チート(現代知識)×チート(魔法)×チート(武術)はチート∞(天災級)?!
第77話(みんなで旅行 3日目 飛竜との戦い)
近付いてみると、エストリアさんの屋敷の離れ1棟が燃えているが、本館やもう1棟に目立った損傷はない。
「おかしいのだ。灼熱飛竜が本気だったら、この程度の被害ですまないのだ」
確かに翠の言うとおり、屋敷の状態を見てから馬車を飛ばしてきたが、灼熱飛竜なら本館を火の海にしていてもおかしくないくらいの時間があったはずだ。
「何かを探しとるように見えるわ。せやけど、いつ気が変わるかわかれへんからな」
「その通りだ。空から竜吼を連射されたら、あっという間に壊滅してしまう」
イーリスさんの呟きにカイゼルさんが答えて、僕らはそんな疑問を持ちながらも、静観できる状況ではないので、屋敷の手前にあった開けた草原で灼熱飛竜を迎え撃つ為に陣を構える。
「エストリア嬢は家族の安否を!イーリス嬢は援護を」
「わ・・・わかったわ!」
カイゼルさんが指示を出すとエストリアさんは屋敷に向かって駆け出していき、イーリス嬢は灼熱飛竜を威嚇するように、クロスボウを放つ。
何かを探すように旋回していた灼熱飛竜は上空にいる為、胴体にクロスボウが当たりはしたが、硬い鱗に弾かれてダメージは通らなかったようだ。
しかし攻撃されたのを感知した灼熱飛竜をこちらを確認すると、大きな声で再度威嚇して、こちらに頭と身体を向ける。
「突進が来るぞ!みんな身構えろ!!」
灼熱飛竜は一気に加速しながら、こちらに突っ込んでくる。先頭でオスローが斧槍を、ウォルトさんは両手剣を構えて対衝撃の構えを取る。
灼熱飛竜は僕らの頭をかするように突進すると、再び上空に上がっていく。通り抜け時に発生した物凄い突風に煽られ、僕らは吹き飛ばされてしまう。
「流石に空を飛ばれると分が悪いな。キーナ嬢頼む!」
「わ、わかりました」
尻餅をついていたキーナさんは急いで立ち上がると、杖を顔の前に突き出し目を閉じながら魔法を発動させる。
「風よ!かの敵を嵐の渦で切り裂け!!千刃の嵐!!」
キーナさんの発動させた風の魔法が上空を旋回している灼熱飛竜を風の渦で捕らえ、風の刃で切り裂いていく。
胴体部の鱗だけではなく、翼にも多くのダメージを負った灼熱飛竜は飛行を維持することが出来ずに、地上に向けて墜落し始める。
グギャァァァァォォォォッッッ!!
地上に落ちていくが、地上に激突する前に何とか滑空を維持して僕らの目の前に降り立つと、首を大きくもたげて、更に大きな声で威嚇する。声に怯みの効果があるのか、キーナさんが恐怖心に捕らわれて、その場にへたり込んでしまう。
「ウォルト!接敵!!」
間髪いれずにカイゼルさんの指示でウォルトさんが飛び出して、もたげている首に両手剣の一撃を入れる。
ガキィィィンッッ!!
両手剣の攻撃角度が悪かったらしく、硬い鱗に弾かれてしまう。
「オスロー君も!」
オスローも続いて胴体部に斧槍を振るうが、同様に弾かれてしまう。
「ぐっ。想像以上に硬いぞ。コイツ!!」
オスローがそう言いながら次の一撃を入れようとするが、灼熱飛竜は大きく首を振って、オスローとウォルトさんを薙ぎ払う。
次の攻撃態勢に入っていた2人は、躱す事ができずに直撃を受けて吹っ飛ぶ。
距離が開いたのを見計らって、灼熱飛竜は首を大きくもたげると口元に魔力が収束していく。
「マズイ!竜吼が来るぞ!!」
灼熱飛竜は大きく首を振って、口腔に溜め込んだ炎の魔力を放出しようとする!!
「させないのだっ!」
翠が一歩目の踏み込みで亜音速に達しながら飛び出し、竜の顎めがけてアッパーを放つ。
「しょーりゅーげきっ!!」
翠の一撃は、灼熱飛竜の頭をふっとばし、口腔にたまった炎の魔力は上空に向けて一条の炎の線となって放たれる。
そのまま翠は宙に浮いた身体を回転させ、回し蹴りを首筋に放つ。
ボグゥゥゥッッッ!!!
鱗に覆われた首が足の形にへこみ、堪えきれず灼熱飛竜は横倒しになる。
「危なかった。あんなのを無防備で受けてたらただではすまなかった。翠嬢感謝する」
灼熱飛竜はヨロヨロと起き上がると、悲しそうな甲高い声を一声上げる。
≪何か訳ありのようじゃの。言語形態が違うからはっきりとはわからんが……出来れば話を聞いてやったほうがいいと思うんじゃが≫
龍爺さんが僕の中で呟く。僕も灼熱飛竜の行動に疑問を感じていたので同意する。しかし話を聞くにも戦闘体勢では難しいから、鎮静化する必要がある。
「キーナ。僕が動きを止めるから、拘束の魔法で動きを封じてくれるかな?」
僕は恐慌状態が解けたキーナさんが頷くのを確認すると、灼熱飛竜に向け突進する。灼熱飛竜は、新たに突進してくる僕を目で捉えると、翠も巻き込むように身体を反転して勢いをつけた尻尾の一撃を見舞ってくる。
【跳ね上がるぞ!!】
地面すれすれに放たれた尾の一撃は、飛び上がって交わそうとするのを想定してか、途中から上に跳ね上がる。想定どおり飛び上がってしまった翠に尾の一撃が直撃し、翠は吹っ飛ばされるが、僕は筋肉さんの読み通りに低姿勢で尾の一撃を交わして懐に入る。ほぼ目の前まで鱗の覆われた凄い勢いの尾が接近してきたのでかなり怖かったけど。
そして僕は左手の小手に雷の魔力を集中する。今回は灼熱飛竜の動きを封じるのが目的で倒す事ではないから、力の入れ所に注意を払う。
「雷挺衝!!」
いつもの型どおりに右足を大きく踏み込み、大地の力を身体に巡らせ、左手を開いて斜め上に突き出すと雷の魔力を帯びた掌底が胴体にめり込み、掌底から放射状に雷が放たれる。
ドゴゥッッッ!!!
バシュッッ!バシュッッ!バシュッッゥゥゥゥッッッ!!
「土よ!かの敵を戒めの鎖で束縛せよ!!土鎖の束縛!!」
流れるようにキーナさんの魔法が放たれ、生み出された大地の鎖が灼熱飛竜の首、翼、足、尻尾を絡めとり身動きを封じる。
一方、その頃エストリアさんは家族の安否を確認するために屋敷の中を走っていた。
「おかしいのだ。灼熱飛竜が本気だったら、この程度の被害ですまないのだ」
確かに翠の言うとおり、屋敷の状態を見てから馬車を飛ばしてきたが、灼熱飛竜なら本館を火の海にしていてもおかしくないくらいの時間があったはずだ。
「何かを探しとるように見えるわ。せやけど、いつ気が変わるかわかれへんからな」
「その通りだ。空から竜吼を連射されたら、あっという間に壊滅してしまう」
イーリスさんの呟きにカイゼルさんが答えて、僕らはそんな疑問を持ちながらも、静観できる状況ではないので、屋敷の手前にあった開けた草原で灼熱飛竜を迎え撃つ為に陣を構える。
「エストリア嬢は家族の安否を!イーリス嬢は援護を」
「わ・・・わかったわ!」
カイゼルさんが指示を出すとエストリアさんは屋敷に向かって駆け出していき、イーリス嬢は灼熱飛竜を威嚇するように、クロスボウを放つ。
何かを探すように旋回していた灼熱飛竜は上空にいる為、胴体にクロスボウが当たりはしたが、硬い鱗に弾かれてダメージは通らなかったようだ。
しかし攻撃されたのを感知した灼熱飛竜をこちらを確認すると、大きな声で再度威嚇して、こちらに頭と身体を向ける。
「突進が来るぞ!みんな身構えろ!!」
灼熱飛竜は一気に加速しながら、こちらに突っ込んでくる。先頭でオスローが斧槍を、ウォルトさんは両手剣を構えて対衝撃の構えを取る。
灼熱飛竜は僕らの頭をかするように突進すると、再び上空に上がっていく。通り抜け時に発生した物凄い突風に煽られ、僕らは吹き飛ばされてしまう。
「流石に空を飛ばれると分が悪いな。キーナ嬢頼む!」
「わ、わかりました」
尻餅をついていたキーナさんは急いで立ち上がると、杖を顔の前に突き出し目を閉じながら魔法を発動させる。
「風よ!かの敵を嵐の渦で切り裂け!!千刃の嵐!!」
キーナさんの発動させた風の魔法が上空を旋回している灼熱飛竜を風の渦で捕らえ、風の刃で切り裂いていく。
胴体部の鱗だけではなく、翼にも多くのダメージを負った灼熱飛竜は飛行を維持することが出来ずに、地上に向けて墜落し始める。
グギャァァァァォォォォッッッ!!
地上に落ちていくが、地上に激突する前に何とか滑空を維持して僕らの目の前に降り立つと、首を大きくもたげて、更に大きな声で威嚇する。声に怯みの効果があるのか、キーナさんが恐怖心に捕らわれて、その場にへたり込んでしまう。
「ウォルト!接敵!!」
間髪いれずにカイゼルさんの指示でウォルトさんが飛び出して、もたげている首に両手剣の一撃を入れる。
ガキィィィンッッ!!
両手剣の攻撃角度が悪かったらしく、硬い鱗に弾かれてしまう。
「オスロー君も!」
オスローも続いて胴体部に斧槍を振るうが、同様に弾かれてしまう。
「ぐっ。想像以上に硬いぞ。コイツ!!」
オスローがそう言いながら次の一撃を入れようとするが、灼熱飛竜は大きく首を振って、オスローとウォルトさんを薙ぎ払う。
次の攻撃態勢に入っていた2人は、躱す事ができずに直撃を受けて吹っ飛ぶ。
距離が開いたのを見計らって、灼熱飛竜は首を大きくもたげると口元に魔力が収束していく。
「マズイ!竜吼が来るぞ!!」
灼熱飛竜は大きく首を振って、口腔に溜め込んだ炎の魔力を放出しようとする!!
「させないのだっ!」
翠が一歩目の踏み込みで亜音速に達しながら飛び出し、竜の顎めがけてアッパーを放つ。
「しょーりゅーげきっ!!」
翠の一撃は、灼熱飛竜の頭をふっとばし、口腔にたまった炎の魔力は上空に向けて一条の炎の線となって放たれる。
そのまま翠は宙に浮いた身体を回転させ、回し蹴りを首筋に放つ。
ボグゥゥゥッッッ!!!
鱗に覆われた首が足の形にへこみ、堪えきれず灼熱飛竜は横倒しになる。
「危なかった。あんなのを無防備で受けてたらただではすまなかった。翠嬢感謝する」
灼熱飛竜はヨロヨロと起き上がると、悲しそうな甲高い声を一声上げる。
≪何か訳ありのようじゃの。言語形態が違うからはっきりとはわからんが……出来れば話を聞いてやったほうがいいと思うんじゃが≫
龍爺さんが僕の中で呟く。僕も灼熱飛竜の行動に疑問を感じていたので同意する。しかし話を聞くにも戦闘体勢では難しいから、鎮静化する必要がある。
「キーナ。僕が動きを止めるから、拘束の魔法で動きを封じてくれるかな?」
僕は恐慌状態が解けたキーナさんが頷くのを確認すると、灼熱飛竜に向け突進する。灼熱飛竜は、新たに突進してくる僕を目で捉えると、翠も巻き込むように身体を反転して勢いをつけた尻尾の一撃を見舞ってくる。
【跳ね上がるぞ!!】
地面すれすれに放たれた尾の一撃は、飛び上がって交わそうとするのを想定してか、途中から上に跳ね上がる。想定どおり飛び上がってしまった翠に尾の一撃が直撃し、翠は吹っ飛ばされるが、僕は筋肉さんの読み通りに低姿勢で尾の一撃を交わして懐に入る。ほぼ目の前まで鱗の覆われた凄い勢いの尾が接近してきたのでかなり怖かったけど。
そして僕は左手の小手に雷の魔力を集中する。今回は灼熱飛竜の動きを封じるのが目的で倒す事ではないから、力の入れ所に注意を払う。
「雷挺衝!!」
いつもの型どおりに右足を大きく踏み込み、大地の力を身体に巡らせ、左手を開いて斜め上に突き出すと雷の魔力を帯びた掌底が胴体にめり込み、掌底から放射状に雷が放たれる。
ドゴゥッッッ!!!
バシュッッ!バシュッッ!バシュッッゥゥゥゥッッッ!!
「土よ!かの敵を戒めの鎖で束縛せよ!!土鎖の束縛!!」
流れるようにキーナさんの魔法が放たれ、生み出された大地の鎖が灼熱飛竜の首、翼、足、尻尾を絡めとり身動きを封じる。
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