奴隷魔法使い

克全

第189話欲

「あの、その、どんな商いをさせていただけるのでしょうか?」

「その方は何を扱っている?」

「七味唐辛子を商っております。」

「ならば、毎日参ればよい、出入りを許そう。」

「あの、お殿様でございますか?」

「そうだ。」

「御屋敷ではそれほど七味唐辛子をお使いになられるんですか?」

「屋敷はまだ少数だが、いずれ100人ほどになる。」

「はあ、さようですか。」
買ってもらえる量に不安と不服があるんだな。

「領地には1000人ほどの家臣がおる、そこに運ばせる分も買おう。」

「へ! しかし・・・・領地まで運ぶのは・・・・」

「こちらで運ぶ、心配いたすな。」

「へい! ありがとうございます、仰せのままにいたします。」

「では、供に奉行所まで参れ。」

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