「溺愛」「婚約破棄」「ざまあ」短編集4
第7話
「この門は死守しなさい!
民を護るのは貴族士族の役目です。
レネオス公爵家令嬢カチュア様を護る騎士の強さと誇りを、卑怯卑劣な盗賊どもに見せつけてやりなさい!」
「「「「「おう!」」」」」
見え透いた嘘ですが、民には真実に聞こえるかもしれません。
ここは演じ切るしかありません。
相手は盗賊などではありません。
鍛え抜かれた刺客です。
並大抵の敵ではありません。
死を覚悟して戦わなければいけません。
それに、我々にも有利な点もあります。
彼らは私たちがこの街を逃げ出すと考えていたはずです。
王国方面と学院方面の両方に罠を張っているはずです。
兵力も三分割しているでしょう。
街の防壁前で迎撃するとは思っていなかったでしょう。
防壁前ならば、背後を気にする必要がなくなります。
敵は正面か横からしか攻撃できません。
横も斜め後ろを心配しなくてすみます。
さらに言えば、敵は朝まで待てないはずです。
時間が経てば、この地の領主が軍勢を派遣するでしょう。
王家の刺客であろうと、レネオス公爵家の刺客であろうと、この襲撃が表に出る事は避けたいはずです。
時間は私たちの味方なのです。
先に襲撃を受けましたが、後の先は取れました。
有利になったはずでした。
ですが、正面戦力の力量差が激し過ぎました。
我が家の騎士でなんとか互角。
我が家の従士では全く歯が立ちません。
徐々に味方が斃れていきます。
刺客らしく、剣や矢に毒を塗っているのでしょう。
完全防御の板金鎧を装備した、動きもいい騎士ならばなんとか防御します。
ですが従士では、装備も動きも騎士に劣ります。
次々と味方従士が斃れ数を減らしていくのです。
「カチュア様。
レイラ様。
我々が討ってでます」
「味方を気にして焦ってはいけませんよ。
騎士も従士も、主君のために死ぬことこそ誇りなのです。
最良のタイミングで動きなさい」
「「「「「はい!」」」」」
敵の増援が集まり、ギリギリ護りを保っていた騎士の防衛線が突破されました。
ですが敵には驕りがあったのでしょう。
それとも前回の襲撃とは違う敵だったのか?
同じ敵でも連絡が悪いのか?
何人かは逃がしたと思っていましたが、前回の襲撃犯を皆殺しにできたのか?
刺客たちは戦闘侍女を甘く見ていました。
カチュアと私を護るだけだと思い込んでいたのです。
戦闘侍女たちはその程度の力量ではないのです。
代々のレネオス公爵夫人が束ねる裏の者たち。
レネオス公爵家の刺客団こそ戦闘侍女たちなのです。
ライリーのようなモノには引き継ぐことができないので、孫の誰かに引き継がせる気だったレネオス公爵家の切り札。
彼女たちが逆撃に転じたのです!
民を護るのは貴族士族の役目です。
レネオス公爵家令嬢カチュア様を護る騎士の強さと誇りを、卑怯卑劣な盗賊どもに見せつけてやりなさい!」
「「「「「おう!」」」」」
見え透いた嘘ですが、民には真実に聞こえるかもしれません。
ここは演じ切るしかありません。
相手は盗賊などではありません。
鍛え抜かれた刺客です。
並大抵の敵ではありません。
死を覚悟して戦わなければいけません。
それに、我々にも有利な点もあります。
彼らは私たちがこの街を逃げ出すと考えていたはずです。
王国方面と学院方面の両方に罠を張っているはずです。
兵力も三分割しているでしょう。
街の防壁前で迎撃するとは思っていなかったでしょう。
防壁前ならば、背後を気にする必要がなくなります。
敵は正面か横からしか攻撃できません。
横も斜め後ろを心配しなくてすみます。
さらに言えば、敵は朝まで待てないはずです。
時間が経てば、この地の領主が軍勢を派遣するでしょう。
王家の刺客であろうと、レネオス公爵家の刺客であろうと、この襲撃が表に出る事は避けたいはずです。
時間は私たちの味方なのです。
先に襲撃を受けましたが、後の先は取れました。
有利になったはずでした。
ですが、正面戦力の力量差が激し過ぎました。
我が家の騎士でなんとか互角。
我が家の従士では全く歯が立ちません。
徐々に味方が斃れていきます。
刺客らしく、剣や矢に毒を塗っているのでしょう。
完全防御の板金鎧を装備した、動きもいい騎士ならばなんとか防御します。
ですが従士では、装備も動きも騎士に劣ります。
次々と味方従士が斃れ数を減らしていくのです。
「カチュア様。
レイラ様。
我々が討ってでます」
「味方を気にして焦ってはいけませんよ。
騎士も従士も、主君のために死ぬことこそ誇りなのです。
最良のタイミングで動きなさい」
「「「「「はい!」」」」」
敵の増援が集まり、ギリギリ護りを保っていた騎士の防衛線が突破されました。
ですが敵には驕りがあったのでしょう。
それとも前回の襲撃とは違う敵だったのか?
同じ敵でも連絡が悪いのか?
何人かは逃がしたと思っていましたが、前回の襲撃犯を皆殺しにできたのか?
刺客たちは戦闘侍女を甘く見ていました。
カチュアと私を護るだけだと思い込んでいたのです。
戦闘侍女たちはその程度の力量ではないのです。
代々のレネオス公爵夫人が束ねる裏の者たち。
レネオス公爵家の刺客団こそ戦闘侍女たちなのです。
ライリーのようなモノには引き継ぐことができないので、孫の誰かに引き継がせる気だったレネオス公爵家の切り札。
彼女たちが逆撃に転じたのです!
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