「溺愛」「婚約破棄」「ざまあ」短編集5
第56話
「ノドン男爵家当主ノヴァ夫人。
貴女を陞爵して子爵とする」
「我が剣は王家と王国のために振るわれる」
「ミルド男爵家当主オウエン卿。
卿を陞爵して子爵とする」
「我が剣は王家と王国のために振るわれる」
今日は私とオウエンの陞爵式です。
全貴族家が当主か世子を出席させる、とても重大な儀式です。
私とオウエンにとっては晴れの舞台です。
もっと緊張してしまうかと思っていましたが、全然緊張していません。
緊張するよりも、アレクサンダーとスライダイの事が心配で、今どうしているのか、気になってしかたがありません。
つい視線をローガン国王から外して、乳母達に抱かれて出席しているアレクサンダーとスライダイに向けてしまいます。
ほっと、安心しました。
アレクサンダーもスライダイもご機嫌にしています。
この式が決まってから、寂しいのを我慢して、乳母達に抱かせる時間を増やしたかいがあります。
ロバーツ第二王子殿下が私の視線を追って、クスクスと笑われました。
いえ、今ではロバーツ摂政王子殿下と申し上げるべきですね。
ローガン国王は完全にお飾りになっています。
他の王族達も、六竜騎士と称されるロバーツ摂政王子殿下の実力と、ゴードン公爵家の力を恐れて、何の邪魔もしません。
まあ、誰だって三大公爵家のようにはなりたくないですよね。
いえ、そうではありませんね。
彼らの頭と心に浮かんでいるのは、廃嫡されたイーサン元王太子ですね。
今日も塔に幽閉されたままで、この式にも参加していません。
それどころか、そんな王子など存在していなかったようにふるまっています。
「ノドン子爵家当主ノヴァ夫人。
貴女の軍功を称し、勲三等軍事勲章を与える」
「ありがたき幸せに存じます」
「ミルド子爵家当主オウエン卿。
卿を軍功を称し、勲三等軍事勲章を与える」
「ありがたき幸せに存じます」
私が軍事勲章を授与されることになるなんて、思ってもいませんでした。
オウエンは現役の時に何度も授与されていますが、私と共に国を出た時に全て剥奪されました。
今は名誉が回復されていますが、爵位も勲章も年金も、権力者の都合でどうにでもなる事で、心から信じる事などできません。
それに今回の勲章も、結構な数の反対がありました。
兄上のような知恵者には、自由戦士ギルド本部の誘致が、どれほどこの国に貢献したかなど明々白々の事実なのですが、それが理解できない愚か者がいるのです。
理解していても、他人の栄達が気に喰わず、邪魔しようとする者もいるのです。
まあ、どうでもいいことです。
何かあればまた全てを捨てて逃げるか、愚か者共を殺すかです。
もう覚悟は決まっているのです!
貴女を陞爵して子爵とする」
「我が剣は王家と王国のために振るわれる」
「ミルド男爵家当主オウエン卿。
卿を陞爵して子爵とする」
「我が剣は王家と王国のために振るわれる」
今日は私とオウエンの陞爵式です。
全貴族家が当主か世子を出席させる、とても重大な儀式です。
私とオウエンにとっては晴れの舞台です。
もっと緊張してしまうかと思っていましたが、全然緊張していません。
緊張するよりも、アレクサンダーとスライダイの事が心配で、今どうしているのか、気になってしかたがありません。
つい視線をローガン国王から外して、乳母達に抱かれて出席しているアレクサンダーとスライダイに向けてしまいます。
ほっと、安心しました。
アレクサンダーもスライダイもご機嫌にしています。
この式が決まってから、寂しいのを我慢して、乳母達に抱かせる時間を増やしたかいがあります。
ロバーツ第二王子殿下が私の視線を追って、クスクスと笑われました。
いえ、今ではロバーツ摂政王子殿下と申し上げるべきですね。
ローガン国王は完全にお飾りになっています。
他の王族達も、六竜騎士と称されるロバーツ摂政王子殿下の実力と、ゴードン公爵家の力を恐れて、何の邪魔もしません。
まあ、誰だって三大公爵家のようにはなりたくないですよね。
いえ、そうではありませんね。
彼らの頭と心に浮かんでいるのは、廃嫡されたイーサン元王太子ですね。
今日も塔に幽閉されたままで、この式にも参加していません。
それどころか、そんな王子など存在していなかったようにふるまっています。
「ノドン子爵家当主ノヴァ夫人。
貴女の軍功を称し、勲三等軍事勲章を与える」
「ありがたき幸せに存じます」
「ミルド子爵家当主オウエン卿。
卿を軍功を称し、勲三等軍事勲章を与える」
「ありがたき幸せに存じます」
私が軍事勲章を授与されることになるなんて、思ってもいませんでした。
オウエンは現役の時に何度も授与されていますが、私と共に国を出た時に全て剥奪されました。
今は名誉が回復されていますが、爵位も勲章も年金も、権力者の都合でどうにでもなる事で、心から信じる事などできません。
それに今回の勲章も、結構な数の反対がありました。
兄上のような知恵者には、自由戦士ギルド本部の誘致が、どれほどこの国に貢献したかなど明々白々の事実なのですが、それが理解できない愚か者がいるのです。
理解していても、他人の栄達が気に喰わず、邪魔しようとする者もいるのです。
まあ、どうでもいいことです。
何かあればまた全てを捨てて逃げるか、愚か者共を殺すかです。
もう覚悟は決まっているのです!
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