「ざまぁ」「婚約破棄」短編集4巻
第6話
「心配してくれてありがとう。
でも大丈夫だよ。
全部分かったうえで、協力させて欲しいと言ったのは私なのだよ。
そうしなければ、傷つき名誉を失った令嬢たちに申し訳ないのだよ。
なにより戦争を起こすわけにはいかないのだよ。
情けなく申し訳ない話なのだが、皇国は奢り高ぶっているのだ。
私がどれほど説明し命じても、謝ることも賠償することもない。
戦争を起こし、民を死傷させても恥じないのだよ。
私にはなんの力がなく、戦争を止めることができないのだよ。
こういう方法を使わないと、戦争を起こさずに、令嬢に詫びる方法がないのだよ」
ララァはあらゆる伝手を使い、交渉に交渉を重ねて、クリスティアン皇太子の会えるようにした。
三人だけでは無理で、学院側の先生立会いの上ではあったが、直接質問して本心を聞くことができた。
その答えが、今回の件が学院とクリスティアンの猿芝居だったのだ。
ララァが苦いモノを飲んだような顔をしている。
私は逆に、内心でクリスティアンを見直していた。
こんなに頭がよくて民想いだとは、全く思っていなかった。
ゲームの設定では、ここまで細かい性格は載っていなかった。
ゲームの世界が現実になった場合、設定と現実の間で幅があるのかもしれない。
いや、ゲームと同じように、周りの人間の動きによってシナリオが変わり、性格も結果も変わるのだと思う。
私がクリスティアンの護衛にララァが殺されるという基本シナリオを回避したことで、荒く雑なこの大陸の設定が、現実にあわそうと暴走しているのかもしれない。
「分かりました。
だったら私たちも協力させてもらいます。
ねえ、ソフィア」
ああああああああ!
巻き込まれてしまいました!
シナリオ発動かもしれません。
いえ、全くシナリオになかった、予測もできない大事なのかもしれません。
本心は逃げ出したいのですが、逃げ出せません。
『推しメン』を見捨てて自分だけが逃げ出すなんてできるわけがありません!
「分かったわ。
でも私たちだけでできる事なんて限られているわ。
いろんな王族に協力を要請しましょう。
それに、学院の七不思議や謎に挑戦して、隠された魔道具や魔術を搔き集めないと、各国も皇国を恐れて学院を見捨てるかもしれないわ。
誰に頼ることもなく、私たち自身が力をつけないと、他人の顔色を見て生きていかなくてはいけなくなるわ。
でもその生き方はとても辛く厳しいわ。
そんな生き方をする覚悟がララァにはあるのあ?」
「信じてよ。
私は誰かが苦しむ姿を見たくないの。
人が苦しむ姿を見て、彼らを助けられない自分に幻滅するくらいなら、どんな苦しみにも辛さにも耐えられるわ」
分かっているわよ。
そんあララァが大好きだから『推しメン』に選んだのだから。
しかたないわね。
私の知る限りの、全シナリオをクリアして、攻略相手の全王子と全勇者をララァに惚れさせてみせるわ!
でも大丈夫だよ。
全部分かったうえで、協力させて欲しいと言ったのは私なのだよ。
そうしなければ、傷つき名誉を失った令嬢たちに申し訳ないのだよ。
なにより戦争を起こすわけにはいかないのだよ。
情けなく申し訳ない話なのだが、皇国は奢り高ぶっているのだ。
私がどれほど説明し命じても、謝ることも賠償することもない。
戦争を起こし、民を死傷させても恥じないのだよ。
私にはなんの力がなく、戦争を止めることができないのだよ。
こういう方法を使わないと、戦争を起こさずに、令嬢に詫びる方法がないのだよ」
ララァはあらゆる伝手を使い、交渉に交渉を重ねて、クリスティアン皇太子の会えるようにした。
三人だけでは無理で、学院側の先生立会いの上ではあったが、直接質問して本心を聞くことができた。
その答えが、今回の件が学院とクリスティアンの猿芝居だったのだ。
ララァが苦いモノを飲んだような顔をしている。
私は逆に、内心でクリスティアンを見直していた。
こんなに頭がよくて民想いだとは、全く思っていなかった。
ゲームの設定では、ここまで細かい性格は載っていなかった。
ゲームの世界が現実になった場合、設定と現実の間で幅があるのかもしれない。
いや、ゲームと同じように、周りの人間の動きによってシナリオが変わり、性格も結果も変わるのだと思う。
私がクリスティアンの護衛にララァが殺されるという基本シナリオを回避したことで、荒く雑なこの大陸の設定が、現実にあわそうと暴走しているのかもしれない。
「分かりました。
だったら私たちも協力させてもらいます。
ねえ、ソフィア」
ああああああああ!
巻き込まれてしまいました!
シナリオ発動かもしれません。
いえ、全くシナリオになかった、予測もできない大事なのかもしれません。
本心は逃げ出したいのですが、逃げ出せません。
『推しメン』を見捨てて自分だけが逃げ出すなんてできるわけがありません!
「分かったわ。
でも私たちだけでできる事なんて限られているわ。
いろんな王族に協力を要請しましょう。
それに、学院の七不思議や謎に挑戦して、隠された魔道具や魔術を搔き集めないと、各国も皇国を恐れて学院を見捨てるかもしれないわ。
誰に頼ることもなく、私たち自身が力をつけないと、他人の顔色を見て生きていかなくてはいけなくなるわ。
でもその生き方はとても辛く厳しいわ。
そんな生き方をする覚悟がララァにはあるのあ?」
「信じてよ。
私は誰かが苦しむ姿を見たくないの。
人が苦しむ姿を見て、彼らを助けられない自分に幻滅するくらいなら、どんな苦しみにも辛さにも耐えられるわ」
分かっているわよ。
そんあララァが大好きだから『推しメン』に選んだのだから。
しかたないわね。
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