クラス転移したけど私(俺)だけFPSプレイヤーに転生
第16話
 夜中はネネちゃんとトランプとかして遊んだ後に寝た。現在はスッキリとした状態で朝を迎えられ、カウンターの前にいる。
 「ありがとうございました! またのご利用をお待ちしております! エルライナ様!」
 そう言って手を振ってくる宿の女性に、俺も軽く手を振ってあげる。
 「昨日は空から行ったけど、今回は地上を行こうか。そんなに距離が離れてもないしね」
 ここから目的地の王都まで計算して貰ったら、思っていたよりも近い約53kmなのでヘリを使って行くというほどのじゃない事が判明した。
 「地上から、つまり昨日乗ったあれで王都へ向かうんですか?」
 「ううん違うよ。昨日よりもバージョンアップしたヤツに乗るんだ」
 「バージョンアップしたモノですかぁっ!?」
 なにを想像しているのかわからないが、期待に胸を膨らませている顔で見つめてくる。
 「ネネちゃんの期待に沿えるかどうかは別として、結構便利な乗り物だから大切にしているんだ」
 「へ〜、そうなんですかぁ。早くその乗り物を見てみたいです!」
 「うん、街の外に出たら見れるからね」
 「はい! 楽しみにしています!」
 ルンルン気分で歩いているネネちゃんと共に歩いて街の外へと出た。
 「この辺で良いかなぁ?」
 格納庫を取り出し、 L-ATV を出す。
 「何ですかこれは! スゴくゴツくてカッコいいです!」
 「まぁ私専用の馬車って思えば良いよ。さぁ乗って」
 「はい!」
 ネネちゃんを助手席に乗せてから運転席へと乗り、エンジンを掛ける。
 「あれ? お姉様が操作するのですか?」
 「うん。運転、じゃなくて操作したい気分だからね。出発するよぉ!」
 「はい!」
 アクセルを踏み、車を発進させた。
 「おお、速い! 速いですこの馬車!」
 そう言いながらはしゃいでいるネネちゃん。
 「良かった喜んで貰えて」
 「はい! とても楽しいです!」
 とても楽しそうに窓の外を見つめていたのだが、後半分ってところでネネちゃんが顔を青ざめさせた。
 「もしかして、酔っちゃった?」
 「へ、平気です」
 そう言うけどさ。気分が悪いって顔が語っているよ。
 「・・・・・・休憩しようか」
 「え、でも。ウプッ!?」
 こりゃダメだな。
 「車を停めるね」
 道から外れて、草原に車を停める。
 「外に出て休憩しようか」
 「・・・・・・ふぁい」
 とりあえずキャンプ用のリクライニングチェアをストレージから取り出して、気持ち悪そうなネネをそこに寝かせる。
 「すみません、お姉様・・・・・・私が不甲斐ないばかりに」
 「こういうのは慣れもあるから仕方ないよ」
 整備されている道を進んでいるわけじゃないから、こうなるのは仕方ないよな。
 「お水飲む?」
 「頂きます」
 水の入ったペットボトルをゆっくりと飲むと、ハァ〜・・・・・・と言ってホッコリした顔になった。
 「このお水、冷たくて美味しいですね」
 「冷えた状態で保存しているからね」
 このままじゃ心配だから酔い止めの薬を飲ませようかなぁ?
 「お姉様、あれ」
 「ん、あれ?」
 王都方向に指をさすので、そちらに顔を向けると馬に乗った集団が道の上を走って来ていた。
 「あの服装は兵士だね」
 「なにかあったのでしょうか?」
 「まぁ敵意はなさそうだから、身構えなくて良さそうだよ」
 「そうですか〜」
 そのままネネちゃんと一緒に眺めていると、兵士達は走り去って行った。
 「なんか、慌てている気がしたのは私の気のせいかな?」
 「私もお姉様と同じ感じがしました」
 村が襲われた事件で向かってんのかな? まぁ俺には関係ない話だから放っておこうか。
 「それはそうと顔色も良くなった事だし、そろそろ王都に向かおうか」
 「はい、お姉様!」
 キャンプ用のリクライニングチェアをしまい、車に乗り込み車を発進させた。残り半分の距離もなんの問題もなく王都に着いた。
 「はい、着いたよ。ここからは歩こうか」
 「ええ〜、このまま行かないのですかぁ?」
 「このまま王都へ入ろうとしたら、兵士さん達がビックリするからダメだよ」
 「確かに、そうなる可能性がありそうですねぇ。お姉様の仰る通り、降ります」
 良かった。聞き分けの良い子で。
 L-ATVを降りると格納庫へしまうと王都の門へと向かい、入門審査の列に並ぶ。
 「ん? んん?」
 「どうしたのですか、お姉様」
 「いや、リードガルムの王都や魔国の王都に比べると、並んでいる数が少ないって思って」
 「ああ〜、言われてみればそうですねぇ〜」
 そう、まだ二つの国の王都しか行った事がないが、もっと並んでいた。
 「う〜ん、そういえば商人の馬車の数も少ない気がしますね」
 「あ、確かに」
 王都なら儲かる可能性がある場所なのに、なぜか数が少ない上にどことなく心配している感じにも見受けられる。
 「そこの人、そこの人!」
 「ん? はい、なんでしょうか?」
 声をかけられたので振り返って見てみると、お弁当をたくさん持った女性に声をかけられた。
 「お弁当はいかがですか? 今ならたったの銅貨二枚ですよぉ」
 へぇ〜お弁当かぁ。でもお昼まで時間があるからなぁ〜。
 「ネネちゃん、お弁当どうしようか?」
 「一つください!」
 「お買い上げありがとうございます。こちらがお弁当になります」
 ネネちゃんはお弁当を受け取ると、銅貨二枚をお弁当の売りの女性に渡した。
 「もしかして、朝早かったからお腹空いちゃった?」
 「お姉様、これ」
 ネネちゃんはそう言うと蓋を抑える為の紙の裏を見せて来た。
 「ん?」
 なんとそこには手紙が貼りつけられていて、ご丁寧にこの宿に来てください。と書かれていた。
 もしかしてあの人、ネネちゃんと同じ影の者。気がつかなかったわ。
 「お姉様。王都に入ったら向かいましょう」
 「うん」
 その後、少し時間がかかったが無事に王都に入れたのだが、周囲を見渡した後に首を捻ってしまった。
 「ん〜・・・・・・んん?」
 「どうされました、お姉様?」
 「なんか、活気がある感じがあるけど、ちょっとピリピリしている感じがする」
 それに買い物しているお客も、周囲に注意を向けながら。って感じだ。
 「ま、まぁとにかく! 宿に行こうか!」
 「はい!」
 俺達はニコニコしながら宿へ向かって行くと、ガシャーンッ!? という音がした。
 「なっ、なに事!?」
 「スゴい音がしましたね!」
 音がした方に顔を向けると、武具店から二人が出て来た。
 「アイツらは! ネネちゃん、こっちに」
 「あ、はい!」
 一応路地裏に続く道に隠れて様子を伺う事にした。
 「勇者様、お代を払ってください!」
 「そんなに言うのなら払ってやるよ。ほらよ」
 お金の入った袋を投げて二人はどこかへ行く。
 「え、なぁっ!?」
 袋の中身を見た武具店の定員が、怒りを感じているのか身体を震わせている。そこに痛そう身体を押さえているドワーフのおじさんが、お店から出て来た。
 「ちょっとあの人の容態っが気になるから、ちょっと見に行こう」
 「そうですね、お姉様」
 どうやらネネちゃんも気になっているみたいだ。
 おじさん達に近づき、お金の入った袋を持ちながら泣いているおじさんの肩に手を置く。
 「あの、大丈夫ですか?」
 「アナタは?」
 「総合ギルドの冒険科に所属している、エルライナと申します。こちらはネネと申します」
 「ネネです。よろしくお願いします」
 俺はそう言いながら総合ギルドカードを見せると、二人は驚いた顔になる。
 「とりあえずアナタの手当てもしたいので、お店の中へ行きましょう」
 「あ、はい」
 俺は怪我をしているドワーフを支えながらお店の中へと入ったが、しかめっ面に変わる。
 「これはヒドい」
 カウンターは壊されてボロボロで、商品が散漫している。
 「クソォ勇者共めぇ。店をメチャクチャにしやがって・・・・・・」
 やっぱり、アイツら二人は勇者か。
 「勇者だからって好き勝手しやがって・・・・・・チクショウッ!?」
 そう言いながら手に持っていた袋を地面に叩きつけたら、中身が飛び出た。
 「「えっ!?」」
 これはぁ・・・・・・。
 俺とネネちゃんは驚いていた。なぜなら袋の中身はお金ではなく、なんの変哲もない石が飛び出て来たのだから。
 「ありがとうございました! またのご利用をお待ちしております! エルライナ様!」
 そう言って手を振ってくる宿の女性に、俺も軽く手を振ってあげる。
 「昨日は空から行ったけど、今回は地上を行こうか。そんなに距離が離れてもないしね」
 ここから目的地の王都まで計算して貰ったら、思っていたよりも近い約53kmなのでヘリを使って行くというほどのじゃない事が判明した。
 「地上から、つまり昨日乗ったあれで王都へ向かうんですか?」
 「ううん違うよ。昨日よりもバージョンアップしたヤツに乗るんだ」
 「バージョンアップしたモノですかぁっ!?」
 なにを想像しているのかわからないが、期待に胸を膨らませている顔で見つめてくる。
 「ネネちゃんの期待に沿えるかどうかは別として、結構便利な乗り物だから大切にしているんだ」
 「へ〜、そうなんですかぁ。早くその乗り物を見てみたいです!」
 「うん、街の外に出たら見れるからね」
 「はい! 楽しみにしています!」
 ルンルン気分で歩いているネネちゃんと共に歩いて街の外へと出た。
 「この辺で良いかなぁ?」
 格納庫を取り出し、 L-ATV を出す。
 「何ですかこれは! スゴくゴツくてカッコいいです!」
 「まぁ私専用の馬車って思えば良いよ。さぁ乗って」
 「はい!」
 ネネちゃんを助手席に乗せてから運転席へと乗り、エンジンを掛ける。
 「あれ? お姉様が操作するのですか?」
 「うん。運転、じゃなくて操作したい気分だからね。出発するよぉ!」
 「はい!」
 アクセルを踏み、車を発進させた。
 「おお、速い! 速いですこの馬車!」
 そう言いながらはしゃいでいるネネちゃん。
 「良かった喜んで貰えて」
 「はい! とても楽しいです!」
 とても楽しそうに窓の外を見つめていたのだが、後半分ってところでネネちゃんが顔を青ざめさせた。
 「もしかして、酔っちゃった?」
 「へ、平気です」
 そう言うけどさ。気分が悪いって顔が語っているよ。
 「・・・・・・休憩しようか」
 「え、でも。ウプッ!?」
 こりゃダメだな。
 「車を停めるね」
 道から外れて、草原に車を停める。
 「外に出て休憩しようか」
 「・・・・・・ふぁい」
 とりあえずキャンプ用のリクライニングチェアをストレージから取り出して、気持ち悪そうなネネをそこに寝かせる。
 「すみません、お姉様・・・・・・私が不甲斐ないばかりに」
 「こういうのは慣れもあるから仕方ないよ」
 整備されている道を進んでいるわけじゃないから、こうなるのは仕方ないよな。
 「お水飲む?」
 「頂きます」
 水の入ったペットボトルをゆっくりと飲むと、ハァ〜・・・・・・と言ってホッコリした顔になった。
 「このお水、冷たくて美味しいですね」
 「冷えた状態で保存しているからね」
 このままじゃ心配だから酔い止めの薬を飲ませようかなぁ?
 「お姉様、あれ」
 「ん、あれ?」
 王都方向に指をさすので、そちらに顔を向けると馬に乗った集団が道の上を走って来ていた。
 「あの服装は兵士だね」
 「なにかあったのでしょうか?」
 「まぁ敵意はなさそうだから、身構えなくて良さそうだよ」
 「そうですか〜」
 そのままネネちゃんと一緒に眺めていると、兵士達は走り去って行った。
 「なんか、慌てている気がしたのは私の気のせいかな?」
 「私もお姉様と同じ感じがしました」
 村が襲われた事件で向かってんのかな? まぁ俺には関係ない話だから放っておこうか。
 「それはそうと顔色も良くなった事だし、そろそろ王都に向かおうか」
 「はい、お姉様!」
 キャンプ用のリクライニングチェアをしまい、車に乗り込み車を発進させた。残り半分の距離もなんの問題もなく王都に着いた。
 「はい、着いたよ。ここからは歩こうか」
 「ええ〜、このまま行かないのですかぁ?」
 「このまま王都へ入ろうとしたら、兵士さん達がビックリするからダメだよ」
 「確かに、そうなる可能性がありそうですねぇ。お姉様の仰る通り、降ります」
 良かった。聞き分けの良い子で。
 L-ATVを降りると格納庫へしまうと王都の門へと向かい、入門審査の列に並ぶ。
 「ん? んん?」
 「どうしたのですか、お姉様」
 「いや、リードガルムの王都や魔国の王都に比べると、並んでいる数が少ないって思って」
 「ああ〜、言われてみればそうですねぇ〜」
 そう、まだ二つの国の王都しか行った事がないが、もっと並んでいた。
 「う〜ん、そういえば商人の馬車の数も少ない気がしますね」
 「あ、確かに」
 王都なら儲かる可能性がある場所なのに、なぜか数が少ない上にどことなく心配している感じにも見受けられる。
 「そこの人、そこの人!」
 「ん? はい、なんでしょうか?」
 声をかけられたので振り返って見てみると、お弁当をたくさん持った女性に声をかけられた。
 「お弁当はいかがですか? 今ならたったの銅貨二枚ですよぉ」
 へぇ〜お弁当かぁ。でもお昼まで時間があるからなぁ〜。
 「ネネちゃん、お弁当どうしようか?」
 「一つください!」
 「お買い上げありがとうございます。こちらがお弁当になります」
 ネネちゃんはお弁当を受け取ると、銅貨二枚をお弁当の売りの女性に渡した。
 「もしかして、朝早かったからお腹空いちゃった?」
 「お姉様、これ」
 ネネちゃんはそう言うと蓋を抑える為の紙の裏を見せて来た。
 「ん?」
 なんとそこには手紙が貼りつけられていて、ご丁寧にこの宿に来てください。と書かれていた。
 もしかしてあの人、ネネちゃんと同じ影の者。気がつかなかったわ。
 「お姉様。王都に入ったら向かいましょう」
 「うん」
 その後、少し時間がかかったが無事に王都に入れたのだが、周囲を見渡した後に首を捻ってしまった。
 「ん〜・・・・・・んん?」
 「どうされました、お姉様?」
 「なんか、活気がある感じがあるけど、ちょっとピリピリしている感じがする」
 それに買い物しているお客も、周囲に注意を向けながら。って感じだ。
 「ま、まぁとにかく! 宿に行こうか!」
 「はい!」
 俺達はニコニコしながら宿へ向かって行くと、ガシャーンッ!? という音がした。
 「なっ、なに事!?」
 「スゴい音がしましたね!」
 音がした方に顔を向けると、武具店から二人が出て来た。
 「アイツらは! ネネちゃん、こっちに」
 「あ、はい!」
 一応路地裏に続く道に隠れて様子を伺う事にした。
 「勇者様、お代を払ってください!」
 「そんなに言うのなら払ってやるよ。ほらよ」
 お金の入った袋を投げて二人はどこかへ行く。
 「え、なぁっ!?」
 袋の中身を見た武具店の定員が、怒りを感じているのか身体を震わせている。そこに痛そう身体を押さえているドワーフのおじさんが、お店から出て来た。
 「ちょっとあの人の容態っが気になるから、ちょっと見に行こう」
 「そうですね、お姉様」
 どうやらネネちゃんも気になっているみたいだ。
 おじさん達に近づき、お金の入った袋を持ちながら泣いているおじさんの肩に手を置く。
 「あの、大丈夫ですか?」
 「アナタは?」
 「総合ギルドの冒険科に所属している、エルライナと申します。こちらはネネと申します」
 「ネネです。よろしくお願いします」
 俺はそう言いながら総合ギルドカードを見せると、二人は驚いた顔になる。
 「とりあえずアナタの手当てもしたいので、お店の中へ行きましょう」
 「あ、はい」
 俺は怪我をしているドワーフを支えながらお店の中へと入ったが、しかめっ面に変わる。
 「これはヒドい」
 カウンターは壊されてボロボロで、商品が散漫している。
 「クソォ勇者共めぇ。店をメチャクチャにしやがって・・・・・・」
 やっぱり、アイツら二人は勇者か。
 「勇者だからって好き勝手しやがって・・・・・・チクショウッ!?」
 そう言いながら手に持っていた袋を地面に叩きつけたら、中身が飛び出た。
 「「えっ!?」」
 これはぁ・・・・・・。
 俺とネネちゃんは驚いていた。なぜなら袋の中身はお金ではなく、なんの変哲もない石が飛び出て来たのだから。
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