呪いで常識を失ったのでロリと旅に出る

こが

第225話 もこもこしてる服も見たい

「こんにちはー!」

「うるさっ!? ってあの時のロリ達!?」

あかねに人生について説かれてしまい正気を取り戻した俺はとりあえずミカのお店にダッシュすることにした。爆走して気づいたら一人だったけど、お店まで走っていくとみんな先に待っていた。

イリスのテレポートで飛べるんだったわ。テンション上がりすぎると走り出したくなるのは心も体も少年時代に戻っているからなんだろうか。というか急に走り出した俺の目的地を完璧にわかってたあたりみんな流石だと思う。

俺に対してすんごい慣れてきてるの純粋に嬉しいよ。自分の事を理解してくれるロリたちがいるだけで生きてるって気持ちになれるから不思議だね。活力が常にみなぎって来るよ。

という感じでミカの店に突撃するとミカがめちゃくちゃ驚いていた。そこそこに穴場の店らしいし知らない奴が大声で入ってきたらそらビビるか。

「ここにロリ達を連れてくれば最高のコーディネートしてくれると聞いて」

「……」

ロリ達の視線が突き刺さるが覚悟をしてくれているのだろう。じゃなきゃぁ一緒に入ったりはしないだろう。俺と共に行動するということは全て合意の上、そう言う事だ。

たとえクロエとイリスがかなりの距離を取って警戒していても俺にとっては合意の上だ。近づいたら距離を取られるけどそれも合意の上。だって可愛いし。

「ええと、ロリ達連れて来てくれたのは非常に嬉しいしたまらないんだけど、どうやってここに入って来たんですか? 今店長が結界張って見つからないようにしてたはずなんですけど……」

「私の魔法で直接」

「俺は結界突き破ってきた」

「何なのこの人たち……」

実際ここに来るときに結界はあった。透視を使っていたから見えたので普通に突っ込んだんだけど、どうやら人避けと人を弾く結界だったようで一度弾かれた。しかし俺の情熱を止めるにはいささか弱いので透過して強引に突破した。

ロリ達の可愛い姿を見るために俺は我慢なんてしない。だってそこにあるのは俺の存在理由だから。暖かい季節ばっかりでそろそろもこもこしてる服も見たいなって考えたらいてもたってもいられなかった。

マフラーとかで髪が中途半端にもこってなってるのめちゃくちゃ可愛くない? 俺あれもめちゃくちゃ好きなんだよね。たぶんミカに言えばめちゃくちゃ伝わるだろうし冬の新作でマフラーを作ってくれるだろう。

マフラーの柄はそうだな……紺色ベースにして赤と白のチェックが入ってるやつ……いや、地味な柄にすることによって女の子の可愛さを引き立てる茶色のカラーも捨てがたい。

あとはベーシックな感じの青っぽい色をベースにして、赤と白と緑のタータンチェックを入れたクリスマスっぽいカラーリングも良いよね。あー、まじで髪もこっとしたクロエとイリスを見たいわー。

「おーいキミヒト君?」

「……え? あぁすまんトリップしてた」

「キミヒトさん結構やばい顔してましたよ」

あかねはもうもこもこの帽子をかぶせるに限るな。日本的な見た目だから毛糸の帽子は絶対に似合うし、スキーとかで被るような耳まで覆う感じで頭にぽんぽんついてるやつを頼む。

色はそうだな、やっぱり冬のイメージの白なんて良いんじゃないだろうか。なんだかんだであかねも可愛いし絶対似合う。手袋はあえて無し。寒そうに手を息であっためたり俺のコートのポケットに突っ込んで来たりしてほしい。

あとは冷えた手で頬っぺた触ってきて、俺が驚いている所をいたずら成功しましたえへへって感じのはにかんだ笑いで頼むわ。

フラフィーはちょっと大きめの手袋。もちろん人差し指から小指までは分けられてない奴な。もしくは肉球型の大きい手袋か。出来れば長めのひもで繋がっているとよし。紐で繋がってる手袋って妙な可愛さあるから好きなんだよな。

あとはあれだ、肩にかけるストール。マフラーと似たような感じではあるけど、ちょっと大きい感じの布を肩からぐるぐる巻きにしている感じを楽しみたい。猫だからめちゃくちゃ寒そうにして震えているとなおよし。

「キミヒト、またどこか行ってる」

「きりないわね」

「お兄ちゃん……」

そしてめぐには……パーカーだな。うむ。膝上くらいまでの長いパーカーを着てもらって、下にはニーソのみ。完璧だろ。外着でおしゃれしている女の子達も最高だが、部屋着でちょっと無防備な感じの幼女感出した女の子とか最高以外の何物でもない。

ソファで足ぱたぱたしてるとうわー下着みえるー!? ってなるギリギリの感じで、でも実際に覗いてみると実は短パン履いてましたみたいな。最高過ぎて俺は想像だけで死んでしまうかもしれない。

まじで家買ってみんなで過ごしたいわ。

「ヤります?」

「へいフラフィーストップだ。わかったから落ち着け。俺は最初から正気だ。お前にはエプロンを買ってやろう」

ナチュラルに包丁を繰り出したフラフィーの殺気に当てられて俺は現実世界に引き戻された。とても楽しい感じだが正気に戻すために刺されるのはごめんこうむりたい。

包丁に刺される時はもっと修羅場になっている時で頼むよ。例えば寝る時どこで寝るかとかね。もう毎晩刺される覚悟は完了しているから今更別にどうってことないけども。

……調教されてんな俺。

「えーと、店長ー! ちょっときてくださいー」

俺達が一向に帰らずアホな事をしているのでミカは店長を呼びに行った。ぶっちゃけ結界を普通にくぐりぬけてきてほぼ準備中の店に突撃かます不審者だからな俺達。一応クロエとイリスが顔見知りとはいえ。

でもミカは俺達がふざけている間に全員の事をしっかりと目に焼き付けていたのを俺は見逃してないよ。めちゃくちゃやばい目してた。具体的には俺がロリ達を性的な目で見ている時よりひどい。

たぶん服を着せる妄想をしながらああでもないこうでもないって考えていたんだろう。どんな服が似合うか、こういった下着を着せたら服を脱がした時により可愛いとかそんな感じのことを。俺と同じじゃねえか。

「何だよ、今良い所だったのに」

「確かに魔法少女という概念を持って可愛い服を作るのは良いですけど、見てくださいよロリ達を! 原石ですよ原石!」

「ほう、そこまで言う逸材か」

とかなんとか言いながらミカが店長を引き連れて戻って来た。店長は普通のムキムキのおっさんっぽい恰好をしたので安心した。前みたいに恐ろしく似合わない女装だったらどうしようかと思っていたぜ。

今考えるとあの服なんで店長のサイズにぴったりになるように作ってたんだろうな。ミカというモデルがいてしかも着せてたのになんで自ら着てしまったのか。趣味とか言ってたけど普通の服も着てんじゃねえか。

オカマボイスも出してたのに……いや待て。まさかこの店長もロンドの影響を受けてそっち方面に走ったとかないよな……?

うむ、これはここで洋服を買ったらマジでダンジョンを攻略する必要があるな。ロンドの影響力おそるべし。本当かどうかはわかんないけど。

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