大国王女の謀略で婚約破棄され 追放になった小国王子は、 ほのぼのとした日常を望む最強魔法使いでした。
第19話交代
「若様、ダイ殿、次の者達を連れてきました。それとこれが今回の成果です」
レイラはいったん冒険者ギルドに戻って、自分の魔法袋と老人と少女に持たせた狩りの成果を換金してきた。
そして税金七割と、運搬費用として老人と少女に支払った手取りの十%(三割の十%)を引いた、二十七%の成果を手渡した。
「予想はしていましたが、不当に買取価格が安いですね」
「そうだね。今度は運んでもらう分は現物を残してもらおう」
「若様、ダイ殿、残念ですがこの国では魔境で狩った獲物は強制買取なのです」
「では自分で狩った獲物でも、安く買い叩かれた上に、食べる分を手数料や税を加えた高い金額で買わないといけないのかい」
「はい」
「ひどい国だね」
「残念ですが、それがこの国の現状です」
「さっきここで獲物を焼いて食べたけど、それはだいじょうぶなのかい」
「さすがにそこまでは言ってきません」
「じゃあさっき料理して残っているオオネズミを喰って、お腹一杯にしてから運んでよ」
「そうさせてもらえれば助かります! みんな、若様とダイ殿のご厚意で食事をふるまってくださる。お礼を言いなさい」
「「「「「ありがとうございます!」」」」」
新たに集められた老人と子供が一斉にお礼を言った。
最初に食事付きと言う約束ではあったが、老人たちも子供たちも、出されるのはカチカチになった古いライ麦パンと腐りかけた野菜で作ったスープだと思っていた。
それが狩ったばかりの魔物肉を、それもお腹一杯食べていいと言われるとは思ってもいなかったので、むさぼるように食べ始めた。
「それでレイラさん、換金に行ってもらっている間にこれを狩っておいたんで、レイラさんの魔法袋に入れて運んでよ」
そう言ってルイが出したのは、大量のホーンラビットとファングラットだった。
実際には白金級や白銀級の魔物もたくさん狩っているのだが、ルイとダイが魔法袋を使えることがバレていないので、税を払わずに持ち帰ることにしたのだ。
ルイもダイも、この国と決定的に対立しても構わないと覚悟を決めたようだ。
「若様、ダイ殿、この子たちにも狩りの練習をさせたいのですが、お願いさせて頂いてよろしいでしょうか?」
それと今度来た子供たちは、さっき狩りの練習をしたのと違う子たちだったので、レイラは改めて狩りの練習をさせたいとお願いしてきた。
「構わないよ。だけどさっきの子たちより幼いようだから、ケガをしないように十分気を付けるんだよ」
「はい、ありがとうございます」
「若様とダイ殿が許可してくださった。狩った獲物はお前たちの物になるが、だからと言ってあせらず十分気を付けて狩るんだぞ」
「はい。ありがとうございます。若様、ダイ様」
今度来た子供たちは、わずかとはいえ先に来た子供たちが銅貨を手に入れたのを見ているので、自分たちもお金を手に入れようと必死だった。
レイラはいったん冒険者ギルドに戻って、自分の魔法袋と老人と少女に持たせた狩りの成果を換金してきた。
そして税金七割と、運搬費用として老人と少女に支払った手取りの十%(三割の十%)を引いた、二十七%の成果を手渡した。
「予想はしていましたが、不当に買取価格が安いですね」
「そうだね。今度は運んでもらう分は現物を残してもらおう」
「若様、ダイ殿、残念ですがこの国では魔境で狩った獲物は強制買取なのです」
「では自分で狩った獲物でも、安く買い叩かれた上に、食べる分を手数料や税を加えた高い金額で買わないといけないのかい」
「はい」
「ひどい国だね」
「残念ですが、それがこの国の現状です」
「さっきここで獲物を焼いて食べたけど、それはだいじょうぶなのかい」
「さすがにそこまでは言ってきません」
「じゃあさっき料理して残っているオオネズミを喰って、お腹一杯にしてから運んでよ」
「そうさせてもらえれば助かります! みんな、若様とダイ殿のご厚意で食事をふるまってくださる。お礼を言いなさい」
「「「「「ありがとうございます!」」」」」
新たに集められた老人と子供が一斉にお礼を言った。
最初に食事付きと言う約束ではあったが、老人たちも子供たちも、出されるのはカチカチになった古いライ麦パンと腐りかけた野菜で作ったスープだと思っていた。
それが狩ったばかりの魔物肉を、それもお腹一杯食べていいと言われるとは思ってもいなかったので、むさぼるように食べ始めた。
「それでレイラさん、換金に行ってもらっている間にこれを狩っておいたんで、レイラさんの魔法袋に入れて運んでよ」
そう言ってルイが出したのは、大量のホーンラビットとファングラットだった。
実際には白金級や白銀級の魔物もたくさん狩っているのだが、ルイとダイが魔法袋を使えることがバレていないので、税を払わずに持ち帰ることにしたのだ。
ルイもダイも、この国と決定的に対立しても構わないと覚悟を決めたようだ。
「若様、ダイ殿、この子たちにも狩りの練習をさせたいのですが、お願いさせて頂いてよろしいでしょうか?」
それと今度来た子供たちは、さっき狩りの練習をしたのと違う子たちだったので、レイラは改めて狩りの練習をさせたいとお願いしてきた。
「構わないよ。だけどさっきの子たちより幼いようだから、ケガをしないように十分気を付けるんだよ」
「はい、ありがとうございます」
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