「異世界動画で億万長者・ドローンの御蔭で助かっています」(神隠しで異世界に迷い込んだ人間不信の僕は、又従姉の助けを受けて異世界で生き残ろうと必死です)

克全

第30話盗賊団

3度目の新月(82日目)を迎えるにあたり、多くの換金商品をドローン配送してもらった。爆発的に再生回数が増えた動画再生収入が入金されたが、その額は322万6454円もあり姉ちゃんに危険な換金をしてもらわなくてすんだ。

黒胡椒:1000g×100×3304円=33万0400円
黒胡椒:100g×2000×313円=62万6000円
上白糖:1000g×30×5940円×10=5万9400円
干椎茸:1000g×100×6800円=68万0000円
濃紫絹:500g×200×1万6800円=336万円
コシヒカリ:2kg×200×1850円=37万円
小麦粉  :2kg×200×847円=16万9400円

「姉上様、敵が攻め寄せてきます」

「なに! 誰だ?」

「装備から考えれば盗賊団と思われますが、我が家はまがりなりにも騎士家です、後ろ盾なしに攻め込んでくるとは思われません」

「どこぞの貴族家か有力騎士家が黒幕だといいたいのだな?」

「はい」

「だが誰が後ろ盾についていようと関係ない、我が家に攻め込むものは問答無用で皆殺しだ! バルバラも迎撃の準備をせよ」

「御待ちください姉上様、ここはイチロウ殿に援軍を依頼いたしましょう」

「なに? だがイチロウ殿を護ると言う約束で色々と手数料をもらっている、ここで借りを作りわけには行くまい」

「いえ、イチロウ殿の命が危険な場合は、互いに協力するという約束を交わしております。今回の盗賊団はドローンで確認できただけ300を超えています、イチロウ殿の護衛をさせている従士も動員しませんと、領民全員を動員しても護り切れない可能性があります」

「しかたあるまい、バルバラがネットとやらで交渉してくれ」

「はい、御任せください」

バルバラから連絡を受けたので、直ぐに20人のメイドに武装させて護衛従士と交代させた。そして60兵の護衛従士をローゼンミュラー家にもどし、できるだけ砦から遠方で迎撃することになった。俺としては、4姉妹と近衛従士20兵だけで十分迎撃できると思うのだが、バルバラには何か引っかかることがあるのだろう。

そうそう、今回早期に敵を見つけることができたのは、バルバラ・べアトリクス・ブリギッタ・ビアンカの4姉妹にドローンを使った索敵を覚えさせ実行させていたからだ。もちろん当初は俺も手本を見せるためにやっていたが、いまでは完全に任せている。

莫大な利益を生むローゼンミュラー領を狙う者が出てくるのは仕方がない。その敵を砦からどれだけ遠方で見つけられるかどうかで、砦を護りきれるか攻め滅ぼされるかが決まる。だから、スマホ・パソコンの操作と同時に。ドローンの操作も覚えてもらっていた。それに俺が日本に戻れた場合でも、ドローン交易を続けることができれば、日本に戻っても永続的に大金持ちでいれる。だから前回テストパイロットを雇った時に、姉妹に使わせる偵察用ドローンを購入して送ってもらっていたのだ。

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