳ね上げさせて驚いている。
 「こ、これは! なんてけたたましい音!! ・・・・・・しかし、リィン様の言う通り暖かい温風が先端から出てますね」
 先端に手をかざしながら不思議そうな顔をして見ているセラの姿を見て、なんか面白い反応するなぁ〜。っと思ってしまう。
 「スイッチには段階があって下から、切り、冷風、温風の順番になってるから使い分けてね」
 「わかりました」
 「とりあえず、リィンが知っているドライヤーの使い方を説明すると髪に一枚のタオルを被してから、温風を軽くかけると髪が傷まずに済むみたいだから良いみたいだよ」
 「ほうほう」
 「でね、粗いくしでざっくり髪をといてから、上部と中間部分と下部に分けて乾かしていくんだけど、順番があるんだよ」
 「順番ですか?」
 「うん、温風で上部から乾かしてから中間部分を乾かしてからまた上部と中間部分を冷風を当てたあと、最後に先端部分を乾かしていくみたい。あ! 先端の方は八割ぐらい乾いていれば良いらしいよ」
 「へぇーそうなんですか。そのような手順があるのですね」
 「う、うん」
 美容にうるさいお母さんがしつこく話してたことだから、信憑性はあると思うよ・・・・・・多分。
 「でも、そこまでやるのはめんどくさい。って感じる人はそんなことしないと思うけどね」
 「うーむ、時間掛かりそうなので魔法でやりましょうか」
 「魔法?」
 「はい、とりあえずそこに座ってください」
 魔法で髪を乾かすって、どうやるんだろう? あ、セラがタオルを身体に巻いてくれてる。ありがたい。
 鏡の前のイスに座ると、セラは右手でくしを持ちながらリィンの背中立ち左手で髪を持ち上げたあとに声をかけてくる。
 「リィン様、じっとしていてくださいね」
 「うん」
 ってあれ? このままくしでとかし始めたけど大丈夫なのかな?
 「【ソフト ブリーズ】」
 「ヒャッ!?」
 「どうかなさいましたか?」
 「いや、大丈夫。いきなりだったから、びっくりしちゃっただけ」
 「すみません。ひと言声をかけるべきでしたね」
 いきなり背中に風が吹いたからビックリしたよ。でも詠唱してないってことは、これも生活魔法の一つなんだろうね。
 セラが髪をといている姿を鏡越しに見つめているのに気づいたのか、チラッと見たあとになぜか手を止めてまっすぐ立った。
 あれ? 髪をとくのもう終わったのかな?
 「・・・・・・リィン様」
 「なぁに?」
 「僭越ながら、質問をしてもよろしいですか」
 「いいよ。なにが聞きたいの?」
 「どうして笑顔でいらっしゃるのですか? なにか嬉しいことでもあったのですか?」
 え、笑顔? ああ、知らない間にニコニコしていたみたい。
 「それはね・・・・・・」
 「はい」
 「初めて錬金術でポーションが出来たこととかぁ・・・・・・セラのハンバーグが美味しかったこととかさ。あと、初めて魔法を見たこととか! 楽しいし、面白かった!」
 「そうですか」
 セラの表情には出てないけど、ハンバーグを褒められて嬉しそうな雰囲気を出してる。
 「それにね」
 「それに、ですか?」
 「頼りになるセラと会えたこと!」
 「ッ!?」
 ん? 手に顔を当ててそっぽを向いちゃったぞ。どうしたんだろう?
 「だ・・・・・・大丈夫ですリィン様。お気になさらず」
 「そ、そう?」
 大丈夫に見えないけど・・・・・・気にしない方が良いのかな?
 「髪を乾かすのは終わったので、髪を結いますか?」
 「ああー・・・・・・」
 そこら辺は男だった俺には、結った方が良いのか悪いのか分からないからなぁー。
 「セラに任せるよ」
 「ならこのままにしておきましょう。では次に着替えを用意します」
 「うん、お願い」
 ・・・・・・ん? なんだろう。イヤな予感がするなぁ。
 「さぁリィン様、バスタオルを脱いで大人しくしてください」
 大人しくって・・・・・・イヤイヤイヤイヤッ!!
 「待って! 着替えぐらい自分で出来るからさ! だからその服渡してよっ!!」
 リィンのプライドのためにも、ここは引くわけにはいかない! 絶対にっ!!
 「・・・・・・仕方ないですね」
 お! わかってくれた。
 「僭越ながら失礼します」
 わかってくれなかったよっ!?
 「ちょっと待って! 自分で着替え、ってさっき上着持ってたのにパンツに持ち替えてるのっ!?」
 「フフッ」
 セラ、答える気もないのかっ!? あ、しかも壁まで追いやられて来きちゃった。逃げ場がない!?
 「や、止めっ・・・・・・自分でパンツぐらい穿け、ってこの体勢はちょっ! ヤ、ヤメテエエエエエエェェェェェェーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!?」
 こうしてリィンのプライドが、セラによってズタボロにされました。
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