奴隷魔法使い

克全

第198話注進

「彩、国王陛下に事の顛末を御報告しよう。」

「はい、ではこの者達と子供たちはどういたしましょう?」

「俺と秀子達でここは死守する、彩1人で王宮に行ってくれ。」

「殿様と別行動なのですか?」
彩を片時も側から離さないと日頃言ってきたからな。

「彩を片時も側から離したくはないが、非常事態だ、念話で繋がる様にしよう。」

「判りました、心は常に一心同体です。」

「ああ、俺の心が彩から離れることはない。」

「では、直接王宮に参ります?」

「いや、土御門筆頭魔導師殿に会って、報告してから一緒に行ってくれ。」

「必要ですか?」

「無理やりでも、土御門筆頭魔導師殿を巻き込んだ方が安全が増す。」

「では、他にも巻き込むのですか?」

「常陸大公も巻き込もう。」

「どう言って巻き込むのが好いでしょう?」

「闇奴隷売買の犯人を確保したので、陛下に取り次ぎをお願いしますと。」

「引き受けていただけるでしょうか?」

「家臣の悪行をによる汚名返上をお手伝いいたしますと言えばいい。」

「判りました、では、行って参ります。」

「完全武装は解かずに、戦の気持ちで行くんだよ。」

「はい、では。」

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