クラス転移したけど私(俺)だけFPSプレイヤーに転生
第8話
 彼女自身の希望。要約するとオウカさんが俺をご指名したって事である。
 護衛依頼をするという事自体は色々と疑問に思うところがあるけれども、自負はしてないが実力を持っている上にレーダーのお陰で危険をいち早く察知出来るから。と考えれば納得が出来てOKと言っても良い。
 しかし、腑に落ちないところがある。
 「あの、質問をしてもよろしいですか?」
 「答えられる限りなら、なんでも答えあげるわよ」
 オウカさんはそう言いながら、なにかを伝えたいのかチラチラとバルデック公爵様達を見る。
 ・・・・・・ああ、なるほど。バルデック公爵様達には聞かれたくない事があるのか。まぁなんとなく、この場でのダメな質問分かるから気をつけるけど、うっかり言ってしまったらフォローして貰おう。
 「えっとぉ〜・・・・・・色々と聞きたい事があるんですけど、なぜ私に護衛を依頼するのですか?」
 「う〜ん、色々と理由があるけど〜・・・・・・一番の理由は魔人達がなにをしてくるのか分からない状態だからかなぁ」
 「魔人がなにをしてくるのか分からない状態?」
 一体どういう事なんだろう? と思っている中、オウカさんは紅茶が入っているティーカップに口をつけていた。てか、いつの間に紅茶を出したんだろう?
 「ええ・・・・・・勇者に主人を倒されてからずっと音沙汰なしだった魔人達が、ここ数年でなぜかは分からないけど活動を活発化させ始めたのよ。
 そこで、魔人と渡り合えるアナタに守って貰おうと考えているのよ!」
 護衛依頼の理由は理解した。でも活動を活発化させたかぁ〜。ゲームやラノベとかの知識を参照して考えたら、もしかしたらぁ〜・・・・・・。
 「魔王復活。って事はありえないでしょうね」
 「・・・・・・え?」
 俺が言う前にアリーファさんが言うので、思わず間の抜けた声を出してしまった。ていうよりも、魔王?
 「ん、そんな顔をしてどうしてのですか?」
 「あ、いえ〜・・・・・・私の感覚と言いましょうか、知識と言いましょうかぁ。魔人の主人が魔王ではなく、魔族の王が魔王じゃないのかなぁ〜? って思いましてぇ〜・・・・・・。
 わ、私の知識が間違っているんでしょうかねぇ?」
 バルデック公爵様達が、なにを言っているんだ。コイツは? と言いたそうな顔をしている中で、オウカさんがこっちを向いて話し出す。
 「魔族の王は魔王ではなく殿様とか将軍と呼ばれてますよ。それに先ほど仰っていた事を魔族の前で語ったりしたら、魔族と敵である魔人を一緒にされた。侮辱されたと思われてしまいますからね。
 今後はその様な発言はしない様に気をつけてくださいね」
 う、うん。オウカさんが顔は笑っているけど雰囲気が怒ってる感じがする。多分、さっきの発言で怒らせちゃったのかもしれない。
 「は、はい。今後気をつけます」
 前世でも侮辱する発言がある様に、この世界にも侮辱に当たる発言があるのかぁ。
 何気ない会話でついつい言ってしまうとケンカに発展してマズいから、調べておいた方が良いかもしれない。
 「で、さっきの話しの続きなのですが、封印している場所自体は厳重な警備が敷かれているので侵入するのが無理です。
 そしてなによりも、封印がとてつもなく強力なので解く事自体が無理な話しでしょう」
 「そ、そうですかぁ〜。ちなみに聞きますが、管理しているのはどこの人達ですか?」
 「ガイラス教会国のガイラス教団よ。世界が始まって神様の命令で作られたと言われてる教団で、どんな帝国であれ教会であれ、絶対に敵に回さないわ」
 「絶対に敵に回さない? どう言う事なんですか?」
 俺自身の考えでは、どの国教団でも強いからとしか考えつかない。
 「中立国だから。と言えばエルエルさん、分かりますかね?」
 「中立国? ・・・・・・あ!」
 そうだよ! ヨーロッパの戦争の仲裁には教会が関わっていた時があるじゃないか! 日本だってお寺の和尚さんとかが戦国時代の武将に関わっていた時もある。
 つまりガイラス教会国が中立国である理由は、むやみやたらに戦争を起こさせない為に存在していると考えても良いのかもしれない。
 あと、そろそろ本当にエルエルって言うの止めて欲しい。
 「ちなみに、そこには独自の銀行があって国中からお金を預かってますからね。手を出した国は一瞬でギルティですよ」
 スイス銀行的な事もやっているのかっ!? まぁ考えてみれば、そうだよね! 重要なところなんだから、その国を潰せばなにも気にせず好き放題出来るって思う輩がいるはずだよねっ!? その為のお金(人質)かっ!!
 「ところで、護衛の依頼を受けるんですか? 受けないんですか?」
 メイラさんが顔をずいっと近づけて言ってくるので、思わず驚いたので仰け反って引いてしまう。
 「受けます。依頼を受けますからぁ・・・・・・」
 だからそんなに恐い顔をしながら言わないでくださいよぉ〜。最初っから受けるつもりだったんだからぁ〜!
 降参ポーズをしながらアピールをすると、メイラさんはにこやかな顔に戻って自分の席に座った。
 「あら、そう? 拒否されると思いましたわ」
 「ま、まぁ私もそろそろ別の国に行ってみたいなぁ〜。って思っていたところなんでぇ〜・・・・・・」
 ウソです。まぁ遠出はしてみたいと思っていたけど、 国を超えて。 とまでは思っていませんでした。
 「そう、なら良かったです。あとで総合ギルド経由で依頼をするからよろしくね」
 「あ、はい。でも大丈夫なんですか?」
 「なにが大丈夫なんだい?」
 バルデック公爵様は首を傾げながら言ってくるので、俺ははっきりと肝心な事を言う。
 「私はEランクですよ。指名の依頼を受けられるのはCランクからですよね?」
 そう、Eランクは簡単な討伐や採取や雑用などの依頼しか基本的に受けられない。Dランクに上がれば単独で迷宮に入れる様になって護衛依頼も出来る様になるけど、大抵の冒険科は単独で迷宮へ行くなんて無謀とも言える様な事はしない。仲間を作って攻略をしようとするし、護衛も同様に仲間を作って受ける。
 そして、これはあくまでこの間のすき焼きパーティーで酔ったエイド教官がポロッと言っていた事なんだが、Cランクまで行けば指名依頼を受けられる様になるらしい。
 で、残りはBとAは分からん。あの時にもう少し酔わせていれば、AランクとBランクの事もうっかり話していた可能性があったかもしれない! 惜しい事をしたかもっ!?
 「あれ? それってぇ〜、Cランクに上がってから聞かされる話しだよね? 前に問題が発生したから上がった者達は容易に話さない様に。 って言っているんだけれどもぉ〜・・・・・・キミは誰から聞いたのかなぁ〜?」
 「え? ・・・・・・あっ!?」
 バルデック公爵様は威圧感のある笑顔のまま俺にゆっくり近づいてくるので、俺は失言した事に気づいて自分の口を両手塞ぐ。
 しまった!? たしかこの事は、Cランクに上がってから説明される事だったんだよな! ど、どうしよう。正直に言ってしまったら、エイド教官に迷惑が掛かってしまう・・・・・・。
 嫌な汗をかきながらどうやって切り抜けるか考えていると、目の前にいるバルデック公爵様が話し始める。
 「正直に言わないと、大変な事になるよ」
 「た、大変な事ですか?」
 あまりの気迫に思わず生唾をゴクリと飲んでしまった。
 「ああそうさ、総合ギルドの除名処分になる可能性があるわねぇ〜」
 「じょ、除名処分っ!?」
 稼ぎ口がなくなると生活出来なくなって困るっ!? しかも総合ギルドカードは身分証でもあるから、使えなくなったら生活出来なくなるじゃんっ!!?
 「そして、本当に私のメイドとして働く道しかなくなるわねぇ〜」
 「えっ!?」
 アイーニャ様のメイドとして働くしかないって、どういう事?
 「身分証がない人はまともに働く事が出来なくなるのは目に見えてるのさ。だから優しいアタシがエルエルをメイドとして雇ってあげるのさ。
 まぁもっとも、夜になったらその身体を求めるかもしれないかもね」
 そう言いながら人さし指で俺の胸を突いてくるので、あの日のトラウマを鮮明に思い出して自身の胸を両手で隠して身震いをしてしまう。
 「初々しい反応してくれるわねぇ〜。レンタルは今日までだからぁ〜、今晩にでもベッドの上に連れ込んで遊んじゃおうかしらぁ〜?」
 じゅるり。と舌を舐めずり回してから笑顔のまま近づいてくるので、震えが増した上に顔を青ざめていく。
 「ヒドいですわ奥方様っ!? 私もエルエルと夜を共にしたいですわっ!!」
 「じゃあ、不公平にならない様に二人で共にエルエルの身体を楽しむのさ!」
 「それは名案ですね! 奥方様!」
 と、とんでもない方向へ行こうとしているぞっ!!
 「わ、分かりました! 言いますっ!! 正直に言いますからぁ〜っ!!?」
 俺はどうしてCランクになったら出来る事を知っているのか? を説明している中でこう思っていた。
 ゴメンなさいエイド教官。でもこれで、あの時にすき焼きを無料で食べたの借りは返したよっ!!
 護衛依頼をするという事自体は色々と疑問に思うところがあるけれども、自負はしてないが実力を持っている上にレーダーのお陰で危険をいち早く察知出来るから。と考えれば納得が出来てOKと言っても良い。
 しかし、腑に落ちないところがある。
 「あの、質問をしてもよろしいですか?」
 「答えられる限りなら、なんでも答えあげるわよ」
 オウカさんはそう言いながら、なにかを伝えたいのかチラチラとバルデック公爵様達を見る。
 ・・・・・・ああ、なるほど。バルデック公爵様達には聞かれたくない事があるのか。まぁなんとなく、この場でのダメな質問分かるから気をつけるけど、うっかり言ってしまったらフォローして貰おう。
 「えっとぉ〜・・・・・・色々と聞きたい事があるんですけど、なぜ私に護衛を依頼するのですか?」
 「う〜ん、色々と理由があるけど〜・・・・・・一番の理由は魔人達がなにをしてくるのか分からない状態だからかなぁ」
 「魔人がなにをしてくるのか分からない状態?」
 一体どういう事なんだろう? と思っている中、オウカさんは紅茶が入っているティーカップに口をつけていた。てか、いつの間に紅茶を出したんだろう?
 「ええ・・・・・・勇者に主人を倒されてからずっと音沙汰なしだった魔人達が、ここ数年でなぜかは分からないけど活動を活発化させ始めたのよ。
 そこで、魔人と渡り合えるアナタに守って貰おうと考えているのよ!」
 護衛依頼の理由は理解した。でも活動を活発化させたかぁ〜。ゲームやラノベとかの知識を参照して考えたら、もしかしたらぁ〜・・・・・・。
 「魔王復活。って事はありえないでしょうね」
 「・・・・・・え?」
 俺が言う前にアリーファさんが言うので、思わず間の抜けた声を出してしまった。ていうよりも、魔王?
 「ん、そんな顔をしてどうしてのですか?」
 「あ、いえ〜・・・・・・私の感覚と言いましょうか、知識と言いましょうかぁ。魔人の主人が魔王ではなく、魔族の王が魔王じゃないのかなぁ〜? って思いましてぇ〜・・・・・・。
 わ、私の知識が間違っているんでしょうかねぇ?」
 バルデック公爵様達が、なにを言っているんだ。コイツは? と言いたそうな顔をしている中で、オウカさんがこっちを向いて話し出す。
 「魔族の王は魔王ではなく殿様とか将軍と呼ばれてますよ。それに先ほど仰っていた事を魔族の前で語ったりしたら、魔族と敵である魔人を一緒にされた。侮辱されたと思われてしまいますからね。
 今後はその様な発言はしない様に気をつけてくださいね」
 う、うん。オウカさんが顔は笑っているけど雰囲気が怒ってる感じがする。多分、さっきの発言で怒らせちゃったのかもしれない。
 「は、はい。今後気をつけます」
 前世でも侮辱する発言がある様に、この世界にも侮辱に当たる発言があるのかぁ。
 何気ない会話でついつい言ってしまうとケンカに発展してマズいから、調べておいた方が良いかもしれない。
 「で、さっきの話しの続きなのですが、封印している場所自体は厳重な警備が敷かれているので侵入するのが無理です。
 そしてなによりも、封印がとてつもなく強力なので解く事自体が無理な話しでしょう」
 「そ、そうですかぁ〜。ちなみに聞きますが、管理しているのはどこの人達ですか?」
 「ガイラス教会国のガイラス教団よ。世界が始まって神様の命令で作られたと言われてる教団で、どんな帝国であれ教会であれ、絶対に敵に回さないわ」
 「絶対に敵に回さない? どう言う事なんですか?」
 俺自身の考えでは、どの国教団でも強いからとしか考えつかない。
 「中立国だから。と言えばエルエルさん、分かりますかね?」
 「中立国? ・・・・・・あ!」
 そうだよ! ヨーロッパの戦争の仲裁には教会が関わっていた時があるじゃないか! 日本だってお寺の和尚さんとかが戦国時代の武将に関わっていた時もある。
 つまりガイラス教会国が中立国である理由は、むやみやたらに戦争を起こさせない為に存在していると考えても良いのかもしれない。
 あと、そろそろ本当にエルエルって言うの止めて欲しい。
 「ちなみに、そこには独自の銀行があって国中からお金を預かってますからね。手を出した国は一瞬でギルティですよ」
 スイス銀行的な事もやっているのかっ!? まぁ考えてみれば、そうだよね! 重要なところなんだから、その国を潰せばなにも気にせず好き放題出来るって思う輩がいるはずだよねっ!? その為のお金(人質)かっ!!
 「ところで、護衛の依頼を受けるんですか? 受けないんですか?」
 メイラさんが顔をずいっと近づけて言ってくるので、思わず驚いたので仰け反って引いてしまう。
 「受けます。依頼を受けますからぁ・・・・・・」
 だからそんなに恐い顔をしながら言わないでくださいよぉ〜。最初っから受けるつもりだったんだからぁ〜!
 降参ポーズをしながらアピールをすると、メイラさんはにこやかな顔に戻って自分の席に座った。
 「あら、そう? 拒否されると思いましたわ」
 「ま、まぁ私もそろそろ別の国に行ってみたいなぁ〜。って思っていたところなんでぇ〜・・・・・・」
 ウソです。まぁ遠出はしてみたいと思っていたけど、 国を超えて。 とまでは思っていませんでした。
 「そう、なら良かったです。あとで総合ギルド経由で依頼をするからよろしくね」
 「あ、はい。でも大丈夫なんですか?」
 「なにが大丈夫なんだい?」
 バルデック公爵様は首を傾げながら言ってくるので、俺ははっきりと肝心な事を言う。
 「私はEランクですよ。指名の依頼を受けられるのはCランクからですよね?」
 そう、Eランクは簡単な討伐や採取や雑用などの依頼しか基本的に受けられない。Dランクに上がれば単独で迷宮に入れる様になって護衛依頼も出来る様になるけど、大抵の冒険科は単独で迷宮へ行くなんて無謀とも言える様な事はしない。仲間を作って攻略をしようとするし、護衛も同様に仲間を作って受ける。
 そして、これはあくまでこの間のすき焼きパーティーで酔ったエイド教官がポロッと言っていた事なんだが、Cランクまで行けば指名依頼を受けられる様になるらしい。
 で、残りはBとAは分からん。あの時にもう少し酔わせていれば、AランクとBランクの事もうっかり話していた可能性があったかもしれない! 惜しい事をしたかもっ!?
 「あれ? それってぇ〜、Cランクに上がってから聞かされる話しだよね? 前に問題が発生したから上がった者達は容易に話さない様に。 って言っているんだけれどもぉ〜・・・・・・キミは誰から聞いたのかなぁ〜?」
 「え? ・・・・・・あっ!?」
 バルデック公爵様は威圧感のある笑顔のまま俺にゆっくり近づいてくるので、俺は失言した事に気づいて自分の口を両手塞ぐ。
 しまった!? たしかこの事は、Cランクに上がってから説明される事だったんだよな! ど、どうしよう。正直に言ってしまったら、エイド教官に迷惑が掛かってしまう・・・・・・。
 嫌な汗をかきながらどうやって切り抜けるか考えていると、目の前にいるバルデック公爵様が話し始める。
 「正直に言わないと、大変な事になるよ」
 「た、大変な事ですか?」
 あまりの気迫に思わず生唾をゴクリと飲んでしまった。
 「ああそうさ、総合ギルドの除名処分になる可能性があるわねぇ〜」
 「じょ、除名処分っ!?」
 稼ぎ口がなくなると生活出来なくなって困るっ!? しかも総合ギルドカードは身分証でもあるから、使えなくなったら生活出来なくなるじゃんっ!!?
 「そして、本当に私のメイドとして働く道しかなくなるわねぇ〜」
 「えっ!?」
 アイーニャ様のメイドとして働くしかないって、どういう事?
 「身分証がない人はまともに働く事が出来なくなるのは目に見えてるのさ。だから優しいアタシがエルエルをメイドとして雇ってあげるのさ。
 まぁもっとも、夜になったらその身体を求めるかもしれないかもね」
 そう言いながら人さし指で俺の胸を突いてくるので、あの日のトラウマを鮮明に思い出して自身の胸を両手で隠して身震いをしてしまう。
 「初々しい反応してくれるわねぇ〜。レンタルは今日までだからぁ〜、今晩にでもベッドの上に連れ込んで遊んじゃおうかしらぁ〜?」
 じゅるり。と舌を舐めずり回してから笑顔のまま近づいてくるので、震えが増した上に顔を青ざめていく。
 「ヒドいですわ奥方様っ!? 私もエルエルと夜を共にしたいですわっ!!」
 「じゃあ、不公平にならない様に二人で共にエルエルの身体を楽しむのさ!」
 「それは名案ですね! 奥方様!」
 と、とんでもない方向へ行こうとしているぞっ!!
 「わ、分かりました! 言いますっ!! 正直に言いますからぁ〜っ!!?」
 俺はどうしてCランクになったら出来る事を知っているのか? を説明している中でこう思っていた。
 ゴメンなさいエイド教官。でもこれで、あの時にすき焼きを無料で食べたの借りは返したよっ!!
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