大国王女の謀略で婚約破棄され 追放になった小国王子は、 ほのぼのとした日常を望む最強魔法使いでした。
第184話妊娠2
「ガビ。ガビが妊娠したら、余も手伝う事があるのか」
「そうですね。妊娠したら、しばらく会えなくなります」
「どれくらい会えなくなるのだ」
「十年ほどでしょうか」
「え。そんなに会えなくなるのか」
「はい。哀しい事ですが、そうなってしまいます」
「正直に話して欲しいのだが、それは、ガビが真実の姿に戻るからかい」
「はい。子供を授かった場合は、元の姿に戻らなければなりません。そうしなければ、身体に宿った子供に負担がかかってしまいます」
「真実の姿に戻ったガビに、余が会いに行ってはいけないのか」
「真実の姿をルイ様に御見せしたくないのです」
「余はダイの真実の姿を見たし、それほど気にする必要はないと思うのだが」
「ルイ様。見られる女の気持ちを御考え下さい」
「そうか。無理強いはすまい」
「ただ、その間にルイ様が不自由しないように、人の姿を模した魔晶石使い魔を御側に侍らせます」
「いや、そんな事は気にしなくていいよ」
「いいえ。ルイ様の年頃で、側に女性がいないと何かと不自由なのは理解しております」
「いや、しかしだな」
「ルイ様」
「何だい」
「我々も人間と同じで、妊娠中は精神的に不安定になります」
「ほう、そうなのか」
「はい。ですから、妊娠中にルイ様が人間の女性と親しくなるようなことがあると、嫉妬に狂ってしまうかもしれません」
「それは。大事だな」
「はい。ダイですらあれほどの大事になったのです」
「そうだな」
「私は人間界におります」
「ダイは魔界にいたから人間界に損害を出さずに済んだが、人間界だったら多くの人間が巻き込まれて死んでいただろうな」
「私はダイよりも強いです」
「そうだな。余とガビが協力して、何とか無傷でダイを抑え込むことが出来たのだよな」
「はい。私が狂って暴れても、ダイも一族の者も、ルイ様に手を貸す事はありません」
「そうだな。余の浮気が原因だとすると、むしろ一緒に暴れるかもしれないな」
「ですから、そんな事が起こらないように、私の魔晶石使い魔にルイ様の御世話をさせたいのです」
「そうだね。そうした方がいいね」
「では、私が妊娠した時の為に、今から魔晶石使い魔を創っておきますね」
「おい。いったいどれくらいの強さの魔晶石使い魔を創り出す心算だい」
「それはもちろん、龍級の魔晶石使い魔でございます」
「やれやれ、御手柔らかに頼むよ」
「分かっております。ルイ様の側に侍るに相応しい、特別製の魔晶石使い魔を創り上げてみせます」
「いや、そうじゃなくて、ほどほどでいいから。ほどほどで」
「そうですね。妊娠したら、しばらく会えなくなります」
「どれくらい会えなくなるのだ」
「十年ほどでしょうか」
「え。そんなに会えなくなるのか」
「はい。哀しい事ですが、そうなってしまいます」
「正直に話して欲しいのだが、それは、ガビが真実の姿に戻るからかい」
「はい。子供を授かった場合は、元の姿に戻らなければなりません。そうしなければ、身体に宿った子供に負担がかかってしまいます」
「真実の姿に戻ったガビに、余が会いに行ってはいけないのか」
「真実の姿をルイ様に御見せしたくないのです」
「余はダイの真実の姿を見たし、それほど気にする必要はないと思うのだが」
「ルイ様。見られる女の気持ちを御考え下さい」
「そうか。無理強いはすまい」
「ただ、その間にルイ様が不自由しないように、人の姿を模した魔晶石使い魔を御側に侍らせます」
「いや、そんな事は気にしなくていいよ」
「いいえ。ルイ様の年頃で、側に女性がいないと何かと不自由なのは理解しております」
「いや、しかしだな」
「ルイ様」
「何だい」
「我々も人間と同じで、妊娠中は精神的に不安定になります」
「ほう、そうなのか」
「はい。ですから、妊娠中にルイ様が人間の女性と親しくなるようなことがあると、嫉妬に狂ってしまうかもしれません」
「それは。大事だな」
「はい。ダイですらあれほどの大事になったのです」
「そうだな」
「私は人間界におります」
「ダイは魔界にいたから人間界に損害を出さずに済んだが、人間界だったら多くの人間が巻き込まれて死んでいただろうな」
「私はダイよりも強いです」
「そうだな。余とガビが協力して、何とか無傷でダイを抑え込むことが出来たのだよな」
「はい。私が狂って暴れても、ダイも一族の者も、ルイ様に手を貸す事はありません」
「そうだな。余の浮気が原因だとすると、むしろ一緒に暴れるかもしれないな」
「ですから、そんな事が起こらないように、私の魔晶石使い魔にルイ様の御世話をさせたいのです」
「そうだね。そうした方がいいね」
「では、私が妊娠した時の為に、今から魔晶石使い魔を創っておきますね」
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