チート(現代知識)×チート(魔法)×チート(武術)はチート∞(天災級)?!
第57話(選抜戦 決勝戦 作戦会議)
「すまん。相手が悪すぎて途中での救出ができなかった。恐らく状況が悪くなればツァーリ側の観客席の一番上の出入り口付近に姿を現すはずだ。その時にツァーリから何かの駆け引きがあると思うが、こちらが各個無力化して必ず救出するから、うまく時間を稼いでくれ。」
決勝戦前に控え室に集合した僕達はカイゼルさんからそのように報告を受けた。
「決勝戦の相手は、ツァーリのチームよ。性格がどうであれ上級魔法を使えることに間違いはないわ。一発で戦闘不能にならないように、みんな制限はランク3にしましょう。但し、状況によっては<リミット オフ>を使う事も念頭に入れておいて」
エストリアさんは一瞬苦しげな表情を浮かべたが、すぐに平静を取り戻して指示を出す。
≪そういえば、あのツァーリとかという者だが、魔力の流れがおかしかったのぅ。何か外部から魔力を補充しているような魔力循環じゃった≫
『確かに妙な魔力波は検知していましたね。実際間近で見てみれば何かが分かるかもしれませんね』
「ツァーリの上級魔法は何か細工をしているかもしれないです。上級魔法を撃った後も平然と炎の礫を撃ってましたし」
龍爺さんと眼鏡さんからの指摘があったので、僕は話を切り出してみる。
「た、確かに。普通は、じょ、上級魔法を一人で使うと、ほ、ほとんど魔力が切れてしまうはずです」
キーナさんがそう分析したので、僕は更に確信を深めた。
「まずは、僕が怪しそうなツァーリの魔力の源を探知します。そして出来ればその何かを壊してみます」
「じゃぁ、ツァーリまでの道を切り開かないとな!厄介なのはあの拘束魔法か……アルがツァーリに専念するとなると、魔術師は翠が突っ込んで何とかするしかないな」
「わかったのだ!」
「その間、敵の重戦士2人と軽戦士をどうするかが問題ね」
「軽戦士はオレが何とかするから、重戦士2人を足止めできないか?」
「わ、私の、ま、魔法で、何とか……します」
みんなから次々と意見が出て対策が決まっていく。
ツァーリの戦術は2回とも前衛が足止めし、拘束魔法をかけてから、味方を巻き込む事を躊躇しない上級魔法で止めを刺す形だ。
そして何故かツァーリは遮蔽物の多い地形ではなく、常に開けた地形にいて、足止めするのを待っている。
「もしかして、ツァーリは上級魔法を打つ際にそこから動けないんじゃないのかな?」
僕が疑問を口にすると、エストリアさんが肯定する。
「確かに2回戦とも見通しのいい場所にいたわね。魔術師なら前衛から離れた場所にいて、状況を確認しながら魔法を打つのが普通なのに」
「も、もしかすると……上級魔法の集中で動けないのかもしれません。そして発動の時も動くと集中が切れる……から?」
「だとすると、接敵してしまえば魔法は来ないのか?!」
キーナさんが繋ぎ、オスローが発言する。
「いや、歩きながら炎の礫は撃っていたはずだから、初級魔法は大丈夫なのかも……あ!ちょっと待って?!」
僕はみんなの話を聞いてふと閃いた。不自然な魔力の流れ、上級魔法の魔力枯渇、そこから動けない……
「もしかすると、ツァーリは何らかの方法で外部からの魔力供給を受けている?ツァーリの得意魔法は?」
「た、確か、儀式魔法……です」
「例えば、どこか離れた場所にある魔晶石と手持ちの媒体を儀式魔術を用いて連結し魔力供給を受ける事は理論的には可能だし、確か実績もあるわ」
「そ、その説は……状況を踏まえると、た、正しい可能性が高い……です」
「じゃぁ、その媒体を壊しちまえばいいって事か?!」
「そうね。恐らく性質上媒体は魔石、しかも目に付く所では破壊される危険性が高いから、杖などではなく指輪・腕輪・首飾り。もしくはポーチやポケットなどに隠している?作戦はさっきと一緒だけれども、ツァーリの手段についてはかなり高い確証が得られたと思うわ。結局の所、アルに掛かってくるのだけれども……ね」
「まかせて、ツァーリの思い通りになんかさせないから」
エストリアさんが結論付けて話をしながら視線を向けるので僕は力強く答えながら頷くとみんなを見る。
みんなの瞳には恐怖や気後れなどなく、正義をなすという力を秘めた強い瞳をしている。
「あの貴族野郎に平民の力を見せてやるぜ!」
「翠もアイツ嫌いなのだ!ぶっ飛ばすのだ!!」
オスローが少しおどけて力強く発言すると、翠が勢いよく拳を突き上げる。
「貴族の端くれとして、アイツの貴族感は許せないわ」
「ま、魔術士としても、ゆ、許せない……です」
「みんな、絶対勝とう!戦いは違うけどカイゼル達も同じ気持ちだと思う」
「「おーっ!!」」
皆で拳を突き上げると、僕達は決勝戦の試合場に向かうのだった。
決勝戦前に控え室に集合した僕達はカイゼルさんからそのように報告を受けた。
「決勝戦の相手は、ツァーリのチームよ。性格がどうであれ上級魔法を使えることに間違いはないわ。一発で戦闘不能にならないように、みんな制限はランク3にしましょう。但し、状況によっては<リミット オフ>を使う事も念頭に入れておいて」
エストリアさんは一瞬苦しげな表情を浮かべたが、すぐに平静を取り戻して指示を出す。
≪そういえば、あのツァーリとかという者だが、魔力の流れがおかしかったのぅ。何か外部から魔力を補充しているような魔力循環じゃった≫
『確かに妙な魔力波は検知していましたね。実際間近で見てみれば何かが分かるかもしれませんね』
「ツァーリの上級魔法は何か細工をしているかもしれないです。上級魔法を撃った後も平然と炎の礫を撃ってましたし」
龍爺さんと眼鏡さんからの指摘があったので、僕は話を切り出してみる。
「た、確かに。普通は、じょ、上級魔法を一人で使うと、ほ、ほとんど魔力が切れてしまうはずです」
キーナさんがそう分析したので、僕は更に確信を深めた。
「まずは、僕が怪しそうなツァーリの魔力の源を探知します。そして出来ればその何かを壊してみます」
「じゃぁ、ツァーリまでの道を切り開かないとな!厄介なのはあの拘束魔法か……アルがツァーリに専念するとなると、魔術師は翠が突っ込んで何とかするしかないな」
「わかったのだ!」
「その間、敵の重戦士2人と軽戦士をどうするかが問題ね」
「軽戦士はオレが何とかするから、重戦士2人を足止めできないか?」
「わ、私の、ま、魔法で、何とか……します」
みんなから次々と意見が出て対策が決まっていく。
ツァーリの戦術は2回とも前衛が足止めし、拘束魔法をかけてから、味方を巻き込む事を躊躇しない上級魔法で止めを刺す形だ。
そして何故かツァーリは遮蔽物の多い地形ではなく、常に開けた地形にいて、足止めするのを待っている。
「もしかして、ツァーリは上級魔法を打つ際にそこから動けないんじゃないのかな?」
僕が疑問を口にすると、エストリアさんが肯定する。
「確かに2回戦とも見通しのいい場所にいたわね。魔術師なら前衛から離れた場所にいて、状況を確認しながら魔法を打つのが普通なのに」
「も、もしかすると……上級魔法の集中で動けないのかもしれません。そして発動の時も動くと集中が切れる……から?」
「だとすると、接敵してしまえば魔法は来ないのか?!」
キーナさんが繋ぎ、オスローが発言する。
「いや、歩きながら炎の礫は撃っていたはずだから、初級魔法は大丈夫なのかも……あ!ちょっと待って?!」
僕はみんなの話を聞いてふと閃いた。不自然な魔力の流れ、上級魔法の魔力枯渇、そこから動けない……
「もしかすると、ツァーリは何らかの方法で外部からの魔力供給を受けている?ツァーリの得意魔法は?」
「た、確か、儀式魔法……です」
「例えば、どこか離れた場所にある魔晶石と手持ちの媒体を儀式魔術を用いて連結し魔力供給を受ける事は理論的には可能だし、確か実績もあるわ」
「そ、その説は……状況を踏まえると、た、正しい可能性が高い……です」
「じゃぁ、その媒体を壊しちまえばいいって事か?!」
「そうね。恐らく性質上媒体は魔石、しかも目に付く所では破壊される危険性が高いから、杖などではなく指輪・腕輪・首飾り。もしくはポーチやポケットなどに隠している?作戦はさっきと一緒だけれども、ツァーリの手段についてはかなり高い確証が得られたと思うわ。結局の所、アルに掛かってくるのだけれども……ね」
「まかせて、ツァーリの思い通りになんかさせないから」
エストリアさんが結論付けて話をしながら視線を向けるので僕は力強く答えながら頷くとみんなを見る。
みんなの瞳には恐怖や気後れなどなく、正義をなすという力を秘めた強い瞳をしている。
「あの貴族野郎に平民の力を見せてやるぜ!」
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