初老おっさんの異世界漫遊記・どうせ食べるなら美味しいものが喰いたいんだ!
第168話魔虫料理1
ナーポリ近郊の秘密キャンプ地近くの森
「斃さないのか?」
「う~ん、なんか引っかかるんだよね」
「ふん、あんな不味い奴は、さっさと斃してしまうべきなのだ。スライムよりは、奴が食べている魔虫や魔獣の方がよほど美味いのだぞ」
「魔虫は美味いのか?」
「以前ミノルが喰わせてくれた、海老と言う奴と同じ味がする。そうだ! 今日は海老を喰わせろ!」
「馬鹿言うんじゃない! あんな高い料理を、リュウのような大喰らいに食わせるほどの貯金なんてないぞ」
「貯金? 獲物を狩ってくるから、それを売ればよかろう」
「あ! 忘れていた」
「ふむ? 何を忘れてたのだ?」
「ドローン配送でダイオウイカを売りに出していたけど、あれ売れたかどうか確認していなかった」
「やれやれ、もうどうでもよかったのではないのか?」
「ははははは、忘れていただけだよセイ」
「それをどうでもよいと言うのだ」
「まあ、そうかもしれないな。まあ、それはいいじゃないか。とにかく、売れているかどうか見てみるよ」
「その前にスライムを斃してしまえ、そうでないと喰える獲物や売れる獲物が無駄になるぞ!」
「分かったよ、即死系の魔法なら魔力無駄にならないし、料理の材料としての試作にも使えるだろ」
「即死系の魔法があっているのは認めるが、スライムを喰う気はないからな」
「万が一美味しく作れても、リュウには絶対食べさせないからな」
なんか引っかかるんだけど、それが料理の材料なのか、他に理由があるのか分からないんだよね。
「うぬぅぅぅぅぅ、構わんぞ! スライムが美味しくなるなど絶対に有り得ん!」
「そうだよな、なんか引っかかるんだけど、美味しくなりそうな気はしないよな。でもまあね、殺生する以上は、出来るだけ活用しないといけないよな」
「ふん、その辺は好きにするがよかろう」
「メガ・デス!」
俺が千頭規模の死魔法を唱えると、屑野菜に集まった魔虫や魔獣にスライムを加えた一団が、死屍累々の状況となった。どうしても食べたい訳では無いのだけど、美味しくなるかどうかくらいは試してみよう。
俺は格段にレベルアップしたリサーチ魔法を使い、殺した魔虫や魔獣にスライムが美味しいかどうか調べてみた。そうしたら、魔虫は4つの味群に大別できることが分かった。
1:小エビなどの甲殻類系味
2:ナッツなどの豆系味
3:甘味のあるクリーミー系味
4:その他独特な味系
今回はまずエビ・カニに似た1の魔虫を、さらに詳しくリサーチ魔法で調べてみた。
1:甘めかつ薄味のエビ・カニ群(ミミズ系)
2:薄味のエビ・カニ食感(ゴキブリ系)
3:雑味のあるエビ味(鈍いゴキブリ系)
4:雑味のあるカニ味(コオロギ系)
1:素揚げでエビのポップコーン風味
2:チリソースで炒めたりピザの具材でエビ・カニ食感のプレーン風味
3:素揚げで苦味のあるエビ
4:煮ると出汁もとれる苦味のあるカニ味
リサーチ魔法が、俺の指示次第で随分使える魔法になっている!
甲殻類系味に分類されたミミズ系の魔虫を、この場で素揚にして少し塩を振って試食してみた。
「美味い! リサーチ魔法通り小海老の唐揚に近いな」
「本当か主? ちょっと食べさせてくれ」
「いいぞ、どうだ?」
「本当だ! 以前主が食べさせてくれた小海老の唐揚に近い!」
「食べたいミャ、直ぐに食べたいミャ」
「よしよし、ジャイアント・ホワイトホエールの脂で揚げてやるからな」
俺は旨味とレベル差による美味しさを加える為、日本のサラダ油ではなく、ラードやヘッドと同じように、ジャイアント・ホワイトホエール油で揚げてみることにした。
「待てないみゃ、今ある分だけでも食べたいミャ」
「よしよし、じゃあこれを食べてみなさい」
「美味しいみゃ! ジャイアント・ホワイトホエールの方が美味しいけど、これは初めて食べる味ミャ!」
「そうかそうか、それはよかった。今度この世界にいるエビやカニを捕まえて料理してあげるからね」
「早く食べたいミャ、明日食べたいミャ」
「そうかそうか、明日は無理かもしれないけれど、出来るだけ早く捕まえてあげるからね」
「早くミャ!」
「うぬぅぅぅぅぅ」
リュウの唸り声は無視!
「余にも喰わせるのだ!」
「俺の料理にケチをつける奴に喰わせる料理は無いね!」
「余はミノルの料理にケチをつけた訳では無い! あくまでスライムが食べるに値しないと言っただけだ!」
「だが俺が試作してみると言ったなら、いつも俺の料理を食べているのなら、試食に付き合う義務があるだろう」
「うぬぅぅぅぅぅ」
「どうなんだ、魔虫料理を食べてスライム料理も食べるのか? それともスライム料理を食べないから、今後二度と俺の料理を食べないようにするのか、はっきりこの場で約束するんだ」
「なんだ? その今後二度とミノルの料理を食べないと言う無理無体は!」
「四の五のうるさいぞ! どっちにするんだ?」
「喰えばいいのだろう、喰えば! 余直々にスライム料理の試食に付き合ってやる」
「最初から素直にそう言えばいいんだよ、さあ、喰ってみろ」
「うぉぉぉぉ! 美味いぞ、以前食べた日本とやらの海老料理も美味しかったが、この料理はそれ以上の美味しさだ!」
「本当に美味しいぞ主、これを食べたらさっきの素揚げはもう喰えんぞ」
「ほんとうミャ、さっきよりも美味しいみゃ、次からはこれだけ食べたいミャ」
「そうかそうか、やっぱり日本のサラダ油も美味しいけど、レベルの高いジャイアント・ホワイトホエールの脂を使う方が、格段に美味しくなるんだな。次はちょっと大人の味にして、辛い料理にして見るな。リュウ、セイ、白虎、俺の真似して料理してみてくれ」
「うぬぅぅぅぅぅ、仕方あるまい」
「任せておけ」
「え~、食べるのに専念させてくれよ、主」
「白虎!」
「ゴメンナサイ、ごめんなさい、御免なさい!」
セイと白虎は、何時もの突っ込みをやらないと落ち着かないのかね?
「虫のチリソース炒め」
1:薄味のエビ・カニ食感(ゴキブリ系)虫:適量
2:塩 :適量
3:片栗粉:適量
4:料理酒:適量
5:チリソース:適量
1:薄味のエビ・カニ食感に分類された虫群を茹でる
2:茹でた後で片栗粉・塩・酒を入れて1と和える
3:焦げる直前まで揚げる
4:チリソースと軽く炒めて完成
この世界の素材でチリソースも完成させなければならないな。
「これは美味しいかな?」
「美味しいみゃ! ちょっと辛いけど美味しみゃ!」
「主! 俺にはこの辛さが丁度いい刺激だ!」
「美味いぞ美味い! 余にはもっともっと辛くしてくれ!」
リュウがもっと辛くしてくれと言ったので、雑味のあるエビ味(鈍いゴキブリ系)でも大丈夫と判断し、ジャイアント・ホワイトホエール脂で素揚げにして、ハバネロソースやジョロキアソース、他にもタバスコソースやニンニク七味を組み合わせて振りかけてあげた。
アグネスには辛すぎるので、素揚げしてマヨネーズやタルタルソースを用意してあげたが、リュウや白虎も欲しがってしまった。仕方がないので、以前買い置きしていた調味料類を、全部アイテムボックスから取り出して自由に使わせた。
最後に雑味のあるカニ味(コオロギ系)を塩茹でにしようかと思ったのだが、1度ジャイアント・ホワイトホエール脂とのコラボを食べたら、ただの塩茹ででは絶対満足しないと判断し、全部唐揚や素揚げにして食べてもらうことにした。
「斃さないのか?」
「う~ん、なんか引っかかるんだよね」
「ふん、あんな不味い奴は、さっさと斃してしまうべきなのだ。スライムよりは、奴が食べている魔虫や魔獣の方がよほど美味いのだぞ」
「魔虫は美味いのか?」
「以前ミノルが喰わせてくれた、海老と言う奴と同じ味がする。そうだ! 今日は海老を喰わせろ!」
「馬鹿言うんじゃない! あんな高い料理を、リュウのような大喰らいに食わせるほどの貯金なんてないぞ」
「貯金? 獲物を狩ってくるから、それを売ればよかろう」
「あ! 忘れていた」
「ふむ? 何を忘れてたのだ?」
「ドローン配送でダイオウイカを売りに出していたけど、あれ売れたかどうか確認していなかった」
「やれやれ、もうどうでもよかったのではないのか?」
「ははははは、忘れていただけだよセイ」
「それをどうでもよいと言うのだ」
「まあ、そうかもしれないな。まあ、それはいいじゃないか。とにかく、売れているかどうか見てみるよ」
「その前にスライムを斃してしまえ、そうでないと喰える獲物や売れる獲物が無駄になるぞ!」
「分かったよ、即死系の魔法なら魔力無駄にならないし、料理の材料としての試作にも使えるだろ」
「即死系の魔法があっているのは認めるが、スライムを喰う気はないからな」
「万が一美味しく作れても、リュウには絶対食べさせないからな」
なんか引っかかるんだけど、それが料理の材料なのか、他に理由があるのか分からないんだよね。
「うぬぅぅぅぅぅ、構わんぞ! スライムが美味しくなるなど絶対に有り得ん!」
「そうだよな、なんか引っかかるんだけど、美味しくなりそうな気はしないよな。でもまあね、殺生する以上は、出来るだけ活用しないといけないよな」
「ふん、その辺は好きにするがよかろう」
「メガ・デス!」
俺が千頭規模の死魔法を唱えると、屑野菜に集まった魔虫や魔獣にスライムを加えた一団が、死屍累々の状況となった。どうしても食べたい訳では無いのだけど、美味しくなるかどうかくらいは試してみよう。
俺は格段にレベルアップしたリサーチ魔法を使い、殺した魔虫や魔獣にスライムが美味しいかどうか調べてみた。そうしたら、魔虫は4つの味群に大別できることが分かった。
1:小エビなどの甲殻類系味
2:ナッツなどの豆系味
3:甘味のあるクリーミー系味
4:その他独特な味系
今回はまずエビ・カニに似た1の魔虫を、さらに詳しくリサーチ魔法で調べてみた。
1:甘めかつ薄味のエビ・カニ群(ミミズ系)
2:薄味のエビ・カニ食感(ゴキブリ系)
3:雑味のあるエビ味(鈍いゴキブリ系)
4:雑味のあるカニ味(コオロギ系)
1:素揚げでエビのポップコーン風味
2:チリソースで炒めたりピザの具材でエビ・カニ食感のプレーン風味
3:素揚げで苦味のあるエビ
4:煮ると出汁もとれる苦味のあるカニ味
リサーチ魔法が、俺の指示次第で随分使える魔法になっている!
甲殻類系味に分類されたミミズ系の魔虫を、この場で素揚にして少し塩を振って試食してみた。
「美味い! リサーチ魔法通り小海老の唐揚に近いな」
「本当か主? ちょっと食べさせてくれ」
「いいぞ、どうだ?」
「本当だ! 以前主が食べさせてくれた小海老の唐揚に近い!」
「食べたいミャ、直ぐに食べたいミャ」
「よしよし、ジャイアント・ホワイトホエールの脂で揚げてやるからな」
俺は旨味とレベル差による美味しさを加える為、日本のサラダ油ではなく、ラードやヘッドと同じように、ジャイアント・ホワイトホエール油で揚げてみることにした。
「待てないみゃ、今ある分だけでも食べたいミャ」
「よしよし、じゃあこれを食べてみなさい」
「美味しいみゃ! ジャイアント・ホワイトホエールの方が美味しいけど、これは初めて食べる味ミャ!」
「そうかそうか、それはよかった。今度この世界にいるエビやカニを捕まえて料理してあげるからね」
「早く食べたいミャ、明日食べたいミャ」
「そうかそうか、明日は無理かもしれないけれど、出来るだけ早く捕まえてあげるからね」
「早くミャ!」
「うぬぅぅぅぅぅ」
リュウの唸り声は無視!
「余にも喰わせるのだ!」
「俺の料理にケチをつける奴に喰わせる料理は無いね!」
「余はミノルの料理にケチをつけた訳では無い! あくまでスライムが食べるに値しないと言っただけだ!」
「だが俺が試作してみると言ったなら、いつも俺の料理を食べているのなら、試食に付き合う義務があるだろう」
「うぬぅぅぅぅぅ」
「どうなんだ、魔虫料理を食べてスライム料理も食べるのか? それともスライム料理を食べないから、今後二度と俺の料理を食べないようにするのか、はっきりこの場で約束するんだ」
「なんだ? その今後二度とミノルの料理を食べないと言う無理無体は!」
「四の五のうるさいぞ! どっちにするんだ?」
「喰えばいいのだろう、喰えば! 余直々にスライム料理の試食に付き合ってやる」
「最初から素直にそう言えばいいんだよ、さあ、喰ってみろ」
「うぉぉぉぉ! 美味いぞ、以前食べた日本とやらの海老料理も美味しかったが、この料理はそれ以上の美味しさだ!」
「本当に美味しいぞ主、これを食べたらさっきの素揚げはもう喰えんぞ」
「ほんとうミャ、さっきよりも美味しいみゃ、次からはこれだけ食べたいミャ」
「そうかそうか、やっぱり日本のサラダ油も美味しいけど、レベルの高いジャイアント・ホワイトホエールの脂を使う方が、格段に美味しくなるんだな。次はちょっと大人の味にして、辛い料理にして見るな。リュウ、セイ、白虎、俺の真似して料理してみてくれ」
「うぬぅぅぅぅぅ、仕方あるまい」
「任せておけ」
「え~、食べるのに専念させてくれよ、主」
「白虎!」
「ゴメンナサイ、ごめんなさい、御免なさい!」
セイと白虎は、何時もの突っ込みをやらないと落ち着かないのかね?
「虫のチリソース炒め」
1:薄味のエビ・カニ食感(ゴキブリ系)虫:適量
2:塩 :適量
3:片栗粉:適量
4:料理酒:適量
5:チリソース:適量
1:薄味のエビ・カニ食感に分類された虫群を茹でる
2:茹でた後で片栗粉・塩・酒を入れて1と和える
3:焦げる直前まで揚げる
4:チリソースと軽く炒めて完成
この世界の素材でチリソースも完成させなければならないな。
「これは美味しいかな?」
「美味しいみゃ! ちょっと辛いけど美味しみゃ!」
「主! 俺にはこの辛さが丁度いい刺激だ!」
「美味いぞ美味い! 余にはもっともっと辛くしてくれ!」
リュウがもっと辛くしてくれと言ったので、雑味のあるエビ味(鈍いゴキブリ系)でも大丈夫と判断し、ジャイアント・ホワイトホエール脂で素揚げにして、ハバネロソースやジョロキアソース、他にもタバスコソースやニンニク七味を組み合わせて振りかけてあげた。
アグネスには辛すぎるので、素揚げしてマヨネーズやタルタルソースを用意してあげたが、リュウや白虎も欲しがってしまった。仕方がないので、以前買い置きしていた調味料類を、全部アイテムボックスから取り出して自由に使わせた。
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