「ざまぁ」「婚約破棄」短編集4巻
第8話
「気にするな、エリアナ。
アリアもついてきてくれる。
俺はそれだけで十分幸せだ」
私は、兄上と義姉上の人生を捻じ曲げてしまいました!
もう直ぐ結婚するはずだったお二人に、国を捨てさせてしまいました。
特にアリア義姉上は、病死したと実家が偽の届け出をするのです。
もう実家のリポン騎士家に戻れなくなるのです。
もう二度とご両親にもご兄弟にも会えなくなるのです。
申し訳なく、いたたまれません。
本当は、手持ちのお金全てを差し上げて、少しでの今後の生活の足しにしていただきたいのですが、そんな事をすれば、兄上と義姉上の誇りを踏み躙ることになりますから、絶対にできません。
だったら何ができるのかと、必死で考えましたが、思い浮かびませんでした。
「ハハハハハ、気にするな。
騎士は常在戦場よ。
いつ何が起こるか分からん。
今回は信じて仕えていた主君に裏切られた。
だから暇を取るだけよ。
戦乱の世には『七度主君を変えねば騎士とはいえぬ』と言った、立志伝中の叩き上げ武断派貴族もいたのだ」
父上が豪快に笑って話してくださいますが、私の心は晴れません。
本当にどうすればいいのでしょうか。
後悔はしていません。
もしまた同じような状況になったら、同じことをするでしょう。
ですが、次からはそのような状況にまで追い込まれないようにしなければ!
「ほれ!
もうクヨクヨするな!
エリアナはエヴァ騎士家の娘として、誇りにかけて王太子を振ったんだ。
それは誰にも真似できない立派な事だ。
最後まで誇りを忘れず立派な行動を心掛けろ。
それとな馬はもらっていく。
『切取強盗騎士の習い』という言葉もあるからな。
馬は多いほどいい」
父上は切り替えが早いですね。
家督を継ぐ前は冒険者をしていたそうですから、少々の無茶は平気なのでしょう。
「だったら近衛騎士の武器や防具はどうされますか?
結構高そうな装備でしたが?」
私は冗談で聞いてみました。
無理にでも心を湧き立たせないといけません。
そうでないと借家に戻った時に人質と向き合えなくなります。
「それはやめておこう。
これ以上の荷物は逃走速度を遅くしてしまうからな。
人質交換の時の賠償金額にもかかわってくる。
いいか、儂の指示したとおりにやるんだぞ」
「本当に大丈夫でしょうか?」
「ダメで元々よ。
それに国王陛下にも体面があるからな。
特に隣国に対する体面を気にしなければならん。
だから誇りを捨てるなよ。
だが同時にどんな手段を使っても追ってくるんだ。
助けると決めたサラを見捨てるなよ」
「はい!」
アリアもついてきてくれる。
俺はそれだけで十分幸せだ」
私は、兄上と義姉上の人生を捻じ曲げてしまいました!
もう直ぐ結婚するはずだったお二人に、国を捨てさせてしまいました。
特にアリア義姉上は、病死したと実家が偽の届け出をするのです。
もう実家のリポン騎士家に戻れなくなるのです。
もう二度とご両親にもご兄弟にも会えなくなるのです。
申し訳なく、いたたまれません。
本当は、手持ちのお金全てを差し上げて、少しでの今後の生活の足しにしていただきたいのですが、そんな事をすれば、兄上と義姉上の誇りを踏み躙ることになりますから、絶対にできません。
だったら何ができるのかと、必死で考えましたが、思い浮かびませんでした。
「ハハハハハ、気にするな。
騎士は常在戦場よ。
いつ何が起こるか分からん。
今回は信じて仕えていた主君に裏切られた。
だから暇を取るだけよ。
戦乱の世には『七度主君を変えねば騎士とはいえぬ』と言った、立志伝中の叩き上げ武断派貴族もいたのだ」
父上が豪快に笑って話してくださいますが、私の心は晴れません。
本当にどうすればいいのでしょうか。
後悔はしていません。
もしまた同じような状況になったら、同じことをするでしょう。
ですが、次からはそのような状況にまで追い込まれないようにしなければ!
「ほれ!
もうクヨクヨするな!
エリアナはエヴァ騎士家の娘として、誇りにかけて王太子を振ったんだ。
それは誰にも真似できない立派な事だ。
最後まで誇りを忘れず立派な行動を心掛けろ。
それとな馬はもらっていく。
『切取強盗騎士の習い』という言葉もあるからな。
馬は多いほどいい」
父上は切り替えが早いですね。
家督を継ぐ前は冒険者をしていたそうですから、少々の無茶は平気なのでしょう。
「だったら近衛騎士の武器や防具はどうされますか?
結構高そうな装備でしたが?」
私は冗談で聞いてみました。
無理にでも心を湧き立たせないといけません。
そうでないと借家に戻った時に人質と向き合えなくなります。
「それはやめておこう。
これ以上の荷物は逃走速度を遅くしてしまうからな。
人質交換の時の賠償金額にもかかわってくる。
いいか、儂の指示したとおりにやるんだぞ」
「本当に大丈夫でしょうか?」
「ダメで元々よ。
それに国王陛下にも体面があるからな。
特に隣国に対する体面を気にしなければならん。
だから誇りを捨てるなよ。
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助けると決めたサラを見捨てるなよ」
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