第十六王子の建国記
第128話王都脱出
王は残存する王都騎士団を指揮して、王都内にある神殿から神官を強制的に集め、王都騎士団と連携させた。
常日頃から、王都魔境と王都ダンジョンで、騎士団員と神官は連携して訓練をしていたから、直ぐに対応は出来た。
だか、既に近衛騎士団は壊滅状態であり、王都騎士団も四分の一の戦力となっていた。
王都魔境と王都ダンジョンは、近衛騎士団と王都騎士団が優先的に使用するので、王都の冒険者組合はろくな人材がいなかった。
王と冒険者組合にいるのは、両騎士団に所属していない貴族の子弟か、王都の住民で冒険者になりたての新人ばかりだった。
王都冒険者組合で基礎訓練を終えたら、地方の魔境やダンジョンに行って実力を養うのだ。
そんな新人ばかりの王都の冒険者だったが、この危機的状況では猫の手も借りたいので、王都住民の強制疎開の護衛が強制依頼された。
ほとんどの住民は、王都から出たいとは思っていない。
混乱の原因が人間で、王都に攻め込んできているのなら、王都に籠城するのが一番だ。
だが今回は、王都を護るはずの王都騎士団と、王家を護るはずの近衛騎士団がアンデット化しており、王都内で仲間を増やそうと暴れているのだ。
王都から逃げ出す以外、助かる道などないのだ。
激減した王都騎士団を効率的に使い、王都の住民に正確な情報を与え、急ぎベン大将軍を頼って逃げろと国王陛下自ら勅命を下したのだ。
魔族との防衛戦に大勝利したベン大将軍の活躍は、その前の不正貴族粛清騒動と共に、王都の民に広まっていた。
今やベン大将軍が、国王陛下や王太子殿下を超える人気者で、この最悪の状態では、王都の民が無条件で頼れる数少ない存在だった。
ドラゴンダンジョン騎士団が魔族に敗れた事実は知られていないので、未だ勇名は健在だが、王都の民が頼って逃げるには、ドラゴンダンジョンは遠すぎた。
これはアレクサンダー王子も同じで、旧ボニオン公爵領も王都から遠く離れているので、王都から逃げ出す民が頼るには遠すぎた。
もちろん、現在ベン大将軍が駐屯する国境線も王都から遠いのだが、王都の民の印象では、王都に迫る魔族の大軍団を、王都近況で迎え撃って壊滅させたのだ。
そこから国境線に大移動した事など、王都の民の殆どが理解していなかった。
もちろん王も無責任に王都の民を送り出してはいない。
少ない王都騎士団員をやりくりして、ベン大将軍に王都の民を迎えに出陣するように勅命を出していた。
同時にアレクサンダー王子にも、自分が死んだり魔族に憑依されたりする可能性を伝える為、伝令を送り出していた。
常日頃から、王都魔境と王都ダンジョンで、騎士団員と神官は連携して訓練をしていたから、直ぐに対応は出来た。
だか、既に近衛騎士団は壊滅状態であり、王都騎士団も四分の一の戦力となっていた。
王都魔境と王都ダンジョンは、近衛騎士団と王都騎士団が優先的に使用するので、王都の冒険者組合はろくな人材がいなかった。
王と冒険者組合にいるのは、両騎士団に所属していない貴族の子弟か、王都の住民で冒険者になりたての新人ばかりだった。
王都冒険者組合で基礎訓練を終えたら、地方の魔境やダンジョンに行って実力を養うのだ。
そんな新人ばかりの王都の冒険者だったが、この危機的状況では猫の手も借りたいので、王都住民の強制疎開の護衛が強制依頼された。
ほとんどの住民は、王都から出たいとは思っていない。
混乱の原因が人間で、王都に攻め込んできているのなら、王都に籠城するのが一番だ。
だが今回は、王都を護るはずの王都騎士団と、王家を護るはずの近衛騎士団がアンデット化しており、王都内で仲間を増やそうと暴れているのだ。
王都から逃げ出す以外、助かる道などないのだ。
激減した王都騎士団を効率的に使い、王都の住民に正確な情報を与え、急ぎベン大将軍を頼って逃げろと国王陛下自ら勅命を下したのだ。
魔族との防衛戦に大勝利したベン大将軍の活躍は、その前の不正貴族粛清騒動と共に、王都の民に広まっていた。
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これはアレクサンダー王子も同じで、旧ボニオン公爵領も王都から遠く離れているので、王都から逃げ出す民が頼るには遠すぎた。
もちろん、現在ベン大将軍が駐屯する国境線も王都から遠いのだが、王都の民の印象では、王都に迫る魔族の大軍団を、王都近況で迎え撃って壊滅させたのだ。
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もちろん王も無責任に王都の民を送り出してはいない。
少ない王都騎士団員をやりくりして、ベン大将軍に王都の民を迎えに出陣するように勅命を出していた。
同時にアレクサンダー王子にも、自分が死んだり魔族に憑依されたりする可能性を伝える為、伝令を送り出していた。
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