奴隷魔法使い

克全

第109話供応(きょうおう)

彩を多摩の地下住居に送り再び甲府城に戻り、供応の部屋に案内された。

「お待たせいたしました。」

「おおお、大和殿か入られよ。」

「御免(ごめん)。」

「こちらに居られるのが甲府城代の杉浦殿じゃ。」

「御初にお目にかかります、この度士族申請をいたしました、大和尊でございます、どうぞお見知りおきください。」

「杉浦兵部でござり、此方こそよしなに。」

「ささ、こちらに来て料理を召し上がれよ。」

「は、御相伴(ごしょうばん)にあずからせていただきます。」

「それで、赤石のボスはどんな奴でした?」

「正使様、流石に巨大で、多摩の4倍のブレス射程でした!」

「なんと! よくご無事でしたな?」

「ボス専用の魔法盾を創っておりましたので、出なければ即死でした。」

「うむうむ、しかし新兵器を考案されていたとは、多才でござるな。」

「そこで折り入ってお願いが有るのですが。」

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