呪いで常識を失ったのでロリと旅に出る
第222話 全員Sでいい
案内されて探索者ギルドに来たわけだが、たぶんというか確実に問題が起きるだろう。それは前の世界でも同じだったが、今回の世界では全員がやばい予感しかしない。
ステータスチェックの段階の時にみんなの能力を加味して能力のランク付けを行うわけだが……前の世界でマックスランクを叩き出した時に結構騒がれた。つまり今回も間違いなく騒がれるだろう。
フラフィーだけは普通だったが、狂獣化と守護の光を手に入れた今間違いなく破格の強さのぶっ飛んだグループに仲間入りしている。
「こんにちは。探索者登録をしたいのですが」
「はい。それではこちらをご記入ください」
前の世界でも渡された簡素な紙記入用紙。名前と職業と冒険者ランクだけという今見てもなんで書くのかよくわからないレベルの物。今回は冒険者ランクが最低値なので特に何も気にせず名前と職業だけを書く。
職業は前と同じで戦士って事にしておけばいいだろう。勇者とか書けないしな。クロエとイリスとめぐは魔法使い、フラフィーとあかねも戦士と書く。テキトウすぎるけどぶっちゃけよくわからんからいいだろ。
「……素性を明かさないのは構いませんが、バランスは大丈夫ですか?」
「はい。回復出来る魔法使いですし、盾もちもいるので問題ありません」
「……そうですか。治癒専門ってわけじゃないのなら無理しないでくださいね」
受付のお姉さんはそう言って記入用紙を回収し、ついに例の水晶を取り出して来た。手慣れた様子で取り出し俺達の目の前に置き説明をする。水晶に触るだけでステータスが表示されること、ダンジョン産だけど精度は確かな事。
そして何度も試して危険は無いこと、表示が見えるのは水晶から近い人たちのみだという事。前は説明されなかったことまで説明され、この人がかなり親切なことがよくわかる。
何度もこんな説明してたら面倒なことこの上ないからな。別に説明しなくても問題ない内容だったから前は説明しなかったのだろう。もしくはまじで面倒だったか。面倒な線が濃厚だけど。
「それではステータスの確認をしますので順番にお一人ずつこの水晶に触れてください」
笑顔で対応してくれる受付嬢には悪いけど、先に釘をさしておくか。また騒がれたりしたら面倒くさいし変に噂が広まってもいい気分はしない。広まっていい噂はロリコン戦士っていうものだけだよ。
というかもう結構注目を浴びてるけどさ。子ども連れまくってる男の若い冒険者とか色物過ぎてやばいだろ。俺だって確実に見まくるわ。みんなめちゃくちゃ可愛いし。
「すいません、絶対に騒がないって約束してくれます?」
「はい? いいですよ。たまに凄い優秀な人たちが来ることありますが私は一度も驚いたことはありません」
ほんとかよ。フリにしか聴こえないんだけど?
「じゃあフラフィーからやるか?」
「はい!」
とりあえずたぶん一番ステータスが低いだろうフラフィーを先頭バッターとして送り出す。うん、低いって言っても確実にランクSに行ってると思うけど。
そしてフラフィーが水晶に触れると案の定やばい感じのステータスが表示される。
「はいわかりました全員こっちに来てください」
受付嬢はフラフィーの手から水晶を無理やり奪い取り表示された文字を一瞬で消す。そして俺達を有無を言わさぬ迫力で奥の部屋へと案内していく。確かここはギルドマスターの部屋だったような気がするんだけど。
騒がれるのも面倒だけどギルドマスターに直通って言うのも面倒だぞこれ。いやでもここのギルドマスターも話通じるしなんとかなるか。
受付嬢はノックして中に入っていく。
「……またか?」
「はい」
ギルドマスターは疲れたような嬉しそうな微妙な表情で俺達と受付嬢を見る。またか……? あ、そうか。俺第一グループの連中にこの街の事教えていたな。この街に来そうなのはヒビキがいる所以外だからユウキか五番のパーティ。
全然興味なかったから名前聞かなかったけどちゃんと聞いておけばよかったかもしれないな。この後会って話してる時に名前わからないとか地味にきまずいだろ。俺はリーダーと呼ばれるのに。
あと女の子しかいない五番のパーティの名前聞いてたらロリ達に殺されそう。
「……それで、どのくらいのステータスなんだ?」
「あそこで測るのは少々危険かと思いこちらにお連れしました。ギルドマスター自ら確認していただくのがよろしいかと。それでは」
受付嬢は仕事をギルドマスターにぶん投げて了承も得ずに部屋を去っていった。中々に強者というかギルドマスターが可愛そうになって来る感じの対応だ。
「俺はギルドマスターのジーギスムンドだ。早速だが君たちのステータスを見せてもらいたい。いいだろうか?」
ジーギスムンドは受付嬢が置いていった俺達の記入用紙を取り名前を確認していく。そこにはステータスのランクだけを表示しているようで、フラフィーの物にだけSと表示がしてあった。
他の物にはまだ表記がされていないが、たぶん全員Sランクだろう。というか前の世界でもSだったのに今回の世界ではその以上の数値なんだから間違いない。めぐに関しては何が起こるかわからないけど。
「このフラフィーというのは誰だ?」
「私です」
「すまないがもう一度水晶に触れてもらえるか?」
そう言われフラフィーは素直に水晶に触れ、先ほどのステータスを表示させる。ジーギスムンドは驚いているようだが、やっぱりという達観した表情もしていた。
「次は……そうだな、キミヒトがやってくれ」
「わかった」
ジーギスムンドの指示に従い水晶に触れるが何も起こらない。いや、正確には表示するのにやたらの時間がかかっている感じだろうか。パソコンとかでメニューを開こうとしている時に真っ白になって応答なしでめちゃくちゃ重いみたいな。
さらにはノイズが走り出し妙な音が発生しだす。絶対やばい奴だよこれ。ほら水晶割れちゃったじゃん。これ割れる前に手を放すべきだっただろうか。
「……もういい、わかった。全員同じようなもんなんだろ? 全員Sでいい」
ジーギスムンドは投げやりに全員の記入用紙にSと書いていく。水晶壊れることなんてあるんだな。どのくらいまで表示できるか知らないけど特殊スキル持ってる俺とあかねで前の時平気だったからいけると思ったんだけどな。
よく見るラノベとかだとステータス表示の桁が足りないから表示出来ないなんてあったけど、こっちは処理落ちだったよ。スキルとかの数値を加算して表示していくからその辺が関係してるのかな?
そう考えるとめぐのステータスとかちょっと気になってたんだよな。絶対に恐ろしい事になっていたからちょっと残念だな。
「なーに? おにいちゃん?」
「めぐのステータスも知りたかったなって」
「おにいちゃんのえっち!」
まんざらでもなさそうな感じで叩いてきて、これだけ見れば普通の子どもにしか見えないんだよななんて感想を抱く。このパンチで死にかけたのもいい思い出だよ。
ステータスチェックの段階の時にみんなの能力を加味して能力のランク付けを行うわけだが……前の世界でマックスランクを叩き出した時に結構騒がれた。つまり今回も間違いなく騒がれるだろう。
フラフィーだけは普通だったが、狂獣化と守護の光を手に入れた今間違いなく破格の強さのぶっ飛んだグループに仲間入りしている。
「こんにちは。探索者登録をしたいのですが」
「はい。それではこちらをご記入ください」
前の世界でも渡された簡素な紙記入用紙。名前と職業と冒険者ランクだけという今見てもなんで書くのかよくわからないレベルの物。今回は冒険者ランクが最低値なので特に何も気にせず名前と職業だけを書く。
職業は前と同じで戦士って事にしておけばいいだろう。勇者とか書けないしな。クロエとイリスとめぐは魔法使い、フラフィーとあかねも戦士と書く。テキトウすぎるけどぶっちゃけよくわからんからいいだろ。
「……素性を明かさないのは構いませんが、バランスは大丈夫ですか?」
「はい。回復出来る魔法使いですし、盾もちもいるので問題ありません」
「……そうですか。治癒専門ってわけじゃないのなら無理しないでくださいね」
受付のお姉さんはそう言って記入用紙を回収し、ついに例の水晶を取り出して来た。手慣れた様子で取り出し俺達の目の前に置き説明をする。水晶に触るだけでステータスが表示されること、ダンジョン産だけど精度は確かな事。
そして何度も試して危険は無いこと、表示が見えるのは水晶から近い人たちのみだという事。前は説明されなかったことまで説明され、この人がかなり親切なことがよくわかる。
何度もこんな説明してたら面倒なことこの上ないからな。別に説明しなくても問題ない内容だったから前は説明しなかったのだろう。もしくはまじで面倒だったか。面倒な線が濃厚だけど。
「それではステータスの確認をしますので順番にお一人ずつこの水晶に触れてください」
笑顔で対応してくれる受付嬢には悪いけど、先に釘をさしておくか。また騒がれたりしたら面倒くさいし変に噂が広まってもいい気分はしない。広まっていい噂はロリコン戦士っていうものだけだよ。
というかもう結構注目を浴びてるけどさ。子ども連れまくってる男の若い冒険者とか色物過ぎてやばいだろ。俺だって確実に見まくるわ。みんなめちゃくちゃ可愛いし。
「すいません、絶対に騒がないって約束してくれます?」
「はい? いいですよ。たまに凄い優秀な人たちが来ることありますが私は一度も驚いたことはありません」
ほんとかよ。フリにしか聴こえないんだけど?
「じゃあフラフィーからやるか?」
「はい!」
とりあえずたぶん一番ステータスが低いだろうフラフィーを先頭バッターとして送り出す。うん、低いって言っても確実にランクSに行ってると思うけど。
そしてフラフィーが水晶に触れると案の定やばい感じのステータスが表示される。
「はいわかりました全員こっちに来てください」
受付嬢はフラフィーの手から水晶を無理やり奪い取り表示された文字を一瞬で消す。そして俺達を有無を言わさぬ迫力で奥の部屋へと案内していく。確かここはギルドマスターの部屋だったような気がするんだけど。
騒がれるのも面倒だけどギルドマスターに直通って言うのも面倒だぞこれ。いやでもここのギルドマスターも話通じるしなんとかなるか。
受付嬢はノックして中に入っていく。
「……またか?」
「はい」
ギルドマスターは疲れたような嬉しそうな微妙な表情で俺達と受付嬢を見る。またか……? あ、そうか。俺第一グループの連中にこの街の事教えていたな。この街に来そうなのはヒビキがいる所以外だからユウキか五番のパーティ。
全然興味なかったから名前聞かなかったけどちゃんと聞いておけばよかったかもしれないな。この後会って話してる時に名前わからないとか地味にきまずいだろ。俺はリーダーと呼ばれるのに。
あと女の子しかいない五番のパーティの名前聞いてたらロリ達に殺されそう。
「……それで、どのくらいのステータスなんだ?」
「あそこで測るのは少々危険かと思いこちらにお連れしました。ギルドマスター自ら確認していただくのがよろしいかと。それでは」
受付嬢は仕事をギルドマスターにぶん投げて了承も得ずに部屋を去っていった。中々に強者というかギルドマスターが可愛そうになって来る感じの対応だ。
「俺はギルドマスターのジーギスムンドだ。早速だが君たちのステータスを見せてもらいたい。いいだろうか?」
ジーギスムンドは受付嬢が置いていった俺達の記入用紙を取り名前を確認していく。そこにはステータスのランクだけを表示しているようで、フラフィーの物にだけSと表示がしてあった。
他の物にはまだ表記がされていないが、たぶん全員Sランクだろう。というか前の世界でもSだったのに今回の世界ではその以上の数値なんだから間違いない。めぐに関しては何が起こるかわからないけど。
「このフラフィーというのは誰だ?」
「私です」
「すまないがもう一度水晶に触れてもらえるか?」
そう言われフラフィーは素直に水晶に触れ、先ほどのステータスを表示させる。ジーギスムンドは驚いているようだが、やっぱりという達観した表情もしていた。
「次は……そうだな、キミヒトがやってくれ」
「わかった」
ジーギスムンドの指示に従い水晶に触れるが何も起こらない。いや、正確には表示するのにやたらの時間がかかっている感じだろうか。パソコンとかでメニューを開こうとしている時に真っ白になって応答なしでめちゃくちゃ重いみたいな。
さらにはノイズが走り出し妙な音が発生しだす。絶対やばい奴だよこれ。ほら水晶割れちゃったじゃん。これ割れる前に手を放すべきだっただろうか。
「……もういい、わかった。全員同じようなもんなんだろ? 全員Sでいい」
ジーギスムンドは投げやりに全員の記入用紙にSと書いていく。水晶壊れることなんてあるんだな。どのくらいまで表示できるか知らないけど特殊スキル持ってる俺とあかねで前の時平気だったからいけると思ったんだけどな。
よく見るラノベとかだとステータス表示の桁が足りないから表示出来ないなんてあったけど、こっちは処理落ちだったよ。スキルとかの数値を加算して表示していくからその辺が関係してるのかな?
そう考えるとめぐのステータスとかちょっと気になってたんだよな。絶対に恐ろしい事になっていたからちょっと残念だな。
「なーに? おにいちゃん?」
「めぐのステータスも知りたかったなって」
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