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第6話 規則、より良い生活のために
青木と出会ってから3ヶ月が経過し、春休みに突入した。
春休み初日の今日、俺は青木と2人でカフェに来ている。
「今日は白太先輩に会えて嬉しいです。白太先輩、全然会ってくれないんですもん……」
不満そうに頬を膨らませ仏頂面を見せる青木の表情はあまりにも可愛い。
緑彩先輩に未練は無いと言えば嘘になるが、緑彩先輩のことを忘れ、本当に青木のことを好きになれそうな気する。
「俺がバイトで忙しかったのもあるし、青木は高校の入試があったんだから。俺と遊んでる場合じゃないだろ」
「その通りなんですけどねっ。でも、流石に付き合うことになったあの日から今日まで会わないのは極端じゃないですか?」
「極端なわけあるか。俺と同じ高校に無事合格出来たんだから結果オーライだろ」
そんな青木を俺が今日誘ったのは他でもない。
4月から同じ学校に通うわけだが、その際のルールを取り決めるためだ。
「とりあえず、学校では俺と青木が付き合ってるってのは公言禁止だ」
「え、なぜですか⁉︎」
「そりゃあこないだ先輩に告白したばっかりの俺が、1年生の後輩を彼女にして幸せに過ごしてます、なんて公言は出来ないだろ?」
緑彩先輩に酷い振られ方をした俺は、正直言えば緑彩先輩に青木を見せびらかしたい。
緑彩先輩より断然可愛い後輩と付き合ってます、と。
しかし、俺と青木が付き合っていることが他の生徒に知られれば俺は学校に通えなくなるかもしれない。
「べ、別にいいじゃないですか‼︎ 白太先輩はもう前好きだった先輩に振られてるんですから、私と付き合ったことが知られても問題は無いはずです」
「問題しかねぇよ。軽い男だと思われるじゃないか」
青木は、「えー」と不満を漏らしているが、「まあ私も先輩を困らせたいわけじゃないですし」とそこはなんとか了承してもらうことが出来た。
「あと、学校では必要以上に俺に関わってこないこと」
「え⁉︎ 関わるのもダメなんですか?」
うっ……。
落ち込む青木を見て俺も胸が痛む。
だが、振られたばかりの俺が急に別の女子と親しくしているところを他の生徒に見られるわけには行かない。
「……分かりました。白太先輩が振られたばかりという事情を知った上で付き合ったのは私なので、そこは先輩の言う通りにします」
「そ、その代わり。……休日はいっぱい遊ぼう」
「――はい‼︎ やっぱり白太先輩は私の王子様です」
今にも泣き出しそうな表情を見て俺は思わずフォローをしてしまった。
俺がフォローした途端に顔を上げ、目を輝かやかせる青木が可愛くて仕方がない。
元々ロリコン気質の俺は年上よりも年下の女の子と付き合うことに憧れのようなものを抱いていた。
だから緑彩先輩は年齢的に言うと俺のタイプでは無い。
デートで上手く年下の彼女をエスコートし、年上の風格を漂わせるのが夢でもあった。
だから、子犬のように俺のことを慕ってくれているのは本当に嬉しい。
「あれ、てか俺のこと白太先輩って呼んでる?」
「はい‼︎ 下の名前で呼んだ方が親しさが増すかと思って。白太先輩も私のこと、蒼乃って呼んでくれても良いんですよ?」
「調子に乗るなっ」
そう言って青木の頭を軽く小突く。
何するんですか‼︎と言いながら頭を押さえる青木の姿を見て、おそらくこのまま青木と付き合い続ければ、俺は青木のことが好きになるだろう感じた。
春休み初日の今日、俺は青木と2人でカフェに来ている。
「今日は白太先輩に会えて嬉しいです。白太先輩、全然会ってくれないんですもん……」
不満そうに頬を膨らませ仏頂面を見せる青木の表情はあまりにも可愛い。
緑彩先輩に未練は無いと言えば嘘になるが、緑彩先輩のことを忘れ、本当に青木のことを好きになれそうな気する。
「俺がバイトで忙しかったのもあるし、青木は高校の入試があったんだから。俺と遊んでる場合じゃないだろ」
「その通りなんですけどねっ。でも、流石に付き合うことになったあの日から今日まで会わないのは極端じゃないですか?」
「極端なわけあるか。俺と同じ高校に無事合格出来たんだから結果オーライだろ」
そんな青木を俺が今日誘ったのは他でもない。
4月から同じ学校に通うわけだが、その際のルールを取り決めるためだ。
「とりあえず、学校では俺と青木が付き合ってるってのは公言禁止だ」
「え、なぜですか⁉︎」
「そりゃあこないだ先輩に告白したばっかりの俺が、1年生の後輩を彼女にして幸せに過ごしてます、なんて公言は出来ないだろ?」
緑彩先輩に酷い振られ方をした俺は、正直言えば緑彩先輩に青木を見せびらかしたい。
緑彩先輩より断然可愛い後輩と付き合ってます、と。
しかし、俺と青木が付き合っていることが他の生徒に知られれば俺は学校に通えなくなるかもしれない。
「べ、別にいいじゃないですか‼︎ 白太先輩はもう前好きだった先輩に振られてるんですから、私と付き合ったことが知られても問題は無いはずです」
「問題しかねぇよ。軽い男だと思われるじゃないか」
青木は、「えー」と不満を漏らしているが、「まあ私も先輩を困らせたいわけじゃないですし」とそこはなんとか了承してもらうことが出来た。
「あと、学校では必要以上に俺に関わってこないこと」
「え⁉︎ 関わるのもダメなんですか?」
うっ……。
落ち込む青木を見て俺も胸が痛む。
だが、振られたばかりの俺が急に別の女子と親しくしているところを他の生徒に見られるわけには行かない。
「……分かりました。白太先輩が振られたばかりという事情を知った上で付き合ったのは私なので、そこは先輩の言う通りにします」
「そ、その代わり。……休日はいっぱい遊ぼう」
「――はい‼︎ やっぱり白太先輩は私の王子様です」
今にも泣き出しそうな表情を見て俺は思わずフォローをしてしまった。
俺がフォローした途端に顔を上げ、目を輝かやかせる青木が可愛くて仕方がない。
元々ロリコン気質の俺は年上よりも年下の女の子と付き合うことに憧れのようなものを抱いていた。
だから緑彩先輩は年齢的に言うと俺のタイプでは無い。
デートで上手く年下の彼女をエスコートし、年上の風格を漂わせるのが夢でもあった。
だから、子犬のように俺のことを慕ってくれているのは本当に嬉しい。
「あれ、てか俺のこと白太先輩って呼んでる?」
「はい‼︎ 下の名前で呼んだ方が親しさが増すかと思って。白太先輩も私のこと、蒼乃って呼んでくれても良いんですよ?」
「調子に乗るなっ」
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