東京PMC’s
紫音と恨みを持つ人間
 〜〜〜 紫音 side 〜〜〜
 帰りのホームルーム。筒城先生に向かって さようなら と挨拶をしてそのまま放課後になる。
 「ん〜・・・・・・やっとジュギョウが終わりましたねぇ。シオンは今日もマナミのお家へ行くのですかぁ?」
 「そうだね。今回も真奈美さんのお家に行くんですか?」
 「コンカイは行きませんよぉ。でもシオンとイッショに帰りまぁ〜す」
 そう言うと僕の身体に抱き付いて来るのと、真奈美さんも後に続くように抱き付いて来た。
 「どうして真奈美さんも抱き付くんですか?」
 「コニーさんがちょっとだけ羨ましいと思ったのでくっ付きました。ひょっとして嫌でしたか?」
 「嫌じゃないけどぉ・・・・・・」
 でも周りの視線が痛いから止めて欲しいんだよね。
 「紫音さんのアルバイトの時間もあるので行きましょうか」
 「ああ、うん。そうだね」
 クラスメイトの視線を感じつつ教室を後にするのであった。
 「ところで紫音さん。さっき話した件ですが、本当に彼が入浜警察予備高校の生徒で間違いないのですか?」
 真奈美さんが言っているさっきの件とは、昨日の夜に焼肉屋であった出来事の事だ。
 「うん、その通りだよ」
 「まさか動画をトられていたとは思いもしなかったですねぇ」
 「そうだね」
 微妙な場所で撮影していた感じだったので顔が見えない動画だったけど、コニーさんの言う通り、撮られていたとは思いもしなかった。
 「クドウは心配しなくてもいい。って言っていましたが、本当にシンパイしなくていいんですかねぇ?」
 「工藤さんがそう言うんだから、心配しなくてもいいんじゃないかな」
 むしろちょっかい掛けて来たら、PMC協会に嫌がらせされると思うし。
 「ここでお別れですね。コニーさん、また明日会いましょう」
 「また明日アいましょう!」
 「紫音さん、後で」
 「うん、じゃあね」
 真奈美さんはペコリと頭を下げると背中を向けて歩き出したのを見て、僕達もバス停がある方向へ歩き出した。
 「最近はどう? 生活に慣れました?」
 「う〜ん・・・・・・前よりはマシになりましたが、まだ眠たさを感じますね」
 まだ時差ボケを感じているみたいだ。
 「無理そうだったら正直に話して寝んでもいいんだよ」
 「大丈夫ですよシオン。こう見えて夜戦訓練もやっているので、眠たさに耐えられます」
 いや、眠たさに耐えなくてもいいんだけど・・・・・・。
 「そういえば、ナンであの時にシオンは彼を止めたのですか?」
 「殴ろうとしたところを止めた時の話?」
 「YES!」
 「危ないと思ったから止めたんだ」
 「それだけの理由ですか?」
 「うん、それだけの理由」
 僕がそう言うと、コニーさんは何かを考えような顔をさせる。
 「シオンはお人好しなのですね」
 僕がお人好し?
 「そうかなぁ? って何しようとしてるの?」
 コニーさんが耳を触ろうとして来たのがわかったので、ジト目で見つめると慌てた様子で手を引っ込めた。
 「え? あっ!? 何でもありませんよ!」
 嘘がバレバレだよ。
 「あ、バスが来ちゃいましたね。それじゃあシオン、またアシタ!」
 コニーさんはそう言うと、停まっているバスの中へと入って行く。
 今回は頬にキスは無かった。
 コニーさんが乗ったバスを見送ると、事務所に向かい歩き出したのだが・・・・・・。
 「え〜っと、本当にここに車を置いていたら盗まれたんですね?」
 「本当だもん! 嘘を言ってないもん!!」
 ん? あの人はぁ〜・・・・・・この間僕に襲い掛かって来た人じゃないか。
 「ハァ〜・・・・・・今回で3件目の車の事件ですね」
 「3件じゃない! 4件も被害に遭ってるのぉ!!」
 「まぁとにかく、その車を探しますが先ず見付からないと思っていて下さい」
 「どっ、どうしてですかぁ?」
 「盗難車が見付かる可能性は低いです。仮に見つかったとしても改造されているか、もしくは海外に売る為に車体を分解している可能性が・・・・・・」
 「うわああああああああああああぁぁぁぁぁぁ・・・・・・」
 小太りのおじさんは絶叫をしながら、地面へと膝を着いたのであった。その様子を見ていたヒョロイ男性は、その背中を指すって慰める。
 「大事なお車なのはわかります。なのでこちらに任せて下さい。それでは」
 事情聴取をしていた警察官は面倒な事になると思ったのか、早口でそう言うと足早に警察車両に乗ってその場から去って行った。
 「どうして・・・・・・どうして僕がこんな目に合わなきゃいけないんだぁ〜〜〜〜〜〜」
 「社長落ち着くッス。保険の方の確認もしなきゃいけないんスから、立つッスよ」
 「車を失った俺には、何も残っていないんだぁ。だからもう、ほっといてくれないか?」
 「何を言っているんスか社長ぉ! 社長には会社があるんじゃないんスかぁ!!」
 「もう・・・・・・社長なんて辞めて老後を送るよ」
 「まだ定年を迎えてないんスから無理ッスよ!」
 そう言って身体を揺さぶるが、社長と呼ばれた男性は虚な目をした状態だった。
 「・・・・・・あ」
 「ん?」
 先程まで虚だった目が僕を見た瞬間、色を取り戻した。
 「・・・・・・お前か」
 「へ?」
 何がお前か?
 「やっぱりお前の仕業だったんだな! 俺のNISUMOを何処にやったんだぁ!?」
 「うわぁっ!?」
 飛び掛かって来た叔父さんをヒョイと避けたら、後にあった壁に激突してしまった。
 「ひでぶっ!?」
 叔父さんはそう言うと地面に倒れて気絶を・・・・・・
 「まだだ! まだ終わってはない!」
 せずにそのまま立ち上がり、こっちを向いて来た。
 「顔、大丈夫ですか? 鼻真っ赤ですけど」
 「キサマに心配されるほど、俺は落ちぶれてないわ!」
 大丈夫ならいいんだけど、何で僕が見も知らない人に襲われるのかなぁ?
 「社長何をしてるんスすか!? その子は今回の車の盗難とは関係ないッスよぉ!」
 「そんな筈ないもん! 絶対コイツがGT-Rちゃんの事を知ってる筈だもん!」
 「えっとぉ〜・・・・・・その車の事は知りませんよ」
 同じような車は見掛けたけれども、違う車と思うから言う必要はないよね。
 「嘘を吐けぇ!? 俺の車が何処にあるんだぁ?」
 「いえ、本当に知らないです」
 「何処にあるんだああああああああああああっ!!?」
 情けない顔をさせながら言う姿を見て、引いてしまった。
 「ああ〜、もう行っていいッスよ」
 「え?」
 「このままだと社長が暴れちゃうから、もう行った方がいいッス」
 「そ、それじゃあ、お言葉に甘えて・・・・・・」
 ヒョロイおじさんにそう言うと、僕は逃げるようにしてその場を去った。
 「コラァアアアアアアッ!? 待たんかい、このクソガキイイイイイイイイイイイイッッッ!!?」
 「社長、落ち着くッス。思い込みで動いたらいけないッスよ!」
 「思い込みじゃない! 俺の勘がそう言っているんだっ!!」
 「言い方を変えてるだけッスよ! って言うか、社長の勘が当たった事なんて無かったじゃないッスかぁ!」
 「当たっている! 絶対に今回は当たっているってぇ!!」
 その後も遠くから話し声が聞こえて来たが、気にせずにそのまま事務所へと向かう。
 「ただ今戻りましたぁ」
 事務所のドアを開けながら入った瞬間だった。
 「ふざけているのか、工藤っ!?」
 天野さんの怒号に身体が反応をしてくすみ上がってしまった。
 えっ!? 何々? 天野さんは一体を何で怒っているの?
 「俺も断ったんだが、向こうの連中がどうしても言って来るんだ」
 「結局それを承諾したの?」
 「いや・・・・・・俺の承認を取っていない状態だから、依頼を出来ない状態だ」
 工藤さんが来ている。何の話をしているんだろう?
 そう思いながらリビングをそぉ〜っと覗いたら、工藤さんと目が合った。
 「紫音くん、今帰って来たのか」
 「あ、はい」
 ちょっと気不味いと思いつつ返事をした。
 「なぁ紫音くん、キミにも意見を聞きたいんだが・・・・・・聞いてもいいかい?」
 「バイトがあるので、手短な質問でしたら答えますよ」
 「そうか・・・・・・じゃあストレートに聞こう。キミは入浜警察予備高校が任務に同行させるのは、了承出来るかい?」
 「・・・・・・え?」
 工藤さんの質問に対して、 意味がわからない。 と思った紫音であった。
 帰りのホームルーム。筒城先生に向かって さようなら と挨拶をしてそのまま放課後になる。
 「ん〜・・・・・・やっとジュギョウが終わりましたねぇ。シオンは今日もマナミのお家へ行くのですかぁ?」
 「そうだね。今回も真奈美さんのお家に行くんですか?」
 「コンカイは行きませんよぉ。でもシオンとイッショに帰りまぁ〜す」
 そう言うと僕の身体に抱き付いて来るのと、真奈美さんも後に続くように抱き付いて来た。
 「どうして真奈美さんも抱き付くんですか?」
 「コニーさんがちょっとだけ羨ましいと思ったのでくっ付きました。ひょっとして嫌でしたか?」
 「嫌じゃないけどぉ・・・・・・」
 でも周りの視線が痛いから止めて欲しいんだよね。
 「紫音さんのアルバイトの時間もあるので行きましょうか」
 「ああ、うん。そうだね」
 クラスメイトの視線を感じつつ教室を後にするのであった。
 「ところで紫音さん。さっき話した件ですが、本当に彼が入浜警察予備高校の生徒で間違いないのですか?」
 真奈美さんが言っているさっきの件とは、昨日の夜に焼肉屋であった出来事の事だ。
 「うん、その通りだよ」
 「まさか動画をトられていたとは思いもしなかったですねぇ」
 「そうだね」
 微妙な場所で撮影していた感じだったので顔が見えない動画だったけど、コニーさんの言う通り、撮られていたとは思いもしなかった。
 「クドウは心配しなくてもいい。って言っていましたが、本当にシンパイしなくていいんですかねぇ?」
 「工藤さんがそう言うんだから、心配しなくてもいいんじゃないかな」
 むしろちょっかい掛けて来たら、PMC協会に嫌がらせされると思うし。
 「ここでお別れですね。コニーさん、また明日会いましょう」
 「また明日アいましょう!」
 「紫音さん、後で」
 「うん、じゃあね」
 真奈美さんはペコリと頭を下げると背中を向けて歩き出したのを見て、僕達もバス停がある方向へ歩き出した。
 「最近はどう? 生活に慣れました?」
 「う〜ん・・・・・・前よりはマシになりましたが、まだ眠たさを感じますね」
 まだ時差ボケを感じているみたいだ。
 「無理そうだったら正直に話して寝んでもいいんだよ」
 「大丈夫ですよシオン。こう見えて夜戦訓練もやっているので、眠たさに耐えられます」
 いや、眠たさに耐えなくてもいいんだけど・・・・・・。
 「そういえば、ナンであの時にシオンは彼を止めたのですか?」
 「殴ろうとしたところを止めた時の話?」
 「YES!」
 「危ないと思ったから止めたんだ」
 「それだけの理由ですか?」
 「うん、それだけの理由」
 僕がそう言うと、コニーさんは何かを考えような顔をさせる。
 「シオンはお人好しなのですね」
 僕がお人好し?
 「そうかなぁ? って何しようとしてるの?」
 コニーさんが耳を触ろうとして来たのがわかったので、ジト目で見つめると慌てた様子で手を引っ込めた。
 「え? あっ!? 何でもありませんよ!」
 嘘がバレバレだよ。
 「あ、バスが来ちゃいましたね。それじゃあシオン、またアシタ!」
 コニーさんはそう言うと、停まっているバスの中へと入って行く。
 今回は頬にキスは無かった。
 コニーさんが乗ったバスを見送ると、事務所に向かい歩き出したのだが・・・・・・。
 「え〜っと、本当にここに車を置いていたら盗まれたんですね?」
 「本当だもん! 嘘を言ってないもん!!」
 ん? あの人はぁ〜・・・・・・この間僕に襲い掛かって来た人じゃないか。
 「ハァ〜・・・・・・今回で3件目の車の事件ですね」
 「3件じゃない! 4件も被害に遭ってるのぉ!!」
 「まぁとにかく、その車を探しますが先ず見付からないと思っていて下さい」
 「どっ、どうしてですかぁ?」
 「盗難車が見付かる可能性は低いです。仮に見つかったとしても改造されているか、もしくは海外に売る為に車体を分解している可能性が・・・・・・」
 「うわああああああああああああぁぁぁぁぁぁ・・・・・・」
 小太りのおじさんは絶叫をしながら、地面へと膝を着いたのであった。その様子を見ていたヒョロイ男性は、その背中を指すって慰める。
 「大事なお車なのはわかります。なのでこちらに任せて下さい。それでは」
 事情聴取をしていた警察官は面倒な事になると思ったのか、早口でそう言うと足早に警察車両に乗ってその場から去って行った。
 「どうして・・・・・・どうして僕がこんな目に合わなきゃいけないんだぁ〜〜〜〜〜〜」
 「社長落ち着くッス。保険の方の確認もしなきゃいけないんスから、立つッスよ」
 「車を失った俺には、何も残っていないんだぁ。だからもう、ほっといてくれないか?」
 「何を言っているんスか社長ぉ! 社長には会社があるんじゃないんスかぁ!!」
 「もう・・・・・・社長なんて辞めて老後を送るよ」
 「まだ定年を迎えてないんスから無理ッスよ!」
 そう言って身体を揺さぶるが、社長と呼ばれた男性は虚な目をした状態だった。
 「・・・・・・あ」
 「ん?」
 先程まで虚だった目が僕を見た瞬間、色を取り戻した。
 「・・・・・・お前か」
 「へ?」
 何がお前か?
 「やっぱりお前の仕業だったんだな! 俺のNISUMOを何処にやったんだぁ!?」
 「うわぁっ!?」
 飛び掛かって来た叔父さんをヒョイと避けたら、後にあった壁に激突してしまった。
 「ひでぶっ!?」
 叔父さんはそう言うと地面に倒れて気絶を・・・・・・
 「まだだ! まだ終わってはない!」
 せずにそのまま立ち上がり、こっちを向いて来た。
 「顔、大丈夫ですか? 鼻真っ赤ですけど」
 「キサマに心配されるほど、俺は落ちぶれてないわ!」
 大丈夫ならいいんだけど、何で僕が見も知らない人に襲われるのかなぁ?
 「社長何をしてるんスすか!? その子は今回の車の盗難とは関係ないッスよぉ!」
 「そんな筈ないもん! 絶対コイツがGT-Rちゃんの事を知ってる筈だもん!」
 「えっとぉ〜・・・・・・その車の事は知りませんよ」
 同じような車は見掛けたけれども、違う車と思うから言う必要はないよね。
 「嘘を吐けぇ!? 俺の車が何処にあるんだぁ?」
 「いえ、本当に知らないです」
 「何処にあるんだああああああああああああっ!!?」
 情けない顔をさせながら言う姿を見て、引いてしまった。
 「ああ〜、もう行っていいッスよ」
 「え?」
 「このままだと社長が暴れちゃうから、もう行った方がいいッス」
 「そ、それじゃあ、お言葉に甘えて・・・・・・」
 ヒョロイおじさんにそう言うと、僕は逃げるようにしてその場を去った。
 「コラァアアアアアアッ!? 待たんかい、このクソガキイイイイイイイイイイイイッッッ!!?」
 「社長、落ち着くッス。思い込みで動いたらいけないッスよ!」
 「思い込みじゃない! 俺の勘がそう言っているんだっ!!」
 「言い方を変えてるだけッスよ! って言うか、社長の勘が当たった事なんて無かったじゃないッスかぁ!」
 「当たっている! 絶対に今回は当たっているってぇ!!」
 その後も遠くから話し声が聞こえて来たが、気にせずにそのまま事務所へと向かう。
 「ただ今戻りましたぁ」
 事務所のドアを開けながら入った瞬間だった。
 「ふざけているのか、工藤っ!?」
 天野さんの怒号に身体が反応をしてくすみ上がってしまった。
 えっ!? 何々? 天野さんは一体を何で怒っているの?
 「俺も断ったんだが、向こうの連中がどうしても言って来るんだ」
 「結局それを承諾したの?」
 「いや・・・・・・俺の承認を取っていない状態だから、依頼を出来ない状態だ」
 工藤さんが来ている。何の話をしているんだろう?
 そう思いながらリビングをそぉ〜っと覗いたら、工藤さんと目が合った。
 「紫音くん、今帰って来たのか」
 「あ、はい」
 ちょっと気不味いと思いつつ返事をした。
 「なぁ紫音くん、キミにも意見を聞きたいんだが・・・・・・聞いてもいいかい?」
 「バイトがあるので、手短な質問でしたら答えますよ」
 「そうか・・・・・・じゃあストレートに聞こう。キミは入浜警察予備高校が任務に同行させるのは、了承出来るかい?」
 「・・・・・・え?」
 工藤さんの質問に対して、 意味がわからない。 と思った紫音であった。
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