呪いで常識を失ったのでロリと旅に出る
第234話 案件
女神様の茶目っ気は今に始まった事じゃないけど正直いってこれは茶目っ気で済ませていいものなのだろうか? つまりこれ、イリスがテレポート使ってなかったら間に合ってなかった案件ですよね?
めぐはかわいくてへぺろしてるけど、女神から人間になってもその可愛さと茶目っ気は失われなかったってことですね。
「ええとさ、今から行って間に合う?」
問題はこれ。封印されている場所がここだとしてもダンジョンの奥深くとかで俺達が今から向かって間に合わないとかなったらとても悲惨。というかもう完全に詰み。ここで話し合っていたし、俺を呼びに来なかったからたぶん大丈夫だとは思うけど一応聞いておきたい。
もし間に合わなかったら神獣クラスの化け物と戦わなくてはならなくなるだろう。もう一度封印出来るのかも聞いておかなければならないな。
「間に合うけど、封印もっかいするのは無理かな。私の力が足りない。だから倒してお兄ちゃん」
「おっけ」
めぐが下からうるうるした瞳で見上げてくるので二つ返事でオーケー。
「はぁ、キミヒトさんならそう言うと思いましたけども」
「どっちにしろやらなきゃいけないんだから諦めなさいフラフィー」
フラフィーとクロエはなんだかため息をついてお疲れモードだが、俺に振り回されるのは今に始まった事じゃない。存分にこれからも振り回されて欲しいし俺は全く自重する気はない。
俺が本当の意味でどうしようも無くなった時はみんなが止めてくれるだろうし、このクロエの感じだったら勝算が全くないってわけでもないんだろう。やれるならやる。
「じゃあ行くか。場所はどこにあるんだ?」
「いやまってくださいよキミヒトさん。何普通に行こうとしてるんですか。イリスさんとあかねさんは?」
「あの二人は今日はおやすみ。疲れたってさ」
「へー」
どうせこんな展開になるだろうと、フラフィーとは反対側のテーブルに座ったというのにフラフィーは俺に近づいてくる。いやいや、まだ手に何も持ってないけどこの子絶対出してくるでしょ。
でもここ食堂だから流血沙汰はまじでやめて上げて? 建物の中でそれやるとシャレにならないから。人目に着いたら君みんなに通報されるよ?
「なんでお二人は疲れちゃったんですか?」
「事細かに説明した方がいいの?」
「……! そうやってすぐキミヒトさんは私を撃退しようとしますよね。でも今日は別に刺したりしませんよ。そうなっても仕方ないって思っていたので」
じゃあなんでプレッシャー放って来たんだよ。確かに女子たちの間で俺と同室になる権利を争っていたという事はそういう流れになっていてもおかしくはないだろう。事実イリスはしょっぱなに結界張ったわけだし。
というか結界なかった場合どうなったんだろうな? フラフィーとあかねのコンビで来てたら……ティティにもお説教食らってたかもしれんな。おもにフラフィーが激しいせいになるだろうが。
その時はめぐが結界だけ張りに来てくれたりとかあるかもしれないけど。めぐと同室になった場合はもう一人をひたすらに可愛がることになっただろうな。
いかん夜の事考えると脱線する。
「とりあえず落ち着けフラフィー。めぐ、急いだほうがいいんだろ?」
「一応、うん」
一応って事は何か別の解決方法があるってことだろうか? 俺が少し疑問に思っているとクロエが教えてくれる。
「魔獣の封印が解けそうなことに気付いてるのってめぐや私たちだけじゃないのよね。結構強い魔力が出てるから、もしかしたら色んな所に気付かれてるかもしれないの。でもその場合魔王軍は遥か遠くにいるわけだから、別の勢力が先に気付くと思うのよね」
「あー、そうか。対魔王軍の連中か」
クロエの父親もいると言われていた魔王軍に対抗する組織。組織かはよくわからないけど、魔王を本気で倒そうとしているならこの魔獣は放って置けないだろう。倒すにしろ仲間に引き入れるにしろ重要な事には変わりない。
もし対魔王側が魔獣を仲間に出来るなら魔王軍を弱体化させられるし、仲間に出来ないまでも倒してしまえば厄介事は振り払える。ただ、犠牲が出るだろうからどう動くか全くわからないけど。
そしてめぐの反応を見るにあんまりいい結果にはならなさそうだ。
つまり俺達が片付けたほうがいいって事だな。しゃあない、真面目にやるか。
「おっけ、久々にガチで戦ってやるか。めぐ、魔獣ってどのくらい強いんだ?」
「お兄ちゃんが前の世界で手も足も出なかった魔人くらい」
「おうふ……」
まじかよ……。軽くどころかかなりトラウマなんだけど。というかあの魔人封印されるレベルの魔獣と同じ強さだったとか頭おかしいだろ。大人しく封印されておけよまじで。あとめぐにかっこ悪い所見られててちょっと恥ずかしい。
だが、魔獣を倒せればあいつも倒せるってことだろう? 正直あいつには煮え湯を飲まされているし、個人的にあの世界の絶望を作り上げた張本人だと思っている。それの前哨戦としては充分だろう。
魔獣に理性があるかどうかはわからないが、封印されていることと魔獣という名前からかなり暴走気味に暴れることが予想される。ガチで戦ってぶっ倒してやろうじゃないか。
めぐはかわいくてへぺろしてるけど、女神から人間になってもその可愛さと茶目っ気は失われなかったってことですね。
「ええとさ、今から行って間に合う?」
問題はこれ。封印されている場所がここだとしてもダンジョンの奥深くとかで俺達が今から向かって間に合わないとかなったらとても悲惨。というかもう完全に詰み。ここで話し合っていたし、俺を呼びに来なかったからたぶん大丈夫だとは思うけど一応聞いておきたい。
もし間に合わなかったら神獣クラスの化け物と戦わなくてはならなくなるだろう。もう一度封印出来るのかも聞いておかなければならないな。
「間に合うけど、封印もっかいするのは無理かな。私の力が足りない。だから倒してお兄ちゃん」
「おっけ」
めぐが下からうるうるした瞳で見上げてくるので二つ返事でオーケー。
「はぁ、キミヒトさんならそう言うと思いましたけども」
「どっちにしろやらなきゃいけないんだから諦めなさいフラフィー」
フラフィーとクロエはなんだかため息をついてお疲れモードだが、俺に振り回されるのは今に始まった事じゃない。存分にこれからも振り回されて欲しいし俺は全く自重する気はない。
俺が本当の意味でどうしようも無くなった時はみんなが止めてくれるだろうし、このクロエの感じだったら勝算が全くないってわけでもないんだろう。やれるならやる。
「じゃあ行くか。場所はどこにあるんだ?」
「いやまってくださいよキミヒトさん。何普通に行こうとしてるんですか。イリスさんとあかねさんは?」
「あの二人は今日はおやすみ。疲れたってさ」
「へー」
どうせこんな展開になるだろうと、フラフィーとは反対側のテーブルに座ったというのにフラフィーは俺に近づいてくる。いやいや、まだ手に何も持ってないけどこの子絶対出してくるでしょ。
でもここ食堂だから流血沙汰はまじでやめて上げて? 建物の中でそれやるとシャレにならないから。人目に着いたら君みんなに通報されるよ?
「なんでお二人は疲れちゃったんですか?」
「事細かに説明した方がいいの?」
「……! そうやってすぐキミヒトさんは私を撃退しようとしますよね。でも今日は別に刺したりしませんよ。そうなっても仕方ないって思っていたので」
じゃあなんでプレッシャー放って来たんだよ。確かに女子たちの間で俺と同室になる権利を争っていたという事はそういう流れになっていてもおかしくはないだろう。事実イリスはしょっぱなに結界張ったわけだし。
というか結界なかった場合どうなったんだろうな? フラフィーとあかねのコンビで来てたら……ティティにもお説教食らってたかもしれんな。おもにフラフィーが激しいせいになるだろうが。
その時はめぐが結界だけ張りに来てくれたりとかあるかもしれないけど。めぐと同室になった場合はもう一人をひたすらに可愛がることになっただろうな。
いかん夜の事考えると脱線する。
「とりあえず落ち着けフラフィー。めぐ、急いだほうがいいんだろ?」
「一応、うん」
一応って事は何か別の解決方法があるってことだろうか? 俺が少し疑問に思っているとクロエが教えてくれる。
「魔獣の封印が解けそうなことに気付いてるのってめぐや私たちだけじゃないのよね。結構強い魔力が出てるから、もしかしたら色んな所に気付かれてるかもしれないの。でもその場合魔王軍は遥か遠くにいるわけだから、別の勢力が先に気付くと思うのよね」
「あー、そうか。対魔王軍の連中か」
クロエの父親もいると言われていた魔王軍に対抗する組織。組織かはよくわからないけど、魔王を本気で倒そうとしているならこの魔獣は放って置けないだろう。倒すにしろ仲間に引き入れるにしろ重要な事には変わりない。
もし対魔王側が魔獣を仲間に出来るなら魔王軍を弱体化させられるし、仲間に出来ないまでも倒してしまえば厄介事は振り払える。ただ、犠牲が出るだろうからどう動くか全くわからないけど。
そしてめぐの反応を見るにあんまりいい結果にはならなさそうだ。
つまり俺達が片付けたほうがいいって事だな。しゃあない、真面目にやるか。
「おっけ、久々にガチで戦ってやるか。めぐ、魔獣ってどのくらい強いんだ?」
「お兄ちゃんが前の世界で手も足も出なかった魔人くらい」
「おうふ……」
まじかよ……。軽くどころかかなりトラウマなんだけど。というかあの魔人封印されるレベルの魔獣と同じ強さだったとか頭おかしいだろ。大人しく封印されておけよまじで。あとめぐにかっこ悪い所見られててちょっと恥ずかしい。
だが、魔獣を倒せればあいつも倒せるってことだろう? 正直あいつには煮え湯を飲まされているし、個人的にあの世界の絶望を作り上げた張本人だと思っている。それの前哨戦としては充分だろう。
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