45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる

よっしい

第266話 おっさん、侯爵へ

おっさん、朝からのんびりデ●ンギで淹れたブルーマウンテン・・・ホットしか飲まないんだけどね・・・・を飲んでいると、どうやら帝都から皇帝の呼び出しがあったらしい・・・・

もう回復したんか?

「あんなの待たしとけ待たしとけ。」
おっさんそう言うと、メーネアと香苗ちゃん、オリアーナと胡桃を食べながらのコーヒタイムを続けてね。
「だんなさま、このくるみというのは美味しいですね。」
「そうだろうメーネア。但し食べすぎはよくないから気を付けるんだよ。」
「私日本でよく食べてたんです。美容にもいいんですよ?」
「おお!香苗ちゃんも食べてたのか!もっと早く出せばよかったなあ。」
「ねえねえだんなさま?これ店に出せば売れるんじゃない?なかなか癖になる食感だし!」
「そうそうオリアーナ、このままでも美味しいけど、ローストしてもいいんだよ。それにパン生地に入れて焼くクルミパンもなかなかいいよ。今度店で試食してもらおう!」

たわいのない雑談をしていたら、再び王都から使者が来てね。
「辺境伯様、どうか皇帝陛下に会ってもらえないでしょうか?」
「コーヒータイムが終わったらねえ。」
「そんな!何とかして下さいよ!私の首が飛びます!」
「その時は蘇生魔術でも使ってあげるよ。そんなのないけどね。」
「ご冗談はよしてください。」

使者はおっさんが動かないと見るや帰っていったよ。
そしてしばらくすると・・・・

「おいシラカワ!皇帝たる俺様を待たせやがって!仕方がないから来てやったぞ!」
・・・・その手に抱いてるのは何ですか?
「なあ、その抱いてるの、エルヴィーラの子供じゃねーか!単に孫に会いに来たんじゃねえかよ!」
「何を言うか!ちゃんと来るように使者を送っただろう?」
「アポなしの呼びつけ誰が応じるかよ!しかも貴重なコーヒータイムをそんな事でつぶせるかってんだ!」
「おいおい、皇帝の呼び出しとコーヒータイム、どっちが大事なんだ?」
「そんなのコーヒータイムに決まってるだろ!」

そう言ってる間にマルスリーヌが皇帝にコーヒーと胡桃を持ってきた。
「お!さすがはロートレック公爵の所のメイドだな!気が利くじゃねえか!」
「陛下?私はもうロートレック公爵の所にはおりませんの。シラカワさまの所におりますのよ。」
「そうだったな!ってかこのコーヒー美味いじゃねえかよ!それにくるみ・・・・?なんだか変った食感だな!」
「向こうの品だよ。評判次第では店に置こうかと思ってるんだよ。」
「それはいいな!」
「で、何しに来たんだよ。いきなり呼び出しといて、すぐに来ないと思ったら皇帝自ら来るとかおかしいだろう?」
「いいじゃねえか!孫の顔を見たいしな!でな・・・・シュラハト連邦に占領されてるインダルチャンス王国領だけどな・・・・セアリアス帝国が奪いかえす事にしたよ!」
「断る!」
「まだ何も言ってねえじゃねえか!」
「だが断る!」
「シラカワも頑固だな!まあいい。それとな、シラカワの今回の武勲に報いるべく、お前を侯爵に叙す事にした。」
「いらんわ!」
「そう言うなよ。貰っとけ。」
「また色々面倒な叙爵式とかあるんだろ?嫌なんだよああいうの。」
「今は戦時下だから大丈夫だ。用はこれだけだ。また何かあったら連絡をする。」
「将軍はどうするんだ?」
「デーモンに操られてたってか?まあどっちにしろ、将軍職についている者としてはあるまじき失態を犯したわけだからな。どこかで軟禁するしかあるまい。」

皇帝はそう言い残し、帰っていったよ、たぶん。
まあ、あの様子だと孫としばらく遊んでから帰るんだろうな。

・・・・
・・・
・・


それから1週間程経って、正式に侯爵への叙爵があったよ。
戦時下だからって皇帝の前で少人数での叙爵。

そして、その2日後にシュラハト連邦に占領されたインダルチャンス王国を奪還すべく新たな軍隊が出動してたよ。
まあ今回はシラカワ領内で見守っとこう。

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