クラス転移したけど私(俺)だけFPSプレイヤーに転生
第10話
 あの後、俺が宿を取り忘れた事を聞いた総合ギルド長バーボスさんに、総合ギルド支部の隣にある建物が俺と同じ様に宿を取れなかった人の為の宿泊施設だから使ってくれ。と言われた。本来なら有料だがギルド職員を助けてくれたお礼にと無料で使わせて貰える事になった。
 「ふぁ〜あ・・・・・・今日は色々あった」
 そう言った後にTシャツにパンツを穿いただけの姿でベッドに倒れ込む。ちゃんとお風呂入ってから髪を電池式ドライヤーで乾かしたんだけども。
 「自分の身体なのに・・・・・・何でドキドキするんだろう? うぅ〜〜〜・・・・・・」
 お風呂場での自分の身体が頭の中に浮ぶと急に顔が熱くなり、だんだん恥かしくなってきた。
 「っ~~~!!?」
 恥ずかしさのあまり、忘れろっ! 忘れろぉぉぉおおおおおおっっっ!!? と自分に言い聞かせながら顔を横に振った後にベッドに転がって悶絶してしまう。
 「アゥ~~! こんな事になるなら男キャラを作っておけばよかったぁぁぁああああああっっっ!! ウニュ~~〜〜〜〜・・・・・・」
 と言いながら今度は体を丸めて悶えてると急に通信音が俺の耳に入ってくる。
 「ファッ!?」
 つ、通信だ。神様しか居ないよね。あぁ、びっくりした
 『もしも〜し、神様だよ! いやぁ転生初日にハードな事に巻き込まれたねぇ〜。転生させる前に色々と強化しといた能力が役に立って良かったよ! ・・・・・・て、顔を赤くしてどうしたの?』
 「・・・・・・何でもないですが、俺は今日の事はアンタが仕組んだと考えているけど・・・・・・間違ってますか?」
 俺はジト目でスクリーンに映る神様を見つめるが、神様は笑いながら答えてくる。
 『残念だけど違うよ。キミは偶然巻き込まれただけだよ』
 ・・・・・・本当なのか?
 『それよりも、キミに言わないといけない事があるんだ』
 「何か問題でもあったんですか?」
 『もちろんある! 僕はキミを観さ、あっ!? いや、見守ってた途中で用事があったからメルティナスちゃんに任せたけど、彼女から僕に言ってきたよ!  髪の洗い方、身体の洗い方両方とも雑だし、ブラの付け方もおかしいから指導さして下さいっ!! てね』
う、痛い指摘だけどもぉ・・・・・・。
  「別に気にしなくて良いんじゃない? 後、観察って言わなかった?」
『駄目! 女性の目の前であんな事をやってたら不審に思われるから、覚えておかないといけないよ! やり方とか女の子のモラルについてはメルティナスちゃんが教えるから、ちゃんと身につけるようにね! それに僕は観察って言ってないからねっ!!』
 うっ!? 確かに神様の言う通り 男として育って来たから、こうなっちゃうんだよね。 っていう理由を使うにも限度がある。さすがに覚えていかないとダメかぁ・・・・・・。
 「はい、分かりました」
 『明日から頑張ってね!』
 あぁ〜〜〜・・・・・・男としてのプライドをすべて捨てなきゃいけない気がする。
 『じゃあ、本題に移るよ!』
 「えっ!? 本題ですか?」
 今まで話は何だったの? もしかして冷やかし?
 『実はね。僕はキミにお礼を言う為に通信を繋げたんだよ。ギルド会長を救ってくれてありがとう! 彼はこの大陸に必要不可欠な存在だったから、いなくなってたら今後はどうなっていたのやら・・・・・・僕自身想像できないよ』
 バルデック公爵様は神様が言うほど重要な存在だったんだ。良かった。助けておいて。
 『それと僕から頑張ったご褒美にCPをあげるのと、冒険者ギルド事と魔導具の事とレーダーの事について教えてあげる。後、最後に僕から特別なお知らせがあるからね!』
 最後のが一番気になる。嫌な意味で。
 『先ず最初にギルド会長を救ってくれたお礼に5000ポイントあげる』
 おぉ、太っ腹っ!!今日稼いだCPは1000ポイントぐらいにかならなかったから助かる。
 『はい、5000ポイント渡したよ。で、次に冒険者ギルドには入らない方がいいか? という説明をするよ』
 「はい、お願いします」
 『これについては僕の説明不足だったね。先に謝るよ。ごめんね』
 神様は顔の前で両手を合わせて、許してね。という顔をした。まぁ人に聞いてみたり情報を集めたりすれば、すぐに分かりそうな事だから謝るほどじゃないと思うけどな・・・・・・まぁいっか。
  『冒険者ギルドはね。荒くれ者しか居ない所が多いし、冒険者ギルドの規則がないに等しいから犯罪行為に走る者が多いんだ。しかも冒険者ギルド同士の横繋がりが薄いから他所者が来るとかなり叩かれたりする。
 さらに街や王都に入る時に門番にかなり嫌な顔をされる。ましてや、危ないかもしれない。って理不尽な理由で監視される場合もあるんだ。逆に総合ギルドは規則と規律がしっかりしていて、全国にあるから登録した方が良いよ。て事だよ』
 冒険者達が、まるで暴言者か犯罪者予備軍みたいな扱いだ。なんか可哀想な気がしてきた。
 『冒険者ギルド登録者はヒドい人が多いよ。実際に街で迷惑どころか犯罪行為をしたり、依頼者に依頼料の値上げをしたり、護衛任務で勝てない相手がいたら依頼者を置いて逃げてお金だけ持って行く。ましてや依頼者を殺す事もあるから冒険者ギルドの人と同じ依頼を受ける事になったら注意してね。絶対に信用しちゃ駄目だよ』
 多分金さえ貰えば何でもやるが保証しない。それが冒険者ギルドなんだろう。
 
『次に真理の水晶と魔導用紙の説明をするよ』
そうそう、それを知りたかったんだ・・・・・・って、ん?
 「なんで俺がレーダーとその二つを知りたがっているのを神様が知ってるの?」
 『メルティナスちゃんから話しを聞いたんだ! キミがレーダーと真理の水晶と魔導用紙について知りたがっている。てね!』 
 
「そうなの? そういえばさっきから神様が言ってるメルティナスって誰なの?」
「今後、キミのサポートになる女神様だから仲良くしてあげてね。僕と通信が繋がらなかったら彼女に掛けてね。フレンドリストに作っといたから確認してみて」
俺はフレンドリストを開いてメルティナスの名前を探したら、すぐに見つかった。だってフレンドリストに神様とそのメルティナスさんの名前しか載ってないもんっ!!
「確かにありますね」
 『よしよし。じゃあ次の説明をするよ! 真理の水晶は簡単に説明すると、人のステータス表示と嘘発見器になる便利アイテムだから、色んな国で使用されているんだよ。
 キミがさっき使用したように水晶に手を置けばステータスが表示されるよ。そして聞かれた事に対してウソを吐くと水晶が赤くなる便利なアイテムだよ。後、水晶を壊さないでね。壊したら家三軒位の値段で弁償しないといけないから』
 「分かりました」
 価値観は分からないけど、家三軒って! 絶対高いに決まっている! 壊さないようにしよう!
 『次に魔導用紙なんだけど、本来は紙を束ねて魔導書にする為の紙なんだ。魔導用紙単体でも魔法陣を書いて魔力を込めれば使えるんだけれども、威力が詠唱に比べると劣っちゃうから一回使ったら燃えてなくなる。しかも値段も高いから普及率が低いんだ。だから回数を使える魔石の方が普及率が高い』
 値段が高くて一回しか使えないんだったら無理して魔導用紙を使用しないよね。
 『一応、勘違いさせない様に転移魔法の事も話しておくよ。転移魔法はキミが思っている程万能じゃないよ』
 
 「万能じゃない? じゃあ、何かしないと転移しない。て事?」
 『そう、転移魔法は手順を踏まないと発動しないよ。手順は先ずは魔法陣を目的地に一つと自分がいる場所に一つ、計二つ作らなきゃいけない。そして魔法陣の上に乗って魔力を魔法陣に注いで大体十五秒から二十秒待たなきゃいけない。
 魔導用紙の場合は用紙を手に持ちながら魔力を込めて止まってなければ成功しない。もし、魔法陣から一歩でも出たら転移魔法はキャンセルされるから始めっからやり直しになる。魔導用紙の場合も同様だよ』
 転移魔法はゲームの転移魔法のようにすぐに発動しない。だからあの時モンスターを出して時間稼ぎしていたのか。モンスターと俺達を戦わせてた理由がようやく納得出来た。
 『そして魔方陣は消さない限り何回でも使えて魔法陣を往復移動が出来るけど、魔導用紙の場合は燃えてなくなるから一方通行だよ』
 これでリヴァイスが家を燃やした理由は完全に分かった。自分の家にあった証拠と魔法陣を消す為に家を燃やした、それしか考えられない。けどぉ・・・・・・その魔法陣は何処へ繋がっていたんだ? 隣国、それとも別のアジト? あるいは人目につかない洞窟もあり得るな。
『何か考えている所に悪いけどさ、レーダーの話しをするよ』
 「あ、はい!」
 『これについては僕も疑問に思ったから調べてみたんだよ。そしたら驚く事が分かったんだ』
 「どんな事ですか?」
 『キミのレーダーに反応する対象は、キミに対して危険性及び敵意があるモンスターと、同様に敵意がある人。それにキミを害そうとする人が対象みたい』
 ん? それじゃあ矛盾してないか?
 
 「エイドさんは俺が冒険者を追い払った時に恨んでいたって言ってたけどぉ・・・・・・」
 『そう、そこ。彼は確かにあの時にキミを恨んだけれどもキミに害を為そう。ましてや殺そうなんて考えてなかったみたいだよ。
 彼はあの時に心の片隅で、もう家族はもう殺されているか、奴隷になって何処かに売られているのではないか? と思っていたみたいだからね。つまり恨んだけれども害を為そうとまでは思っていなかった。て、顔色悪いけどどうしたの? 』
 俺は下を向いたまま神様に話し始める。
 「神様・・・・・・もしも冒険者に襲撃されたあの時に、俺が撃退した冒険者の一人がゴーゼスまで戻って来てグルベルトに知らせていたら、エイドさんの家族が俺のせいでグルベルトに殺されていたかもしれないんですよね」
 
 もしもそうなってしまったらエイドさんに、 知らなかったんだっ!! って言っても済まされる事態じゃない。俺が死なせた・・・・・・いや、エイドさんの家族を殺してしまった。って言っても過言じゃないと思う。
 『・・・・・・なぁ〜〜〜んだ! そんな事か。心配して損したよぉ〜〜〜』
 ・・・・・・え?
 「だって、俺が一つ間違えていたらエイドさ・・・・・」
 『あのねエルライナちゃん、チャラ男くんは顔をボコボコにされた時にさ、こう言っていたよね。バルデックくんを暗殺した後にエイドくんを家族ごと始末をする。ってさ。
 だからね。キミがエイドくん達と会っていなければエイドくんはバルデックくんの暗殺に協力したのに関わらず。その場で殺された後にエイドくんの妻と息子は地下室でチャラ男くんになぶり殺されていたかもしれないよ。つまりゲームで言うところのバッドエンドになっていたんだよ』
 エイドさんの家族がグルベルトになぶり殺される所を想像するだけでゾッとしてしまう。
 『だからね。キミのおかげで結果的にハッピーエンドに終わったんだからさ、気にする事はないよ』
 「終わり良ければ全て良し。て言いたのですか」
 『そうだよ。だから気にするぐらいなら、キミがさっき思い描いていた最悪の事態にならないように今後は気をつければ良いんだよ』
 ・・・・・・なんか神様の話を聞いていると気が楽になって来た。
 「ありがとうございます。神様」
 『うんうん、納得してくれて良かった。そして最後に重大なお知らせがあります!』
 あっ! そう言えばそんな事を言ってたっけ、完全に忘れてた。しかし嫌な予感がする。
 『そんな嫌そうな顔をしないで欲しいな。お知らせと言うのはね。僕からキミに仕事の依頼を出来るようになりました! ハイ、拍手っ!!』
 「どういう事ですか? 仕事を頼める。て」
 俺は拍手をせずに神様に聞く。
 『そのまんまの意味だよ。僕がキミに仕事の依頼を出来るように僕の上の人に相談したら、すんなりOK貰えたんだ』
 「うわぁ〜〜〜・・・・・・」
 なんかコキ使われそうだから嫌何ですけど。
 『そんな嫌そうな顔をしないでよ。条件の一つに無理矢理やらせてはいけない。があるから、依頼をやるか止めるかはキミ次第だよ。ただ依頼を成功させたら、ちゃんと報酬は渡すよ』
う〜ん・・・・・・それなら良いか、出来ない事なら断れば良いし。
「分かりました。ただし、俺が無理だと感じた依頼は断りますよ」
『うんうん、それで良いよ。僕も無理難題を押しつける気はないからね。世界を救ってくれる人が死んじゃったら困っちゃうし』
 いや、世界を救うのは勇者だから俺を当てにしないで欲しい。
 『これからもキミの事を応援しているからね。それと、ヘッドセットからも通信が出来るから何かあったら連絡して頂戴ね! バイバーイッ!!』
 神様に通信を一方的に切られてしまった。
 うわぁ、一方的に通信を切るとか自分勝手な人だなぁ・・・・・・ていうか神様か。
 「あぁ、もういいや・・・・・・今日はもう寝よ」
 俺はそう言った後にベッドに潜り込み目を閉じると色々あって疲れているのか、すぐに睡魔が来て眠りについたのだった。
 「ふぁ〜あ・・・・・・今日は色々あった」
 そう言った後にTシャツにパンツを穿いただけの姿でベッドに倒れ込む。ちゃんとお風呂入ってから髪を電池式ドライヤーで乾かしたんだけども。
 「自分の身体なのに・・・・・・何でドキドキするんだろう? うぅ〜〜〜・・・・・・」
 お風呂場での自分の身体が頭の中に浮ぶと急に顔が熱くなり、だんだん恥かしくなってきた。
 「っ~~~!!?」
 恥ずかしさのあまり、忘れろっ! 忘れろぉぉぉおおおおおおっっっ!!? と自分に言い聞かせながら顔を横に振った後にベッドに転がって悶絶してしまう。
 「アゥ~~! こんな事になるなら男キャラを作っておけばよかったぁぁぁああああああっっっ!! ウニュ~~〜〜〜〜・・・・・・」
 と言いながら今度は体を丸めて悶えてると急に通信音が俺の耳に入ってくる。
 「ファッ!?」
 つ、通信だ。神様しか居ないよね。あぁ、びっくりした
 『もしも〜し、神様だよ! いやぁ転生初日にハードな事に巻き込まれたねぇ〜。転生させる前に色々と強化しといた能力が役に立って良かったよ! ・・・・・・て、顔を赤くしてどうしたの?』
 「・・・・・・何でもないですが、俺は今日の事はアンタが仕組んだと考えているけど・・・・・・間違ってますか?」
 俺はジト目でスクリーンに映る神様を見つめるが、神様は笑いながら答えてくる。
 『残念だけど違うよ。キミは偶然巻き込まれただけだよ』
 ・・・・・・本当なのか?
 『それよりも、キミに言わないといけない事があるんだ』
 「何か問題でもあったんですか?」
 『もちろんある! 僕はキミを観さ、あっ!? いや、見守ってた途中で用事があったからメルティナスちゃんに任せたけど、彼女から僕に言ってきたよ!  髪の洗い方、身体の洗い方両方とも雑だし、ブラの付け方もおかしいから指導さして下さいっ!! てね』
う、痛い指摘だけどもぉ・・・・・・。
  「別に気にしなくて良いんじゃない? 後、観察って言わなかった?」
『駄目! 女性の目の前であんな事をやってたら不審に思われるから、覚えておかないといけないよ! やり方とか女の子のモラルについてはメルティナスちゃんが教えるから、ちゃんと身につけるようにね! それに僕は観察って言ってないからねっ!!』
 うっ!? 確かに神様の言う通り 男として育って来たから、こうなっちゃうんだよね。 っていう理由を使うにも限度がある。さすがに覚えていかないとダメかぁ・・・・・・。
 「はい、分かりました」
 『明日から頑張ってね!』
 あぁ〜〜〜・・・・・・男としてのプライドをすべて捨てなきゃいけない気がする。
 『じゃあ、本題に移るよ!』
 「えっ!? 本題ですか?」
 今まで話は何だったの? もしかして冷やかし?
 『実はね。僕はキミにお礼を言う為に通信を繋げたんだよ。ギルド会長を救ってくれてありがとう! 彼はこの大陸に必要不可欠な存在だったから、いなくなってたら今後はどうなっていたのやら・・・・・・僕自身想像できないよ』
 バルデック公爵様は神様が言うほど重要な存在だったんだ。良かった。助けておいて。
 『それと僕から頑張ったご褒美にCPをあげるのと、冒険者ギルド事と魔導具の事とレーダーの事について教えてあげる。後、最後に僕から特別なお知らせがあるからね!』
 最後のが一番気になる。嫌な意味で。
 『先ず最初にギルド会長を救ってくれたお礼に5000ポイントあげる』
 おぉ、太っ腹っ!!今日稼いだCPは1000ポイントぐらいにかならなかったから助かる。
 『はい、5000ポイント渡したよ。で、次に冒険者ギルドには入らない方がいいか? という説明をするよ』
 「はい、お願いします」
 『これについては僕の説明不足だったね。先に謝るよ。ごめんね』
 神様は顔の前で両手を合わせて、許してね。という顔をした。まぁ人に聞いてみたり情報を集めたりすれば、すぐに分かりそうな事だから謝るほどじゃないと思うけどな・・・・・・まぁいっか。
  『冒険者ギルドはね。荒くれ者しか居ない所が多いし、冒険者ギルドの規則がないに等しいから犯罪行為に走る者が多いんだ。しかも冒険者ギルド同士の横繋がりが薄いから他所者が来るとかなり叩かれたりする。
 さらに街や王都に入る時に門番にかなり嫌な顔をされる。ましてや、危ないかもしれない。って理不尽な理由で監視される場合もあるんだ。逆に総合ギルドは規則と規律がしっかりしていて、全国にあるから登録した方が良いよ。て事だよ』
 冒険者達が、まるで暴言者か犯罪者予備軍みたいな扱いだ。なんか可哀想な気がしてきた。
 『冒険者ギルド登録者はヒドい人が多いよ。実際に街で迷惑どころか犯罪行為をしたり、依頼者に依頼料の値上げをしたり、護衛任務で勝てない相手がいたら依頼者を置いて逃げてお金だけ持って行く。ましてや依頼者を殺す事もあるから冒険者ギルドの人と同じ依頼を受ける事になったら注意してね。絶対に信用しちゃ駄目だよ』
 多分金さえ貰えば何でもやるが保証しない。それが冒険者ギルドなんだろう。
 
『次に真理の水晶と魔導用紙の説明をするよ』
そうそう、それを知りたかったんだ・・・・・・って、ん?
 「なんで俺がレーダーとその二つを知りたがっているのを神様が知ってるの?」
 『メルティナスちゃんから話しを聞いたんだ! キミがレーダーと真理の水晶と魔導用紙について知りたがっている。てね!』 
 
「そうなの? そういえばさっきから神様が言ってるメルティナスって誰なの?」
「今後、キミのサポートになる女神様だから仲良くしてあげてね。僕と通信が繋がらなかったら彼女に掛けてね。フレンドリストに作っといたから確認してみて」
俺はフレンドリストを開いてメルティナスの名前を探したら、すぐに見つかった。だってフレンドリストに神様とそのメルティナスさんの名前しか載ってないもんっ!!
「確かにありますね」
 『よしよし。じゃあ次の説明をするよ! 真理の水晶は簡単に説明すると、人のステータス表示と嘘発見器になる便利アイテムだから、色んな国で使用されているんだよ。
 キミがさっき使用したように水晶に手を置けばステータスが表示されるよ。そして聞かれた事に対してウソを吐くと水晶が赤くなる便利なアイテムだよ。後、水晶を壊さないでね。壊したら家三軒位の値段で弁償しないといけないから』
 「分かりました」
 価値観は分からないけど、家三軒って! 絶対高いに決まっている! 壊さないようにしよう!
 『次に魔導用紙なんだけど、本来は紙を束ねて魔導書にする為の紙なんだ。魔導用紙単体でも魔法陣を書いて魔力を込めれば使えるんだけれども、威力が詠唱に比べると劣っちゃうから一回使ったら燃えてなくなる。しかも値段も高いから普及率が低いんだ。だから回数を使える魔石の方が普及率が高い』
 値段が高くて一回しか使えないんだったら無理して魔導用紙を使用しないよね。
 『一応、勘違いさせない様に転移魔法の事も話しておくよ。転移魔法はキミが思っている程万能じゃないよ』
 
 「万能じゃない? じゃあ、何かしないと転移しない。て事?」
 『そう、転移魔法は手順を踏まないと発動しないよ。手順は先ずは魔法陣を目的地に一つと自分がいる場所に一つ、計二つ作らなきゃいけない。そして魔法陣の上に乗って魔力を魔法陣に注いで大体十五秒から二十秒待たなきゃいけない。
 魔導用紙の場合は用紙を手に持ちながら魔力を込めて止まってなければ成功しない。もし、魔法陣から一歩でも出たら転移魔法はキャンセルされるから始めっからやり直しになる。魔導用紙の場合も同様だよ』
 転移魔法はゲームの転移魔法のようにすぐに発動しない。だからあの時モンスターを出して時間稼ぎしていたのか。モンスターと俺達を戦わせてた理由がようやく納得出来た。
 『そして魔方陣は消さない限り何回でも使えて魔法陣を往復移動が出来るけど、魔導用紙の場合は燃えてなくなるから一方通行だよ』
 これでリヴァイスが家を燃やした理由は完全に分かった。自分の家にあった証拠と魔法陣を消す為に家を燃やした、それしか考えられない。けどぉ・・・・・・その魔法陣は何処へ繋がっていたんだ? 隣国、それとも別のアジト? あるいは人目につかない洞窟もあり得るな。
『何か考えている所に悪いけどさ、レーダーの話しをするよ』
 「あ、はい!」
 『これについては僕も疑問に思ったから調べてみたんだよ。そしたら驚く事が分かったんだ』
 「どんな事ですか?」
 『キミのレーダーに反応する対象は、キミに対して危険性及び敵意があるモンスターと、同様に敵意がある人。それにキミを害そうとする人が対象みたい』
 ん? それじゃあ矛盾してないか?
 
 「エイドさんは俺が冒険者を追い払った時に恨んでいたって言ってたけどぉ・・・・・・」
 『そう、そこ。彼は確かにあの時にキミを恨んだけれどもキミに害を為そう。ましてや殺そうなんて考えてなかったみたいだよ。
 彼はあの時に心の片隅で、もう家族はもう殺されているか、奴隷になって何処かに売られているのではないか? と思っていたみたいだからね。つまり恨んだけれども害を為そうとまでは思っていなかった。て、顔色悪いけどどうしたの? 』
 俺は下を向いたまま神様に話し始める。
 「神様・・・・・・もしも冒険者に襲撃されたあの時に、俺が撃退した冒険者の一人がゴーゼスまで戻って来てグルベルトに知らせていたら、エイドさんの家族が俺のせいでグルベルトに殺されていたかもしれないんですよね」
 
 もしもそうなってしまったらエイドさんに、 知らなかったんだっ!! って言っても済まされる事態じゃない。俺が死なせた・・・・・・いや、エイドさんの家族を殺してしまった。って言っても過言じゃないと思う。
 『・・・・・・なぁ〜〜〜んだ! そんな事か。心配して損したよぉ〜〜〜』
 ・・・・・・え?
 「だって、俺が一つ間違えていたらエイドさ・・・・・」
 『あのねエルライナちゃん、チャラ男くんは顔をボコボコにされた時にさ、こう言っていたよね。バルデックくんを暗殺した後にエイドくんを家族ごと始末をする。ってさ。
 だからね。キミがエイドくん達と会っていなければエイドくんはバルデックくんの暗殺に協力したのに関わらず。その場で殺された後にエイドくんの妻と息子は地下室でチャラ男くんになぶり殺されていたかもしれないよ。つまりゲームで言うところのバッドエンドになっていたんだよ』
 エイドさんの家族がグルベルトになぶり殺される所を想像するだけでゾッとしてしまう。
 『だからね。キミのおかげで結果的にハッピーエンドに終わったんだからさ、気にする事はないよ』
 「終わり良ければ全て良し。て言いたのですか」
 『そうだよ。だから気にするぐらいなら、キミがさっき思い描いていた最悪の事態にならないように今後は気をつければ良いんだよ』
 ・・・・・・なんか神様の話を聞いていると気が楽になって来た。
 「ありがとうございます。神様」
 『うんうん、納得してくれて良かった。そして最後に重大なお知らせがあります!』
 あっ! そう言えばそんな事を言ってたっけ、完全に忘れてた。しかし嫌な予感がする。
 『そんな嫌そうな顔をしないで欲しいな。お知らせと言うのはね。僕からキミに仕事の依頼を出来るようになりました! ハイ、拍手っ!!』
 「どういう事ですか? 仕事を頼める。て」
 俺は拍手をせずに神様に聞く。
 『そのまんまの意味だよ。僕がキミに仕事の依頼を出来るように僕の上の人に相談したら、すんなりOK貰えたんだ』
 「うわぁ〜〜〜・・・・・・」
 なんかコキ使われそうだから嫌何ですけど。
 『そんな嫌そうな顔をしないでよ。条件の一つに無理矢理やらせてはいけない。があるから、依頼をやるか止めるかはキミ次第だよ。ただ依頼を成功させたら、ちゃんと報酬は渡すよ』
う〜ん・・・・・・それなら良いか、出来ない事なら断れば良いし。
「分かりました。ただし、俺が無理だと感じた依頼は断りますよ」
『うんうん、それで良いよ。僕も無理難題を押しつける気はないからね。世界を救ってくれる人が死んじゃったら困っちゃうし』
 いや、世界を救うのは勇者だから俺を当てにしないで欲しい。
 『これからもキミの事を応援しているからね。それと、ヘッドセットからも通信が出来るから何かあったら連絡して頂戴ね! バイバーイッ!!』
 神様に通信を一方的に切られてしまった。
 うわぁ、一方的に通信を切るとか自分勝手な人だなぁ・・・・・・ていうか神様か。
 「あぁ、もういいや・・・・・・今日はもう寝よ」
 俺はそう言った後にベッドに潜り込み目を閉じると色々あって疲れているのか、すぐに睡魔が来て眠りについたのだった。
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