45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる

よっしい

第590話 和佳の機転?

【これは・・・・マスターの精神、もうボロボロですわね。ファート様とサージュ様の提案を拒絶されたのは残念ですが・・・・どうしますか。そうですね・・・・居場所があれば・・・・】
和佳は考える。
マスターは自分の居場所が無いと思っているようだ。
元居た世界では死んだ事になっており、中々家族と外へ出歩く事ができないらしい。

そして領地では領地で、各々の妻は、それぞれの場所で活動しており、マスターと常に過ごす事が無いようです。

これは・・・・問題ですね。
そう、これではまるで、単身赴任している人の感覚ですね。

ここは考え所・・・・
マスターに対し、どう接すべきか。
母のように接するのか、恋人のように接するのか、それとも部下として接するのか・・・・
ここで思うのは、マスターはこの世界で甘えられる人物がいなかったのではないだろうか?
そうなると、マスターが思いっきり甘えられる存在にならねばならない。
どうやって?
さすがにそこまでは分からなかったのだが・・・・
ここまで考えていると、マスターが声をかけてきた。
「和佳・・・・帰りたい・・・・」
「お帰りになられますか?では、マスター、手をお取りくださいね。」
「へ?帰るのに何で手を?」
「ふふ。気にしてはいけませんわ。さ・・・・それでよろしいですわ。では参りましょうか?」
「どうやって帰るんだ?」
「ええと、ゲートでもよろしいのですが、クルーザーで参りましょう!私、マスターとゆっくり過ごしたいのですわ。」
「そ、そう?まあいいけど。」
・・・・おっさん和佳が何か考えてるのかと思ったが、単にクルーザーで移動するだけ?
まあいいけどね・・・・
・・・・
・・・
・・


「マスター、着きましたよ?」

あ?ありゃ?寝てた?
「おはよう和佳。ここは何処?」
「まあマスターったら寝ぼけてます?領地に着きましたわよ?」
「およ?もう着いちゃったの?」
「ええ。クルーザーと言うのは便利ですわね。」
「一度に沢山人を乗せて移動できるからね。将来は鉄道でも引いて、電車を走らせたいね。」
「電車ですか?それは中々に大変な・・・・まあその前に、剣ですわ、マスター。精霊たちが待ちわびてますの。」

あ、そうだった・・・・って炉はできてるのかな?
「炉ができないとね・・・・」
おっさんそう思ったけど・・・・

あ、ドワーフがやって来たぞ?

「おい!炉ができてるから、とっとと確認しろ!」
「おお!流石仕事速いねえ・・・・まあぽちっと・・・・これでも飲んで待っててよ。」
おっさん缶ビールを出して渡したよ。
「何じゃこりゃ・・・・ここを持ち上げるのか?」

驚いてるな?
「お!このエールうめえな!こんなんじゃ酔わねえが、それでもな・・・・」

ようございましたね。まあ、もっといい酒は炉を見てからだね。
おっさん和佳を伴って、炉を見に行ったよ。

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