呪いで常識を失ったのでロリと旅に出る
第252話 本題
俺とクロエはめぐの魔法によって色々施されたテントの中に入る。俺達がいつも使っているように適度に快適な感じの空間だが、最近はずっと使ってなかった。最後に使ったのは……いつだろ、前の世界でダンジョン攻略してるときかな?
っていうか久しぶりにあかねがウザキャラやっててちょっと新鮮だったわ。世界変わってからまともな所ばっかりだったからな。最初はおんぶしたりサボリ気味だったけど本気出して色々されて立ち位置変わってたからな。
その点ではこのめぐの気遣いはかなり素晴らしかった。というかもしかしてそれすらも狙ってやっていたならみんな連携取れすぎててちょっと疎外感感じるかもしれない。みんな仲良しで羨ましいわ。
「さてクロエ、ようやく二人きりだな」
「あら、案外冷静なのね。ちょっと残念」
残念と言いつつクロエは別段残念そうにはしていなかった。というかあんな露骨にクロエが誘ってくるわけがないし、ドキドキはしたけど正直何か二人きりで話したいんだろうというのは想像がついていた。
こんなタイミングだし、俺とサシで話したい内容何てほとんど限られてくる。あかねも空気を読むことはしないが心を読むことは出来る。俺の心を読んでいたなら俺もクロエと話したがっているのがばれていただろう。
というかうちのパーティだとあかねが心読めるの俺とフラフィーだけなんだよな。クロエとイリスはあかねのスキルをシャットアウト出来る装備だし、いや今なら普通に防げそうだけど前の世界ではそうだった。
俺は防ぐ気無いからそのままでいいんだけど、フラフィーは……発情してそうだしあかねが読む気無さそうだな。うむ、心が読まれているというのもちょっと楽しくなってきている自分がいるわ。
でもなんか最近俺の立場が非常に弱く感じるのは気のせいだろうか。Mに目覚めてしまいそうだからたまにはいじる側に回っておきたくなるんだが。
「それでなんの話がメインなんだ?」
俺はテントの中に座ってクロエも横に座るように促す。クロエは俺の横に座るかと思ったが、いつもイリスがするように俺の正面、足の間に座った。なんだこいつ可愛い。
ちょっと気恥ずかしそうに座るのとかキュンキュン来るからまじでどうにかして欲しい。案外冷静と言われたがそれを崩すために良い感じに攻めてくるのがクロエらしいわ。
「クロエは二人っきりだと甘えるよな」
「良いって言ったじゃない。嫌?」
「至福」
でもなんだかんだでイチャイチャしたいので願ったり叶ったり。クロエは俺に体重を預けてきて軽い体をぴったり密着させてくる。銀髪をツインテールにしているが、クロエは分け目を作らないタイプの分け方をしている。
ツインテールにも色々な種類があって、その中でも人気が高いのがこの分け目無しのツインテールだろう。世の中にはツインテールの分け目を受け入れられない層がいるみたいだが俺はどっちも受け入れられる。
どっちが好きかと言われると結構迷いどころだが、クロエが分け目を作らないタイプにしているのでこの世界に来てからはもっぱら分け目無しの派閥に入っている。
「めぐって本当に女神様だったのね」
俺がクロエを抱っこしながら銀髪をぼんやり眺めて変な世界に入りそうになっていると、クロエがそんな事を言い出した。そういえばみんなめぐの事本当に女神様なのかどうかって疑ってたね。
たぶんこれがメインの話じゃあないだろうけど、めぐの話であるならば俺はどんどん首を突っ込んでいくよ。
「だから言っただろ?」
「そうなんだけどね。実際に神っぽい雰囲気を纏えていたし疑う要素なんてほとんどなかったんだけど、どうにも現実感がなかったというか」
クロエは、というかみんなはめぐの事を信用してはいてもどこか女神様だとは信じ切れていなかったようだ。というか俺が信じすぎていたから逆に怪しんでいたんじゃなかろうかって感じの話。
本来女神が地上に降りてくることなんてないし、その姿を拝むことも不可能だ。特にこの世界では女神信仰はあっても姿を見た人はいないし、女神の加護を受け取ったという記録もない。
聖女であるローラがそんな事を言っていたから間違いない。そもそも拝むだけで姿を見せるような女神様じゃないし、姿を見せてしまってあの疲れた姿やさぼっている姿を見たら普通は信仰心落ちる。
それでも自分の人生が女神様からの贈り物だと信じられた時のみ姿を現してくれる。自分の体は女神様への信仰心で出来ていると心で理解しろ。さすれば自然と加護は手に入るだろう的な感じ。
「さっきの女神っぽい人はまじものっぽかったよなぁ」
「ええ。正直敵じゃなくてよかったって心底思っているわ。あれよりも立場が上だったならめぐは相当な女神様だったのね、今はあんなだけど」
「前もあんなだったけどな」
俺の信仰心もめぐの力になったみたいで本当によかったよ。途中からあかねが混じってきたけど一瞬だった。女神様への感謝ならだれにも負けない自信があるし、信者一号を賜ったからにはこれまでもこれからも常にめぐを信じ続けて行く所存。
でも俺一人の信仰心でそれなりに後輩が出来たっぽいし女神様のいた世界は色々システムがめんどくさそう。世界を統治している以外にも女神はいるだろうしそういう人たちってどうやってランク上げてるんだろ。
全然どうなってるかわからないけど、世界を統治してる女神は凄い大変なんだろうという事はわかる。
そんな感じでだらだらとゆったりとした時間を過ごした。久しぶりにフラフィーの包丁にも怯えずイリスの嫉妬に狂いそうな視線に耐えながらみんなを構うスリルを味わう事のない平和な時間を過ごせた。
こんな時間を過ごせるようになったのもめぐが頑張ってくれたからなんだよな。神を辞めてまで。ありがとうめぐ。そして存在してくれてありがとうクロエたち。
「それで、キミヒトも気になってたと思うんだけど、私とイリスの前の世界での事……なんだけど」
また思考が変な方向に脱線しそうになるとクロエが本題に入った。
っていうか久しぶりにあかねがウザキャラやっててちょっと新鮮だったわ。世界変わってからまともな所ばっかりだったからな。最初はおんぶしたりサボリ気味だったけど本気出して色々されて立ち位置変わってたからな。
その点ではこのめぐの気遣いはかなり素晴らしかった。というかもしかしてそれすらも狙ってやっていたならみんな連携取れすぎててちょっと疎外感感じるかもしれない。みんな仲良しで羨ましいわ。
「さてクロエ、ようやく二人きりだな」
「あら、案外冷静なのね。ちょっと残念」
残念と言いつつクロエは別段残念そうにはしていなかった。というかあんな露骨にクロエが誘ってくるわけがないし、ドキドキはしたけど正直何か二人きりで話したいんだろうというのは想像がついていた。
こんなタイミングだし、俺とサシで話したい内容何てほとんど限られてくる。あかねも空気を読むことはしないが心を読むことは出来る。俺の心を読んでいたなら俺もクロエと話したがっているのがばれていただろう。
というかうちのパーティだとあかねが心読めるの俺とフラフィーだけなんだよな。クロエとイリスはあかねのスキルをシャットアウト出来る装備だし、いや今なら普通に防げそうだけど前の世界ではそうだった。
俺は防ぐ気無いからそのままでいいんだけど、フラフィーは……発情してそうだしあかねが読む気無さそうだな。うむ、心が読まれているというのもちょっと楽しくなってきている自分がいるわ。
でもなんか最近俺の立場が非常に弱く感じるのは気のせいだろうか。Mに目覚めてしまいそうだからたまにはいじる側に回っておきたくなるんだが。
「それでなんの話がメインなんだ?」
俺はテントの中に座ってクロエも横に座るように促す。クロエは俺の横に座るかと思ったが、いつもイリスがするように俺の正面、足の間に座った。なんだこいつ可愛い。
ちょっと気恥ずかしそうに座るのとかキュンキュン来るからまじでどうにかして欲しい。案外冷静と言われたがそれを崩すために良い感じに攻めてくるのがクロエらしいわ。
「クロエは二人っきりだと甘えるよな」
「良いって言ったじゃない。嫌?」
「至福」
でもなんだかんだでイチャイチャしたいので願ったり叶ったり。クロエは俺に体重を預けてきて軽い体をぴったり密着させてくる。銀髪をツインテールにしているが、クロエは分け目を作らないタイプの分け方をしている。
ツインテールにも色々な種類があって、その中でも人気が高いのがこの分け目無しのツインテールだろう。世の中にはツインテールの分け目を受け入れられない層がいるみたいだが俺はどっちも受け入れられる。
どっちが好きかと言われると結構迷いどころだが、クロエが分け目を作らないタイプにしているのでこの世界に来てからはもっぱら分け目無しの派閥に入っている。
「めぐって本当に女神様だったのね」
俺がクロエを抱っこしながら銀髪をぼんやり眺めて変な世界に入りそうになっていると、クロエがそんな事を言い出した。そういえばみんなめぐの事本当に女神様なのかどうかって疑ってたね。
たぶんこれがメインの話じゃあないだろうけど、めぐの話であるならば俺はどんどん首を突っ込んでいくよ。
「だから言っただろ?」
「そうなんだけどね。実際に神っぽい雰囲気を纏えていたし疑う要素なんてほとんどなかったんだけど、どうにも現実感がなかったというか」
クロエは、というかみんなはめぐの事を信用してはいてもどこか女神様だとは信じ切れていなかったようだ。というか俺が信じすぎていたから逆に怪しんでいたんじゃなかろうかって感じの話。
本来女神が地上に降りてくることなんてないし、その姿を拝むことも不可能だ。特にこの世界では女神信仰はあっても姿を見た人はいないし、女神の加護を受け取ったという記録もない。
聖女であるローラがそんな事を言っていたから間違いない。そもそも拝むだけで姿を見せるような女神様じゃないし、姿を見せてしまってあの疲れた姿やさぼっている姿を見たら普通は信仰心落ちる。
それでも自分の人生が女神様からの贈り物だと信じられた時のみ姿を現してくれる。自分の体は女神様への信仰心で出来ていると心で理解しろ。さすれば自然と加護は手に入るだろう的な感じ。
「さっきの女神っぽい人はまじものっぽかったよなぁ」
「ええ。正直敵じゃなくてよかったって心底思っているわ。あれよりも立場が上だったならめぐは相当な女神様だったのね、今はあんなだけど」
「前もあんなだったけどな」
俺の信仰心もめぐの力になったみたいで本当によかったよ。途中からあかねが混じってきたけど一瞬だった。女神様への感謝ならだれにも負けない自信があるし、信者一号を賜ったからにはこれまでもこれからも常にめぐを信じ続けて行く所存。
でも俺一人の信仰心でそれなりに後輩が出来たっぽいし女神様のいた世界は色々システムがめんどくさそう。世界を統治している以外にも女神はいるだろうしそういう人たちってどうやってランク上げてるんだろ。
全然どうなってるかわからないけど、世界を統治してる女神は凄い大変なんだろうという事はわかる。
そんな感じでだらだらとゆったりとした時間を過ごした。久しぶりにフラフィーの包丁にも怯えずイリスの嫉妬に狂いそうな視線に耐えながらみんなを構うスリルを味わう事のない平和な時間を過ごせた。
こんな時間を過ごせるようになったのもめぐが頑張ってくれたからなんだよな。神を辞めてまで。ありがとうめぐ。そして存在してくれてありがとうクロエたち。
「それで、キミヒトも気になってたと思うんだけど、私とイリスの前の世界での事……なんだけど」
また思考が変な方向に脱線しそうになるとクロエが本題に入った。
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