クラス転移したけど私(俺)だけFPSプレイヤーに転生
第36話
 脈動を打つ様にして身体を痙攣させる神の分身に対して、俺はリヴァイスの肩を掴かんで下へと降りる階段に下がりながら近づく。
 オイオイ・・・・・・一体全体どうなっているんだよ。
 「この感じ・・・・・・まさか、ヤハンが作っていた魔核を使ったの?」
 ヤハン? 確か闇ギルドを裏で操っていたヤツの事だよな。魔核ってまさか!
 「魔核って寄生するあれの事でしょ? なんであの人が持っているんですかぁ!?」
 「俺にだって分からない! もしかしたら私の知らないところで、あの人に渡していたのかもしれないわ!」
 あ〜はいはい。私は把握しておりません。って話か!
 「・・・・・・いや待てよ。クシュンで寄生させたヤツをお前と戦わせた時に、改良点を見つけた。とかなんとか言っていた。もしかしたら今あの人に寄生させているのは、その改良型かもしれないわ」
 「その改良点を詳しく教えて!」
 「魔力の燃費の悪さ。身体が肥大化が逆に素早さを下げている点。それに加えて、暴走する危険性があるところね。全部クリアしているとは思えないが、用心した方が良いぞ!」
 「ご忠告、ありがとうございます!」
 クソォ〜・・・・・・確実に仕止めていれば良かったぁ!
 そう思っていると神の分身は立ち上がり、こっちを向いて来た。
 「先ほどとは違い、身体の内側から力が溢れ出て来ている。これならお前らを倒す事が出来そうだ」
 胸の中央には赤紫色に輝く魔石があり、その魔石から管らしきものが神の分身の身体に突き刺さっている。しかもその管が身体から浮き出て見えるので、気持ち悪さを醸し出している。
 「あれは、本当にマズい気がする」
 「お姉様の仰る通りですね。ここは一度身を引きましょう! 勇者様達と共に戦えば、なんとかなるかと・・・・・・」
 「・・・・・・いや、向こうがやる気みたい」
 そう、神の分身はゆっくりだけど、こっちに向かって歩いて来ていた。その様子に今気づいたネネちゃんは、目を見開いて後ずさった。
 やっぱりネネちゃんも、恐ろしいと感じているんだ。
 「とにかくネネちゃんは、進軍して来ている人達に知らせて来て。大輝くん達を早くここに連れて来てね」
 「わ、分かりました! お姉様、それまで持ち堪えてください!!」
 ネネちゃんは名残惜しそうな顔でこっち見た後に、階段の方へ向かって走って行く。
 「・・・・・・リヴァイス。アナタも逃げた方が良いよ」
 「なにを言っているんだ。目の前に祖国の仇を目の前にして、引き下がれないわ」
 「でも、限界でしょ?」
 神のまがい者がリヴァイスの魔力を吸い取ったし、なによりもツラそうな顔をしている。
 「これぐらい、どうって事ない! それよりも前を向きなさい!」
 リヴァイスに言われた通り前を向くと、神のなり損ないが身構えていた。
 ヤバい来る!
 そんな事を思った瞬間、こっちに向かって走って来たのだ!
 これなら避けられる!
 そう思いながら、リヴァイスと共に走って来た神のなり損ないを避け、距離を取る。
 ・・・・・・ん?
 なんだ? アイツの動きに違和感を感じるぞ。
 そんな事を思いつつも、 IWI ACE32 を構えて神のなり損ないに照準を定めて3発撃った!
 「グオッ!?」
 良かった。効いている!
 そう思ったのだが、銃弾が当たった箇所からボロッと弾頭が出て来てから、傷がすぐに治ってしまった。
 「ウソでしょ!」
 傷がすぐに治るなんて・・・・・・。
 「ムガァァァアアアアアアッ!!?」
 まるで苦しむ様な声を出すと、左腕から管が生え出て来た。
 「なっ!? そんな能力まで・・・・・・」
 リヴァイスが驚いている中、神のなり損ないは振り向きながら、管の生えた左腕を俺に向かって振りかざして来たので、しゃがんで避けた。
 「あっ、ぶなぁ!?」
 ダンジョンで戦った化け物を参考にしているのか?
 そんな事を思っている中、左腕に生えた管が神の出来損ないの中へと戻っていく。
 「どうして出しっぱなしにしないの?」
 「手が使える様にしているんだと思う! それか、死んだヤハンがいちいち戻る様にしているのかもしれないわ!」
 戦闘をしているのだから、管を出しっぱなしにしてた方が・・・・・・ん?
 そんな事を思っていたら、神のなり損ないの身体が痙攣したかの様に身体を小刻みに震わせる。
 「な、なんか分からないけど、身体の中に入っている管が暴れてない?」
 「え、ええ。しかも魔力が膨張し始めているわね」
 神の出来損ないは、なにかに耐える様にして自分の身体を掴んでいる。そんな姿を見た俺達は、危険に感じたので一歩後ろに下がる。
 「アッ、ガァ・・・・・・グアアアアアアアアアアアアッッッ!!?」
 叫び声を上げたと思ったら、身体を引き裂きながら管が出て来た!
 「ちょっ!? あれは一体どうなっているんですかぁ!?」
 「俺にも分からん! だけどヤハンが作った魔核が暴走しているのは明らかだ!. 見てみなさい。あの人の身体を!」
 身体の中から出て来た管が、神の出来損ないを包み込んだ・・・・・・いや、宿主を飲み込んだと言った方が正しいかもしれない。
 「もしかして、宿主の身体を乗っ取ろうとしている?」
 「恐らくそうだろうな。ヤハンが作る魔核の材料は数種類の魔物の心臓や魔石。それに加えてゾンビ化に近い蘇生魔法で作っていたから、魔核に意思が宿っている可能性があるわ」
 最早呪いのアイテムだろ、それ。
 そんな事を思っていたら管が人の腕並みに太くなり、地面に根を張るかの様に床に管を突き刺した。そして、目の様な形になった魔核がこちらを見つめてくる。
 「い、意識がある内に、ぉお前達だけでも・・・・・・」
 神の出来損ないはそう言うと木の様な姿から手を伸ばし、こちらに向かって振り下ろして来た!
 それを俺とリヴァイスは、それぞれ左右に展開して避ける。
 「全く、アナタの同僚はとんでもない物を作りましたねぇ!?」
 「チッ!? アイツは魔人の中でも嫌われ者てサイコパスとも言われてたから、誰も同僚と思っていない!」
 そう言うアンタも俺からしたら、サイコパスだっつうの!
 そう思いながら、今だに地面に寝そべっている腕に向けて IWI ACE32 をフルオートで撃ち込んだ!
 「ヌガァッ!?」
 神のなり損ないは、痛いと感じ取ったのか伸びた管を引っ込めた。
 痛そうな声を出したって事は、ダメージはあるみたいだな。
 「このまま押し切る!」
 マガジンを素早く交換すると、今度は本体の方に IWI ACE32 を向けて銃弾の雨を降り注ぐ。
 神の出来損ないは、銃弾が当たる度に身体を揺らしている。
 「ア、ガァッ、グオッ!? ヌアッ!?」
 「よし、良いぞエルライナ! そのままダメージを与えていけ!」
 言われなくたってやるよ!
 マガジンに入っていた弾を全部消費してしまったところで、新しいマガジンに交換して構えたのだが、様子のおかしさに手が止まってしまった。
 「どうしたエルライナ? 続けて攻撃しろ!」
 「・・・・・・いや、なんか様子がおかしい」
 「様子?」
 さっきまで聞こえていた断末魔が急になくなり、ピタリと動きを止めた。
 「そう言えばそうね。もしかして死んだのかしら?」
 「いや、まだ生きているはずですよ」
 だって、レーダーの敵の反応が消えていないからな。近づいて確認してみようかな?
 そう思った瞬間だった。本体の中から腕が突き出して来たので、俺とリヴァイスは驚いた表情になる。
 「今度は一体なにぃ?」
 「わ、分からん! だがヤバそうな雰囲気があるぞ。気を引き締めろ!」
 突き出て来た腕が本体に手を掛けると、そっからズルズルと人の姿をした、なにかが出て来たのだった。
 オイオイ・・・・・・一体全体どうなっているんだよ。
 「この感じ・・・・・・まさか、ヤハンが作っていた魔核を使ったの?」
 ヤハン? 確か闇ギルドを裏で操っていたヤツの事だよな。魔核ってまさか!
 「魔核って寄生するあれの事でしょ? なんであの人が持っているんですかぁ!?」
 「俺にだって分からない! もしかしたら私の知らないところで、あの人に渡していたのかもしれないわ!」
 あ〜はいはい。私は把握しておりません。って話か!
 「・・・・・・いや待てよ。クシュンで寄生させたヤツをお前と戦わせた時に、改良点を見つけた。とかなんとか言っていた。もしかしたら今あの人に寄生させているのは、その改良型かもしれないわ」
 「その改良点を詳しく教えて!」
 「魔力の燃費の悪さ。身体が肥大化が逆に素早さを下げている点。それに加えて、暴走する危険性があるところね。全部クリアしているとは思えないが、用心した方が良いぞ!」
 「ご忠告、ありがとうございます!」
 クソォ〜・・・・・・確実に仕止めていれば良かったぁ!
 そう思っていると神の分身は立ち上がり、こっちを向いて来た。
 「先ほどとは違い、身体の内側から力が溢れ出て来ている。これならお前らを倒す事が出来そうだ」
 胸の中央には赤紫色に輝く魔石があり、その魔石から管らしきものが神の分身の身体に突き刺さっている。しかもその管が身体から浮き出て見えるので、気持ち悪さを醸し出している。
 「あれは、本当にマズい気がする」
 「お姉様の仰る通りですね。ここは一度身を引きましょう! 勇者様達と共に戦えば、なんとかなるかと・・・・・・」
 「・・・・・・いや、向こうがやる気みたい」
 そう、神の分身はゆっくりだけど、こっちに向かって歩いて来ていた。その様子に今気づいたネネちゃんは、目を見開いて後ずさった。
 やっぱりネネちゃんも、恐ろしいと感じているんだ。
 「とにかくネネちゃんは、進軍して来ている人達に知らせて来て。大輝くん達を早くここに連れて来てね」
 「わ、分かりました! お姉様、それまで持ち堪えてください!!」
 ネネちゃんは名残惜しそうな顔でこっち見た後に、階段の方へ向かって走って行く。
 「・・・・・・リヴァイス。アナタも逃げた方が良いよ」
 「なにを言っているんだ。目の前に祖国の仇を目の前にして、引き下がれないわ」
 「でも、限界でしょ?」
 神のまがい者がリヴァイスの魔力を吸い取ったし、なによりもツラそうな顔をしている。
 「これぐらい、どうって事ない! それよりも前を向きなさい!」
 リヴァイスに言われた通り前を向くと、神のなり損ないが身構えていた。
 ヤバい来る!
 そんな事を思った瞬間、こっちに向かって走って来たのだ!
 これなら避けられる!
 そう思いながら、リヴァイスと共に走って来た神のなり損ないを避け、距離を取る。
 ・・・・・・ん?
 なんだ? アイツの動きに違和感を感じるぞ。
 そんな事を思いつつも、 IWI ACE32 を構えて神のなり損ないに照準を定めて3発撃った!
 「グオッ!?」
 良かった。効いている!
 そう思ったのだが、銃弾が当たった箇所からボロッと弾頭が出て来てから、傷がすぐに治ってしまった。
 「ウソでしょ!」
 傷がすぐに治るなんて・・・・・・。
 「ムガァァァアアアアアアッ!!?」
 まるで苦しむ様な声を出すと、左腕から管が生え出て来た。
 「なっ!? そんな能力まで・・・・・・」
 リヴァイスが驚いている中、神のなり損ないは振り向きながら、管の生えた左腕を俺に向かって振りかざして来たので、しゃがんで避けた。
 「あっ、ぶなぁ!?」
 ダンジョンで戦った化け物を参考にしているのか?
 そんな事を思っている中、左腕に生えた管が神の出来損ないの中へと戻っていく。
 「どうして出しっぱなしにしないの?」
 「手が使える様にしているんだと思う! それか、死んだヤハンがいちいち戻る様にしているのかもしれないわ!」
 戦闘をしているのだから、管を出しっぱなしにしてた方が・・・・・・ん?
 そんな事を思っていたら、神のなり損ないの身体が痙攣したかの様に身体を小刻みに震わせる。
 「な、なんか分からないけど、身体の中に入っている管が暴れてない?」
 「え、ええ。しかも魔力が膨張し始めているわね」
 神の出来損ないは、なにかに耐える様にして自分の身体を掴んでいる。そんな姿を見た俺達は、危険に感じたので一歩後ろに下がる。
 「アッ、ガァ・・・・・・グアアアアアアアアアアアアッッッ!!?」
 叫び声を上げたと思ったら、身体を引き裂きながら管が出て来た!
 「ちょっ!? あれは一体どうなっているんですかぁ!?」
 「俺にも分からん! だけどヤハンが作った魔核が暴走しているのは明らかだ!. 見てみなさい。あの人の身体を!」
 身体の中から出て来た管が、神の出来損ないを包み込んだ・・・・・・いや、宿主を飲み込んだと言った方が正しいかもしれない。
 「もしかして、宿主の身体を乗っ取ろうとしている?」
 「恐らくそうだろうな。ヤハンが作る魔核の材料は数種類の魔物の心臓や魔石。それに加えてゾンビ化に近い蘇生魔法で作っていたから、魔核に意思が宿っている可能性があるわ」
 最早呪いのアイテムだろ、それ。
 そんな事を思っていたら管が人の腕並みに太くなり、地面に根を張るかの様に床に管を突き刺した。そして、目の様な形になった魔核がこちらを見つめてくる。
 「い、意識がある内に、ぉお前達だけでも・・・・・・」
 神の出来損ないはそう言うと木の様な姿から手を伸ばし、こちらに向かって振り下ろして来た!
 それを俺とリヴァイスは、それぞれ左右に展開して避ける。
 「全く、アナタの同僚はとんでもない物を作りましたねぇ!?」
 「チッ!? アイツは魔人の中でも嫌われ者てサイコパスとも言われてたから、誰も同僚と思っていない!」
 そう言うアンタも俺からしたら、サイコパスだっつうの!
 そう思いながら、今だに地面に寝そべっている腕に向けて IWI ACE32 をフルオートで撃ち込んだ!
 「ヌガァッ!?」
 神のなり損ないは、痛いと感じ取ったのか伸びた管を引っ込めた。
 痛そうな声を出したって事は、ダメージはあるみたいだな。
 「このまま押し切る!」
 マガジンを素早く交換すると、今度は本体の方に IWI ACE32 を向けて銃弾の雨を降り注ぐ。
 神の出来損ないは、銃弾が当たる度に身体を揺らしている。
 「ア、ガァッ、グオッ!? ヌアッ!?」
 「よし、良いぞエルライナ! そのままダメージを与えていけ!」
 言われなくたってやるよ!
 マガジンに入っていた弾を全部消費してしまったところで、新しいマガジンに交換して構えたのだが、様子のおかしさに手が止まってしまった。
 「どうしたエルライナ? 続けて攻撃しろ!」
 「・・・・・・いや、なんか様子がおかしい」
 「様子?」
 さっきまで聞こえていた断末魔が急になくなり、ピタリと動きを止めた。
 「そう言えばそうね。もしかして死んだのかしら?」
 「いや、まだ生きているはずですよ」
 だって、レーダーの敵の反応が消えていないからな。近づいて確認してみようかな?
 そう思った瞬間だった。本体の中から腕が突き出して来たので、俺とリヴァイスは驚いた表情になる。
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 「わ、分からん! だがヤバそうな雰囲気があるぞ。気を引き締めろ!」
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