勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!

よっしい

第264話 女性陣の話し合い その3

「よく分からないけれど、皆さん何か異常はありませんか?」

才村は自身に不調及び変化がなさそうなので、皆に訊ねる。

近くにいる人同士、お互い顔を見合わせるも、違和感はない。

「ザーラよ、どうなのだ?」
「お姉様・・・・特に何も感じませんよ?お姉様こそどうですか?」

「うーん・・・・なにも違和感はないな。」

アーダとザーラも違和感を感じない。

こうした事は他の女性も同じ。結局何だったのか、わからずじまい。

仕方がないので、この”奇跡”については一旦保留に。

そして問題のゲート。

「では次・・・・ゲートですが、一番詳しいのはヘルトラウダさんかしら?」
森江がヘルトラウダに訊ねると、

「あ、これですが・・・・使ってみます?」

ヘルトラウダが一対のゲートを取り出し、床に置く。

皆ゲートの周りに集まり、まじまじと見る。

「あれから(ヘルトラウダがまだ人で試していない状態のゲートを使った時)色々試行錯誤をしているのですが、上手くいかないんです。」

「具体的には何がいけないのでしょう?」

森江が訊ねると、ヘルトラウダが語ります。

「魔力切れです。魔力が足りないのです。以前あった不具合は概ね修正できましたが、魔力だけは現状どうにも解決策が無く困っているんです。」

「因みに魔力切れになると、どうなりますか?」

森江が聞くとヘルトラウダが

「場合によりますが、たいていは転送失敗で、何も起こらないです。」

「・・・・たいていと言う事は、例外があるのですね?」

「ええ・・・・まだどういった条件か分かりませんが、不完全な状態で転送されてしまいます。」

「不完全とは?」

「その、身体の一部が欠けていたり・・・・具体的には、四角い穴が開いちゃうんです。」

それは致命的じゃないの?とこの場の全員が思ったが・・・・

「ドラゴンの魔石を使えばいいのでは?後・・・・ここにソーラーパネルで充電できる機器があります。これを改造して、このゲートにくっつけて、魔力を補充できませんか?それにタブレットがあります。尤もこれはもうこの街に居ない愚か共が所持していたものなんですけどね、それを複製したのですが・・・・これを使って色々操作できませんか?」

「ええとその・・・・仕組みが全く違いますので、ドラゴンの魔石は問題ないと思いますが、このソーラーパネル?タブレット?うーん・・・・奇跡でも起こらない限り、私の知識と技量ではどうにもなりませんね。」

「そんなに難しいのかしら?」

森江の隣にいた才村がヘルトラウダにそう聞く。

「ええ・・・・使っている技術が違いますから。」

「だからこその奇跡なのね?この2つの異なる世界のアイテムの融合・・・・奇跡でも起こらない限り・・・・・ってあれ、また?」

またしても才村から何かが発し始めたのだった。





          

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