クラス転移したけど私(俺)だけFPSプレイヤーに転生
第29話
 「みんな、満足した?」
 「「満足しました!」」
 「ん・・・・・・満足」
 良かった満足してくれて。
 「そろそろあの部屋に戻らないと、大輝が可哀想ですからね」
 「あら? ダイキくんも、温泉を堪能してるんじゃないのかしら?」
 「大輝はお風呂をパパッと終わらせちゃうタイプですから、長湯なんて絶対にやってないと思います」
 そういえば俺も前世じゃ、大輝くんと同じでお風呂をパパッと終わらせるタイプで、メルティナさんに言われて改善したんだよなぁ。
 「そうなの。なら行きましょうか」
 オウカさんについて行く様にして脱衣所を出て客間に戻ると、なんと大輝くんが座布団の上で貧乏揺すりして待っていた。
 
 「お待たせ、大輝」
 「美羽、遅いよ。どれだけ長く温泉に浸かってたんだよ!」
 「ん・・・・・・大輝が早く上がった方が悪い」
 「私も美羽さんと伊織ちゃんの言葉に同意見だよ」
 まぁ男湯だと大輝くん一人だけだから、そうなっちゃうのも分かる気がするけどね。
 「そんな、エルライナさんまでそう言うんですかぁ」
 情けない声を出しながら、捨てられた子犬の様な目で見つめてくる。もしかしたら大輝くんは、俺が味方になってくれると思っていたのかもしれないけど、残念俺はキミの味方じゃないよ。
 「少し待ったぐらいで怒ってると、彼女に振られちゃうぞ」
 「あの、エルライナさん。俺、彼女いませんよ」
 「あれ、そうなの? てっきり美羽さんと伊織ちゃんと付き合ってると思っていたんだけど。私の勘違いだったのね」
 一応この世界は一夫多妻制が認められているけれども、大抵は妻を二人も養えない。と言って妻一人だけで過ごす事が多い。後、権力争いを心配している貴族とかも例外ではない。
 「な、なにを言っているんですかエルライナしゃん! 私と大輝はそのぉ、ただの幼馴染みで」
 「美羽・・・・・・落ち着いて」
 「わ、私落ち着いてるわよ!」
 顔を真っ赤にさせながら言う美羽さん見た俺は察してしまった。オウカさんも頬に手を当てて微笑ましい表情で見つめている。どうやら彼女も察したようだ。
 「まぁともかく、私は総合ギルドの方に行かせて貰いますよ」
 「え、なんで?」
 いやいやいや、なんで? じゃないでしょうが!
 「いやなんでって、もう護衛は済んだから報告をしに行かなきゃいけませんし、それに泊まる宿を見つけないと野宿する事になりますから」
 「ああ、宿なら心配をしなくても良いわ。今日一日私と一緒に過ごして貰うから」
 「え?」
 今日一日過ごして貰うって、もしかしてオウカさんからの粋な計らいなのか?
 「それに護衛の件は引き続きやって貰うわ。契約期間は四カ国協議会が終わるまでだからね」
 「なんですとっ!?」
 「あれ、ちゃんと契約書を読んでなかったの? ちゃんと書いてあったんだけど」
 「護衛任務をやって。分かりました。の話だけで終わったので、書類に目を通してません」
 まさか、これもラミュールさんの策略なのか?
 「あらそうなの、こういった仕事はちゃんと確認しないとダメよ。下手したら騙されちゃうから」
 「はい、反省しています」
 口頭だけで任務を受けてしまった自分が、情けなく思ってしまう。
 「それで、引き続き仕事をしてくれるのよね?」
 「はい、ちゃんと引き続きオウカさんの仕事をします」
 「よろしい。じゃあ、この後も報告とか仕事があるから、私について来てね」
 「はい、分かりました」
 まぁ仕事は護衛だし、城内だから刺客がくる心配をしなくて良いよね。
 そう思いながらオウカさんの側に行くと、なぜかいやらしい目で見つめて来たので嫌な予感がした。
 「勇者様達はご自由にどうぞ。夜にはまた会えますから安心してね」
 「それじゃあね、エルライナさん」
 「後で会いましょう」
 「ご冥福を・・・・・・祈る」
 伊織ちゃんだけ察している!
 「う、うん。また後でね」
 そう言ってから部屋を出て行くオウカさんについて行き、オウカさんの仕事部屋に着くと書類整理などを手伝わされた。その後に帰って来た事を将軍に報告しに行ったら、後で二人きりで話し合おうとか言われたけど、周りの人に行かなくて大丈夫と言われた。
 で、現在は仕事で疲れ切ったオウカさんの身体に師匠に習ったマッサージをしている。俺だって疲れているのに、なんでこんな事をさせるんだチクショウ!
 「はぁ〜、癒されるわぁ〜」
 「余りやり過ぎるのも身体に悪いので、そろそろこの辺でおわりましょうか」
 オウカさんには申し上げ難いが、そろそろ疲れて来たから止めたいという気持ちもあった。
 「いやぁ本当に気持ちよかったわ。ありがとうね」
 「い、いえいえ。大したことないですから」
 ウソです。超疲れました。後、ちょっとだけ嬉しいです。本当にちょっとだけだからね!
 「今日の仕事も終わったから、勇者くん達のところ行きましょうか」
 「そうですね」
 オウカさんの身体のマッサージに仕事の手伝いをした疲れが溜まってしまった。なので肩を回しながら、オウカさんについて行く。途中ですれ違った武士達が視線を逸らしたのは、なぜなんだろう?
 「お帰り、エルライナさん」
 「ん・・・・・・生きて帰って来てなにより」
 「ただいま、って大輝くんはどうしたの?」
 「大輝なら陛下と共にいますよ」
 帝国の陛下と一緒って事は、俺と同じで護衛をしているのか?
 「ん・・・・・・ハダカのお付き合いをしている真っ最中」
 「「なんだって!?」」
 帝国陛下と大輝くんがその様な仲だったとは、だから美羽さんの思いに気づかなかったのか。
 「なにを想像しているのかは知りませんが、陛下と一緒に温泉を堪能しているだけです」
 あ、そうだったんだ。ってあれ?
 「そうなると、二度温泉に入った事になっちゃうんじゃないの?」
 「そうですね。でも陛下との付き合いを無下にしたら失礼ですから、断ろうにも断れないんですよ」
 飲みに誘われる上司、今日は用事があるのだけれども断ろうにも断れない部下的な感じかな? (※ちなみに、本人が断っているのに無理やり飲みにつき合わせるのも、現代の会社関係ではパワハラに当たる可能性があるので注意を)
 「仕方ない。大輝くんは後でここにくるから、先に遊んでようか。トランプが良い? それともUNO?」
 ストレージからポンポンと遊び道具を出していくと、オウカさんに ちょっと待って! とストップをかけられてしまった。
 「いくらなんでも、こんなに遊べないわよ!」
 「えっ!?」
 UNOにトランプ、それにジェンガにリバーシにS◯GAのロボピッチャーの五つを出しただけなのに、怒られた。
 「私、UNOやりたい」
 そんな中、美羽さんがUNOを持ちあげて言って来た。
 「ん・・・・・・私も久々にやりたい」
 伊織ちゃんもUNOをやりたいみたいだ。
 「オウカさんは?」
 「UNOでいいわよ」
 「って事で、UNOで決まりですね」
 思い出すなぁ。リマちゃんと一緒にやろうとルール説明をしてあげたが、ルールが複雑過ぎて理解出来なかったので、仕方なく別の遊びをする事になったんだよなぁ。
 その点ここにいる人達は元も含む俺と同じ異世界人なので、ルールを説明しなくても済みそうだ。
 「そうだ。ルールを追加しましょう」
 「「「ルールを追加?」」」
 「そう、一番最初にあがった人は命令が出来るってルール。例えば、負けた三人はそれぞれ自分の持っているカードの中で、良いカードを一枚を勝者に渡すとかね」
 ほほう、なんか面白そうだ。
「良いですね。そのルール適用しましょう」
 「ノリが良いわねエルライナさん、でも後悔しないでね」
 俺はオウカさんがUNOに自信があるから、そう言ったんだと思っていた。最初の試合は俺が勝ったので、次始まる前に手札を見せて貰う様に命令して何色で攻めてくる気なのか確認をしたが、二回戦目は呆気なく伊織ちゃんにあがられて負けてしまった。
 勝った伊織ちゃんの命令は手札丸ごと美羽さんとチェンジだった。そして三回戦目で事件は起きた。
 「はい、あがり」
 「うわぁ、オウカさん黄色持ってないと思ってたのに!」
 UNOと言うまで緑とか青で攻めていたので、赤と黄色は出てこないと予想して黄色で回していたら最後の最後で出てくるとは思わなかった。
 「みんな読みが甘かったわね。さて、私の命令は・・・・・・」
 一枚献上? それとも手札チェンジかな?
 「エルライナに猫耳カチューシャをつけて貰いたいわ。もちろんなかったら購入してね」
 「え、はい。持っているので大丈夫です。よいしょっと」
 そう、そこから俺達3人の地獄が始まったのだった。
 「「満足しました!」」
 「ん・・・・・・満足」
 良かった満足してくれて。
 「そろそろあの部屋に戻らないと、大輝が可哀想ですからね」
 「あら? ダイキくんも、温泉を堪能してるんじゃないのかしら?」
 「大輝はお風呂をパパッと終わらせちゃうタイプですから、長湯なんて絶対にやってないと思います」
 そういえば俺も前世じゃ、大輝くんと同じでお風呂をパパッと終わらせるタイプで、メルティナさんに言われて改善したんだよなぁ。
 「そうなの。なら行きましょうか」
 オウカさんについて行く様にして脱衣所を出て客間に戻ると、なんと大輝くんが座布団の上で貧乏揺すりして待っていた。
 
 「お待たせ、大輝」
 「美羽、遅いよ。どれだけ長く温泉に浸かってたんだよ!」
 「ん・・・・・・大輝が早く上がった方が悪い」
 「私も美羽さんと伊織ちゃんの言葉に同意見だよ」
 まぁ男湯だと大輝くん一人だけだから、そうなっちゃうのも分かる気がするけどね。
 「そんな、エルライナさんまでそう言うんですかぁ」
 情けない声を出しながら、捨てられた子犬の様な目で見つめてくる。もしかしたら大輝くんは、俺が味方になってくれると思っていたのかもしれないけど、残念俺はキミの味方じゃないよ。
 「少し待ったぐらいで怒ってると、彼女に振られちゃうぞ」
 「あの、エルライナさん。俺、彼女いませんよ」
 「あれ、そうなの? てっきり美羽さんと伊織ちゃんと付き合ってると思っていたんだけど。私の勘違いだったのね」
 一応この世界は一夫多妻制が認められているけれども、大抵は妻を二人も養えない。と言って妻一人だけで過ごす事が多い。後、権力争いを心配している貴族とかも例外ではない。
 「な、なにを言っているんですかエルライナしゃん! 私と大輝はそのぉ、ただの幼馴染みで」
 「美羽・・・・・・落ち着いて」
 「わ、私落ち着いてるわよ!」
 顔を真っ赤にさせながら言う美羽さん見た俺は察してしまった。オウカさんも頬に手を当てて微笑ましい表情で見つめている。どうやら彼女も察したようだ。
 「まぁともかく、私は総合ギルドの方に行かせて貰いますよ」
 「え、なんで?」
 いやいやいや、なんで? じゃないでしょうが!
 「いやなんでって、もう護衛は済んだから報告をしに行かなきゃいけませんし、それに泊まる宿を見つけないと野宿する事になりますから」
 「ああ、宿なら心配をしなくても良いわ。今日一日私と一緒に過ごして貰うから」
 「え?」
 今日一日過ごして貰うって、もしかしてオウカさんからの粋な計らいなのか?
 「それに護衛の件は引き続きやって貰うわ。契約期間は四カ国協議会が終わるまでだからね」
 「なんですとっ!?」
 「あれ、ちゃんと契約書を読んでなかったの? ちゃんと書いてあったんだけど」
 「護衛任務をやって。分かりました。の話だけで終わったので、書類に目を通してません」
 まさか、これもラミュールさんの策略なのか?
 「あらそうなの、こういった仕事はちゃんと確認しないとダメよ。下手したら騙されちゃうから」
 「はい、反省しています」
 口頭だけで任務を受けてしまった自分が、情けなく思ってしまう。
 「それで、引き続き仕事をしてくれるのよね?」
 「はい、ちゃんと引き続きオウカさんの仕事をします」
 「よろしい。じゃあ、この後も報告とか仕事があるから、私について来てね」
 「はい、分かりました」
 まぁ仕事は護衛だし、城内だから刺客がくる心配をしなくて良いよね。
 そう思いながらオウカさんの側に行くと、なぜかいやらしい目で見つめて来たので嫌な予感がした。
 「勇者様達はご自由にどうぞ。夜にはまた会えますから安心してね」
 「それじゃあね、エルライナさん」
 「後で会いましょう」
 「ご冥福を・・・・・・祈る」
 伊織ちゃんだけ察している!
 「う、うん。また後でね」
 そう言ってから部屋を出て行くオウカさんについて行き、オウカさんの仕事部屋に着くと書類整理などを手伝わされた。その後に帰って来た事を将軍に報告しに行ったら、後で二人きりで話し合おうとか言われたけど、周りの人に行かなくて大丈夫と言われた。
 で、現在は仕事で疲れ切ったオウカさんの身体に師匠に習ったマッサージをしている。俺だって疲れているのに、なんでこんな事をさせるんだチクショウ!
 「はぁ〜、癒されるわぁ〜」
 「余りやり過ぎるのも身体に悪いので、そろそろこの辺でおわりましょうか」
 オウカさんには申し上げ難いが、そろそろ疲れて来たから止めたいという気持ちもあった。
 「いやぁ本当に気持ちよかったわ。ありがとうね」
 「い、いえいえ。大したことないですから」
 ウソです。超疲れました。後、ちょっとだけ嬉しいです。本当にちょっとだけだからね!
 「今日の仕事も終わったから、勇者くん達のところ行きましょうか」
 「そうですね」
 オウカさんの身体のマッサージに仕事の手伝いをした疲れが溜まってしまった。なので肩を回しながら、オウカさんについて行く。途中ですれ違った武士達が視線を逸らしたのは、なぜなんだろう?
 「お帰り、エルライナさん」
 「ん・・・・・・生きて帰って来てなにより」
 「ただいま、って大輝くんはどうしたの?」
 「大輝なら陛下と共にいますよ」
 帝国の陛下と一緒って事は、俺と同じで護衛をしているのか?
 「ん・・・・・・ハダカのお付き合いをしている真っ最中」
 「「なんだって!?」」
 帝国陛下と大輝くんがその様な仲だったとは、だから美羽さんの思いに気づかなかったのか。
 「なにを想像しているのかは知りませんが、陛下と一緒に温泉を堪能しているだけです」
 あ、そうだったんだ。ってあれ?
 「そうなると、二度温泉に入った事になっちゃうんじゃないの?」
 「そうですね。でも陛下との付き合いを無下にしたら失礼ですから、断ろうにも断れないんですよ」
 飲みに誘われる上司、今日は用事があるのだけれども断ろうにも断れない部下的な感じかな? (※ちなみに、本人が断っているのに無理やり飲みにつき合わせるのも、現代の会社関係ではパワハラに当たる可能性があるので注意を)
 「仕方ない。大輝くんは後でここにくるから、先に遊んでようか。トランプが良い? それともUNO?」
 ストレージからポンポンと遊び道具を出していくと、オウカさんに ちょっと待って! とストップをかけられてしまった。
 「いくらなんでも、こんなに遊べないわよ!」
 「えっ!?」
 UNOにトランプ、それにジェンガにリバーシにS◯GAのロボピッチャーの五つを出しただけなのに、怒られた。
 「私、UNOやりたい」
 そんな中、美羽さんがUNOを持ちあげて言って来た。
 「ん・・・・・・私も久々にやりたい」
 伊織ちゃんもUNOをやりたいみたいだ。
 「オウカさんは?」
 「UNOでいいわよ」
 「って事で、UNOで決まりですね」
 思い出すなぁ。リマちゃんと一緒にやろうとルール説明をしてあげたが、ルールが複雑過ぎて理解出来なかったので、仕方なく別の遊びをする事になったんだよなぁ。
 その点ここにいる人達は元も含む俺と同じ異世界人なので、ルールを説明しなくても済みそうだ。
 「そうだ。ルールを追加しましょう」
 「「「ルールを追加?」」」
 「そう、一番最初にあがった人は命令が出来るってルール。例えば、負けた三人はそれぞれ自分の持っているカードの中で、良いカードを一枚を勝者に渡すとかね」
 ほほう、なんか面白そうだ。
「良いですね。そのルール適用しましょう」
 「ノリが良いわねエルライナさん、でも後悔しないでね」
 俺はオウカさんがUNOに自信があるから、そう言ったんだと思っていた。最初の試合は俺が勝ったので、次始まる前に手札を見せて貰う様に命令して何色で攻めてくる気なのか確認をしたが、二回戦目は呆気なく伊織ちゃんにあがられて負けてしまった。
 勝った伊織ちゃんの命令は手札丸ごと美羽さんとチェンジだった。そして三回戦目で事件は起きた。
 「はい、あがり」
 「うわぁ、オウカさん黄色持ってないと思ってたのに!」
 UNOと言うまで緑とか青で攻めていたので、赤と黄色は出てこないと予想して黄色で回していたら最後の最後で出てくるとは思わなかった。
 「みんな読みが甘かったわね。さて、私の命令は・・・・・・」
 一枚献上? それとも手札チェンジかな?
 「エルライナに猫耳カチューシャをつけて貰いたいわ。もちろんなかったら購入してね」
 「え、はい。持っているので大丈夫です。よいしょっと」
 そう、そこから俺達3人の地獄が始まったのだった。
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