魔法武士・種子島時堯
第194話石山本願寺合戦開始
1543年7月25日『摂津国・石山本願寺』種子島権大納言時堯・15歳
「権大納言さま、この度の事は申し訳のしようもございません!」
「起きてしまった事は仕方がない、だが残った者にはその分も働いてもらわねばならん」
「命に代えましてもこの裏切りの始末はつけさせて頂きます!」
雑賀荘の土橋重隆が心かわびている。
だが今回の紀伊国北西部十ヶ郷・鈴木孫一軍の裏切りは織りこみ済みだ。と言うより俺と津田監物殿で仕組んだ、紀伊国・根来寺内の膿を搾り出すための罠なのだ。どこの国にも狂信的な一向衆がいるのだが、俺の有力な同盟者である津田監物殿の紀伊国根来寺内にも反対派として多くいる。しかも有力な鉄砲隊を持ち、根来寺艦隊にも紛れ来んで種子島家と交易して莫大な資金力を得ていた。
だから不意に背後を襲われないように、相場の2倍の銭を支払って傭兵として雑賀衆徒一緒に全員を誘い出したのだ。その上で本願寺の大手門前の最前線に配備し、本願寺に入城するように仕向けたのだ。
『ゴォーン』
味方の雑賀衆もいる為、雑賀衆に被害を及ぼさないように大岩を落下させたが、その桁違いの豪音と衝撃で雑賀衆は立っているのもやっとの状態だった。
雑賀衆も俺の軍を背後から襲いたかったのだろうが、雑賀衆が到着する時には全軍城砦に入れて籠城訓練をさせていた。しかも雑賀衆が本願寺大手門前に駐屯した途端、俺が大岩10個を空を翔けて運んで来て雑賀衆を囲うようにに落としたのだ。
「太郎左衛門殿、仏敵に気づかれた! ここは一緒に御堂に入って戦おう」
「何のことを言っているのだ? 我らは権大納言さまに雇われたのだろうが?」
「奴は第六天魔王だ! 仏敵だ! あのように空を翔けるなど人ではない!」
「何を言っている?! 朝廷がお認めになられ、伊勢神宮の斎宮や賀茂神社の斎院を復活された神仏の味方ではないか!」
「太郎左衛門殿は騙されておるのだ!」
「俺は騙されてなどおらん、むしろ孫一の方がとち狂っておるのだろうが!」
「なに!」
『ゴォーン』
激しい豪音と衝撃を伴い、雑賀衆に被害を及ぼさないように大岩を落下させた。
鈴木孫一も内通を気づかれと理解出来たのだろう、残り4郷の雑賀荘・中郷(中川郷)・南郷(三上郷)・宮郷(社家郷)を誘って石山本願寺に逃げ込もうとした。浄土宗信じる土橋重隆や岡吉正、粟国氏、狐島吉次、松田、宮本、渡辺藤左衛門はもちろん、日前宮の宮司でもある紀伊国造・第66代紀光雄・第67代紀忠雄は断じて拒否した。
「石山本願寺に味方しようと密かに集まった者に警告する! 根来寺に忠誠を誓う者に指一本でも触れれば地獄の拷問を加えるぞ! そのまま石山本願寺に入って自分たちだけで信仰に殉じろ、浄土宗の者や神道の者に強制するんじゃない!」
一向衆と公方・管領に味方する者を掻き集めて、中筒鉄砲射手1000兵とその他の兵1000に2000丁の鉄砲と大量の弾薬を持ち運ばせて来た鈴木孫一だったが、ここで他の歴戦雑賀衆3000兵と敵対することは出来なかった。まして俺が鈴木孫一が渡るべき、石山本願寺に通じる舟橋に大岩を落とそうとしていたから、大岩に囲まれ一網打尽にされる事を恐れたのだろう、即座に2000兵を率いて舟橋を渡って石山本願寺に入っていった。
「権大納言さま、この度の事は申し訳のしようもございません!」
「起きてしまった事は仕方がない、だが残った者にはその分も働いてもらわねばならん」
「命に代えましてもこの裏切りの始末はつけさせて頂きます!」
雑賀荘の土橋重隆が心かわびている。
だが今回の紀伊国北西部十ヶ郷・鈴木孫一軍の裏切りは織りこみ済みだ。と言うより俺と津田監物殿で仕組んだ、紀伊国・根来寺内の膿を搾り出すための罠なのだ。どこの国にも狂信的な一向衆がいるのだが、俺の有力な同盟者である津田監物殿の紀伊国根来寺内にも反対派として多くいる。しかも有力な鉄砲隊を持ち、根来寺艦隊にも紛れ来んで種子島家と交易して莫大な資金力を得ていた。
だから不意に背後を襲われないように、相場の2倍の銭を支払って傭兵として雑賀衆徒一緒に全員を誘い出したのだ。その上で本願寺の大手門前の最前線に配備し、本願寺に入城するように仕向けたのだ。
『ゴォーン』
味方の雑賀衆もいる為、雑賀衆に被害を及ぼさないように大岩を落下させたが、その桁違いの豪音と衝撃で雑賀衆は立っているのもやっとの状態だった。
雑賀衆も俺の軍を背後から襲いたかったのだろうが、雑賀衆が到着する時には全軍城砦に入れて籠城訓練をさせていた。しかも雑賀衆が本願寺大手門前に駐屯した途端、俺が大岩10個を空を翔けて運んで来て雑賀衆を囲うようにに落としたのだ。
「太郎左衛門殿、仏敵に気づかれた! ここは一緒に御堂に入って戦おう」
「何のことを言っているのだ? 我らは権大納言さまに雇われたのだろうが?」
「奴は第六天魔王だ! 仏敵だ! あのように空を翔けるなど人ではない!」
「何を言っている?! 朝廷がお認めになられ、伊勢神宮の斎宮や賀茂神社の斎院を復活された神仏の味方ではないか!」
「太郎左衛門殿は騙されておるのだ!」
「俺は騙されてなどおらん、むしろ孫一の方がとち狂っておるのだろうが!」
「なに!」
『ゴォーン』
激しい豪音と衝撃を伴い、雑賀衆に被害を及ぼさないように大岩を落下させた。
鈴木孫一も内通を気づかれと理解出来たのだろう、残り4郷の雑賀荘・中郷(中川郷)・南郷(三上郷)・宮郷(社家郷)を誘って石山本願寺に逃げ込もうとした。浄土宗信じる土橋重隆や岡吉正、粟国氏、狐島吉次、松田、宮本、渡辺藤左衛門はもちろん、日前宮の宮司でもある紀伊国造・第66代紀光雄・第67代紀忠雄は断じて拒否した。
「石山本願寺に味方しようと密かに集まった者に警告する! 根来寺に忠誠を誓う者に指一本でも触れれば地獄の拷問を加えるぞ! そのまま石山本願寺に入って自分たちだけで信仰に殉じろ、浄土宗の者や神道の者に強制するんじゃない!」
一向衆と公方・管領に味方する者を掻き集めて、中筒鉄砲射手1000兵とその他の兵1000に2000丁の鉄砲と大量の弾薬を持ち運ばせて来た鈴木孫一だったが、ここで他の歴戦雑賀衆3000兵と敵対することは出来なかった。まして俺が鈴木孫一が渡るべき、石山本願寺に通じる舟橋に大岩を落とそうとしていたから、大岩に囲まれ一網打尽にされる事を恐れたのだろう、即座に2000兵を率いて舟橋を渡って石山本願寺に入っていった。
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