呪いで常識を失ったのでロリと旅に出る
第244話 普通に殺される予感
あかねもいるし丁度いいのでここは屑鉄のダンジョンに向かう事にした。前の世界での屑鉄のダンジョンはあかねと出会った思い出のある場所だし、過去の勇者が残した解呪のメモも残されていた。
そのメモであかねの呪いを解いたわけだが凄い遠い昔のような気がする。あの頃のあかねは今よりも純粋……あんま変わらんな。どっちかっていうとあっちの頃のがひどかったかもしれん。
そんなことよりあそこにある家どうなってるんだろうか。あかねがどのくらいの勢いであそこを占拠して魔物を上の階に寄せてたかによるけどマジで謎の空間だったなあそこ。
っていうかあそこの五階で登場してきた腐蝕竜、あれってあかねが下の階の濃い魔素を上に押しのけたからだったよな。そう考えると今はあそこには強い魔物はいないのか。腐蝕竜の指輪も作りたかったけど無理そうだな……。フラフィーがたまに寂しそうに指見てるのちょっと心痛むから欲しかったんだよな。
色々と思い出のある品だったから作れたら作りたかったところだけど……。だけど今の世界で指輪新しくあげたら確実に問題になるどころか普通に殺される予感があるから良かったのかもしれない。
「どったの?」
「いや何でもない。ちょっと懐かしいなって思ってただけだ」
「私達が出会ったところだもんねー」
ふと思い出したけどコアを守ろうとしたあかねを無視してコアぶっ壊したのも懐かしいわ。あの頃のあかねはまだ俺に対して警戒心というかそんな感じのものをもっていた気がする。
あの頃はまだあかねがいれば勇者助けられるかもって打算的な考えが見抜かれてたのかもなぁ。直接言ったけど、だからって仲間にする動機がそれじゃなぁって思っていたのは間違いない。そして気づいたらロンドの連中とつるむようになって……いや普通にボーイズハントが目的で一緒になってたわあいつら。
「どったの?」
「趣味は人それぞれだと思ってな」
適当に回想にふけっていると屑鉄のダンジョンに着いた。入口は前見た時と同じく小さく質素だが一応ダンジョンの形は成している。クリアした証の石板がたっていないところを見ると誰もまだ攻略していないということがわかる。
前の世界の時は石板の存在を知らなかったから全然気にしてなかったけどクリアしたら立つようになるんだろうなこれは。前の世界で石板が建っていたあたりにはまだ何もなく、まっさらな地面がみえるだけだわ。
「じゃあ行くか」
俺たちは懐かしい屑鉄のダンジョンに入って行ったが予想通り、ここに登場する魔物は変わらずスケルトンだった。辺りは前回同様真っ暗だが、すでにわかっているのでクロエが魔法で明かりをつけてくれている。
前回はランタンの光で進んでいたが、今回はクロエが結構な範囲を照らしてくれているのでめちゃくちゃ見やすくて明らかに楽に進める。めぐがすごい手持無沙汰感出してるから手でもつないでやろうかな。暇そうな女神様可愛い。
「キミヒトどうする? あずきの強さ見るならこの階じゃあんまり意味ないと思うけど」
「うーん……たしかにそうだよな」
ぶっちゃけ強くなったし深く下りなければそこまで苦戦した記憶もない。クロエの聖魔法で一撃だし守護の光を纏って殴ればそれで全部倒しきれるだろう。あの時は結構ビビってたけど今は余裕な感じしかしない。
腐蝕竜の階層に至ってはイリスが全部焼き払ってしまったし苦戦したのなんてこのダンジョンで一回だけじゃなかろうか。
……そういえばあいつがいたな。
「三階までいくか」
「そうね。あいつと戦えるくらいなら戦力になるんじゃないかしら?」
「あー、あいつね。うんうん、頑張れあずき」
「わうわう」
「私だけ何も知らないの寂しい。あずきは私の味方ですよね」
「くぅーん」
めぐだけ何もしらないのであずきに圧力をかけてビビらせている。めぐは世界を統一していたとはいえ、世界の中身は全然知らなかったからな……。ぶっちゃけあのスケルトンも結構隔離されるべき魔物だったと思うよ。
クロエの聖魔法、イリスの炎魔法も耐えるというチート染みた強さを持っていた。あのスケルトンほんとなんだったんだろうな。まさかメモを残したやつが実はあの強化スケルトンになった……とかありえるのだろうか?
もしそうならイリスのファイアランスを斬るほどの技術、フラフィーの盾を弾くほどの膂力、そして全員を威圧する迫力を出してもおかしくはない。歴戦の勇者の力を秘めたスケルトン……あり得るんじゃないか!?
うわ、あかねの解放スキル試してほしいな。
「たしかこの辺だったっけ」
三階まで行き透視を全開で発動させる。そうするとあの時に見つけたメモのある小部屋を発見する。確か前回はそこに行く前にスケルトンに出会ったはずだ。無理やり透視を発動させていたあの時が懐かしい。記憶も失っていたし決して戻りたいとは思わんが。
少しずつ進んでいくと急に空気が変わる。圧倒的な威圧感、恐怖に怯えたくなるような底冷えする気配。しかし前回のような絶望感は感じない。あの時よりも格段に強くなった自分、そして仲間たち。
俺とあかねとクロエは身構えるが、めぐは余裕の仁王立ちで頼もしさしかない。このめぐ今まで焦ったのほんとしょうもないことばっかりだもんな。敵に対しては非常に安心感あるわ。絶対俺より強いし。仮にも神獣を従えている女神様なだけはあるわ。
「あずき、一人でやれるか?」
「わん!」
俺が声をかけると今まで以上に元気な返事が返ってくる。いつもはグルグル言ってるだけだったが力強い鳴き声。戦闘態勢に以降して準備万端なようだ。どうやらあずきもあの強化スケルトンの気配を感じてかなり気合を入れている。
というかあの強化スケルトンをみて気合が入らないめぐがおかしい。どうしてめぐは全然余裕なのだろうか。というか若干目が泳いで……おい女神様?
「女神様、何を知っているんですか?」
「何も聞かずに倒してくださいお願いしますどうかよろしくおねがいします」
めぐは深々と頭を下げて俺たちに懇願してくるが俺はそれを聞き入れる気はない。めぐが焦るというときは本当にしょーもないことなのできっとこれはしょーもないことのはず。
「よーしあかね。あずきがあいつを弱らせたら解放スキルを試してくれい」
「がってん」
「おにいちゃあああああん!」
めぐの絶叫を無視して俺はあずきを強化スケルトンにけしかけた。
そのメモであかねの呪いを解いたわけだが凄い遠い昔のような気がする。あの頃のあかねは今よりも純粋……あんま変わらんな。どっちかっていうとあっちの頃のがひどかったかもしれん。
そんなことよりあそこにある家どうなってるんだろうか。あかねがどのくらいの勢いであそこを占拠して魔物を上の階に寄せてたかによるけどマジで謎の空間だったなあそこ。
っていうかあそこの五階で登場してきた腐蝕竜、あれってあかねが下の階の濃い魔素を上に押しのけたからだったよな。そう考えると今はあそこには強い魔物はいないのか。腐蝕竜の指輪も作りたかったけど無理そうだな……。フラフィーがたまに寂しそうに指見てるのちょっと心痛むから欲しかったんだよな。
色々と思い出のある品だったから作れたら作りたかったところだけど……。だけど今の世界で指輪新しくあげたら確実に問題になるどころか普通に殺される予感があるから良かったのかもしれない。
「どったの?」
「いや何でもない。ちょっと懐かしいなって思ってただけだ」
「私達が出会ったところだもんねー」
ふと思い出したけどコアを守ろうとしたあかねを無視してコアぶっ壊したのも懐かしいわ。あの頃のあかねはまだ俺に対して警戒心というかそんな感じのものをもっていた気がする。
あの頃はまだあかねがいれば勇者助けられるかもって打算的な考えが見抜かれてたのかもなぁ。直接言ったけど、だからって仲間にする動機がそれじゃなぁって思っていたのは間違いない。そして気づいたらロンドの連中とつるむようになって……いや普通にボーイズハントが目的で一緒になってたわあいつら。
「どったの?」
「趣味は人それぞれだと思ってな」
適当に回想にふけっていると屑鉄のダンジョンに着いた。入口は前見た時と同じく小さく質素だが一応ダンジョンの形は成している。クリアした証の石板がたっていないところを見ると誰もまだ攻略していないということがわかる。
前の世界の時は石板の存在を知らなかったから全然気にしてなかったけどクリアしたら立つようになるんだろうなこれは。前の世界で石板が建っていたあたりにはまだ何もなく、まっさらな地面がみえるだけだわ。
「じゃあ行くか」
俺たちは懐かしい屑鉄のダンジョンに入って行ったが予想通り、ここに登場する魔物は変わらずスケルトンだった。辺りは前回同様真っ暗だが、すでにわかっているのでクロエが魔法で明かりをつけてくれている。
前回はランタンの光で進んでいたが、今回はクロエが結構な範囲を照らしてくれているのでめちゃくちゃ見やすくて明らかに楽に進める。めぐがすごい手持無沙汰感出してるから手でもつないでやろうかな。暇そうな女神様可愛い。
「キミヒトどうする? あずきの強さ見るならこの階じゃあんまり意味ないと思うけど」
「うーん……たしかにそうだよな」
ぶっちゃけ強くなったし深く下りなければそこまで苦戦した記憶もない。クロエの聖魔法で一撃だし守護の光を纏って殴ればそれで全部倒しきれるだろう。あの時は結構ビビってたけど今は余裕な感じしかしない。
腐蝕竜の階層に至ってはイリスが全部焼き払ってしまったし苦戦したのなんてこのダンジョンで一回だけじゃなかろうか。
……そういえばあいつがいたな。
「三階までいくか」
「そうね。あいつと戦えるくらいなら戦力になるんじゃないかしら?」
「あー、あいつね。うんうん、頑張れあずき」
「わうわう」
「私だけ何も知らないの寂しい。あずきは私の味方ですよね」
「くぅーん」
めぐだけ何もしらないのであずきに圧力をかけてビビらせている。めぐは世界を統一していたとはいえ、世界の中身は全然知らなかったからな……。ぶっちゃけあのスケルトンも結構隔離されるべき魔物だったと思うよ。
クロエの聖魔法、イリスの炎魔法も耐えるというチート染みた強さを持っていた。あのスケルトンほんとなんだったんだろうな。まさかメモを残したやつが実はあの強化スケルトンになった……とかありえるのだろうか?
もしそうならイリスのファイアランスを斬るほどの技術、フラフィーの盾を弾くほどの膂力、そして全員を威圧する迫力を出してもおかしくはない。歴戦の勇者の力を秘めたスケルトン……あり得るんじゃないか!?
うわ、あかねの解放スキル試してほしいな。
「たしかこの辺だったっけ」
三階まで行き透視を全開で発動させる。そうするとあの時に見つけたメモのある小部屋を発見する。確か前回はそこに行く前にスケルトンに出会ったはずだ。無理やり透視を発動させていたあの時が懐かしい。記憶も失っていたし決して戻りたいとは思わんが。
少しずつ進んでいくと急に空気が変わる。圧倒的な威圧感、恐怖に怯えたくなるような底冷えする気配。しかし前回のような絶望感は感じない。あの時よりも格段に強くなった自分、そして仲間たち。
俺とあかねとクロエは身構えるが、めぐは余裕の仁王立ちで頼もしさしかない。このめぐ今まで焦ったのほんとしょうもないことばっかりだもんな。敵に対しては非常に安心感あるわ。絶対俺より強いし。仮にも神獣を従えている女神様なだけはあるわ。
「あずき、一人でやれるか?」
「わん!」
俺が声をかけると今まで以上に元気な返事が返ってくる。いつもはグルグル言ってるだけだったが力強い鳴き声。戦闘態勢に以降して準備万端なようだ。どうやらあずきもあの強化スケルトンの気配を感じてかなり気合を入れている。
というかあの強化スケルトンをみて気合が入らないめぐがおかしい。どうしてめぐは全然余裕なのだろうか。というか若干目が泳いで……おい女神様?
「女神様、何を知っているんですか?」
「何も聞かずに倒してくださいお願いしますどうかよろしくおねがいします」
めぐは深々と頭を下げて俺たちに懇願してくるが俺はそれを聞き入れる気はない。めぐが焦るというときは本当にしょーもないことなのできっとこれはしょーもないことのはず。
「よーしあかね。あずきがあいつを弱らせたら解放スキルを試してくれい」
「がってん」
「おにいちゃあああああん!」
めぐの絶叫を無視して俺はあずきを強化スケルトンにけしかけた。
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