45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる

よっしい

第448話 出来る限りの事をしたよ

口田さんが帰りの準備をしているので・・・そろそろですか。声をかけておきましょうか。

「ああ、すっかり元気になったようだねえ。うん、心配は・・・・もういいようだね。」

少し様子を見ると、憑き物が落ちたかのような、いい表情をしています。

「ありがとうございます!何か憑き物が落ちたみたいな、新たな自分になったような気がします!」

ああ、ここにやってきた時とは大違いだね。いい表情です。ですが・・・・

「うん、君は肉体的には問題ないが、精神的にね・・・・まあこれは自分が言えた事じゃあないんだけども。」

未だ完治してませんね。というかこれは何か根本的な問題でしょうか?

「そんな・・・・」

項垂れる口田さん。ですが、変に嘘を言ってもね。

「あ、そうだ、僕からアドバイスがあってね。君の事だから、余計なお節介かもしれないけれど、以前ここにやってきた女性達・・・・彼女達を満足させてあげないと。今の君なら心配ないだろう。」

まあ、干からびないようにね、ほどほどだよ?

「へ?えーどういう意味で・・・・?」

口田さん、自分がモテるってわかってないよね?

「色んな意味だよ?戻ったら思いっきり抱きしめてあげなさい。そして・・・・欲望のままに行動すべき!ですよ。」

きっと向こうはしびれを切らせて待ってますからね?

「大丈夫でしょうか?」

そんなに心配そうな顔をしなくても・・・・

「ああ、問題ないねえ(多分だけど・・・・)。」

「わかりました!今まで分かってはいたんです。彼女達の好意に。だけど、自分は彼女達より劣ってるんじゃないか、嫌われるんじゃないか、そもそも好かれるはずがない、と思い込んでしまっていて・・・・」

「うん、精神的に参ってるとね、どんどん負の感情が増えていってしまうんだよね。僕もそれで随分苦労したよ。ああ、それとね・・・・折角スキルが増えたんだ、彼女達に指輪をプレゼントしてはどうかな?勿論自作の、だよ?」

こう言うのはイベントが無いとなかなか・・・・指輪なら、皆喜ぶでしょ?日本人もそうだけど、異世界の女性もきっと喜ぶよ?あ、それと今回の目玉なのですけどね・・・・おっさんのとっておき。

「あ、最後にこれ餞別。有効活用してほしい。」

ここでおっさん、クルーザを渡す事にしたよ。
ちょっと頑張って、風呂や寝室が凄い事になってるんだよ?
元々クルーザーってシャワーはあるけど、浴槽が無いんだよね。あってもやたらデカすぎるクルーザー。
デカすぎると扱いに困るからね。

で、ここにエスコートされちゃったら、どんな女も即落ちる・・・はず?

「それ空を走るんだ、飛ぶと言うべき?」

「え!マジっすか!」

あ、驚いてるね?

口田さんは、早速クルーザーを確認していて。その間に精霊に声を。

「ちょといいかい、僕っ娘さん?」

「ん?なんだい?」

「君、このクルーザー操縦できるよね?」

「ええとね・・・これ精霊のシステム使ってるんだね?凄い事するね?もちろんできるよ?」

「まあ、彼はあんなだからね・・・色々してあげてよ。その内君のターンもやって来るはずだから、ロンダーヴさん。」

「ありがとおじさん?あれ?もしかしておじさんもう歳を取る事ないのかな?なんか既にこっち側に来ちゃってる?」

「・・・まあ、当たってるような外れてるような?恐らく口田さんもこっち側に来るだろうからね・・・・その時は、しっかりサポートしてあげてほしいかな。どう、頼めるかい?」

おっさんこの精霊、ロンダーヴにお願いをしたよ。
きっと後におっさんにも関わってきそうだからね。

「・・・まあ、そう言う事になっちゃたら、考えとくよ。」

「すまんね・・・あ、出てきた。」

興奮している口田さん。
今後は沢山嫁さんゲットしてくれたまえ!何てね。

こうして彼は去っていきました。さて・・・・何か忘れてるような気がしますが、何だったっけ?

因みに忘れてるのは、皇帝に関して。
おっさん暫く忘れちゃってたよ。てへぺろ( ´艸`)

え?きもい?すまんね・・・・

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