魔法武士・種子島時堯

克全

第160話比叡山延暦寺勢力壊滅

やはり狂信者の集団は始末に悪い!

今までは損得や命を惜しんで戦う事を止める者がほとんどだった。忠誠心が厚く名誉を重んじる者であっても、忠誠の対象である者を助命したり名誉を与える事で戦う事を回避することが出来た。だが本願寺の狂徒たちは、只々上級僧の言い成りになって命を捨てて突進して来る。

100回以上の転移経験で、宗教勢力と戦ったことも数知れず、こうなる事は分かっていた。だから事前に上級僧から順番に手足の骨を砕き急所を粉砕して、狂徒に指示出来ないようにしたつもりだったのだが、まだ排除しきれていなかったようだ。

そこで一旦種子島家畿内方面軍5万兵を後退させて、敵味方の損害を極力抑える事にした。叡山の勢力はまだよかったのだ、僧兵などは奪い犯し殺すの乱暴狼藉が大好きで、命が助かり兵として種子島家が召し抱えるなら、叡山から離反することに素直に応じた。

大半の僧侶も不便で修行の辛い山奥の本山を離れ、湖岸の坂本で女を抱き子を設け酒を飲んで、叡山の富でと権力で酒色に耽っていた。そういう連中は上に行けば行くほど腐っているから、遠慮なく手足の骨と急所を粉砕してやった。そして兵として使えそうな者だけは、俺が保護した歴代の天台座主や公家衆の手紙で降伏臣従させた。まあ上が俺に不具廃疾にされるのを見ているのだ、真面な判断力があればそうなるだろう。

少しでも刃向かいそうな奴は、上から順に叩きのめしたから比叡山延暦寺は本山を明け渡した。僧侶や僧兵は、種子島家の兵になるか不具廃疾になった高僧を保護して末寺に散って行った。無人になった本山なのだが、ほとんどの僧が坂本で酒色に耽っていた為荒廃が激しかった。

山賊の拠点にならないように焼き払ってもよかったのだが、種子島家に不要な悪名を残すこともないので、種子島家畿内方面軍の居城として活用することにした。精鋭の軍が拠点にすれば、生活には不便だが京と近江の両方面を睨む軍事拠点になる。そこで現在京に駐屯している10万余の兵の内1万兵を叡山に駐屯させる事にした。

そして4万兵に京の護りを任せ、5万兵を率いて近江国の占領に入ったのだが、当初は六角家の家臣たちの領地を接収するだけだから順調だった。坂本も何の問題も無く兵を進める事が出来たのだが、堅田を接収しようと軍を進めると、本願寺狂徒が武器を取って突進して来たのだ。殿原衆の居初党・刀禰党・小月党は元天台座主の手紙受けて降伏臣従を誓っていたから、全人衆だけが刃向かって来たのだろうが、事前にあれだけ指導者層を叩きのめし排斥していたのに何故こうなったのだろう?

仕方ない、今一度目に付く指導者を叩きのめす!

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